派遣の3年ルールってどんな決まり?上手な活用方法も解説します!

派遣の3年ルールってどんな決まり?上手な活用方法も解説します!

    派遣社員として知っておいた方がいい3年ルールについて徹底解説します!3年ルールを理解し派遣社員として上手に働きましょう!

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末永雄大

末永雄大

新卒でリクルートエージェント(現リクルート)に入社。数百を超える企業の中途採用を支援。2012年アクシス(株)設立、代表取締役兼転職エージェントとして人材紹介サービスを展開しながら、年間数百人以上のキャリア相談に乗る。Youtubeチャンネル「末永雄大 / すべらない転職エージェント」の総再生回数は2,000万回以上。著書「成功する転職面接」「キャリアロジック
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派遣の3年ルールの概要

派遣社員として長期間働く際には、3年ルールと呼ばれる制度に注意が必要です。

3年ルールではルールの適用対象外にならない限り、同じ事業所にて3年間を超えて働くことができません。

そのため、3年目が近づいても同じ職場で働きたい際には事前に対策を立てておくことが必要となります。

そこで、今回は3年ルールの概要や対象となる人、長期間働きたい場合にはどうすれば良いのかについて紹介します。

気に入った環境で長期に渡って働きたいと思っている派遣社員の方は、最後まで確認しておきましょう。

3年ルールの概要と目的

3年ルールとは、派遣社員が同じ派遣先で3年を超えて働くことはできないと定めたルールのことです。

2015年9月の労働者派遣法の改正時に、派遣社員のキャリアアップや派遣労働者の雇用の安定を目的として新設されました。

そのため、派遣会社には雇用安定措置義務または努力義務として、同じ事業所で3年間働いた派遣社員を正社員として雇用できないか企業に促すといった義務が課されます。

正社員雇用にしなくても、部署変更にて企業は派遣社員を3年以上受け入れることも可能になりますが、あくまで延長されるのは派遣可能期間のため、同じ職場で同じ立場のまま働くことはできません。

3年ルールの対象となる派遣社員

3年ルールの対象者は派遣会社と有期雇用派遣契約を結んでいる派遣社員です。

有期雇用派遣は、契約の期間を定めて派遣をする雇用形態を指します。

一般的には3ヶ月に一度契約の更新があり、契約更新をすることで雇用期間を延長していきます。

また、派遣社員として働いている場合でも、下記5つの場合においては3年ルールの適応対象外となります。

3年ルールの適応対象外となる場合

  1. 派遣会社と無期雇用契約を結んでいる派遣社員
  2. 60歳以上の派遣社員
  3. 終了時期が明確なプロジェクトに関わる派遣社員
  4. 労働日数が特定の日数以下の派遣社員
  5. 出産・育児・介護等で休業する労働者の代役となる派遣社員

3年ルールのメリットとデメリット

3年ルールには明確にメリットとデメリットが存在しています。

メリット・デメリットを知ることで、派遣社員としてあなたが求めている環境で働くことができるのかを知ることができます。

3年ルールが自分の理想の働き方を叶えてくれるのか考えながら確認してください。

3年ルールのメリット

3年ルールの一番のメリットはキャリアアップの可能性です。

3年ルールにより有期雇用派遣の際は、同じ企業の同じ部署にて3年以上勤務することができません。

なので3年以上勤務するためには直接雇用への切り替えや、無期雇用契約による派遣社員として採用される必要がありハードルを高く感じると思います。

しかし、すでに3年間の勤務経験があり教育の必要もないため、雇用形態の切り替えは派遣先企業にとってもメリットが多いです。

そのため、勤務態度によっては直接雇用や無期雇用契約による派遣社員として働ける可能性が高くなります。

これにより、勤務期間の制限なく働くことができるようになるため、有期雇用派遣社員時よりも安定した働き方ができるようになります。

また、さまざまな職場で経験を積むために派遣社員をしている場合には、3年に一度働き方を見直すチャンスにもなります。

派遣社員をしている人の中には、自分の理想の職場が見つかるまでは3年ルールを利用し働く環境を変え、見つかった場合には正社員を目指すという使い方をしている人もいます。

3年後には職場や環境が必ず変わるとわかっているため、キャリアプランを考える際も逆算がしやすく、3年後までに身につけたいスキル取得に向けた逆算もしやすいです。

3年ルールのもう1つのメリットは、長期雇用の前に職場の雰囲気や人間関係を知れることです。

その結果、転職理由ランキングでも上位の「1.給与が低い・昇給が見込めない」「2.キャリアアップが見込めない」「3.社内の雰囲気が悪い」といった派遣社員と派遣先企業のミスマッチを減らすことにも繋がります。

3年ルールのデメリット

3年ルールのデメリットは、3年の上限に達する前に契約解除される可能性があることです。

派遣者は3ヶ月か6ヶ月に一度契約の更新が必要となります。

そのため、契約の更新を派遣先企業にしてもらえない、雇い止めをされてしまえば、派遣社員が長期間働きたいと思っても3年間働き続けることはできません。

また、有期雇用派遣を人材確保のひとつの手段として採用している企業も一定数存在します。

そういった企業の場合には、真面目に仕事に取り組んだとしても直接雇用にはつながらない可能性があるということも頭にいれておきましょう。

派遣期間が3年を超えて同じ職場で働きたい場合

有期雇用派遣の3年ルールのメリットやデメリットもわかった上で、今の派遣先企業において3年を超えて勤務したい際、どうすれば継続して働けるのかについて紹介します。

今の派遣先が気にいっている人は、ここで紹介している3つの方法で3年を超えて働くことができないか担当者に一度相談してみましょう。

派遣先の企業に直接雇用してもらう

3年以上同じ企業にて働き続けたい場合、有期雇用契約から直接雇用に雇用形態を変更してもらうことで、継続して働くことが可能となります。

その際には、有期雇用契約を結んでいる派遣会社と、派遣先の企業の双方の同意が必要となり、直接雇用に向けた条件などの確認をおこないます。

直接雇用に切り替える場合、雇用主が派遣会社から派遣先の企業にかわるため、福利厚生も派遣先企業の内容に切り替わります。

また勘違いされやすい点として、直接雇用=正社員というわけではなく、直接雇用にはアルバイトやパートも含まれている点には注意が必要です。

派遣先の企業内で部署異動をする

3年ルールの概要と目的の項目でもお伝えした通り、部署異動をすることでも同じ派遣先の企業にて働き続けることができます。

企業の社風や立地など、業務内容ではない部分に魅力を感じ継続して働くことを希望している場合には適した方法です。

しかし、部署が変わると業務内容が変わり、これまでの経験や知識は活かせない可能性もあります。

自分がこだわるポイントがどこにあるのかを明確にして選択するようにしましょう。

派遣先の企業で無期雇用の派遣社員になる

3年ルールの適応対象外となる場合にもあったように、無期雇用派遣に契約内容を変更することで3年を超えて同じ派遣先で勤務することができます。

無期雇用派遣は派遣先の企業と労働契約の更新が必要のない雇用形態として、契約期間の終わりを定めずに働きます。

そのため直接雇用とは違い、雇用主は派遣会社のままとなります。

有期雇用派遣と大きく異なる点は、給与の支払い方法です。

有期雇用の場合は、派遣社員が働いている間のみ雇用関係が生まれるため、次の派遣先が見つかるまでの待機期間は給与が0になります。

一方、無期雇用派遣の場合は派遣会社と常に雇用関係にあるため、毎月一定額の給与を受け取ることができます

また有期雇用派遣は時給なのに対し、無期雇用派遣は多くの場合月給制となります。

この給与制度の違いも、無期雇用派遣の収入が安定しやすい理由の一つです。

加えて無期雇用派遣の社員は昇格や昇給が望めることも魅力です。

派遣期間が3年を超えて別の会社で働きたい場合

派遣社員として派遣先の企業にて3年間就業した結果、別の企業で働いてみたいと思った場合には2つの選択肢が考えられます。

1つ目が派遣社員として次の派遣先を探す方法、2つ目が派遣社員以外の雇用形態で働く方法です。

あなたが求める働き方なども考慮しながら次の勤務先を探しましょう。

次の派遣先を探す

3年間の派遣期間を終え別の会社で働きたいと思った際には、次の派遣先を探す必要がでてきます。

派遣先を探す際には、今の派遣会社の担当者に新しい派遣先の企業を紹介してもらいましょう。

3年以上働いているため担当者とも信頼関係があり、次の求人紹介はスムーズに進むと思います。

次の求人を紹介してもらう際、今回の職場の良かった点や悪かった点などをまとめて担当者に伝えることで、より自分に合った仕事や職場を紹介してもらいやすくなります。

また、このタイミングを利用して派遣会社を変更することも可能です。

今の派遣会社の給与や待遇に満足はできていないものの、派遣という働き方は変えたくないという人は一度検討してみてください。

派遣会社によって強みや派遣先は異なります。

そのため、派遣会社を変えた瞬間にあなたの理想が叶うことがあります。

あなたの求める求人や待遇がどの派遣会社にあるのかを調べ、希望が叶う可能性の高い派遣会社を選んでみましょう。

派遣社員以外の働き方を考える

派遣法による3年ルールの更新のタイミングでは、派遣社員以外の働き方を検討することもできます。

派遣社員以外の働き方には次のようなものがあります。

派遣社員以外の働き方

  1. 正社員
  2. パートやアルバイト
  3. 業務委託

正社員は雇用や収入が安定しており、賞与や退職金、その他福利厚生が充実しています。

派遣社員として働いていた時のスキルや経験は正社員になっても活かすことができます。

その一方で基本的にはフルタイム勤務となるため自分の時間は作りにくくなります。

正社員を目指す場合はエージェントを利用することで効率的に転職しやすくなります。

次に、パートやアルバイトです。

パートやアルバイトは決まった時間のみ働くため、あなたの予定に合わせたスケジュールを比較的組みやすいです。

しかし賞与がなく、給与も安定しない可能性があるため、長期間の勤務形態としてはおすすめしづらい部分があります。

最後が業務委託です。

業務委託とは決められた期間までに依頼されたサービスや完成物を納品する働き方です。

そのため、あなたのスケジュールに合わせて柔軟に働くことができます。

また自分のスキルも活かしやすい働き方です。

しかし確定申告や保険料の支払いを自分でしなければいけないため負担が増える可能性もあり注意が必要です。

派遣先の企業で上手に働くコツ

あなたの理想の働き方を派遣社員として叶えるにはいくつかコツがあります。 このコツを押さえて派遣社員として働くメリットを有効的に活用しましょう。

複数社に登録する

あなたの理想とする派遣先企業を見つけるためには、最低でも3社以上の派遣会社に登録することをおすすめします。

派遣会社は、多くの種類の求人を取り扱う総合型と、絞られた範囲の求人を取り扱う特化型に分かれており、あなたの求める求人があるかどうかは派遣会社によって差が出ます。

また運営実績や求人数、担当者のサポートなども派遣会社によって違うため複数の派遣会社に登録することで、あなたに最も合う派遣会社を見つけることができます。

自分に合った求人を見つける

派遣社員として長く働くには、あなたに合った求人を見つけることも大切です。

あなたが大切にしたいことは何かを考え、優先順位をつけておきましょう。

その上で求人内容や業務内容をしっかりと確認し、あなたの得意分野を生かすことができる職場で働くことができれば、派遣先の企業から受ける信頼も大きくなり雇い止めのリスクも低くなります。

コミュニケーションを大切にする

コミュニケーションを大切にすることは社会人として当然のマナーです。

特に一緒に働く同僚とのコミュニケーションは大切にしましょう。

意外と業務内容には載らないような暗黙のルールが会社や部署によってあるためです。

事前に会社や部署のルールを理解しておけば、トラブルを回避し円滑に働くことができます。

またコミュニケーションを大切にすることで、あなたの人間性や得意なことをアピールすることにもつながります。

あなたがどんな人間で、どんなことが得意なのかをコミュニケーションの中で伝えることができれば、あなたに合った仕事を担当させてもらえる可能性も上がります。

勤務態度を意識する

派遣社員にとって勤務態度は上手に働くための最大のコツです。

最低3ヶ月か6ヶ月に1度契約の更新があるため、勤務態度が悪いと判断されればその時点で契約解除になることもあります。

真面目に働くことは社会人として当然のことですが、派遣社員の場合には特に注意するようにしましょう。

遅刻やお喋りが多いと上司からマイナスな印象をもたれてしまいます。

長期間働くためには適度な休憩も大切ですが、社内での評価が悪くならないように最低限の勤務態度は心がけましょう。

また、報連相を適切におこなうことも上手く働くためのコツです。

報連相は社員として働く上で最も重要なスキルです。あなたの働きぶりやスキルについて勤務開始時点では誰も知りません。

そのため、要点のまとまった適切な報告や連絡、任された仕事で不安な点への事前相談といった進捗のわかる動きをすることで、上司も安心して仕事を任せることができるようになります。

ただし、何でも報告、相談すればいいわけではありません。

相手が作業や電話をしていないか状況を確認した上で端的に報連相をおこなうことを意識しましょう。

派遣会社の担当者と親しくなる

派遣会社の担当者と親しくなっておきましょう。

派遣社員として働く場合、雇用主は派遣会社です。

派遣先での問題解決や、給与や休暇などの条件交渉をメインにするのは派遣会社の担当者です。

そのため、担当者と親しくなっておくことで、あなたの希望する条件で働ける可能性が上がります。

また、相談がしやすい関係性を築いておくことで、ちょっとした悩みや困りごとも相談できるようになり、快適に働くことができるようになります。

派遣会社の担当者はあなたの味方です。

1日でも早く仲良くなれるように丁寧な対応で積極的に声をかけていきましょう。

派遣の3年ルールに関してよくある質問

3年ルールという言葉は知っていても、内容について正しく理解ができている人は多くありません。

そのため、3年ルールに関してよく聞かれる疑問点についてまとめて紹介します。

3年ルールの制度を正しく理解して上手に派遣社員として働きましょう。

派遣社員として3年働いたら自動で直接雇用になる?

自動的に直接雇用にはなりません

3年が経過すると雇用の安定化措置により、派遣会社は派遣社員に下記のような支援をおこなうことが求められます。

3年経過時に派遣社員へ派遣会社が実施する支援

  1. 派遣先の企業へ直接雇用の依頼
  2. 新たな派遣先の紹介
  3. 無期雇用派遣に契約を切り替える
  4. 教育訓練や紹介予定派遣をおこなう

どの措置を受けるかは、派遣社員が基本的には選ぶことができます。

一般的には最初に派遣会社が派遣先の企業に直接雇用の依頼をします。

ここで断られた場合に2〜4の措置のいずれかで対応することが多いです。

派遣社員で働き続けるメリットは?

派遣社員として働き続けることのメリットは、大きく分けて2つあります。

1つ目は残業が少ないためプライベートを充実させやすいことです。

派遣社員は派遣会社と派遣先の企業、あなたの3者が合意した条件で勤務するため、初めに合意した条件から大きくはずれることがなく、条件にもよりますが比較的残業などは少ない傾向にあります。

その結果、勤務後のプライベートな時間を充実させやすくなります。

2つ目は雇用主が派遣会社のため業務の悩み事や問題を相談しやすいことです。

悩みや問題によっては直接上司に相談することが難しく、相談事態をためらってしまう場合もあります。

派遣社員であれば職場の人間関係を気にせずに相談し、必要な場合には派遣会社の担当者に仲裁やサポートに入ってもらうことができるのは大きなメリットです。

5年ルールとの違いは何?

5年ルールとは有期雇用契約が更新され、5年を超えた際に無期労働契約に雇用形態を変更できる制度のことです。

派遣社員だけでなく、パートやアルバイト、契約社員も対象となります。

無期雇用契約への申請があった場合には雇用主は拒否することはできません。

5年を超えて有期雇用で働いているが、有期雇用をやめ雇い止めの不安から解放され、不安を感じずに安心して働きたいと感じている人は一度検討してみてください。

派遣の3年ルールについてまとめ

3年ルールとは、2015年9月の労働者派遣法の改正時に新設された「派遣社員が同じ派遣先で3年を超えて働くことができない」と定めたルールのことで、派遣社員の雇用の安定やキャリアアップを目的として新設されたルールでした。

3年ルールは更新のタイミングで雇い止めをされてしまい、派遣社員が働き慣れた職場から離れないといけないデメリットばかりが注目されがちです。

しかし、派遣先の企業での働き方次第では、期間の縛りのない無期雇用派遣や直接雇用にキャリアアップできるチャンスにも繋がります。

また、3年ルールのタイミングであなた自身の働き方について見直せるといったメリットもあります。

今後どういった働き方をしたいのか、あなた自身のキャリアプランを考えて派遣先を選択し、3年ルールを上手く活用してみてください。

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