新卒で派遣社員になるメリットとデメリットを徹底解説

新卒で派遣社員になるメリットとデメリットを徹底解説

    新卒で派遣社員になるのは街がているのか!?転職のプロが徹底解説します!新卒派遣社員が抱える悩みも紹介します!

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末永雄大

末永雄大

新卒でリクルートエージェント(現リクルート)に入社。数百を超える企業の中途採用を支援。2012年アクシス(株)設立、代表取締役兼転職エージェントとして人材紹介サービスを展開しながら、年間数百人以上のキャリア相談に乗る。Youtubeチャンネル「末永雄大 / すべらない転職エージェント」の総再生回数は2,000万回以上。著書「成功する転職面接」「キャリアロジック
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新卒派遣の現状

就業してから後悔することがないようにするためには、新卒派遣の現状をよく理解することが大切になります。

転職エージェント末永 末永

新卒派遣は「負け組」や「やめておけ」といわれることも多く、新卒派遣を検討している人にとっては不安になる言葉ですが、大丈夫ですので安心してくださいね。

新卒派遣のメリットやデメリットを把握して、自分に合った働き方を模索していきましょう。

新卒で派遣社員を選ぶ割合

新卒で派遣社員を選ぶ人は珍しい存在ではなく、増えてきている傾向にあります。

満15〜34歳の若年労働者を調査対象にした、厚生労働省の「平成30年 若年者雇用実態調査の概況」でも、実に24%の若年層が正社員以外の雇用形態で働いていたという結果が出ているのです。

しかしこれには、アルバイトやパートとして働いていた人も含まれるため、実際は新卒で派遣社員になった人の割合は少し低くなることが考えられます。

それでも約4人に1人という高い割合で、正社員以外として働いているという実態が浮き彫りになりました。

またこの調査では、「なぜ正社員以外として働くことを選んだか?」という質問に対して、次の調査結果が出ています。

  • 1位:正社員求人に応募したが採用されなかった(23.4%)
  • 2位:元々正社員を希望していなかった(18.8%)
  • 3位:自分が希望する会社で正社員の募集がなかった(11.2%)

この結果からも、5人に1人は正社員求人に応募しても、内定をもらえなかったという厳しい現実が伺えます。

2番目に多い理由が「元々正社員を希望していなかった」というのは、正社員よりも自由に働ける雇用形態に魅力を感じる人がいるためでしょう。

そして3番目の理由からは、正社員でなくても自分が希望する会社で勤務したいと強く思う人がいるためだと推測できます。

またこの調査の5年前となる平成25年の結果と比べると、「正社員求人に応募したが採用されなかった」が4.0%減り、一方で「元々正社員を希望していなかった」が3.4%増えているのです。

この結果は、近年ではより自由な働き方ができる雇用形態に魅力を感じ、正社員でなくても自分の理想とする働き方をしたいと思う人が増えたからといえるのではないでしょうか。

新卒で派遣社員は負け組ではない

上記で述べた通り、新卒派遣に対して「負け組」「やめておけ」といった意見があるようですが、新卒派遣社員は決して負け組ではありません。

派遣社員は立派な雇用形態の1つであって、正社員と派遣社員で優劣をつけるものではなく、正社員だから勝ち組という訳でもないからです。

新卒派遣社員として働くことで、自分の理想とする働き方が実現できるのであれば、負け組とはいえないのではないでしょうか。

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働く上で大切なことは雇用形態ではなく、自分の軸にしたがってまっすぐに生きることのできる、自分らしい働き方をすることなので、新卒派遣社員だから負け組だなどと決めつけずに、自分に合った雇用形態を探していきましょう。

正社員と派遣社員の違い

正社員と派遣社員の違いは、主に次の3点があげられます。

  • 収入・雇用の安定性
  • 仕事を任される範囲・裁量権の大きさ
  • 職歴・キャリアの評価

正社員と派遣社員では同じ会社内で働いていても、業務内容や待遇などに違いが出てきます。

仕事が始まってから後悔しないためにも、あなたが求める働き方が正社員なのか、それとも派遣社員なのか確認していきましょう。

収入・雇用の安定性

正社員と派遣社員の大きな違いは、収入や雇用の安定性です。

収入面に関しては、国税庁が発表した「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、正社員(正職員)の平均給与は523万円でした。

一方の派遣社員の場合、ジョブズリサーチセンターの「2023年2月度派遣スタッフ募集時平均時給調査」から、平均月収をもとに年収を算出すると309万円となり、正社員との平均年収の差は214万円になります。

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200万円以上も年収に差が出る原因は、基本的に派遣社員の収入は時給のみですが、正社員には賞与(ボーナス)や各種手当といった、月給以外の収入があるためです。

そして雇用の安定性でも、正社員と派遣社員では違いが出てきます。

正社員は無期雇用で雇用期間に制限がないため、基本的には定年まで働くことが可能で、正当な理由がなければ、クビになることもありません。

しかし派遣社員の場合は契約期間があり、労働者派遣法によって同じ派遣先企業で勤務できる最長期間は、原則3年となっています。

また契約満了後すぐに次の派遣先が決まる保証もなく、派遣切りにあってしまう危険性もあるのです。

このように正社員と比べてしまうと、派遣社員にはデメリットしかないように感じてしまいますが、収入や雇用の安定性以外では派遣で働くメリットがたくさんあります。

例えば、残業が少ないことや自分が希望する条件に合わせて働けるのは、派遣社員の特権であり大きなメリットといえるでしょう。

将来のキャリアプランを考えて、年収や雇用の安定を優先するなら正社員を、自分のライフスタイルに合わせて、理想とする働き方の実現を目指すならば派遣社員として働くことを検討してみましょう。

仕事を任される範囲・裁量権の大きさ

一般的に、派遣社員は任される仕事の範囲も狭く、裁量権も小さくなります。

なぜなら、派遣社員は雇用主である派遣会社との契約を通じて派遣先で仕事をするため、業務内容や勤務時間などはその契約内容に準じることになるからです。

また派遣社員は労働者派遣法の規定によって、派遣契約が最長で原則3年のため、派遣先企業は責任ある業務を派遣社員に任せられない現実があります。

派遣会社との契約書には、派遣先企業での業務内容に関して記されています。

基本的にこの契約書に書かれていない業務内容は、派遣先企業は派遣社員にお願いすることができず、逆に契約内容にない業務を指示された場合には、断っても問題ありません。

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もし契約範囲外の業務を、必要以上に要求されるような場合には、トラブルに繋がり兼ねませんので、早めに派遣会社の担当者に相談することをおすすめします。

また派遣社員は残業の有無に関しても契約書に明記されていますので、原則的には契約範囲外の残業には対応する必要はありません。

一方で正社員は、派遣社員と比べて業務内容も裁量権も大きくなります。

その企業で直接雇用されており、昇進するごとに業務内容や勤務時間などにおいて一定の裁量権を持ち、会社の一員として組織に貢献する立場にあるからです。

企業の利益追求のために幅広い業務に携わり、残業や休日出社が発生することもあり、週40時間の所定労働時間を超えることも珍しくありません。

このように1つの会社で経験を積み、裁量権を持ち責任ある仕事をしたい人は正社員が向いています。

しかし重い責任感を背負って仕事をするのが苦手な人や、決められた範囲内だけの業務をしたい人、残業や休日出勤を望まない人は、派遣社員がおすすめです。

職歴・キャリアの評価

主に職歴やキャリアの評価は、転職する際に履歴書等に記載され、採用担当者から重要視されるポイントです。

派遣社員の職歴は、「転職活動で不利になるのではないか」という声をよく耳にしますが、必ずしも不利に働くということではありません。

転職や中途採用の際に、職歴やキャリアで重要視されることは下記の3点です。

  • 転職理由
  • 職歴とそれにともなうスキル
  • 自社とのマッチング度

転職理由が重要視される理由は、企業との定着性を見極めるためには大事な点だからです。

前職の退職理由が、「人間関係が上手くいかなかった」といったネガティブなものだと、また早期離職する可能性が高いと考えられ、採用を躊躇されてしまいます。

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転職理由には、「スキルアップのため」などポジティブな理由を準備しましょう。

2つ目の転職とそれに伴うスキルは、転職後に即戦力になれる人材かを判断する材料になります。

志望企業との業務内容と関連する経験やスキルがあることで、大きなアドバンテージとなり好印象を与えられます。

3つ目の自社とのマッチング度は、適合性や定着性を知るための重要なポイントです。

企業との適合性や志望度の高さ、人柄などからマッチング度を判断し、長期間活躍してくれる人を採用したいと考えています。

新卒で派遣社員になる3つのメリット

新卒で派遣社員として働くと、次の3点がメリットとして考えられます。

  • 実務経験を積みながら学ぶことができる
  • 正社員より時間に余裕ができる
  • 会社のことを知ってから入社できる

新卒派遣社員ならではのメリットがどんなものか、自分の理想と照らし合わせて確認していきましょう。

実務経験を積みながら学ぶことができる

新卒派遣社員としてさまざまな業種や企業で働くことで、幅広い知識やスキルを身につけられ、この経験が将来のキャリア形成に役立つと考えられます。

また新卒派遣社員に対しては、研修やフォローアップ体制を整えている派遣会社もありますので、社会に出る前にしっかり学べるので安心です。

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しかし事務職などは派遣でも人気があり倍率が高くなる傾向ですので、在学中に最低でもエクセルやワードなどを使いこなせるように準備しておくことをおすすめします。


他の新卒派遣社員より一歩リードし、差をつけることができますよ。

正社員として大手企業の内定を獲得するのは困難ですが、派遣社員としてなら憧れの大手企業で働くのも夢ではありません。

大手企業での実績は、次のステップに有利になることはあっても不利になることはないでしょう。

上記のような働き方は、正社員には不可能ですので派遣社員のメリットといえますね。

正社員より時間に余裕ができる

派遣社員は自由な働き方が可能なため時間に余裕ができ、充実したプライベートを送れるのがメリットといえるでしょう。

派遣会社に登録する際に、働ける曜日や時間帯、残業の有無も希望として出せることが正社員との大きな違いです。

派遣社員は派遣会社と雇用関係にあるため、この両者の間で契約された内容以外の業務を、派遣先企業が派遣社員に要求することはできません。

そのため、残業しないことを契約で交わしていれば、基本的には残業する必要がないのです。

このように時間に余裕が持てるため、プライベートを充実させたり、スキルや資格の勉強時間に当てて働きながらキャリアアップを目指したりできるのは、大きなメリットといえるでしょう。

会社のことを知ってから入社できる

企業の知名度やイメージだけで入社してしまうと、ミスマッチが生じ後悔することとなり、正社員でも早期離職するケースが多々あります。

実際、厚生労働省の「平成30年若年者雇用実態調査の概況」でも、初めて勤務した会社で正社員として働いた期間が3年未満の確率が60.7%という結果が出ているほどです。

このように、たとえ正社員で入社したとしても、その会社が必ず自分と合っているという確証はなく、定年までキャリアを積んでいけるという保証もありません。

しかし派遣社員はさまざまな業種や企業で働く機会があるため、経験を積みながら自分に合った企業や、向いている仕事を探していけるのはメリットです。

紹介予定派遣を利用して、会社のことをよく知った上で直接雇用されるという、魅力的な働き方もありますので検討してみてはいかがでしょうか。

新卒で派遣社員になる3つのデメリット

新卒で派遣社員になるのはメリットばかりではなく、次にあげる3つのデメリットがあります。

  • 収入が不安定
  • 正社員になれない可能性がある
  • 裁量権がない

メリットとデメリットを比較して、自分には正社員と派遣社員のどちらの働き方が合っているのか、将来後悔しないためにもよく考えていきましょう。

収入が不安定

正社員は一定額の月給に加え、賞与や各種手当がありますが、派遣社員は派遣先企業で働いている間の時給のみが収入になります。

GWやお盆、年末年始といった企業が休みになる期間は出勤できないため、その月によって給与の増減があり収入が安定しません。

そして派遣先企業の判断で契約終了となった場合には、次の就業先が決まるまで無収入になってしまうことも考えられるのです。

こういったことが、「派遣はやめておけ」といわれる要因でもあります。

しかし、普段から良い勤務態度で就業意欲を示すことで、派遣切りといった事態を未然に防ぎ、収入の安定を確保することができます。

また派遣社員は交通費が支給されないことが多いので、なるべく勤務先は交通費のかからない会社を選ぶのもポイントです。

正社員になれない可能性がある

派遣先企業からの直接雇用や紹介予定派遣を利用して派遣先企業の正社員になるなど、派遣社員から正社員になるチャンスがあります。

しかしながら、紹介予定派遣や直接雇用などは、派遣先企業との合意が必要となるため、正社員への道が確約されてはいないのです。

このように、どんなに自分がその企業の正社員になりたいと願っても、必ずしも正社員になれないのはデメリットといえます。

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それでも正社員として大企業に入社するのはハードルが高いですが、まず新卒派遣社員として働き始めてから直接雇用してもらい、正社員として入社できるチャンスがあることは覚えておきましょう。

裁量権が少ない

派遣社員は派遣契約が原則3年までとされていることから、企業も派遣社員に重要かつ責任ある業務を任すことができません。

また業務内容は、派遣社員と派遣会社の間で交わされたものだけになるため、正社員と同じ仕事内容や仕事量を要求することは契約上できないのです。

「責任ある仕事をバリバリしていきたい」と考えている人にとっては、裁量権の少ない派遣社員の働き方は物足りなさを感じ、デメリットとなるでしょう。

それでも正社員登用を考えている場合には、正社員と同様の責任ある仕事を任されることもありますので、派遣会社の担当者に相談して紹介予定派遣などの利用を検討してみましょう。

新卒派遣社員をおすすめできる人の特徴

新卒派遣社員をおすすめできる人の特徴は、下記の2つです。

  • まだやりたい仕事が見つかっていない
  • 働いてから入社したい

派遣社員のメリットとデメリットを踏まえて、どのような人が新卒派遣社員に向いているのか解説していきますので、参考にしてくださいね。

まだやりたい仕事が見つかっていない

就活していても、「やりたい仕事が見つからない」「適性がある仕事が何かわからない」という人は、新卒派遣社員で働くことを選択肢に入れてみましょう。

自己分析や業界研究・企業研究を綿密にしたからといって、自分がやりたいことが必ず見つかるとは限りません。

実際、やりたい仕事を見つけ100%の確信を持って就活に臨んでいる人は、多くないはずです。

派遣社員は自分の理想とする働き方に合わせて、さまざまな企業で働くことができるため、仕事を通して自分の適性を知り、自分に合った仕事が何かを発見できるかもしれません。

明確な将来のキャリアプランが見つからず、やりたい仕事も見つかっていない人は、いろいろな仕事にチャレンジできる新卒派遣社員がおすすめです。

働いてから入社したい

実際に働いてみて、業務内容や社内の雰囲気、同僚となる人を知ってから入社したい、と考えている人も新卒派遣社員に向いています。

厚生労働省の調査では、初めて勤務した企業を1年未満で退職した人の理由トップ3は、次のようになっています。

  1. 人間関係がよくなかった(43.1%)
  2. 労働時間・休日・休暇の条件がよくなかった(33.7%)
  3. 仕事が自分に合わない(31.9%)

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このような人間関係や業務内容のミスマッチは、事前にその会社で働き問題を把握することで、早期離職は避けられたと考えられます。

こういった理由で早期離職を防ぎたいと考えている人は、多種多様な企業で経験を積んで、自分に合った会社に入社できるチャンスがある新卒契約社員がおすすめです。

派遣で仕事をするまでの4つの流れ

新卒派遣社員として仕事を開始するまでは、大きく分けて次の4つの流れで進んでいきます。
  • 無料のweb登録と登録後の面談を予約する
  • 求人紹介・応募する
  • 派遣会社の社内選考を受ける・職場見学へ行く
  • 就業開始

新卒派遣社員として仕事がスタートするまで、どのようなステップを踏んでいくのか、イメージしながらみていきましょう。

無料のweb登録と登録後の面談を予約する

新卒派遣社員で働くには、最初に人材派遣会社のweb登録ページから、氏名や住所、生年月日といった個人情報の登録(無料)が必要です。

新卒者には職歴がありませんので、職歴欄には「なし」と記載しましょう。

また新卒者の場合、基本的にアルバイトは職歴に入れる必要はありません。

web登録が済むと、派遣会社との面談がありますので、希望の日で予約を入れてください。

派遣会社との面談では、希望の職種や条件などの聞き取りがおこなわれますので、自分が希望する働き方に準じてしっかり伝えましょう。

面談は派遣会社のオフィスか、オンライン面談のどちらかを選べることが一般的になっています。

より自分と相性のいい派遣会社で、条件のよい就業先を紹介してもらうためにも、派遣登録は2〜3社しておくことをおすすめします。

求人紹介・応募する

登録と面談が済むと、次は求人を探して応募する段階に入ります。

求人の探し方は、主に次の2つです。

  • 派遣会社のweb求人ページに条件等を入力して、自分で検索する
  • 派遣会社の担当者に、条件に合ったものを紹介してもらう

自分の条件を伝えることは大切なことですが、あまりにも細かく条件をつけてしまうと、マッチする求人が少なくなり、選択の幅を狭めてしまいます。

そのため、条件は優先順位をつけて、妥協できる条件と譲れない条件を伝えることをおすすめします。

主に条件として、次のような点を伝えるようにしましょう。

  • 通勤時間にかけられる時間
  • 勤務する期間
  • 勤務の開始時期
  • 勤務する時間帯・曜日・残業の有無
  • 必要なスキル

また派遣会社の担当者には、好印象を与えるように心がけましょう。

あなたの誠実な態度や就業意欲の高さが伝われば、優先的に良い条件の求人を紹介してくれる可能性が高くなるからです。

そのためにも担当者からの連絡にはなるべく早く返事をし、言葉遣いや態度にも気をつけてくださいね。

派遣会社の社内選考を受ける・職場見学へ行く

新卒派遣社員が派遣先企業できちんと業務を遂行できるか見極めるために、派遣会社で社内選考がおこなわれます。

適切でない人材を派遣先企業に送ってしまうと、派遣会社の名前にも傷がついてしまうからです。

新卒派遣の場合には職歴がないので、この選考では人柄や持っている資格、スキルが重要視されるポイントになります。

新卒は仕事での経験や強みがない分、挨拶・言葉遣い・身だしなみ・マナーといった人柄を、注意深く見ていると考えられます。

そして社内選考に合格すると、派遣会社の担当者が同伴のもと、応募した会社の職場見学へ行きます。

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この職場見学は選考を兼ねた面接ではありませんので、安心してくださいね。


なぜなら派遣先企業は労働者派遣法によって、派遣社員を面接したりテストなどを実施したりして、選考することが禁止されているからです。

しかし、言葉遣いや態度が悪かったりすると「自社とは適性がない」と判断されて、お断りされることもありますので、基本的なマナーを守り清潔感ある身だしなみを心がけて、職場見学に臨みましょう。

新卒派遣社員の場合、服装はリクルートスーツを着用すれば問題ありません。

職場見学では就業後のミスマッチが起きないように、社内の雰囲気をよく観察し、残業の有無など条件のすり合わせも忘れずにおこなってくださいね。

そして志望度の高さや就業意欲の高さをアピールするためにも、自己紹介の内容や質問事項なども事前に準備しておきましょう。

就業開始

もし職場見学に行ってみて、自分とは合わないと感じた場合には、この段階ではまだ契約締結前なので断ることができます

ただし何度も断っていると、「就業意欲があるのか?」と不信感を持たれてしまいますので、断り方や理由には注意が必要です。

職場見学して納得できた場合には、派遣会社とあなたとの間で雇用契約が締結されて、晴れて新卒派遣社員として仕事が始まります。

初出社の際には、派遣会社の担当者が一緒に同行してくれるのが一般的です。

もし初出社前に何か疑問点や心配な点がある場合には、担当者に相談してクリアにしておきましょう。

初出社では第一印象が非常に重要になりますので、清潔感のある身だしなみや言葉遣いに注意が必要です。

第一印象が悪くなってしまうと、人間関係に響くだけでなく、今後働く上で評価にも影響してしまう可能性があるからです。

新卒派遣社員らしく、元気で爽やかなイメージを大切にしましょう。

新卒で派遣社員になる人からよく聞く質問

次にあげる3つの質問は、新卒で派遣社員になる多くの人が疑問に感じていることです。

  • 派遣から正社員になることはできる?
  • 派遣は履歴書にどう書けばいいの?
  • 第二新卒はいつまでですか?

新卒派遣の人は、どのような疑問や悩みがあるのか、一緒に確認していきましょう。

派遣から正社員になることはできる?

結論からいうと、派遣社員から正社員になることは可能です。

ただし、派遣社員として普通に働いているだけで全員が正社員になれる訳ではなく、主に下記の3つの方法を利用することで正社員になれるチャンスがあります。

  • 紹介予定派遣で働く
  • 派遣先の企業で直接雇用してもらう
  • 転職支援サービスを利用する

また正社員ではありませんが、無期雇用派遣も正社員に近い働き方ができます。

このように新卒派遣社員として仕事をスタートして、努力次第で正社員へのキャリアアップも夢ではありません。

派遣は履歴書にどう書けばいいの?

派遣社員として働いていた職歴は、次の4つのポイントに注意して書くことが大切です。

  • 派遣会社を書く
  • 派遣先企業を書く
  • 派遣内容を書く
  • 派遣期間を書く

まず、派遣元となる登録した派遣会社の名称を記載しますが、派遣会社には入社していないので「入社」ではなく、「株式会社〇〇に登録」と記載します。

また履歴書では会社名称などは省略しないのが常識ですので、株式会社を(株)などと書かないようにしましょう。

次の行には、派遣先企業の正式名称と業務内容、派遣期間を続けて書いてください。

「株式会社〇〇に一般事務として派遣(令和〇年〇月まで)」のように、業務内容の後にカッコ内書きで派遣期間を示すことで、一行で簡潔に伝えられます。

派遣会社を辞めたり、正社員として働くことになったりした場合には、「派遣期間満了につき退職」と記載しましょう。

登録した派遣会社が複数あって、そこから派遣された企業も複数あるケースでは、派遣元ごとにまとめてなるべくコンパクトにわかりやすく記載するのがポイントです。

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職歴は、故意であってもなくても「職歴・経歴詐称」となる場合があるので漏れなく記載することが重要になりますので、気をつけましょう。

第二新卒はいつまでですか?

第二新卒には、明確な定義はありませんが、一般的には最終学籍を卒業してから3年未満の人です。

4年制大学を卒業した人の場合、25歳前後の人が第二新卒に該当します。

ちょうど新卒採用と中途採用の中間的な立場で、柔軟性があることから転職市場では需要が高まっているといわれています。

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