正しい努力、できていますか?
こんにちは。アクシス代表の末永です。
社長ブログです。
最近、社内メンバーと1on1を実施していたり、クライアントさんとお打ち合わせしている中でも、日々強く感じる事がありましたのでこちらでシェアさせていただきたいと思います。
結論からお伝えしますと、自己実現や目標の達成のために、正しい努力をしましょうといった趣旨のお話です。
世の中は物理の法則で動いている
僕自身、特にビジネスや仕事、キャリアという世界にどっぷりと浸かってしまっているという前提はありますが、少なくともこのような世界において感じている洞察として、
世の中というのは割と科学・物理の法則でできている
という事です。
それは、具体的に言いますと、
得たい結果を定義できれば、その結果を作るための手段や方法も一定レベルで同時に定義される
という事です。
普段マネジメントをしていたり、後輩や部下に対して仕事のやり方を教えたり、コンサルとして転職者や企業に対してソリューションを提供している際に、よく思うのは、多くの人が自らの解釈によって、ズレた努力やアクションを繰り返してしまっているという事実です。
そして「こんなに努力しているのになぜ成果が出ないのか・・」と悩んでしまっている。
下手すると、商材のせいだ。上司・同僚のせいだ。お客様のせいだ。会社のせいだ。といった外部環境要因や他責にしてしまっている。
そんな誰にとってもメリットのない不毛な時間やエネルギーを少しでもなくしていけたらと思い、今回は、特に社内メンバーに向けて、こちらに思うところを記載させていただきました。
島田紳助氏の正しい5の努力
以前、Twitterでバズっていた以下のお笑い芸人の島田紳助さんのNSCでの講義動画の全文書き起こし記事を読んで、僕は感銘を受けたのですが、その中でも「正しい5の努力」という発言が本質的で、いつも社内でも面談などでよく話させてもらっています。
・「【完全保存版】島田紳助がNSCで語った【伝説の講義】全文書き出し」
詳細は上記の記事を読んでいただきたいのですが、要は、人生や仕事の成功は、才能×努力でそれぞれ段階が5点あると。
才能が5だとしても、努力が1~2だと、5~10にしかならないけれど、逆に才能が3だとしても、努力が5であれば、15になれる可能性が出てきます。
そして才能は先天的でコントロールできないけれど、努力は自らコントロールできるよ、といった話なのです。
ところが、島田紳助さんは、多くの人は4とか5の努力はできているものの、そもそも正しい努力はできていないという主張をされています。
正しくない努力であれば、いくら4やっても、5やっても無駄だと断言しています。
僕自身も非常に共感するところです。
正しい努力ができる人の事を、よく要領が良いとか、センスが良いと評されるのだと思います。
この正しい努力をしっかりと予め定義できるか否かが、勝敗(人生の自己実現確度)を決めるのではないかと思うのです。
就活生への正しい努力のアドバイス
実際、先日就活の相談に一度だけのらせてもらった学生さんがわざわざご丁寧に内定報告に来てくださったので、ランチをしながら、色々とお話したのですが、本人が今回の就活の成果に納得がいってなかったように見えたので、せっかく来てもらったのだからと、お節介心で、あえて耳の痛い話をさせてもらいました。
簡単に言うと、
- 自分が理想とする企業から内定を得るというゴールや目標が定義されていたはずなのに、それを達成する事はできなかったという事実が前提としてある。(※ただし、そもそも理想とする会社に内定を得る事が全てではないし、その人の価値を決めるわけではないし、幸せになれるとも限らないという前提は共有させてもらいました。あくまで目標達成確度を高める事に焦点を絞った話です。)
- それはそもそもその企業から内定をとるために必要とされる努力を要件定義していなかったためである。
- その努力を定義しないだけでなく、自らが心地良いと感じた努力を繰り返していたに過ぎない。
- ただ、いくらその自らが心地良い努力を反復したところで、その努力と内定を得るという成果に繋がるという相関性は薄い。
- その心地良い努力は一見時間やエネルギー量は割と使うし、多くの人と接点を持つために、努力している感は実感しやすいがゆえに、努力して前進していると勘違いをしやすく、むしろ質が悪い。
- 実際、僕に相談した内容はリクルートの面接対策に関する質問であったが、そもそも面接に進めずSPIでお見送りとなっている。内定を得るために必要なステップやタスクは面接だけではない。SPI等の面接以外のステップへの対策に割く工数・時間も一定レベルで見積もっておくべきだった。
- おそらく君がたくさん会った大人からもらった就活に関するアドバイスを実践した試行回数は恐らく少ないか、実践すらしていない。そういった経験値を持った大人や経験者のアドバイスをスルーして、自らがやりたい努力に固執・反復していたという結果論だけを見れば、実は君は素直なフリをしながらも、本質的に素直ではないのかもしれない。
といった論旨を伝えました。
この内容だけを見てしまうと、自分で今見てもとても意地悪で性格悪い大人ですね・・w
「内定おめでとう。君の努力の成果だね。」とだけ聞こえの良い話を伝えるの簡単なのですが、彼が求める自らの人生への期待値からして、目標達成や自己実現への確度を高めるという観点では、より本質的な問題解決に繋がる話を伝えてあげれたらと思った次第です・・汗
実際には、かなり言葉は選んで、マイルドには伝えましたので、ご容赦ください・・
素直さの価値
どの企業も採用時に最も重要視する指標として素直さがあります。
このような事を考えていくと、なぜ多くの企業が素直さを重要視しているかがよくわかります。
理由は、既に成果を出せており、勝ちパターンを知っている既存社員である先輩や同僚の指示通り、いち早く成果が出る正しい努力をやり切ってもらえるか否かを判断しているとも言えると思います。
意外と、多くの人は、自分勝手な解釈をして、わかったふり、指示通り行動したふり、思い込みをしているだけで、本質的には自分のやり方で業務を進めたり、自己判断で「まあこれくらいで良いだろう」と手を抜いて進めてしまったりというケースが多いのだと思います。
素直さを測る指標として、第三者から指摘や助言をもらった際のその人のリアクションとして以下のようなステップがあるのではないかと思っています。
- 打ち返す
- 受け流す
- 受け止める
- 受け入れる
- 行動に移す
- 成果が出るまで行動を反復・継続する
さすがに打ち返すといったレベルの人は少ないと思うのですが、実は多くの人は受け流すといった形で話は丁寧に聞いているふりをしつつも、ハイハイハイと聞き流して実際は実行・アクションをせずにやり過ごしている人が多いのではないでしょうか。
上司や先輩は、それ相応の経験値から合理性や妥当性があると考え、助言をしている事が多いはずなのですが、意外とそれを実行しない、する気のない人は多いです。
そして実行せずに「なぜ成果が出ないのだろう・・?」と悩むというのは冷静に考えれば非常に滑稽な状態だと思うのですが「自分のやり方でやりたい。自分がやりやすいようにやりたい」という感情や感覚といった惰性に流されてしまうものなのだと思います。
時間という資源の有限性。選択と集中の重要性
最後に一点、正しい努力をやり切り、自らが期待する成果を出し切るために僕が意識しておくべきと思う事をお伝えさせていただければと思います。
ビジネスや仕事、キャリアもスポーツやゲームと同じく、共通のルールがあり、その制約条件の中で競争しています。
そのルールとして最も大きなものは、時間という資源だと思っています。
同じ稼働時間という共通ルールの中で、競争相手よりも高い成果を出すためには、他の人と同じ事をやっていても難しいです。
同じ時間で、むしろ他の人よりも少ない時間で、より競争相手よりも高い成果を出すためにはどうすれば良いのでしょう?
その答えは、「選択と集中」だと思います。
つまり、限りある資源を生産性の高いセグメントに集中投下する事で最大限の成果をあげるという事です。
課題も理想もたくさんあって数え上げればキリがないです。
でも、その課題も理想も、時間という制約条件の中では、打てる施策に限界があります。
一定の期間・時間内でできる打ち手に限りがあるのであれば、最も成果に近づける打ち手に絞り込み、そちらに全力投資するしかありません。
この概念は当たり前のようですが、意外と多くの人が実務で意識できていない気がします。
この選択と集中という概念を実体験を積まなくても、再現性・汎用性をもって、メンバーに理解・実践してもらいたいと思っていますが、なかなか良い方法がまだ思いつかずにいます。
良いアイデアがある方は是非ご連絡いただけると嬉しいです。
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