派遣先との顔合わせでは何をする?顔合わせ後の不採用についても解説!

派遣先との顔合わせでは何をする?顔合わせ後の不採用についても解説!

    派遣の顔合わせは採用前提だと言いながら、不採用になるケースも存在しています。ここではそんな顔合わせで失敗しないためのポイントや採用されるために気をつけることを紹介します!

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末永雄大

末永雄大

新卒でリクルートエージェント(現リクルート)に入社。数百を超える企業の中途採用を支援。2012年アクシス(株)設立、代表取締役兼転職エージェントとして人材紹介サービスを展開しながら、年間数百人以上のキャリア相談に乗る。Youtubeチャンネル「末永雄大 / すべらない転職エージェント」の総再生回数は2,000万回以上。著書「成功する転職面接」「キャリアロジック
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派遣先との顔合わせは面接ではない

原則として派遣先企業が面接を通じて派遣される社員を選考することは労働者派遣法で禁止されています。

労働者派遣(紹介予定派遣を除く)の役務の提供を受けようとする者は、労働者派遣契約の締結に際し、当該労働者派遣契約に基づく労働者派遣に係る派遣労働者を特定することを目的とする行為をしないように努めなければならない。

労働者派遣法第26条6項

また、就業者を特定するような質問や行動、個人の思想につながるような質問も禁止されています。

(参考:厚生労働省「派遣元事業主が講ずべき措置に関する指針」)

顔合わせはあくまで採用を前提とした事前の打ち合わせであり、主に就業開始後にミスマッチが起きないように最終確認のような意味合いでおこなわれるものになっています。

派遣先企業の担当者との顔合わせのみならず就業条件の確認や、就業までの疑問点、実際に働く社員の紹介やオフィスの見学などがおこなわれています。

転職エージェント末永 末永

派遣会社によって顔合わせではなく、「面談」や「職場見学」といった名称でおこなわれていますが、中身はほとんど同じです。

顔合わせで不採用にされることはある?

採用前提であるにも関わらず、企業が人選しているのではないかという噂がよく見られますが実際に落とされてしまうことはあるのでしょうか?

下記は顔合わせ後に不採用になったことを報告しているSNSの例です。

評判・口コミ

顔合わせと職場見学では選考を行なってはいけないことになっています。派遣社員を雇用しているのは派遣会社となるため派遣先の企業が面接を行うなどして選考する行動は二重雇用関係を作ってしまうことから労働者派遣法で禁止されています。 ⇧ との事ですが 現在3連続顔合わせ後不採用なんですけど💢

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評判・口コミ

派遣の顔合わせ行ったけど不採用。 派遣会社に病気のこと言って重たいものは持てないって言ってあったのに企業側に伝えていなかったのか正直に言ったらそれが理由で落とされちゃった。言わなきゃ良かったのか?本当にやりたいことだっただけにショック。もう他のところも無理ってことじゃん。

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評判・口コミ

派遣の顔合わせの結果ダメだった...現場の担当者のおじさんが嫌な感じだったので行かなくて済んでホッとしてるけど、不採用って落ち込むなぁ

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このように顔合わせ後に不採用になることは実際に存在します。

そのため顔合わせがあるからといって必ず採用されると思い込んでしまうのは少し危険です。

ここからはなぜ採用前提である顔合わせ後に不採用になってしまうケースがあるのか、その理由について解説していきます。

顔合わせ後に不採用になる理由は主に以下の3つがあげられます。

派遣先が派遣社員の雇用に慣れていない

そもそも派遣先が上記で述べた労働者派遣法の内容を知らないケースがあり、人材紹介のように捉えてしまっている企業が一定数存在します。

労働者派遣法は知ってはいるものの理解はしていない企業が派遣社員を採用しようとする場合に、顔合わせの結果不採用にするという法律を無視したグレーな人選をおこなわれてしまうのです。

そのため初めて派遣を採用しようとしている会社や派遣社員の人数が少ないような会社は特に気をつけなければなりません。

お互い気付かない内に違法な取り扱いをされてしまう可能性があります。

もちろんすべての会社がそうではありません。

派遣社員を多く雇っており関連法案を熟知している企業も多くありますし、企業と求職者の間に派遣会社が入ることで派遣社員を雇用する際のサポートをしてくれています。

もし挑戦したい企業があったら上記の前提を踏まえた上で積極的にチャレンジしていくことが大切です。

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どうしても不安で応募できないという人は大手企業や恒常的に派遣を取り扱っている会社に絞って応募しておくとよいでしょう。


それらの会社は派遣に関する理解度が高いので顔合わせで人選されて落ちることはないでしょう。

顔合わせをしたが条件が合わなかった

採用前提ではあるものの顔合わせをした結果、職場環境やお互いの求めていた条件がズレていたことでミスマッチが発生し、結果として不採用になるケースもあります。

派遣会社の担当者のヒアリングによる判断もありますし、当事者同士が面談をおこなった上で、書類だけでは感じ取れない部分でお互い違うなと感じる可能性もあるでしょう。

このように正当な理由で不採用になる可能性もある以上、顔合わせには真剣に臨まなければいけません

顔合わせ=採用と考えて何の準備もしないまま臨んだり、身だしなみを整えずに臨むようなことは控えるべきです。

しっかりと準備をして臨みましょう。

もしかすると中には派遣先が顔合わせで人選している可能性もあるかもしれませんが、そこは割り切ってこちらから採用を勝ち取るくらいの気持ちでいるほうがうまくいく可能性があります。

次からは顔合わせでより採用してもらいやすくなるポイントを紹介していきます。

顔合わせで採用してもらいやすくなるためのポイント

派遣先との顔合わせで採用したいと思ってもらうために意識してほしい3つのことをここでは紹介します。

服装は正装を着用する

私服や派手ではない格好であれば大丈夫という指示もあるかもしれませんが、基本的にはしっかりとスーツを着用して顔合わせに赴くようにしましょう

もしスーツを持っていない場合だったとしてもせめてオフィスカジュアルを着用するなど、派遣先に真剣であるという熱意を伝えることが大切です。

スーツを着ていないことが真剣でないという訳ではありませんが、正装すぎることでプラスはあってもマイナスな印象を持たれることはまずありません

私服によってマイナスな印象を持たれる可能性を考慮すれば、正装を着用しておくのが無難と言えます。

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また少しでも服装のことで不安になった場合は遠慮なく派遣会社に相談するとよいでしょう。


ネクタイの色や髪型、化粧など迷う部分はいくつか存在するはずなので、そのまま悩みを放置しないようにしましょう。

指定された持ち物は必ず忘れないようにする

持ち物については指定されているものがあれば必ず準備してください。

特に指定がなかった場合は最低限として筆記用具とメモ帳くらいは持っていくようにしましょう。

履歴書などの書類は派遣会社に提出しているのであれば基本的に派遣会社のスタッフがコピーして持ってきてくれます。

不安であれば自分でも念のため持っておくとよいでしょう。

また、顔合わせの際に何かしら派遣先の方から資料などを貰う可能性まで考えるのであれば、クリアファイルなどを用意しておくと万全と言えます。

派遣先や派遣会社から指定された持ち物がある場合はそれらもしっかりと用意して入念な準備をして臨みましょう。

スムーズなコミュニケーションを意識する

スムーズで気持ちの良いコミュニケーションは就業後も問題なくコミュニケーションが取れるという安心感を相手に与えますので柔らかい表情で明るく元気に会話をすることを意識してください。

また、ある程度想定される会話や質問は派遣会社の担当者とあらかじめ確認しておき、それに対する回答を準備しておきましょう。

当日質問にしっかりとした内容で即座に答えることで、顔合わせに向けて丁寧に準備をしてきたという信頼感を相手に与えることができ、良い印象を残すことができます。

顔合わせの流れ

顔合わせの流れを把握しておくことも重要なポイントです。

大まかな流れを知っておくことで事前に準備ができる上に、当日もスムーズな対応ができるようになるので印象も非常に良くなります。

顔合わせの流れは基本的に派遣会社の担当者の挨拶からスタートし、以下のように進んでいきます。

面接のように真剣な雰囲気で進んでいくこともあれば、軽く雑談のような形で進みながら要所要所で重要事項を確認されるような流れの場合もあり、企業によって形式は異なってきます。

いずれにせよ自己紹介や経歴の説明など最低限答えなければならないことに関しては事前にスムーズに話せるように準備しておきましょう。

また相手に合わせた雰囲気で話すことや熱意をアピールすることも非常に大事です。

顔合わせの進行自体は派遣会社の担当者が進めてくれるので安心してください。

ここからは各項目のポイントを紹介します。

自己紹介

派遣では労働者を特定する行為が禁止されていることから、顔合わせをするまで名前すら知られていない状態がほとんどです。

そのため、面接の最初は自己紹介を求められることが一般的です。

前述のように顔合わせでは個人を特定するような質問は禁止されていますが、よほどの事情が無い限り名前を名乗らないのは社会人としての礼節に欠けますので、まずは自分の名前から紹介するのが良いでしょう。

その後は事前に派遣会社の担当者よりスキルシートと呼ばれる今までの職歴やスキルが記載されている資料が配布されていますので、そちらに沿って進めていけば問題ありません。

事前に質問されそうなことを想定し、準備しておくことでスムーズに回答することができます。

また、明るく笑顔でハキハキと回答するのが第一印象を良くする上では非常に大切です。

当たり前のようですがとても重要なポイントなので意識して臨みましょう。

書類に沿って経歴の説明

経歴に関しては今まで経験してきた業界や業種、具体的な業務内容、そこで得たスキルなどを話した上で、これまでの経験がどのように派遣先で活かすことができるのか簡潔に伝えられるように準備しておきましょう。

また、どんなことに気をつけて仕事をしてきたか、仕事における価値観などにも触れることで良い印象を与えられます。

そうすることで派遣先企業の担当者が働いてもらうイメージがつきやすくなり採用を前向きに検討しやすくなります。

職歴が多く、すべて話すと長くなってしまうような場合は派遣先企業の業務に合う経験を中心に伝えるとよいでしょう。

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全部伝えられなくても、事前に配布されたスキルシートには今までの職歴が記載されていますので、必要であれば派遣先企業の担当者より質問がありますので安心してください。

派遣先からの質疑応答

一通り話し終わると次は派遣先からの質疑応答の時間になります。

ここで大切なのは質問に対して誇張せずにありのままの自分の状態やスキルを伝えることです。

決して嘘をついてはいけません

仮にその場ではバレなかったとしても実際の業務に支障が出たときに仕事を続けられなくなる可能性がある他、派遣会社からの信頼も失い、仕事のサポートをしてくれなくなる可能性も出てしまいます。

また、結論を最初に話すことを意識し簡潔に質問に答えるように心がけましょう。

よく聞かれる質問は下記になります。

最低限これらの質問に対する回答は準備しておくようにしましょう。

  • 志望動機
  • 前職の退職理由
  • 残業の可否
  • 就業可能な時期
  • 長期間勤務の可否

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どのようなことが聞かれる可能性があるのか、どのように答えればよいのか不安な方は事前に派遣会社の担当者に相談してみるとよいでしょう。

こちらから逆質問

大抵の場合、派遣先の担当者より「最後に質問はありますか?」と聞かれることが多いです。

質問がないと熱意を感じられず印象が悪くなってしまう可能性もありますので、事前に準備して必ず質問するようにしましょう。

気になっていたことを質問せずに入社後にギャップを感じてしまうと手遅れになりかねませんので注意してください。

「就業前までに勉強しておいたほうがよいことはありますか?」など、就業を前提としたような前向きな質問をすることでより好印象を与えられ採用されやすくなります。

逆に派遣先に聞かないほうがよい質問もあります。

以下に示すような質問は控えるようにしてください。

  • 求人票や企業のホームページに記載されていること
  • すでに説明があった内容について
  • 給与や待遇について

求人票や企業のホームページなど、事前に調べればわかるようなことを質問してしまうと、自社への就業意欲に欠くのではないかとマイナスな印象を持たれてしまう可能性があります。

また、給与や待遇面については基本的に派遣会社が交渉するものです。

もっと条件の良いところがあれば違う企業に行ってしまうのかという印象も与えかねません。

たとえば、先に説明があった内容についてもう一段深堀りした質問であれば差し支えないでしょう。

不採用は気にせず前向きに顔合わせに臨もう

顔合わせにおいては、グレーな人選をおこなっている派遣会社やミスマッチが起きやすい仕組みとなっている以上、不採用になることが多いものです。

不採用になったからといって深く捉えて落ち込む必要はまったくありません

むしろ「こんなものか」「仕方ない」くらいに思って顔合わせに臨むほうが気持ちが楽になり、その後の就職活動に前向きな気持ちで臨めるでしょう。

とはいえ、少しでも採用の可能性を高めるためにも今回の記事で紹介したポイントを意識して頑張ってみてください。

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