人生もキャリアもブレていい!自分の可能性を広げることが大切ー2代目バチェラー小柳津林太郎さん

人生もキャリアもブレていい!自分の可能性を広げることが大切ー2代目バチェラー小柳津林太郎さん

    今回は、2代目バチェラーで今年独立されたばかりの小柳津 林太郎さんをゲストに招いてお送りします。

    現在では、サイバーエージェントを退職から起業やオンラインサロン立ち上げなど、次々と新しい取り組みをされています。今回はそんな小柳津さんに、食いっぱぐれないキャリアの作り方や考え方について伺いました。

この記事を書いた人
末永雄大

末永雄大

新卒でリクルートエージェント(現リクルート)に入社。数百を超える企業の中途採用を支援。2012年アクシス(株)設立、代表取締役兼転職エージェントとして人材紹介サービスを展開しながら、年間数百人以上のキャリア相談に乗る。Youtubeチャンネル「末永雄大 / すべらない転職エージェント」の総再生回数は2,000万回以上。著書「成功する転職面接」「キャリアロジック
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末永がサイバーエージェントに在籍していた頃の同僚、かと思いきや、学生時代の共通の友人がきっかけでのプライベートでの飲み友達で、真面目に仕事の話をするのは初めてというお二人。

今回は、小柳津さんの「キャリア観」、また、オンラインサロン「ハイブリッドサラリーマンズクラブ」を開設されたばかりということで、「オンラインサロンに込めた想い」いうテーマでざっくばらんに語っていただきました。

小柳津林太郎さん

        

1981年 京都府生まれ。慶應義塾大学卒業。新卒でサイバーエージェントに入社。入社3年目で子会社CyberXの代表に就任。2018年「バチェラー・ジャパン」で2代目バチェラーに抜擢。現在は、自身で新規事業に取り組む傍ら、企業顧問やエンジェル投資家、オンラインサロンの立ち上げやメディア出演など多方面で活躍中。

末永:バチェラー・ジャパン出演でご存知の方も多いと思うんですが、この記事をご覧の方のために改めて今の活動も含めて自己紹介をお願いします。

小柳津:僕は、2006年にサイバーエージェントに入社して、広告のマーケティングプランナーをやっていました。
社会人3年目からは、子会社のCyberXの社長としてゲーム事業を8年間ほど行いました。

今年の7月末で、13年間お世話になったサイバーエージェントを退職しまして、今はサイバーには業務委託という形でプロジェクト単位で携わらせてもらいながら、いくつかの企業の顧問として事業のお手伝いをしています。

直近は、自分の事業会社の立ち上げや、2足3足の草鞋を履いていきたいビジネスパーソンを応援する「ハイブリッドサラリーマンズクラブ」というオンラインサロンを立ち上げたところです。

あと他にも、エンジェル投資家として4社ほど出資していて、そちらの企業さんのお手伝いもさせてもらっています。
結構今は、多動症というか…(笑)

末永:小栁津さんが提唱されている「ハイブリットサラリーマン」どころではないご活躍ですよね(笑)

小柳津:ですよね(笑)そんな中でも1個1個分散しないように、時間の切り分けをしながら、なんとか全部形にしていこうと走っています!

末永:応援しています!

バチェラー出演後、一度きりの人生やりたいこと全部やりたい!と思うようになった

末永:サイバーエージェントでゲーム事業の管理職という要職についている中で、3ヶ月間のバチェラー出演は、大きな決断だったと思うんですけどいます。実際その辺は悩まれましたか?

小柳津:一番悩んだのは、やっぱり会社を休んでいいのかどうかってことですね(笑)

当時は、ゲームのスタッフ部門の責任者をやっていて、メンバーが30人ぐらいだったんですけど。たくさん悩みはしましたが、結局、みんな優秀だし、3ヶ月空けてダメになる組織じゃないでしょと。

末永:仲間を信頼して、腹をくくられたんですね。

小柳津:はい。それに「バチェラー・ジャパン」って月9のドラマばりに予算がかかっているんですよ(笑)
そんな番組の主人公やらせていただけるなんて、金輪際絶対ないだろうって。

「バチェラーに参加せずにそのまま働くままだったら多分後悔するな」と思って、メンバーのみんなを信じて、思い切って決断しましたね。

末永:大きな決断だったと思います。実際参加してみていかがでしたか?

小柳津:人生の選択肢が広がったように思いますね。

実は僕、大学時代にずっと演劇やっていたこともあって、当時俳優を目指すか、サラリーマンを目指すか悩んだ時期があったんです。

それがこの歳になって回り回って、バチェラーの後にメディアに出させてもらう機会が増えてきた。その時、「バチェラー・ジャパン」の世界だけでなく、映画とかドラマの世界をなんとなく垣間見たんです。

人生の選択肢が増えて、幸せなことなのですがすごい悩みました。

「自分は役者として生きていくのか、ビジネスマンとして生きていくのか」

「役者の仕事は、それだけじゃないと結構きつい世界なんで、どうしていこうか。」

末永:その答えは見えたんですか?

小柳津:ただ全部やりたいんだよねって思って。でもその中でも自分の主軸はやっぱり芸能ではなくて、あくまでもビジネスパーソンとして事業をでっかく当てるぞと。

そして、アンドで自分の事業のPRもそうだし、自分のやりたい表現を追求するために、サブで表現側の活動もしていこうと思っています。それが一番僕らしいかな、って。

僕はビジネスから表現側も。できることなら両方両立したいなって思っています。

末永:自分の気持ちにまっすぐ、素敵ですね。ちなみに直近の独立や、オンラインサロンの立ち上げっていう活動も、バチェラーの参加が1つのきっかけになっていたりするんですか?

小柳津:そうですね。
バチェラー終わってから、通常の会社の仕事と並行してありがたいことに広告やWEBCMのオファーをいただいたり、イベントや講演会が増えたりとか、そっちの依頼が増えることによって、あ、両方やらなって。

全部断るって訳にもいかないし、やりたいなって思って。

だったらハイブリッドで、出る側もやりつつサラリーマンもやっていますっていう。「ハイブリッドサラリーマン」っていうハッシュタグを考案したのもその時期ですね。

バチェラーに出る以前っていうのは、ずっと一つのことを、会社の仕事を全力でやっていたんだけど、一度きりの人生だからどうせならやりたいこと全部やりたいじゃん。っていう風にバチェラーでた後にそう強く思うようになりましたね。

死ぬまで追求できるような志を持って、意気揚々と働き続けられるってかっこいい

末永:今では「自分の人生を思う存分楽しもう!」っていう小柳津さんだけど、もともと学生時代やサイバー時代はどういうキャリア感や人生観を持っていたのですか?

小柳津: 行動していたかどうかは別として、案外今と根本は変わらないかもしれないですね。会社員として働き、65歳で定年することに学生時代からあんまり興味がなかったんですよ。志を追求して生きていく人に憧れていました。

末永:僕もそうですが、僕らの時代だと結構珍しいですよね。身近にロールモデルのような「志を追求して生きる人」っていうのはいたんですか?

小柳津: はい。憧れていたのは、例えば祖父ですね。僕の祖父は医者だったんですけど、84歳で亡くなる2年前まで現役の医者として診療していたんです。

そういう風に、死ぬまで追求できる志を持って、70代80代になっても仕事をしている人たちがかっこいいな!と思っていました。

それにこの先は、雇用形態とかそんなに関係なくなってくるんじゃないかなって思っています。

末永:そうですね。雇用形態や社名よりも、小栁津さんのおっしゃるように「志を追求して生きること」がより重要になる時代が来ていますよね。

小柳津: はい。正社員という守られた立場で仕事をしていくよりも、いくつかのことを同時並行でやって、最悪組織がぶっ飛んでも自分で生きていけるっている食いっぱぐれない能力やスキル・人脈を身につけてったほうが、65歳以降も意気揚々と働けるんじゃないかって思っていますね。

末永:実際そういう「組織がぶっ飛んでも自分で生きていけるっている食いっぱぐれない自分」になるために、意識していたこと、努力していたことってありますか?

小柳津:僕の場合は、そんなに頭がいいキャラでもないし、どちらかというと、いろんな人に支えられて、僕自身も人を大事にして生きている人というか。

今気づけば、今現役のサイバーの子達もそうだし、元サイバーの人たちも、外の人たちも、職種で見てもマーケッターやエンジニア、デザイナー、どんなジャンルでもだいたいお願いできる誰かがいるっている土台がこの13年間で作れたかなと思っています。

サイバーを辞めた時も、なんかあったら助けるよっていう人たちが結構周りにいてくれて、すごく幸せなことだなと。

それをまた、皆さんの力を借りながら、どうやってまた新しい形を生んでいくかっていうことをこれからやっていきたいと思いますね。

ビジネスパーソンにこれからの生き方・働き方の選択肢を提案していきたい

末永

確かに小柳津さんの周りには、いつも様々な人が集まってくる、というイメージがありますね。そんな繋がりが、今の小柳津さんを作っているんですね。


そんな中最近始められたという「ハイブリッドサラリーマンズクラブ」がありますが、その詳細についてもっとお伺いしていきたいんですけど、立ち上げのきっかけはどんな感じだったの?

小柳津: 「本当はあれがやりたいこれがやりたいってあるんだけど、周りにそういう人がいない」とか、「どこから始めたらいいんだろう」とかっていう風に、悶々としているビジネスパーソンの人たちに生き方・働き方の選択肢をどんどん提示して、後押ししたいという想いで立ち上げました。

末永:なるほど。実際のハイブリッドサラリーマンズクラブの活動の詳細ってどんな内容なんですか?

小柳津:まだ始まったばっかりで、手探りなんですが、8人のリーダーが、持ち周りのバトン制で、Facebookのグループの中で、メルマガ的な形式で毎日配信したりオフラインイベントしたりとやっています。

例えば「週末ラッパー兼サラリーマン」っていう人がいるんですけど、その人は月曜担当でブルーな月曜日を明るくするラップ動画をやったりとかいうファンキーなものもありますよ(笑)

末永:(笑)。それぞれに全然違うんですね。8人のリーダーの個性が現れていて面白そうですね!

実際参加している方々は「会社外の活動に興味があるけど、どうしていいのかわからない」みたいな方がやっぱり多いんですか?

小柳津:そうですね。中でも「課外活動がしたい」とか、「同じようなハッシュタグで生きている人たちと繋がりたい」とか、「みんなでハイブリッドになるためのプロジェクトを作っていきたい」というニーズが多いなって思います。

末永:プロジェクトって営利目的の副業とかそういう文脈じゃなくて、なんか自分なりに追求できる趣味とかそういうのも含めてって感じ?

小柳津:そうですね、両方だと思います。プロジェクトを外でやることって、自分自身のスキルの確認のために必要だと思うんです。

キャリア形成の観点から見て、一社で終身雇用までずっとっていうのは、それはそれで尊いことで、全然あっていいと思うんですけど、一つの会社の環境の中での仕事だけだと、多分自分の仕事自体が汎用性があるのか、それとも会社の仕組みが強いのかって、自分で外で試さないとわからない日が来るはずなんですよね。

僕ですら、辞めてみて、「あーここから辞めてどうやって飯食って行こう」とかってやっぱ考えてたり、「顧問料ってどうやって取ればいいんだっけ」とか、全然わからないことばっか。笑

だからこそ、組織人としてやりながらも、アンドでいくつかやっていったほうが食いっぱぐれないかつ、自分の充足感を実感できる人生になるんじゃないのかなって思っています。

やってみなきゃ何も始まらない。20代は求められることを120%で頑張り続けるべき

末永:副業とかパラレルワークっていう言葉自体も新しいし、まだみんな試行錯誤してる状態ですよね。

小柳津:そうですね。また僕は「副業」よりも「複業」を推奨しています。基本的に副業って、自分の今持っている能力の時間の切り売りで副収入を稼ぐっていうことじゃないですか。

そっちではなくて、「複業」。パラレルキャリアとして3つ以上ハッシュタグを持つということを推奨しています。

自分のハッシュタグをいかに濃いものにして、複数持てるか。それをつなぎ合わせた時に、線から面になっていく。

その面が大きいほど、市場価値というか、やれる幅が広がって、稀少性が高くなるんだと思います。

その面が大きいほど、市場価値というか、やれる幅が広がって、稀少性が高くなるんだと思います。

末永:すごくわかりやすい例えですね。会社員として1つの企業で勤めてきたけど、プラスアルファでハッシュタグを2つ、3つと増やしていくにはどうしたらいいの?って悩む人も結構いると思っているんです。そんな方に、こうやってハッシュタグを増やしっていったらいいんじゃない?みたいなイメージってありますか?

小柳津:やりたいことが明確にない人は、まず求められることを120%頑張り続ける。

そうしていると、わらしべ長者的に、やり続けて振り返ってみたら、「あーそうかこういうことやって来たのか」って見えて、その先の大きな成果にも繋がっていくのではと思っています。

自分のスキルとか経験って広がっていくものな気がするので。

末永:みんな確かに「やりたいことっていうとないんだよなー」って足踏みしちゃうことが多いけど、まず今できることとか、求められているところに目を向けると、そこから発展していくものってことなのかな。

小柳津:そうそう。

求められることを全力でやっていくと、やりたいことって本当はなんなんだろうかって20代のうちって絶対悩むと思うんです。

でも30代40代と成長していくにつれて、「これはやりたいけど、これはやりたくない」とか、自分自身で取捨選択が徐々にできてくると思いますね。

でもまずそのためにはやっぱりやらないと何も始まらないというか。。まずは食わず嫌いしないでやってみることが20代においては一番大事なことかもしれないですね。

本業を極めた上で掛け算になりそうなハッシュタグを見つけにいく

末永:このオンラインサロンに対して、こんな人にはぜひ入ってくださいとか、応募して欲しいというのはありますか?

小柳津:まず、前提として「本業を頑張っている人に来てもらいたいな」と思っています。

本業を頑張らないと、結局本業のタグが濃くならないはずで、本業が頑張れないんだったら転職した方がいいし、その転職先で本業を頑張るっていう、まず一つの幹を作っている人たちに来て欲しいなって思っています。

ただ本業だけ頑張っていても、いずれ見えてくるのが、「このままここで頑張り続けるってことでいいんだっけ?」ってこと。

その時、転職を考えるとか、起業考えるとかっていう人たちが多いと思うんですけど、でも本業を頑張りつつもアンドで他のことやっていったらくっていう選択肢を持てたら、「アンドでやっている状態が気持ちいいから本業も頑張ろう」って思えるんじゃないかな、と。

末永:なるほど。ハイブリッドとかパラレルっていうと、いろんなことをちょっとずつっていうことだけなのかと思ったら、幹となる大きなハッシュタグが必要ってことなんですね。

小柳津:はい。やっぱり根幹として、本業をちゃんと頑張るってことが大事だと思うんですよね。サブのところばっかり時間費やして本業がおろそかになるっていうのは、経営側からしてもダメなやつだっていう風にみられますし。

本業の足しになるための掛け算を作りにサブで活動していくっていうことがゆくゆくいいことなのかなと思っています。

ブレていい!常に自分の可能性を探りながら、決断したことを全力で頑張るべき

末永:僕自身も色々な方の転職支援をしている中で、その考え方は非常に納得感がありますね。 最後に、20代、自分のキャリアに悩んでいるビジネスパーソンの方に向けてメッセージやアドバイスをお願いします!

小柳津:キャリアって考えても、ぶっちゃけ2年先すらわからないですよね。僕だってそうです。

だからこそ、今のことを楽しく一生懸命やって、求められた時にそれに全力に応えていく事で、道が開けてくるんじゃないかなと思います。

あとキャリアについて、大いにブレて、悩んでいけばいいと思う。

ブレるってことは、こっちの可能性もあるとか、いろんな自分の可能性を考えているって事でもあると思う。

そんな中で、都度都度、バチェラーやるとか会社辞めるとか起業するとか、自分で決断してたことは全力でやって、また決断しては全力でやるっていうのは意識しています。

ブレながらも、結局どこかしらに行きつくために、一生懸命生きること。

だから、「一本の軸を」とか「ブレずに」という意見もありますが、僕は「ブレていいでしょ」って思います。

ブレても光り輝ける日がくればいいんじゃないの?って。

より好きなことに集中できるように。最終的には持っていけるように、組織に依存しない生き方を、ちゃんと組織と個人、自分のバランスを考えて、生きていくことが重要なのではないでしょうか。

末永:そうですね。

弊社の名前である「Axxis.inc」は「軸」という意味が由来になっているので一瞬ドキッとしましたが(笑)、根本の考えはお互いに変わらない気がしますね。

いずれは一つの着地点に戻ってくること、本業をちゃんと頑張ること、これらを大切にしながら、「あえてブレていく」という視点が重要に思いました。

本日はインタビューにお答えいただき、ありがとうございました!

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