産業保健師になるには?仕事内容や必須資格、年収などを徹底解説!
「夜勤続きの毎日に、そろそろ体力の限界かも…」「日勤で安定して働ける仕事がしたい...」
このような悩みを抱えている人におすすめなのが、産業保健師です。
しかし、いざ目指そうと思っても「どうすればなれるの?」「求人が少ないって本当?」といった不安や疑問が出てきますよね。
この記事では、産業看護師の仕事内容や年収、転職の具体的なステップなどをプロの視点から徹底解説します。ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
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そもそも産業保健師とは
厚生労働省「job tag」によると、産業保健師とは、従業員の健康管理やメンタルヘルスケア、職場環境の改善などを通して、企業で働く人々の健康を支える仕事です。
この章でその全体像を掴み、本当に自分が目指したい道なのかをじっくり考えていきましょう。
そもそも産業保健師とは
産業保健師の給料・年収のリアル
産業保健師の年収は、コメディカルドットコムによると500万円〜600万円程度が相場となっています。
ただし、勤務する企業の規模や経験年数によって変わります。
病院勤務の看護師と比べると、夜勤手当などがない分、年収が同じくらいか少し下がるケースもあります。
しかし、大きなメリットとして、日勤でカレンダー通りの休みが取りやすい点が挙げられます。
ワークライフバランスを重視する人にとっては、魅力的な条件と言えますね。
産業保健師の役割と働き方
産業保健師の最も大きな役割は、従業員の「健康」を守ることです。
そして、心身ともに元気に働ける環境を作ります。
看護師の仕事は病気の治療がメインですが、産業保健師は病気や怪我を未然に防ぐ「予防」の視点が中心となります。
産業保健師と看護師との具体的な違い
病院で働く看護師との一番の違いは、対象と目的です。
対象は「患者さん」から「従業員」に、目的は「治療」から「健康維持・増進」に変わります。
そのため、採血や点滴といった医療行為をおこなうことはほとんどありません。
代わりに、従業員一人ひとりの健康相談に乗ることが主な仕事です。
また、会社全体の健康課題を見つけ出し、対策を考えることもします。
産業保健師の詳しい仕事内容
産業保健師の主な仕事は、健康診断の計画・実施、メンタルヘルスケア、健康相談、職場巡視、安全衛生委員会への参加など多岐にわたります。
産業保健師の詳しい仕事内容
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健康診断の実施と事後措置
健康診断の計画から、結果に基づく保健指導までを担当 -
メンタルヘルスケア:
ストレスチェックの実施や、心の不調を抱える従業員との面談、相談対応をおこなう -
健康相談・保健指導:
生活習慣病の予防や禁煙支援など、従業員の健康に関するあらゆる相談に対応 -
安全衛生委員会への参加
企業の健康・安全に関する会議に参加し、専門家として意見を述べる
産業保健師になるために必須の資格と有利な経験・スキル
産業保健師の仕事内容がイメージできたら、次は必要となる「資格」や「スキル」について見ていきましょう。
産業保健師になるために必須の資格と有利な経験・スキル
産業保健師になるには「保健師」と「看護師」の免許が必要
産業保健師として働くためには、「看護師免許」と「保健師免許」の両方が必須です。
保健師免許を取得するには、看護師免許を持っていることが前提条件です。
もし現時点で保健師の資格がなければ、資格取得が必要です。
保健師養成学校(1年制)に通うか、大学の看護学部に編入するなどの方法があります。
まずは、自分の状況に合わせて資格取得の計画を立てることから始めましょう。
産業保健師になるには3年以上の臨床経験があると有利
3年以上の臨床経験があると転職において非常に有利です。
なぜなら、産業保健師の求人では、応募条件として3年以上の臨床経験を求める企業が多いからです。
企業側は、多様な症例への対応経験や、急変時の判断力、的確なアセスメント能力といった、現場で培われた実践的なスキルを重視します。
3年という期間は、これらのスキルが一通り身につき、自立して業務を遂行できると判断される一つの目安になります。
産業保健師への転職で有利になるスキル3選
必須の資格に加えて、産業保健師の転職活動で有利になるスキルは「コミュニケーション能力」「基本的なPCスキル」「メンタルヘルス関連の知識」の3つです。
産業保健師の就職・転職で有利になるスキル3選
- コミュニケーション能力: 従業員だけでなく、様々な立場の人と連携する力が不可欠です。例えば、人事担当者や産業医などです
- 基本的なPCスキル: 健診データの管理や資料作成など、WordやExcelを使う場面が多くあります
- メンタルヘルス関連の知識・資格: 現代の企業では、メンタルヘルス対策が非常に重要なので、産業カウンセラーなどの資格は、大きなアピールポイントになります。
自分のスキルが企業で通用するか不安な方は、一度マイナビ看護師でキャリア相談をしてみるのも良いでしょう。
プロの視点から、あなたの強みを活かせる職場を提案してくれますよ。
産業保健師への転職4ステップ
ここから「具体的な転職活動の進め方」を解説します。
ステップをしっかり踏めば、産業保健師への道は必ず開けるので、焦らず1つずつこなしていきましょう。
産業保健師への転職4ステップ
STEP1:保健師の資格を取得する(資格がない場合)
まず大前提として、産業保健師になるには保健師免許が必須です。
まだ資格を持っていない人は、ここが最初のステップになります。
保健師養成学校に1年間通うなどの方法で資格を取得しましょう。
すでに保健師免許を持っている人は、次のSTEP2から始めてください。
STEP2:自己分析で強みや志望動機を明確にする
次に自己分析で強みや志望動機を明確にしましょう。
自己分析で自分の強みを明確にすることで、活躍できる職場を見つけやすくなりますし、面接でも説得力のある自己PRができるようになります。
まずは、あなたの看護師経験の中で同じ職場の人よりも上手くできていたことを箇条書きで書き出してみましょう。
その経験を「企業で活かせるスキル」に置き換えることで面接官に「この人はうちで活躍できそう」と好印象を与えやすくなります。
具体的には、「患者さんの状態を他の看護師よりも素早く的確にアセスメントした経験」を「従業員の健康課題を早期に発見し、対策を立てるスキル」に言い換える要領です。
そして、この強みを志望動機に組み込むことで採用担当者に好印象を与えられます。
特に「なぜ病院ではなく、企業で働きたいのか」は高確率で聞かれます。
「夜勤が辛いから」といったネガティブな理由ではなく、「これまでの臨床経験を活かして、予防医療の分野で人々の健康に貢献したい」のように、ポジティブな言葉で意欲が伝わる志望動機にすることが大切です。
STEP3:求人を探して企業研究をする
産業保健師の求人を探すには、まず企業の採用ページを直接確認したり、転職サイトで検索したりする方法があります。
しかし、産業保健師の求人は数が少ないのが現実です。
実際に、大手転職サイトのマイナビ看護師で検索すると、看護師の求人が85,230件以上あるのに対し、産業保健師の求人は68件程度(2025年7月時点)で全体の0.1%にも満たない状況です。
優良な求人は非公開の場合が多いため、企業の求人に強い転職エージェントを活用するのがおすすめです。
プロに相談することで思わぬ優良求人に出会えるかもしれませんよ。
STEP4:応募書類の作成と面接対策
STEP2の自己分析で明確になった自分の強みや志望動機を、応募書類に落とし込みます。
自分の経験が、その企業でどう活かせるのかを具体的に考えてみましょう。
面接では、「看護師経験を、産業保健師としてどう活かしますか?」という質問が頻出です。
ここで自己分析で考えた「スキルの変換」が役立ちます。
具体的なエピソードを交えながら、自信を持って答えられるように練習しておきましょう。
産業保健師のやりがいと大変さ
最後に、産業保健師として働く上での「やりがい」と、少し厳しい「現実」についてもお話しします。
両面を知っておくことは、憧れだけで入社して後悔しないためにとても大切です。
産業保健師のやりがいと大変さ
産業保健師として働く魅力とやりがい
産業保健師の最大のやりがいは、従業員がいきいきと働ける環境を、自分の手で作れることです。
自分の働きかけで会社の雰囲気が明るくなったり、健康診断の結果が改善されたりした時には、大きな達成感を感じられます。
この仕事の何よりの魅力は、「治療」だけでなく、人々の生活に寄り添い、「健康」そのものを支える、そんなスケールの大きな仕事に携われることです。
産業保健師として働く厳しさや現実
一方で、大変なこともあります。
多くの企業で産業保健師は「1人職場」のため孤独感があったり、成果が見えにくかったりします。
看護師の仕事と違い、産業保健師の仕事は成果が目に見えにくい部分もあります。
そのため、地道な活動を続ける忍耐力も求められます。
しかし、こうした厳しさを理解した上で「それでも挑戦したい」と思えれば、産業保健師はきっとあなたの生涯の仕事になるはずですよ。
もし、やりがいと大変さの両面を踏まえてキャリアに悩んだら、マイナビ看護師のキャリアアドバイザーに相談してみてください。
あなたに合ったキャリアプランを一緒に考えてくれますよ。
産業保健師に関するよくある質問(FAQ)
産業保健師になるのは難しいですか?倍率は?
産業保健師になるのは難しいと言えます。
なぜなら、大手転職サイトマイナビ看護師の求人数を見てもわかる通り、看護師全体の求人に対して産業保健師の求人は1%未満と非常に少なく、必然的に倍率が高くなるからです。
しかし、必須となる資格を取得し、3年以上の臨床経験を積むなど、計画的に準備をすれば未経験からでも十分に転職は可能です。
何歳までなら産業保健師になれますか?
産業保健師になるのに明確な年齢制限はありません。
ですが、30代以降になると産業保健師としての経験が応募条件に含まれる求人が増えてくるので早めに行動する方が良いと言えるでしょう。
年齢に不安を感じるならまずはマイナビ看護師などの大手エージェントに相談することをおすすめします。
新卒でも産業保健師になれますか?
新卒で産業保健師になるのは極めて難しいです。
なぜなら、多くの企業が応募条件として即戦力となる臨床経験を求めているため、新卒採用の枠がほとんどないのが現状だからです。
まずは看護師として臨床経験を数年積み、その後、中途採用で産業保健師を目指すのが一般的で確実なキャリアパスと言えます。
向いている人の特徴はありますか?
産業保健師に向いているのは、コミュニケーション能力が高い人です。
なぜなら、従業員との健康相談はもちろん、人事部や産業医など、様々な立場の人と連携して業務を進める必要があるからです。
その他、相手の立場に立って物事を考えられる人や、地道なデータ分析や計画立案が苦にならない人も向いていると言えるでしょう。
産業保健師の年収は?
産業保健師の年収は、一般的に450万円〜600万円が相場です。
国税庁の「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、日本の平均給与は458万円なので、平均かそれ以上の収入が期待できると言えます。
ただし、勤務先の企業規模や経験年数によって変動するため、詳しくは本文の「気になる給料・年収のリアル」も参考にしてください。
産業保健師の残業時間は?
産業保健師の残業は少ない傾向にあります。
なぜなら、勤務先企業の就業時間に合わせて働くため、基本的には定時退社が多く、夜勤もないからです。
ただし、健康診断の繁忙期や、緊急性の高いメンタルヘルス対応などが発生した場合は、一時的に残業することもあります。
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