セキュリティエンジニアになるには?エンジニア未経験からの転職方法も紹介

セキュリティエンジニアになるには?エンジニア未経験からの転職方法も紹介

    本記事では、未経験からセキュリティエンジニアになるための流れや転職時のポイント・注意点について紹介しています。

    また、セキュリティエンジニアの役割や仕事内容、活躍できる分野などの基本情報も紹介しているので、参考にしてみてくださいね。

この記事を書いた人
末永雄大

末永雄大

新卒でリクルートエージェント(現リクルート)に入社。数百を超える企業の中途採用を支援。2012年アクシス(株)設立、代表取締役兼転職エージェントとして人材紹介サービスを展開しながら、年間数百人以上のキャリア相談に乗る。Youtubeチャンネル「末永雄大 / すべらない転職エージェント」の総再生回数は2,000万回以上。著書「成功する転職面接」「キャリアロジック
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未経験からセキュリティエンジニアになる際の流れ

未経験からセキュリティエンジニアを目指したい人の中には、具体的にどのような流れでスキル習得や転職活動を進めていけばいいのか気になっている人もいると思います。

そこで、まずは未経験からセキュリティエンジニアになる際の流れを説明していくので、セキュリティエンジニアを目指している人は参考にしてみてくださいね。

STEP1|セキュリティエンジニアに関する情報収集をする

未経験からセキュリティエンジニアを目指す場合には、セキュリティエンジニアがどのような仕事を行い、どのような知識やスキルが求められるのかを把握しておく必要があります。

また、セキュリティエンジニアに必要な知識・スキルを身につける方法や転職する際の具体的なロードマップについても把握しておくことが大切です。

セキュリティエンジニアは、未経験からでも転職できる職種ではありますが、求められる知識や技術の幅が広いため、実はエンジニア職種の中でも転職難易度は高いです。

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未経験からセキュリティエンジニアを目指すなら、情報収集を入念に行い、具体的な転職計画を立てた上でキャリアステップを踏んでいくと、転職の成功率を上げることにつながりますよ。

STEP2|セキュリティエンジニアになるための計画を立てる

セキュリティエンジニアになるには、知識・スキルの習得が必要ですが、セキュリティエンジニアには、網羅的なセキュリティの知識やプログラミングスキルも求められるため学習難易度は高いです。

また、セキュリティエンジニアを目指す人の中には、エンジニアやセキュリティ関連職の経験を積んでからセキュリティエンジニアにキャリアアップする人もいます。

そのため、未経験からセキュリティエンジニアを目指すなら、ロードマップ別の転職難易度や知識・スキルの習得、資格取得にどれだけ時間が必要なのかを把握した上で計画を立てる必要があります。

また、知識やスキルの習得だけでも数ヶ月は必要になることも多いため、まずは詳しく情報を集めた上で、中長期的な転職計画と学習計画を立ててから行動していくようにしましょう。

STEP3|セキュリティエンジニアに必要な知識やスキルを習得する

セキュリティエンジニアになるには、セキュリティに関する知識やスキルの習得が必要ですが、具体的な勉強方法には以下のものが挙げられます。

知識やスキルを習得する3つの方法

  1. 参考書や学習サービスで基礎的な知識やスキルを習得する
  2. 資格取得の勉強をしながら必要な知識やスキルを身につける
  3. プログラミングスクールを活用して知識やスキルを身につける

セキュリティエンジニアには「セキュリティに関する知識」「セキュリティ構築のためのスキル」「セキュアプログラミングやセキュリティ診断のためのプログラミングスキル」が求められます。

またセキュリティエンジニアに必要なプログラミングスキルも必須です。

そのため、学習を進める際には、参考書や学習サービスで基本的な知識やスキルを習得した後に資格を取得しておくと、転職でも客観的に知識やスキルをアピールできるのでおすすめです。

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プログラミングスクールは、セキュリティについて学ぶよりも、プログラミングスキルを習得する際に活用するのがおすすめです。


また、資格取得を目指す場合には、以下の資格を取得すると、転職時に評価されやすいですよ。

未経験者におすすめの資格

  • 情報セキュリティマネジメント
  • 基本情報技術者
  • CompTIA Security+
  • CompTIA PenTest+
  • CompTIA CySA+
  • CCNA Security

STEP4|転職活動を進める準備をする

セキュリティエンジニアに必要な知識やスキルを習得した後は、転職するために必要な「職務経歴の棚卸し」「自己分析」「転職の軸の設定」「希望条件の整理」などの準備を進めていきます。

職務経歴の棚卸しをする際には、今までの経験や実績を整理した上で「仕事で意識/工夫してきたこと」「セキュリティエンジニアに活かせる経験や実績」も洗い出します。

自己分析では「転職理由」「強み・アピールポイント」「キャリアの方向性」を具体的なエピソードとセットでアウトプットできるようにしましょう。

また転職の軸と希望条件を決める際には「年収」「仕事内容」「働き方」「勤務地」などの希望条件に優先順位を付けておくと求人も探しやすくなります。

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未経験からセキュリティエンジニアを目指す場合には、具体的なロードマップやキャリアプランも考えておくと、選考でもアピールしやすいです。


そのため、転職準備が終わったら、セキュリティエンジニアとしてのキャリアプランを整理して、キャリアの方向性について話せるようにしておくと良いですよ。

STEP5|転職エージェントに登録して求人を探す

転職準備が終わったら、転職サービスに登録して求人を探していきますが、未経験からセキュリティエンジニアに転職する場合には、転職エージェントを活用していきましょう。

特に「ユニゾンキャリア」「ワークポート」は、未経験からでも応募できるセキュリティエンジニアの求人も取り扱っているため、応募できる求人を効率的に探すことができます。

また、未経験からエンジニアへ転職する人の転職支援実績が豊富で、エンジニアの未経験転職のポイントや注意点もアドバイスしてくれます。

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効率的に未経験者向けのセキュリティエンジニアの求人を探したい人や選考の通過率を少しでも上げたい人は、転職エージェントを活用して、転職活動を進めていくと良いですよ。


また、未経験だと応募できる求人が限られるので、求人の幅を広げたい人は、3社〜4社のエージェントを併用して求人探しを進めていくと良いですよ。

STEP6|求人に応募して選考を進めて内定をもらう

転職エージェントで求人を紹介してもらい、気になる求人に応募した後に選考を進めて、無事に内定をもらえたら雇用条件の確認をして、雇用契約を結んでいきます。

ですが、セキュリティエンジニアへの転職難易度は高めなので、求人に応募する際には、応募先に合わせた志望動機と自己PRを作成後、エージェントで添削してもらってから応募することが大切です。

そして、面接対策でもよくある質問や評価されやすいポイントを把握した上で対策する必要があるため、気になることは積極的に質問して情報収集をしていきましょう。

また、転職エージェントでは面接が不安な人に対して模擬面接を実施してくれることもあるので、必要に応じて模擬面接をしてもらい、具体的なアドバイスをもらうのもおすすめですよ。

セキュリティエンジニアになるためのロードマップ

未経験からセキュリティエンジニアを目指す場合、転職難易度が高いため、完全に未経験からだと転職活動が上手くいかない可能性もあります。

そこで、本項ではセキュリティエンジニアを目指すために、キャリアステップとしておすすめの職種と具体的なロードマップを紹介していきますね。

開発系のエンジニアを経由を経由する場合

セキュリティエンジニアは、システムやサービスの開発におけるセキュアプログラミングを行うこともあるため、開発系エンジニアの実務経験は転職する際に大きな強みになります。

そして、開発系エンジニアを経由してセキュリティエンジニアを目指す場合には、以下のようなロードマップで経験を積んでいくことになります。

  1. プログラミングのスキルを習得する
  2. サーバーサイドエンジニアとして経験を積む
     -セキュリティを意識した開発を行う
     -セキュリティ関連の資格を取得しておく
  3. セキュリティエンジニアへキャリアチェンジ

開発系エンジニアを経由してセキュリティエンジニアを目指す場合、PHPやPython、JavaScriptなどの言語のスキルを身につけてサーバーサイドエンジニアとして2年〜3年程度の経験を積みましょう。

セキュアプログラミングに関するスキルにはC言語やC++もありますが、需要の高いPHPやPythonの経験を積んでおくと、将来的にサーバーサイドエンジニアとしてのキャリア形成もしやすいですよ。

そして、サーバーサイドエンジニアとして働く時にも、セキュリティを意識して開発をしたり、セキュリティ関連の資格を取得して、セキュリティ関連の経験を積んでいくことも大切です。

サーバーサイドエンジニアとしての実務経験があれば、セキュリティエンジニア以外でも活躍できるので、セキュリティ分野に関わらずキャリアを積み重ねたい人にはおすすめのロードマップとなります。

インフラ系のエンジニアを経由する場合

セキュリティエンジニアを目指す場合には、セキュリティとの関連性が高いインフラ系のエンジニアとして経験を積んでから、セキュリティエンジニアを目指すロードマップもあります。

パターン1

  1. インフラ関連の資格を取得する
  2. インフラエンジニアとして経験を積む
     -プログラミングスキルを習得する
     -セキュリティ関連の資格を取得する
  3. セキュリティエンジニアへキャリアチェンジ

パターン2

  1. インフラ関連の資格を取得する
  2. インフラエンジニアとして経験を積む
     -プログラミングスキルを習得する
  3. サーバーサイドエンジニアとして経験を積む
     -セキュリティ関連の資格を取得する
  4. セキュリティエンジニアへキャリアチェンジ

主に2つのパターンがありますが、インフラエンジニア経由でセキュリティエンジニアを目指す場合は、プログラミングスキルを習得する必要があるため、働く中でスキルの習得もしておきましょう。

また、インフラエンジニアとして働いた後に、サーバーサイドエンジニアの経験を積む選択もあり、パターン1よりも時間は必要ですが、市場価値の高いエンジニアを目指すことができます。

どちらも、プログラミングスキルの習得は必要なので、インフラに特化したエンジニアを目指すならパターン1、開発もできるジェネラリストを目指すならパターン2のロードマップを選ぶと良いですよ。

そして、資格は初級〜中級程度の資格を取得すれば転職でアピールできますが、中級〜上級の資格を取得すると評価されやすいので、余裕があれば上級資格の取得も目指していきましょう。

セキュリティ関連職を経由する場合

セキュリティエンジニアを目指す場合には、セキュリティ関連職の経験を積んだ上で、セキュリティエンジニアに必要なスキルを身につけてからキャリアアップする選択肢もあります。

セキュリティ関連職にも種類がありますが「情報セキュリティ担当」「SOCオペレーター/アナリスト」なら、未経験からでも転職がしやすいですよ。

  1. セキュリティ関連の資格を取得(初級〜中級)
  2. セキュリティ関連の職種の経験を積む
     -プログラミングスキルを習得する
     -セキュリティ関連の資格を取得(中級〜)
  3. セキュリティエンジニアへキャリアチェンジ

情報セキュリティ担当やSOCオペレーター/アナリストとして働くには、セキュリティ関連の資格を取得した方が転職でもアピールできるので、まずはセキュリティ関連の資格取得を目指しましょう。

セキュリティ関連職に転職した後は、経験を積みながらプログラミングスキルを習得し、キャリアチェンジする時にアピールできる中級〜上級のセキュリティ関連の資格取得を目指すと良いですね。

セキュリティ関連職の経験があれば、プログラミングスキルは、ソースコードの読み込みやテスト業務ができれば転職できる可能性はあるので、業務に必要なスキルは優先的に勉強しておきましょう。

また、サーバーサイドエンジニアとして経験を積むのも良いですが、セキュリティエンジニアを目指すなら、上記のロードマップでも問題はないので選択肢として覚えておくと良いですよ。

【年齢別】セキュリティエンジニアを目指す場合のポイント・注意点

未経験からセキュリティエンジニアになるために転職をする場合、年齢別で転職で意識しておいた方が良いポイントや注意点も変わります。

そこで、本項では年齢別でセキュリティエンジニアを目指す場合のポイントや注意点について紹介していくので、チェックしておいてくださいね。 

20代未経験でセキュリティエンジニアを目指す場合のポイント・注意点

20代未経験でセキュリティエンジニアを目指す場合には、30代・40代のキャリア形成も考えて、エンジニアとしての経験を積んでからセキュリティエンジニアにキャリアチェンジするのがおすすめです。

もちろん、転職難易度は高いですが、未経験からセキュリティエンジニアを目指すことはできますし、情報セキュリティ関連の職種を経由してキャリアチェンジする方法もあります。

ですが、実践レベルのプログラミングやインフラ構築のスキルを身につければ、セキュリティエンジニアとしての幅も広がりますし、セキュリティエンジニアの経験があればサーバーサイドエンジニアやインフラエンジニアとしての市場価値も上がります。

そのため、20代からセキュリティエンジニアを目指すなら、経験が少なくても転職しやすい点を活かして、10年後20年後につながるキャリア形成のために中長期的な視点で経験を積むと良いですよ。

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新卒や第二新卒でセキュリティエンジニアを目指すなら、教育体制が整っていて応募のハードルが低い求人を探すことが大切です。


また、教育体制が整っている求人は人気なので、選考を有利に進めるためにキャリアアドバイザーに選考のポイントや注意点を確認してから応募すると良いですよ。

30代未経験でセキュリティエンジニアを目指す場合のポイント・注意点

30代未経験からセキュリティエンジニアを目指す場合には、できれば開発系・インフラ系のエンジニア経験を積んでから転職した方が、転職もしやすいですし、キャリア選択の幅も広がりますよ。

前職でセキュリティ関連の経験があるなら、スキルを身につければ転職できる可能性はありますが、未経験だと20代を優先的に採用する会社も多いため、転職活動が上手くいかない可能性もあります。

ですが、30代前半であれば未経験でもエンジニアへ転職はできますし、開発経験やインフラ構築経験があれば、30代後半や40代になってからでも、セキュリティエンジニアを目指すこともできます。

また、30代後半だと未経験からの転職は難しいので、セキュリティエンジニアになりたい人は、条件にこだわりすぎずに、何かしらのエンジニアになれるチャンスがあれば挑戦することが大切です。

転職エージェント末永 末永

30代の転職では、年収が下がることを気にする人も多いですが、転職して3年程度の経験を積めば年収400万円〜500万円以上稼げる可能性は十分にあります。


そのため、中長期的な目線で、最適なキャリア選択ができるように、キャリアのプロに相談しながら計画を立てていきましょう。

40代未経験でセキュリティエンジニアを目指す場合のポイント・注意点

40代未経験からセキュリティエンジニアを目指す場合、前職でセキュリティ関連の仕事をしていたり、エンジニアの経験がなければ転職は難しいです。

もちろん、社会人としての経験や実績があり、セキュリティの意識が高くても、未経験の40代を採用するよりも、未経験の20代や30代を採用して育成する方針を取る会社の方が多いです。

ですが、40代未経験からセキュリティエンジニアになりたいなら、中級〜上級のセキュリティ関連の資格を取得するか、雇用形態にこだわらずにセキュリティ関連職の経験を積んでいきましょう。

また、転職する際には「セキュリティエンジニアになるために何をすればいいのか」をキャリアや転職のプロに相談しながら、40代で転職するリスクも考慮してキャリア選択をすることが大切です。

転職エージェント末永 末永

セキュリティエンジニアは、未経験からでも転職しやすい職種ではないため、転職する際には、キャリアや転職に関する計画を立ててから行動する必要があります。


ですが、中長期的なキャリアの相談は、転職エージェントでは難しいので、本格的なキャリア相談をするなら、マジキャリのようなキャリアコーチングサービスを活用するのがおすすめです。

セキュリティエンジニアに求められる役割

セキュリティエンジニアは、企業が保有する情報資産の保護やシステムの安全性の維持に必要なセキュリティ対策を行う専門家です。

IT技術が発展して個人情報や企業の内部情報など、情報を資産として扱う現代では、機密情報や情報資産を盗むためのサイバー攻撃も進化していて、日本でもサイバー攻撃による被害は多発しています。

そして、サイバー攻撃で情報が漏洩すると、企業も数百万〜数千万単位で損害が出ることもあるため、現代では情報資産を守るためにも、高度なセキュリティ対策が重要視されているようです。

そのため、セキュリティの構築をするセキュリティエンジニアは、企業にとって重要な情報資産を守ってくれる人材として、企業活動において必要不可欠な存在とされています。

セキュリティ関連職との役割の違い

セキュリティエンジニアは、企業やシステムのセキュリティ環境の構築をする役割を担っていますが、他にもセキュリティに関連する職種が存在します。

  • 情報セキュリティ担当
    会社の情報セキュリティ体制を維持管理する
  • SOCオペレーター/アナリスト
    監視ツールを用いたアクティビティの調査をして脅威の特定・対策立案を行う
  • ペネトレーションテスター
    脆弱性診断やサイバー攻撃に対する対策のテストを行う専門家
  • セキュリティエンジニア
    企業やシステムのセキュリティ環境の構築全般の役割担うエンジニア
  • ホワイトハッカー
    サイバー攻撃への対策や対応に特化したエンジニア
  • セキュリティアナリスト
    セキュリティ対策のために必要な分析と対策の提案を専門に行う
  • セキュリティアーキテクト
    企業や組織全体の情報セキュリティ体制の設計・構築を行う
  • セキュリティコンサルタント
    経営層に向けた企業全体のセキュリティ対策の助言や具体的な提案を行う

セキュリティエンジニアは、主に企業やシステムのセキュリティ環境の構築を行いますが、セキュリティ関連の仕事では横断的に複数の役割を兼任することも多いです。

そのため、セキュリティ対策のためにチームを組む中で、セキュリティ構築を行う実行部隊がセキュリティエンジニアだと考えておくと良いですね。

また、セキュリティエンジニアのキャリアには、様々な選択肢があるため、希望を明確にして経験や実績を積み重ねていくことが大切です。

セキュリティエンジニアの仕事内容

セキュリティエンジニアは、企業やシステムのセキュリティ環境の構築を行う仕事ですが、具体的には以下のような業務を行います。

セキュリティエンジニアの仕事内容

  • 企業内のセキュリティ体制の構築
  • システムやサービスのセキュリティ構築
  • 既存セキュリティの脆弱性診断の実施
  • 社員のセキュリティに関する企画提案
  • 問題発生時の調査・分析・対策の立案

セキュリティエンジニアは、企業やシステムのセキュリティ構築や既存のセキュリティの脆弱性診断を実施して、サイバー攻撃や情報漏洩のリスクに対して万全の状態を維持していくのが仕事です。

企業によってセキュリティ対策チームとして、様々なセキュリティ関連の業務に携わることはありますが、基本的にはセキュリティの構築や運用保守が主な業務だと考えておくと良いですよ。

また、企業で求められる役割は変わりますが、セキュリティエンジニアには様々な脅威に対応できるセキュリティ構築が必要なため、職務範囲にこだわらず、網羅的に知識を身につけることも大切です。

セキュリティエンジニアが活躍できる分野

セキュリティ対策は、どの業界の企業でも必要ですが、セキュリティエンジニアは、ITサービス業界やソフトウェア業界などの開発に携わる分野で活躍している人が多いです。

特に、ITサービスや製品開発に携わる企業では、セキュリティ対策を万全にする必要があるため、システムや製品の設計段階から保守運用に至るまで、セキュリティを意識した開発が求められます。

そのため、セキュリティエンジニアとして働くなら、自社開発会社・SES会社・メーカーなど、製品開発に携わる会社を中心に探しましょう。

また、業界問わずに大手企業やITを活用している企業では、社内SEでセキュリティに精通した人材を求めることも多いため、セキュリティに精通していれば活躍の場は多いですよ。

セキュリティエンジニアに求められる知識・スキル

セキュリティエンジニアは、セキュリティの構築全般に携わりますが、セキュリティエンジニアとして働く際には、どのような知識やスキルが求められるのでしょうか?

本項では、セキュリティエンジニアとして働く際に求められる知識やスキルについて紹介するので、未経験からセキュリティエンジニアを目指す人は参考にしてみてくださいね。

セキュリティの要件定義・設計・構築の知識・スキル

セキュリティエンジニアとして働くなら、セキュリティの要件定義や設計構築を進める際の手順や用いるツールに関する知識は把握しておきましょう。

また、セキュリティエンジニアには、セキュリティ性の高い環境構築ができるかどうか以外にも、サーバー・ネットワーク・OS・暗号化技術など、網羅的なセキュリティ対策ができるかも重視されます。

もちろん、問題が起こった時の対応力や構築スピードの速さも大切ですが、セキュリティエンジニアは、機密性・完全性・可用性の高いセキュリティの構築ができるかが重要視されています。

そのため、セキュリティエンジニアとして働くのであれば、セキュリティ環境を構築するための手順や手法、各工程で用いるツールに関する知識や構築スキルは身につけておくようにしましょう。

セキュリティマネジメントに関する知識・スキル

セキュリティエンジニアには、セキュリティの構築だけではなく、保守運用におけるセキュリティマネジメントの知識やスキルも必要とされています。

具体的には、既存セキュリティの脆弱性診断や診断結果に応じた対策の企画提案、セキュリティ対策のルール設定や社員のセキュリティ意識向上の施策実施など様々なことを行ないます。

セキュリティエンジニアは、保守運用業務でも企業全体から社員個人の対策管理まで幅広く対応するため、セキュリティマネジメントの知識や実行するためのスキルは必要不可欠とされています。

セキュリティの保守運用業務の一例

  • OSやソフトウェアのアップデート
  • パスワードの定期更新
  • データの暗号化
  • フィルタリング対策
  • スパム対策 etc.

システム・インフラにおけるセキュリティの知識・スキル

セキュリティエンジニアには、セキュリティ全般の知識が求められますが、特にシステム開発やインフラの保守運用フェーズでのセキュリティ対策に関する知識も把握しておく必要があります。

具体的には、システムに導入した方が良いファイヤーウォールやウィルス対策ソフト、サーバーやネットワーク構築のフェーズにおけるセキュリティ対策で気をつけるべきことなどが挙げられますね。

セキュリティエンジニアは、セキュリティ対策チームの一員として働くこともありますが、開発プロジェクトではセキュリティ性能のテストや助言・提案も行うこともあります。

そのため、セキュリティエンジニアとして働くのであれば、システムやインフラ構築時に必要になるセキュリティの知識やスキルは網羅的に身につけておくことが大切です。

サイバー攻撃やサイバー対策の知識

ネットワーク環境が普及した現代では、ネットワークを通してシステムの破壊やデータの窃取・改竄を行うマルウェアやウィルスを送り込むサイバー攻撃によって毎年多くの被害がでています。

そのため、セキュリティエンジニアとして働くなら、サイバー攻撃の種類や対策方法への理解とサイバー攻撃を受けた時の対処法に関する知識やスキルも必要です。

特に、サイバー攻撃の被害件数は年々増えているため、セキュリティエンジニアでもホワイトハッカーのようにサイバー攻撃のセキュリティ対策に精通していると活躍できる幅が広がりますよ。

脆弱性診断や対策手法に関する知識

セキュリティエンジニアは、セキュリティや導入ツールに脆弱性(セキュリティ上の欠陥)がないか診断をしたり、脆弱性が見つかった時の対処をすることも多いです。

そのため、セキュリティエンジニアとして働く場合には、脆弱性診断の進め方から具体的な手法、脆弱性が見つかった時にどのよう対策を練れば良いのかといった知識や実行能力も必要とされています。

どのようなセキュリティも、技術進化や人の入れ替わりで抜け穴ができることもあるので、セキュリティエンジニアとして働くなら、脆弱性診断や対策手法に関する知識は身につけておくと良いですよ。

プログラミング言語に関する知識・スキル

セキュリティエンジニアは、セキュアプログラミングやソースコードのチェックを行うこともあるため、プログラミング言語に関する知識やスキルも求められます。

セキュアプログラミングとは、システムやアプリケーションの脆弱性を取り除いて脅威に対するリスクヘッジを行う手法で、本人認証の導入や脆弱性を取り除くためのコーディングを行うこともあります。

特に、脆弱性診断ではソースコードの読み込みやペネトレーションテストも行うため、セキュリティ環境の構築のために、プログラミングスキルは必要なスキルだと考えておきましょう。

また、セキュリティ対策で用いられるプログラミング言語にはJavaScript・PHP・C言語・C++・Pythonなどがありますが、自社システムに関連するプログラミング言語を身につけると良いですよ。

セキュリティに関する知識の勉強をするのにおすすめの参考書・学習サービス

セキュリティエンジニアとして必要になる知識の勉強をするなら、参考書で基礎を理解した上で実践的なセキュアプログラミングを行うためのスキルを身につけていくことが大切です。

そこで、本項ではセキュリティエンジニアに必要になる知識やスキルの勉強におすすめの参考書と学習サービスを紹介するので、参考書選びやサービス選びに迷っている人は参考にしてみてくださいね。

セキュリティの勉強におすすめの参考書

  • イラスト図解式 この一冊で全部わかるセキュリティの基本
  • 図解まるわかり セキュリティのしくみ
  • ホワイトハッカー入門
  • マルウェアの教科書
  • 暗号技術入門 第3版 -秘密の国のアリス
  • 体系的に学ぶ 安全なWebアプリケーションの作り方 第2版 脆弱性が生まれる原理と対策の実践

上記の参考書は、セキュリティの全体像からサイバー攻撃、マルウェア、暗号化技術、セキュアプログラミングに関する各分野の知識の勉強におすすめの参考書となっています。

また、参考書だと勉強が進まない人やプログラミングに関する勉強もしたい人は、以下の学習サービスを活用するのもおすすめですよ。

セキュリティの勉強におすすめの学習サービス

  • Schoo
  • Udemy
  • Progate
  • ドットインストール
  • paiza

動画でセキュリティの勉強を習得したい場合は、動画学習サービスのSchooやUdemyがおすすめで、プログラミングの基礎を勉強するならProgate・ドットインストール・paizaがおすすめです。

サービスによって特徴は違うので、自分に合うサービスを選ぶためにも、まずは無料で利用できる範囲でサービスを利用した上で、使いやすいサービスを選んで勉強を進めていくと良いですよ。

基礎的なプログラミングを学ぶならプログラミングスクールもおすすめ

セキュリティエンジニアに必要なプログラミングスキルを身につけたいのであれば、プログラミングスクールを活用するのもおすすめです。

特に、参考書や学習サービスでの独学だと不安な人は、エンジニアのメンターがサポートしてくれるプログラミングスクールを活用した方が、わからないことがあっても質問できるので挫折しにくいです。

プログラミングスクールでセキュリティ関連のコースがあるスクールは少ないですが、プログラミングスキルの習得に関しては実績が豊富なサービスも多いので、興味がある人は活用すると良いですよ。

また、セキュリティに関することも学びたい人は、プログラミングスクールでセキュリティエンジニアになるために必要な知識やスキルは学べるのか質問して、最適なプランを提案してもらいましょう。

おすすめのプログラミングスクール

転職エージェント末永 末永

プログラミングスクールを活用するなら、実績が豊富なTECH ACADEMYTECH CAMPで話を聞いてみると良いですよ。


その他にも、Code Camp侍エンジニアは、オーダーメイドカリキュラムで、セキュリティエンジニア寄りの構成で勉強できる可能性があるので、興味がある人は話を聞いてみると良いですよ。

セキュリティエンジニアに向いている人・向いていない人

セキュリティエンジニアは、セキュリティ分野の専門家として、様々な企業で活躍できる職種ですが、仕事の特性上、向き不向きも存在します。

セキュリティエンジニアに向いている人

  • 細かいことによく気がつく人
  • 問題意識や課題意識が強い人
  • 細かな作業でも正確にこなせる人
  • セキュリティに興味関心がある人
  • 知識やスキルの勉強が継続できる人

セキュリティエンジニアに向いていない人

  • 大雑把で細かい作業が苦手な人
  • セキュリティに対する意識が低い人
  • 責任感がなく中途半端な仕事をする人
  • 技術的なことに興味関心がない人
  • 自己研鑽や勉強をする気がない人

セキュリティエンジニアがセキュリティを構築する時には、構築するシステムや既存のセキュリティ体制で、脆弱性がないかどうかを常に考えながら行動する必要があります。

そのため、細かいことによく気がつく人や問題意識・課題意識が強くて、既存のセキュリティから抜け穴を見つけ出せるような人は、セキュリティエンジニアとしての適性があると考えて良いですね。

また、セキュリティ構築では、セキュリティを最適化するために、セキュリティ診断をしたり、保守運用でも監視をしてログの記録をするので、細かい作業でも正確にこなせる人は向いていると言えます。

そして、セキュリティエンジニアとして働くなら、日々進化するサイバー攻撃の手法やセキュリティに関する知識の勉強も必要なため、自主的に情報収集をして勉強を続けられる人の方が適性はあります。

転職エージェント末永 末永

逆に、細かい作業が苦手な人やセキュリティに興味がない人、責任感がなく仕事でミスが多い人や技術的な難しいことに抵抗がある人は向いていないですね。

セキュリティエンジニアの平均年収

職業情報提供サイト「jobtag」の情報を見ると、セキュリティエンジニアに該当するセキュリティエキスパート(オペレーション)の平均年収は558万円となっています。

日本の全職種の平均年収は460万円なので、セキュリティエンジニアは重要な役割を担っていることもあり、年収の水準はかなり高いようですね。

また、公開求人を参考に給料統計データを算出している「求人ボックス 給料ナビ」では、セキュリティエンジニアの平均年収は494万円で、給料幅は365万円〜1,012万円となっていました。

そして、未経験のセキュリティエンジニアの初任給は22万円〜25万円程度で、企業によって年収の水準は変わりますが、未経験から転職する場合の年収は300万円〜400万円程度となります。

セキュリティエンジニアの需要と将来性

IT技術やネットワーク技術の普及・発展により、サイバー攻撃が増加していることで、セキュリティ対策の重要度が増しているため、セキュリティエンジニアの需要は非常に高い状態にあります。

また、セキュリティの重要度が高まっていることで、Webエンジニアやシステムエンジニアでもセキュリティに詳しい人はいますが、セキュリティに特化したエンジニアはまだ数が限られています。

そのため、専門性の高いセキュリティ環境の構築ができるセキュリティエンジニアの需要は高く、セキュリティに精通した人材の活躍の場は広いので、セキュリティエンジニアは将来性もありますね。

未経験からセキュリティエンジニアになるハードルは高いですが、エンジニアでもセキュリティ関連の知識や経験は評価されるので、興味がある人はセキュリティエンジニアを目指してみると良いですよ。

セキュリティエンジニアのキャリアパス

セキュリティエンジニアとして働く場合、キャリアの方向性でおすすめのキャリアパスは変わりますが、セキュリティエンジニアのキャリアパスとしては、主に以下のような選択肢が挙げられます。

  • スペシャリストとして働く場合
    -SOCオペレーター/アナリスト
    -ペネトレーションテスター
    -ホワイトハッカー
    -セキュリティアナリスト
  • キャリアアップを目指す場合
    -セキュリティリーダー
    -セキュリティマネージャー
    -セキュリティアーキテクト
    -セキュリティコンサルタント
  • 経験を活かして仕事の幅を広げたい場合
    -システムエンジニア
    -インフラエンジニア

セキュリティエンジニアとして専門性を高めたい人や様々なセキュリティ分野で活躍したい人は、特定分野に特化した経験を積むのもおすすめです。

セキュリティ関連の経験を活かして専門性を磨くなら、セキュリティコンサルタントを目指すのもセキュリティエンジニアのキャリアステップの1つです。

またセキュリティに強いエンジニアとしてキャリアを築きたいなら、システムエンジニアやインフラエンジニアへキャリアチェンジすると良いですよ。

未経験者向けのセキュリティエンジニアの求人例

未経験からセキュリティエンジニアを目指す人の中には、未経験からでも応募できるセキュリティエンジニアの求人にはどのようなものがあるのか気になる人もいると思います。

そこで、本項では未経験でも応募可能なセキュリティエンジニアの求人を取り扱う「doda」で公開されている求人を参考にした求人例を紹介していきます。

SES会社におけるセキュリティエンジニア

■仕事内容
 約3ヶ月の研修終了後に、弊社が保有する各地のプロジェクト先で勤務をしていただきます。

■応募要件
 高卒以上/第二新卒/社会人未経験の方もOK
 セキュリティや最先端領域に興味がある方

■諸条件
 月収  :25万円~+各種手当
 賞与  :年2回
 昇給  :年1回
 勤務地 :東京
 働き方 :リモートワークの案件あり
 年間休日:126日
      完全週休二日制(土曜・日曜・祝日)
      年末年始休暇・GW休暇・夏季休暇
      慶弔休暇・産前/産後休暇
      育児休暇・介護休暇
 有給  :有り(10日〜)
 社会保険:健康保険・厚生年金保険
      雇用保険・労災保険
 福利厚生:交通費支給・残業手当・役職手当
      住宅手当・資格手当・子供手当
      定期健康診断・研修制度


参照:doda

転職エージェント末永 末永

公開求人を見ると、システム開発やインフラ構築の経験者を募集していたり、未経験からでもできる監視業務の人員を募集している求人も多かったです。


ITスクールを運営する会社では、教育からサポートしてくれる求人もありましたが、何かしらのエンジニアやセキュリティ関連職を経験していた方が、応募できる求人は多いようですね。

未経験からセキュリティエンジニアを目指すなら転職エージェントの活用がおすすめ

未経験からセキュリティエンジニアを目指すなら、転職エージェントを活用して未経験からでも応募できる求人を紹介してもらうのがおすすめです。

特に、求人数の豊富な「ユニゾンキャリア」「ワークポート」では、未経験からセキュリティエンジニアを目指せる求人も取り扱っているので、優先的に登録しておくと良いですよ。

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また、以下ではセキュリティエンジニアの転職に強いエージェントをまとめて紹介しているので、興味がある人はぜひチェックしておいてくださいね。

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