【プロが教える】転職エージェントに断られる&求人紹介できない場合の対処法

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アクシス株式会社 代表取締役 末永雄大
新卒でリクルートキャリア入社。その後、サイバーエージェントにて集客支援を行う。 2012年転職エージェントとしてアクシス株式会社を設立。 ■Yahoo!ニュース(個人):IT/キャリアコンサルタントが語る「働き方3.0」 ■オールアバウトガイド:「キャリアプラン・転職ノウハウ」ガイド

こんにちは、自立型人材の転職・キャリア支援に特化した転職エージェント、アクシス代表の末永 雄大(すえなが ゆうた)です。

弊社運営サイト転職エージェントが語る「すべらない転職」では、主に20代〜30代前半のビジネスパーソンを対象に、転職者に向けて転職のプロがぶっちゃけで転職やキャリア形成ノウハウをお伝えしています。

この記事を読んでいる人は、「大手転職エージェントに転職相談申し込み、問い合わせをしてみたものの、転職エージェントから登録拒否や求人紹介できないとサービス提供を断られてしまった……なんで?どうしよう……?」と困っている人が多いのではないでしょうか。

今回は、現役・転職エージェントの視点で、なぜ転職エージェントが転職者の登録受付を断ったり、求人紹介を断るのかについて理由や背景についてお伝えしちゃいます

また、実際に断られてしまい、これからどうすれば良いの?といった部分についても、レクチャーしていきたいと思います。

なんで転職エージェントへの登録を断られるの?その理由って?


勇気を出して転職エージェントを頼ったのにも関わらず、「何で転職エージェントへの登録を断られるの?」「誰でも無料でサポートしてくれるサービスじゃないの?」と思うようなことがまれにあります。

そもそも転職エージェントは「転職者に対して無料で転職のサポートをしてくれると積極的に宣伝しているのに、断られるってどういうこと!?」と戸惑う人も多いかと思います。

結論から言えば、転職エージェントは誰でもサポートできるサービスではないのです。何を言ってるのかよく分からない人も多いと思うので、その理由を説明しますね。

転職エージェントが登録・サポートを断る理由としては大きく以下の2つがあります。

  • 経歴的に転職エージェントを利用しての転職が難しい可能性が高いため
  • 転職者の希望が転職エージェントの得意分野と合っていないため

以下でそれぞれについて具体的にお伝えしていきますね。

理由1:経歴的に転職エージェントを利用しての転職が難しい可能性が高いため


経歴的に転職エージェントを利用しての転職が難しい場合、転職エージェントへの登録・サポートを断られる可能性が高いです。

言葉は悪いのですが、その転職エージェントがどんなに素晴らしい転職サポート力を持っていたとしても、転職者のこれまでの経歴が悪いとサポートが難しいことがあるのです。

各転職エージェントによって基準の差はありますが、具体的には以下のような転職者です。

  • 短期間で2社〜3社以上の離職・転職を繰り返している
  • 30代以上で1度も正社員経験がない
  • 新卒1年目での退職や転職者

上記に当てはまる人たちは自分で求人に応募しても、書類選考の段階でお見送りになってしまうことが多いのではないでしょうか。そんな状態だからこそ、藁にもすがる思いで転職エージェントに支援をお願いしている人も多いと思います。

個人的な心情としては、このような人たちもどうにかサポートしたいと思うものの、転職エージェントは魔法使いではないので、誰でも救えるわけではないのです。

また、転職エージェントはボランティアで転職支援をしているわけではないので、事業を存続させるためには報酬も必要になってきます。とはいえ、転職者から報酬を支払ってもらうのではなく、求人企業から年収の30%〜35%を成功報酬としてもらっています。こんなに高い成功報酬を支払う理由には、優秀な人材を採用したいと求人企業は考えているのです。

今回紹介したサポートをお断りされてしまう転職者は、残念なことですが、求人企業が高い成功報酬を払ってまで採用したい人材に当てはまりません。

サポートが難しい人たちにおすすめの転職方法

転職エージェントでのサポートが難しい人たちには、ハローワーク縁故を使って転職することをおすすめします

とくにハローワーク経由での採用は、企業にとっても明確な雇用メリットがあるため、今までの経歴に自信がない人でも正社員として転職できます。ちなみに、ハローワーク経由で人材を正社員採用すると、行政から補助金をもらえます。

縁故採用の場合は、友人・知人を経由しており、事前の信頼関係があるため、経歴についてはそこまで気にされずに面接や人柄重視で見てくれることが多いですね。

末永
※ここからは余談となります。

もし気分を害されたら申し訳ないのですが、一点だけお節介なことをお伝えさせていただきますと、

上記のような経歴の方と僕自身、できる限り面談してみようと一時期面談をさせていただいていた時があったのですが……。

実際お会いしてみて、色々と深掘り質問をさせていただく中で、大変失礼ながらそのような状況に至ってしまう原因とその考え方、マインドセットになってしまっているケースは実際多いと感じます。

もちろん色々な個別の事情や不運もあったかと思います。

仮にそうであっても、あえて本当に自分に原因はなかったか?という視点で考えられると、次に繋がる改善施策が思いつくようになります。

ハローワーク経由で求人に応募するにしても、そのようなスタンスに切り替えた上で面接に臨まれた方が、面接を通過する確率は上がります。また、次の会社に転職できた後に定着と活躍ができ、着実にキャリア形成が進むと思うので、少しだけじっくり考えてみていただけると嬉しいです。

理由2:転職者の希望が転職エージェントの得意分野と合っていないため


2つ目ですが、転職エージェントはそれぞれ得意分野があります。その得意分野と転職者の希望が合っていないと、サポートを断られることがありますね

転職エージェントに登録する前に、自分の希望とその転職エージェントの取り扱っている求人の強みと弱みをしっかりと確認しましょう

ここでご紹介する強み・弱みですが、以下のような意味合いになっています。

  • 強み=特定の業界・職種の求人を多く保持している
  • 弱み=特定の業界・職種の求人をほとんど保持していない

例えば、エンジニア職を希望している転職者が事務や管理部門に強い転職エージェントに登録しようとしても、「うちではその分野の求人はほとんど取り扱ってないので、サポートできません……」といったケースがあるのです。

そのようにならないためにも、あらかじめ登録する転職エージェントのサイトを見て、その転職エージェントがどの業界・職種の求人を多く取り扱っているのか確認してからサポートの申し込みをすると良いです。

ちなみに転職エージェントの強い分野・求人を確認するときは、以下のような視点でチェックすることをおすすめします。

  • 業界
  • 職種
  • レイヤー・年齢層など

それぞれの視点について、次でさらに詳しく紹介していきます。

業界特化で強みを持っているケース

ここでいう業界とは、IT業界・人材業界・金融業界・コンサル業界など、求人企業の業界や業態軸で多数の求人を取り扱っているケースです。

例えばですが、IT業界の企業とは大小を問わずほとんどの会社と取引があるので、全職種を取り扱っていますといった形が多いですね。

職種特化で強みを持っているケース

ここでいう職種とは、経理財務職・ITエンジニア職種・建築士などの建設系専門職・マーケティング職種など、職種の役割に特化した求人を多く取り扱っているケースです。

例えばですが、経理職種の求人案件については、IT業界・金融業界・食品メーカー・アパレル業界など、幅広い業界の経理案件を取り扱っていて、それぞれの業界ごとの経理業務の違いや経理処理の特徴など、細かい点や知識を持ってアドバイスしてくれるといった強みがあります。

レイヤー・年齢層などの切り口で強みを持っているケース

ここでいうレイヤー・年齢層とは、20代の第二新卒層・ミドル以上のマネジメント層・ハイレイヤーやシニアなどの40代以上の経営管理職に強いなど、年齢層や役職、年次で強みを持っているケースです。

例えばですが、20代の第二新卒層に強い場合、20代の未経験でも積極的に採用してくれる求人を多く保持していたり、若い人の課題になりがちな自己分析や面接対策などのサポートに強みを持っていたりします。

大手転職エージェントは全業界・職種に強いはずなのに断られちゃったんだけど…?


大手転職エージェントは総合デパートのように全業界・職種に強いはずなのに、サポートを断られてしまった……という人も中にいると思います。

業界・職種に特化した転職エージェントではなく、全業界・職種の求人を網羅している大手転職エージェントを選んだのにも関わらず、断られてしまうケースも中にはあります。

これは、強み・弱みという観点というよりも、1つ目の「経歴的に転職エージェントを利用しての転職が難しい可能性が高いため」というケースが大きいかもしれません。

このケースの場合は、ハローワークや縁故での転職や求人応募を検討したほうが現実的だと言えますね。

もしくは、20代の方であればですが、ジェイックUZUZ、ハタラクティブのような転職エージェントを利用したほうが良いです。このような転職エージェントは、大手がサポートしてくれない既卒・フリーター・派遣社員といった20代の転職弱者のサポートに強みを持っているので、これらの活用も検討してみても良いかもしれません。

実は転職エージェントは登録受付を断る事は禁止されている!?


そもそもなのですが、転職エージェントは「登録受付を断ること」を禁止されています。

転職エージェント・人材紹介会社は厚生労働省の許認可免許を得て事業を運営しています。

この許認可免許の規定では、転職者全員の登録受付が必須となっているのです。

もっと分かりやすく言うと、転職サポートの依頼をしてきた転職者の登録は強制的に受け付けるという条項があるんです。

ここまで色々と説明してきて今更なのですが、実は、厚生労働省のお達しにより転職エージェントはすべての登録者のサポートを受け付ける義務があるわけです。

ですので、各転職エージェントの「サポートの受付自体を断る」ということではなく、厳密に表現すると「様々な条件を踏まえて、弊社としてはお役に立つことが難しいです」ということを言われるのだと思います。

転職エージェントが求人紹介を断る理由や本音

つまり、転職エージェント側の本音や気持ちとしては、「仮にサポートを受付て、実際に面談を実施して、自社が保持している求人を紹介したとしても、書類選考ですべてお見送りになってしまう可能性が限りなく高いので、双方にメリットがなく時間の無駄になってしまいますよ…」ということなのです。

転職エージェントにとっても、ボランティアではなくビジネスとして転職のサポートや求人紹介をしています。現実的な話ですが、毎月、転職のサポートをする社員の給与やオフィスの家賃を支払っていかなければならないので、自分たちの限られた時間や工数をそこに割くことが難しいという事情があります。

また、求人企業にとっても、最初から中途で採用したいターゲットの目線や基準、経験スキルは決まっており、上記で紹介したような転職者の選考をするということは、お見送り連絡をする手間と心理的負担が発生するだけなのです。

さらに、転職者本人にとっても、転職エージェントのオフィスに面談へ訪問する交通費と時間や手間、淡い期待を抱いたにも関わらず、すべてが書類選考でお見送りになる失望感などを考えると、デメリットはあってもメリットが少ないということが多いです。

このようにシビアな話になってしまうのですが、転職エージェントだけでなく、求人企業、転職者のそれぞれにとって残念な結果になってしまうわけです。最初から難しいと分かっているのにも関わらず、サポートを進めるということは誰もハッピーにならないことが多いです。だから、これまでのサポート経験から転職エージェントは最初から「うちではお力になるのが難しいです」と求人紹介を断るのです。

仮に転職者サイドから「免許で禁止されているんだから、受付て求人を紹介してください!」と強く伝えれば、やむなくサポートや求人紹介はしてもらえますが、先ほど説明したように残念な結果になってしまう可能性が非常に高く、徒労に終わるだけ…と思ったほうが良いでしょう。

すごくシビアな話ですが、これが現実なので、最初に認識しておいたほうが転職エージェントに過度な期待を持って、後で失望することも減ると思います。

大手転職エージェントに求人紹介を断られたら違う方法を!


最近、転職エージェントの広告やCMをよく見かけるから、まずは転職エージェントを使うべき?と思っている人も多いのですが、決して転職エージェントだけが転職活動の方法ではありません。

少し古いデータになりますが、厚生労働省が公表している「雇用動向調査(平成25年)」の「入職経路別入職者数と内訳別構成比」によると、転職エージェントを利用して転職活動している人は全体の3.4%だけでした。

他の割合ですが、縁故が25%ハローワークが22.1%とシェアの1位、2位が主要な転職の方法になっているのが現状です。

ですので、無理に転職エージェントを使おうとせず、縁故やハローワークなど、他にも多くの選択肢を検討してみれば、断ってきた転職エージェントに対してモヤモヤを抱えるよりもスッキリできるでしょうし、何よりもご自身の転職活動の成功確率を上げられるのではないでしょうか。