こんにちは。アクシス代表の末永です。社長ブログです。

東京渋谷でアクシスという20代・30代を中心とした若手ビジネスパーソン向けのキャリア支援事業を複数提供しています。

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マネジメントの役割についての誤解

2018年7月の下記の社長ブログでも書いているのですが、マネジメントの役割はブログタイトル通り「最小工数で最大成果を出す事」という考え方は、今も変わっていませんし、さらに確信に変わってきています。

・マネジメントの役割とは最小工数で最大成果を出す事。

しかし、2年半前の当時は自分も会社員時代含めて初めてまともなマネジメントを半年程経験してみた上で、学んだ事をまとめた内容なんですが、その後2年半でより組織拡大を通じて、多くの失敗を積み重ねた上で反省したり、学んだ事を備忘録としてこちらでまとめておきたいと思いました。

マネジメントの役割については何となく暗黙の了解となっている事は多いと思います。

それは、マネジメントの役割というより、マネージャー、課長、部長のように昇格した結果としてのポスト的な意味合いで取り扱われてきた事に大きな要因があるように感じます。

いわゆる、これまでやってきたプレイヤー=たとえばA商材の営業職の延長線上にある次のグレードやステップとして捉えられてしまうという事です。

もちろんマネジメント役割を果たす上でも、プレイヤーとしてA商材の営業職としての一定の専門性や高い実績成果は必要条件ではあると思います。

ただ、それだけでは十分条件ではないのです。

マネジメントはプレイヤーの延長線上のポストなどではなく、他のマーケターやエンジニアといった専門職種と同じく、マネジメントも専門職種やそれに紐づく役割であると捉えた方が変な誤解や錯覚を生まないのではないか。

そうした認識を持てていれば、マネジメントを各自の感覚や属人的など我流のやり方でやろうとせずに、きちんと書籍や専門家にヒアリングをするなど学習をして鍛錬しようという気持ちになり、正しい努力に向かっていけるのだと思います。

マネジメントの役割

前述した通り、マネジメントの役割は、最小工数で最大成果を出す事です。

「最小工数で」が望ましいですが、もっとシンプルに表現すると「成果を出す事」です。

とにかくこれに尽きます。

他の役割や手段であれば、一メンバーなども責任を負っているかもしれませんが、事業部・チームの成果責任については、他にその役割責任にコミットメントしている人は存在しないのです。

なので、これを最優先重要事項として捉えて、フォーカスする事が求められます。

意外とこれをきちんと認識できず、成果を出すためのいくつかの手段のいずれかを目的と勘違いしてしまうケースは多いです。

特にマネジメント経験や社会人経験の少ないメンバーに抜擢や役割を任せる上では、自分にとっての当たり前が全く当たり前ではない事が多分にあるので注意しなければなりません。

いくつか僕らが経験してきた罠をピックアップしたいと思います。

  • マネージャー・リーダーが生産性高く成果を出すための各プロセスごとの高い基準を明示できていない事
  • 成果を求めたり、成果を管理する事よりも、メンバーの技術の育成やチームコンディションを目的化してしまう事
  • 業務KPIの明確化とKPIを達成・回収するためのアクションの定義と管理の徹底・回収・ホウレンソウができていない事
  • 2階層マネジメントから3階層マネジメントに移行する際の差分を認識できていない事

以下で1つ1つ解説していきます。

マネージャー・リーダーが生産性高く成果を出すための各プロセスごとの高い基準を明示できていない事

組織において、トップ以上に基準が高まる事はありません。

ですので、リーダーは必ずチーム内で一番高い基準を持っておかなければいけません。

そして、その高い基準をチームに明確に示し続ける必要があります。

高い基準を明示してなければ、現状とのギャップにも気がつけず、ギャップを認識できなければ、それを埋める改善努力も回っていきません。

そのような事業や組織は凡庸な業務に陥り、凡庸かそれ以下の成果となってしまうのです。

成果を求めたり、成果を管理する事よりも、メンバーの技術の育成やチームコンディションを目的化してしまう事

繰り返しになりますがマネージャーや事業責任者はあくまでチーム成果に責任を持つ人です。

それが主であり、その他は従です。

マネージャーがチーム成果に責任を持っているのに、マネージャー自身がチーム内の誰よりも成果にこだわり、成果を求めないとしたら、他に誰がチーム成果にコミットしてくれるのでしょう?

実質チーム成果に責任を持つ人が不在となってしまい、必然的に成果は出ません。(仮に瞬間は成果が出たとしてもラッキーであり再現性がありません)

とにかく、成果を出す事が最優先事項で、その他の大事な事はそのための手段であるくらいにマネージャーや事業責任者は認識しておくのがちょうど良いのだと思います。

もちろん永続性を担保する意味で、メンバーの技術力向上・育成や、チームコンディションや顧客満足度も重要な指標です。

ですが、それはあくまで成果が出ている上で、もしくは成果を出すために必要な手段という順番である事を間違うと色々と狂ってしまいます。

仮に、これらをやり切ったとしても、成果と相関しなければ意味がありません。

実際にいくらメンバーを育成して技術力が物凄く向上しても、コンディションが最高値を示しても、顧客満足度が高くても、それだけで成果に繋がる事はありません。

事業責任者は事業成果に責任を持っています。

役割が事業責任者やマネージャーである限りは、その責任を果たさずに、それ以外の事を優先する事は自己満足に陥っていると言われても仕方がないのです。

業務KPIの明確化とKPIを達成・回収するためのアクションの定義と管理の徹底・回収・ホウレンソウができていない事

前述した通り、マネージャーは高い基準を設定した上で、基本業務フローごとのKPIを設計して、各プロセスごとの最大効率の理想数値や転換率を描き、それを実現するための戦略と戦術のストーリーを明確に描き示した上で、それをチーム・各メンバーに徹底する事が求められます。

よく誤解されがちなのですが、「普段から高い基準を示して、いつもしつこく伝えています」というマネージャーがいます。

しかし、それでは意味がありません。

マネージャーは、高い基準通り業務が完遂されているかをチェック・管理しなければなりません。

高い基準通りの成果を回収する事なく、ノウハウを提供したり、ティーチングや育成だけをしていても、成果には繋がりません。

なぜならば、どんなに素晴らしい業務ノウハウを知っていても、高い基準通りの業務完遂ができていなければ無意味だからです。

ですので、モニタリングツールやホウレンソウは重要です。

つまり、伝えている通りの高い基準に満たすだけのアクションや成果を回収できているのか否かを細かく、厳しくチェックするために、きちんと指標を置いて確認するか、もしくはメンバーにアクションを報告させてその品質を確認し、それを満たしてなければ、フィードバックとともにやり直しを依頼する必要があるのです。

たとえば、学校のクラスで先生が「遅刻は1分でも悪い事だよ!絶対に許しませんよ!」と毎日しつこく言っていたとしても、30人中毎日10人が遅刻しているのにきちんと先生が把握もせずに、見過ごしていたとしたらどうでしょう?

クラスの生徒からしたら、「なんだかんだ遅刻しても良いんだ?」と解釈してしまいますよね。

なので、きちんと遅刻者を把握して、対象者には何かしらの指導やペナルティを与える等して、改善に向かわせる行動がセットになってなければ、単純に高い基準をうるさく言い続けるだけの人になってしまい、マネージャーの責任を果たしているとは言えないのです。

これでは、高い基準は徹底されず、もちろん成果には繋がりませんよね。

成果に繋がる基準を超えたアクションや指標の結果をきちんと回収するまでがマネージャーの仕事です。

2階層マネジメントから3階層マネジメントに移行する際の差分を認識できていない事

これは大きな反省ですが、二階層組織、つまり小規模企業における社長とそれ以外の社員といったナベブタ組織のマネジメントと、社長の下にマネージャーを置く三階層組織は大きく異るという事に強い注意を払えませんでした。

厳密には当初から注意を支払っており、そういった発言をしていたのですが、詳細設計や管理ができていなかったです。

具体的には、マネジメント役割を任せる上での基準や責務、管理監督機能を明確化・言語化できていなかった事があります。

僕自身が直属でマネジメントしてきたメンバー、マネージャーに対しては一緒に仕事をして伴走する中で暗黙知的に共有はしてこれたのですが、それが後任マネージャーに引き継がれるタイミングでは関与ができなかった。

もしくは形式知化されていなかった事で、ボディブローのように課題が増幅していきました。

表面的な言葉やスローガンは共通言語化されていたものの、その意図や意味、それをアクションレベルに落とした際の基準や数値の徹底度に大きなズレが出てきていたのです。

本来的には、マネージャーを任せた後でも、前任者やその上司がマネージャーがきちんと役割を果たせているのか?を確認・監督し続ける体制を設計する事をセットで考える必要がありました。

マネジメントの引き継ぎは過度に慎重なくらいがちょうど良いかも

書籍や勉強会などではある程度学んでいた事でしたが、経験して失敗して学ぶ事はやはり多いなと痛感します。

組織作りやマネジメント育成は、ベテランのマネージャーを外部登用するのでない限りは、過剰なくらい社長自身が関与し、慎重に取り組んでいく必要があると感じています。

日々勉強ですが、きちんと学び、改善し、前進していきます。