2019.12.06
ハイクラス転職を成功させるコツとおすすめエージェント大公開
ハイクラス層の人が転職するときは、基本的に人脈を使ったり、そもそも優秀な人が多いので何かに頼らずとも転職が成功する人は多いと思います。それでも、筆者は転職エージェントの利用をおすすめしています。
転職エージェントは、転職のプロなので、ハイクラスやエグゼクティブの転職市場が今どうなっているのか、その動向を知ることができます。
さらに、転職サイト等には掲載されていない非公開の求人情報を得られるという点からも、転職エージェントの利用をおすすめします。
ハイクラス向けの転職エージェント・転職サイト
早速以下から、ハイクラス層へ転職したい人向けにおすすめの転職サービスをご紹介していきます。
まず前提として、年収600万円以上のハイクラス求人はその数自体が少ないです。 求人を網羅する意味でも、これからご紹介する転職エージェントと転職サイトはできれば「両方」登録しておくのがオススメです。
JACリクルートメント(転職エージェント)
筆者がまず最初におすすめするのは、売上規模国内3位、高年収求人領域では国内No.1の転職エージェントである、JACリクルートメントです。なぜこの転職エージェントがおすすめなのかというと、主に以下のような強みがあるためです。
- 企業・業界情報に精通した優秀なアドバイザーが多い
- 年収600万〜1500万といった高年収の非公開求人を大量に保有
- 30代〜40代のマネジメント層や専門スキルを持った方向けの求人多数
- 外資系企業やコンサル、海外への転職にも強み
JACリクルートメントの1番の特徴は、何と言ってもコンサルタントの質です。
通常、大手の転職エージェントでは、業務効率化の観点から、転職者のサポートをするキャリアアドバイザーと企業担当者とやりとりする営業担当が分かれている分業制のケースが多いです。
一方で、JACの場合は転職者をサポートするコンサルタントが企業担当者とのやりとりも兼任しています。
企業の採用担当者とのパイプが太いので、企業や業界の濃い情報や質の高いサービスを受けられる可能性が高いです。
さらに、転職者のことを良く理解した上で、直接、企業担当者にプッシュしてくれるので内定確率も高まりやすいでしょう。
JACリクルートメントがとくにおすすめな人
現在の年収が500万円以上であったり、マネジメント経験や一定の専門スキルをお持ちの方で、さらにキャリアアップしていきたいという方におすすめです。
ただ一方で、保有している求人は、年収600万円以上のハイレイヤーの求人がほとんどなので、転職者にも一定のスキルや経験を求めがちです。
もし、自分の経験やスキルに自信がない方は、JACリクルートメントでサポートしてもらえない可能性も想定して、他の大手転職エージェントにも登録しておくと良いかと思います。
JACリクルートメントについて、もっと詳しく知りたい人は以下の記事も合わせてご覧ください。
ビズリーチ(転職サイト)

次は年収600万〜1500万の優良求人を多数掲載しているビズリーチを紹介していきます。
ビズリーチは、エグゼクティブ向けの会員制転職サイトです。
自分で求人を検索して応募する通常の転職サイトとは異なり、自分の経歴・職歴を登録しておくと、それを見た企業担当者やヘッドハンターからスカウトがくるというシステムになっています。
自分の行きたい業界・職種に精通した優秀なヘッドハンターと出会えたり、そういったヘッドハンターが個人的な繋がりで取引している企業の求人、つまり大手エージェントが持っていないような、隠れた優良求人に出会えるという点もビズリーチのメリットです。
ビズリーチは登録時に審査があり、年収500万円以上でないと登録自体ができないケースもあるので注意が必要です。
登録できたとしても、企業やヘッドハンターからのスカウトがこないという可能性もあります。
なので、そういった方は、転職エージェントを利用したり、求人数が日本最大級のリクナビNEXTへの登録も合わせて検討してみましょう。
ビスリーチがとくにおすすめな人
ビズリーチを利用するなら、以下のような人には特におすすめします。
- 管理職経験者、専門性の高いスキルを持っている方
- 現在の年収が600万円以上の方
- すぐではないが良い求人があれば転職をしたい方
- 自分の市場価値を確かめてみたい方
ビスリーチは登録してスカウトを待つというのが主な使い方になりますが、「管理職経験者、専門性の高いスキルを持っている方」や「現在の年収が600万円以上の方」は市場価値も高くなるので、グレードの高い求人案件のスカウトが届きます。
「すぐではないが良い求人があれば転職をしたい」という方にもおすすめです。
スカウトを精査しながら、気になる求人があれば返信してみるという形で、自分のペースで転職活動を進めることができます。
「転職エージェントに行くと転職を急かされそうで面倒だな」と思われる方にも良いですね。
さらに、「とりあえず自分の市場価値を確かめたい」という方にもビズリーチはおすすめです。
転職エージェントや人事は、この候補者に会いたいと思うならば、テンプレートではなく、その人の経歴に沿った魂を込めたスカウトメールを送ってきます。
ビズリーチについてもっと詳しく知りたい人は、以下の記事も合わせてご覧ください。
同時に大手転職エージェントも登録すべき
大手の転職エージェントはかなりの求人数があるので、ハイクラス層の求人の取り扱いもあります。大手企業の中には特定の大手転職エージェントにしか求人を依頼しない場合があります。
また、先ほど紹介したJACリクルートメントとビズリーチは、やはり求人数でいうと、他の大手転職エージェントに比べ劣ってしまいます。足りない求人数を補填するためにも、以下から紹介する大手転職エージェントのどれかに同時登録はするべきです。
CMでおなじみ!転職者満足度No1!
豊富な求人数に加えて、専任アドバイザーの手厚いサポートが強み
ポイント
- リクルートと並ぶ、実績豊富な国内最大級の転職エージェント
- 10万件を超える求人から、厳選して紹介を紹介してくれる数少ないエージェント
- リクルートが保有していない有名企業の求人に出会える可能性が高い
業界No.1!転職者の8割が利用している
国内最大の定番エージェント
ポイント
- 求人数が業界No.1!人気企業・大手企業の非公開求人を多数保有
- 数の強みを活かした幅広い業界・職種の提案が可能
- たくさんの求人の中から比較検討できる
20代の登録者数No.1!
20代・第二新卒向けの非公開求人を多数保有
ポイント
- 新卒サイトの掲載社数No.1!若手層を採用したい企業とのコネクションが豊富
- 20代向けの全業界・職種の求人を網羅
- 若手層の転職サポート・アドバイスに強い!転職サポートの手厚さに定評あり!
正しい転職エージェントの使い方
おすすめの転職エージェントを紹介していきましたが、「実際転職エージェントってどうやって使ったら良いの?」や「なんかいまいち信用できないんだよな…」など、いざ転職エージェントを使うときにわからないことや不安があるかと思います。
そういった人向けに、以下から転職エージェントの使い方や注意点について解説していきます。
転職エージェントは複数登録が基本
なぜ転職エージェントは複数登録が基本なのかというと、ぶっちゃけ良いキャリアアドバイザーと出会えるかどうかは運次第だからです。転職エージェントに登録しても、転職者が担当のキャリアアドバイザーを選ぶことはできません。
なので、複数登録から何人かのキャリアアドバイザーと面談したのち、1番自分に合いそうなキャリアアドバイザーを選ぶのが良いです。
複数登録についてもっと詳しく知りたい人や、それ以外にも転職エージェントの使い方について知りたい人は、以下の記事に詳細が記載されているので、よかったら見てみてください。
転職エージェントを利用する上での注意点
転職エージェントを使う際の注意点として、主に以下の4つがあります。
- 企業情報をそのまま鵜呑みにしない
- ミスマッチな求人を紹介されることもある
- 優先順位もエージェントの都合が影響しやすい
- 複数の転職エージェントから同じ求人に応募できない
また、信用できない転職エージェントにはある程度の特徴があります。具体的には、以下の4点のようなものです。
- 意思決定などを急かす
- 求人を大量に紹介してくる
- 連絡がつかない・放置される
- 企業と意思疎通ができてない
注意点や信用できない転職エージェントについては、以下の記事で詳しく解説しているので、合わせてご確認ください。
ハイクラスの転職に求められる能力とスキル

ハイクラスの求人は、管理職や経営に関わることが多く、優秀な人材をヘッドハンティングして採用するといったケースが多いです。また、ポジションが限られているので、求人数はどうしても少なくなってしまいます。
そんなハイクラスに転職するにはどうしたら良いか?転職を成功させるコツについて、求められる能力、スキル、求人の見つけ方に分けて以下で説明します。
20代のうちからハイクラスへ転職したい人、年収700万〜800万円以上稼ぎたい人は、以下の能力を身につけてからハイクラスへの転職に挑戦するのが良いですよ。
- 問題意識に基づき、課題や目標を設定する能力
- 自分の見解やビジョンを周囲に伝え、動かす能力
ハイクラス層は経営陣に近いため、高度な折衝能力や専門的な知識、プロジェクトマネジメントの高い能力・実績が必要になってきます。
具体的にハイクラスで多い求人は以下のような職種が多いです。
- 経営企画・事業企画
- 経営者・COO・経営幹部
- 経理・財務・会計系
- 営業系
- 金融系専門職
上記のようなハイクラス人材を求めている企業は、主に以下の5つのような企業が多いです。
- 既存事業拡大を目指したスペシャリストの募集
- 急成長企業における経営・役員層の強化
- 業績好調に伴うマネジメントポジションの増員
- 日本国内における新規事業・新拠点の立ち上げ
- 海外における新規事業・新規拠点の立ち上げ
ハイクラスへの転職は人脈をフル活用!
ハイクラスの転職を成功させた人の多くはこれまで築いてきた人脈をフル活用しています。確かに、信頼を勝ち取っている人脈を使えば転職は有利になります。
ただ、そういったコネクションはメリットもありデメリットもあるのです。以下から、詳しく解説していきます。
知人紹介のメリット
知人紹介のメリットには、主に以下の3つです。
- 選考が有利になる場合もある
- 自分がどんな仕事をするのか事前に把握しやすい
- 入社後、会社に馴染みやすい
知人紹介のもっとも大きなメリットは「選考が有利になる場合がある」です。
知人の紹介だと、人事担当に人柄や仕事の能力がきちんと伝わります。実際に書類選考はなく、面接で会ってみて感触を確かめるといった、最後の確認だけという場合が多いです。
また、入社後に自分がどのような仕事をするのか、どのようなポジンションが用意されているのか、事前に聞くこともできます。
知人紹介のデメリット
一方で、知人紹介のデメリットは以下の5つです。
- 選考途中の辞退が難しい
- 事前に聞いていた職場環境・仕事内容とのギャップを感じる
- 知人との関係性が悪化する場合もある
- 友人が職場では「上司」だった
- 友人のコネで入社したという色眼鏡で見られる
知人紹介の場合、選考をスムーズに進められる反面、辞退したいときは言い出しにくいというデメリットがあります。
また、辞退してしまうと知人の顔に泥を塗ってしまって、人間関係が悪化してしまうこともよくある話です。転職話を白紙に戻したとしても、今後もその会社との取引や関係がある場合は、大きなダメージになってしまいます。
人間関係の問題でいうと、転職話を紹介してくれた知人が「上司」だった場合、どのように接すれば良いのか悩んでしまうことも多いです。1番多いのは、自分が紹介したから…という理由で、ミスに対して必要以上に叱られてしまったというケースです。
さらに、知人のコネで入社できたという色眼鏡で見られてしまい、早く成果を出さないといけないというプレッシャーで仕事がしづらくなることもありますね。
知人紹介は楽して入社できる!と思っている人が多いのですが、実はメリットよりもデメリットが多いことは把握しておくと良いでしょう。
実際にハイクラス層で転職している人たちの実態
実際にハイクラス転職をしている人たちの実態についてもご紹介しますね。
それぞれについて以下で詳しく説明します。
収入増とポジションアップ
それなりの大企業でそれなりのポジションを獲得した人でも、さらなる収入増とより高い地位を求めることは自然です。ハイクラス転職では、収入増とポジションアップが期待できます。
なぜなら大企業が部長以上のハイクラス人材を探す場合、人材コストはひとまず度外視するからです。ハイクラス求人を出す企業は、それくらいハイクラス人材を必要としているのです。
企業は本来、地位も年収も高いハイクラスなポジションは、できれば生え抜き社員に与えたいと考えます。しかしそのポジションに見合う人材が見つからない状況にあるのです。
よって、ハイクラス求人を出す企業は必ず「この仕事をきちんとこなしてくれる人なら、高給、高ポジションで迎え入れたい」と考えているのです。
業界トップのライバル企業への転身
すでにハイクラスなポジションを獲得している人でも、その勤め先が業界2位や3位だった場合、自分は業界1位の社員たちより「下」という意識がぬぐえないことがあります。
業界1位企業が展開するビジネスは、ハイクラスになればなるほど魅力が高まります。ライバル企業である業界1位企業へのハイクラス転職が成功すると、これまでの経験とスキルを活かしながら、よりダイナミックなビジネスに挑戦することができます。
業界下位のライバル企業への転身
逆に、業界のトップ企業に勤める人が、業界下位企業のハイクラス転職に挑戦するのも意義深いものがあります。
下位企業に転身すれば、業界トップを目指すことができるからです。
まったく別業種への挑戦
金融からメーカーへ、物流からITへといったように、まったく別業種に挑戦するハイクラス転職は、ビジネスパーソンとしての視野を広げるきっかけになります。
ただ当然のことながら、別業種の業界特性を身につけなければなりませんし、まったく異なるスキルを獲得する必要があります。
しかし、メーカーは金融に精通した人材を必要としますし、IT企業が物流ビジネスに関与することは珍しくありません。そういった意味では、別業種間でのハイクラス転職は企業を強くする効果もあるのです。
経営者への挑戦
ハイクラスにまで到達すると、将来、経営者になりたいと考えるようになるでしょう。その場合、ハイクラス転職を複数回経験しておくと、さまざまなタイプの経営者を観察でき自然と「帝王学」が身につきます。また、ハイクラス転職を繰り返すことで自然と「人脈」も増えていきます。
ハイクラス転職はリスクも大きい
ハイクラスへの転職のリスクは、30代以下の転職とは比べ物にならないくらい大きいといえるでしょう。なぜなら、ハイクラスに転職をする人は、現在のポジションを捨てることになります。そしてこれはすべての転職に共通する真理なのですが、転職が成功する確約も保証もないのです。
また、現在ハイクラスに所属している人は、少なからず現在の勤め先企業に育ててもらったという気持ちを持っているはずです。ハイクラスへの転職に臨むには、その恩義を振り切らなければなりません。
どこまでリスクを取ることができるのか、どこまで冷酷にビジネスに徹することができるのか……しっかりと考えないと転職後に後悔を抱えてしまうことになります。
さらに、ハイクラスなポジションはどうしても数が限られてしまいます。常に上へいけるポジションがあるわけではないのです。ハイクラスに転職を成功させるためには、ちょうどいいタイミングに転職をする必要もあります。
最後に、有能で実績を残している優秀な人材ならハイクラスへの転職を成功させられると思っている人も多いと思いますが、管理職や幹部職は人の上に立たなければなりません。能力や実績も重視されますが、選考では何よりも「人間性や会社に対する熱意」が注目されます。
ただ単に上へ登りつめたい!という考えでは、転職できたとしても企業で活躍はできません。ハイクラスへの転職は「部下や組織を動かす時に、知識ではなく、思い入れや愛が大切。それがあるかどうか」が大事になってくるのを忘れないでくださいね。