理学療法士が派遣で働ける条件は?時給や求人の探し方も解説
理学療法士が派遣で働くための3つの条件を解説します。
派遣社員の時給や求人の検索方法、転職サイト・エージェントの活用方法も解説するので、参考にしてみてください。
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理学療法士の派遣とは?
理学療法士の派遣とは、派遣会社と雇用契約を結び、派遣会社を通じて病院や介護施設などで一定期間働くスタイルです。
日本では法律によって労働者派遣事業が禁止されている業務があり、理学療法士などのリハビリ職は原則、派遣労働が禁止されています。
しかし理学療法士は人材不足が慢性化しており、産休代替やへき地医療支援などの限定条件を満たせば派遣労働も可能です。
ただし理学療法士の派遣の働き方は、正社員やパートの働き方とは大きく異なります。
正社員・パート・アルバイトとの違い
派遣の理学療法士が正社員・パート・アルバイトと異なる点は、主に「雇用主」「雇用期間」「福利厚生」の3点です。
雇用形態 | 雇用主 | 雇用期間 | 福利厚生 |
---|---|---|---|
正社員 | 勤務先 | 無期限 | あり |
パート・アルバイト | 勤務先 | 限定あり | 条件次第であり |
派遣 | 派遣会社 | 短期 | 派遣元により異なる |
派遣と正社員・パート・アルバイトの最大の違いは「雇用関係が誰と結ばれているか」です。
正社員・パート・アルバイトは就業先の病院や介護施設が直接の雇用主ですが、派遣の雇用主は派遣会社です。
そのため、就業先が変わっても派遣会社との契約が継続していれば雇用が維持され、そのほか残業代・交通費・住宅手当なども派遣会社から支給されます。
しかし、派遣には昇進や社内部署異動などの機会がありません。
長期安定した雇用を希望する場合は、正社員として働くのが得策です。
派遣の時給を正社員・パート・アルバイトと比較
派遣の理学療法士の時給は、正社員・パート・アルバイトと比較して高い傾向にあります。
雇用形態 | 時給 |
---|---|
正社員 | 1,700円前後 |
パート・アルバイト | 1,500〜1,700円 |
派遣 | 1,800円前後 |
参考:求人ボックス.com、介護求人ナビ |
首都圏の一般的なデータで比較すると、派遣の理学療法士は時給1,800円前後の高時給求人が中心です。
さらにへき地医療や急性期病院の経験者を求める高難度案件では、時給が相場を超える場合もあります。
交通費や住宅手当は派遣会社が負担するケースが多く、残業手当が支給されればさらなる高収入を得ることも可能です。
ただし派遣にはボーナスがないため、年収は働いた時間に直結します。
契約終了時の空白期間が長引けば年収が下がるリスクもあるので、注意が必要です。
理学療法士の派遣求人を探したい人は、リハビリ職の求人を専門に扱う転職エージェントの利用がおすすめです。高時給の求人も多く扱っています。
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理学療法士が派遣で働ける3つの条件
理学療法士の派遣就労は原則禁止されています。
しかし以下3つの条件に該当する場合は、例外として派遣就業が認められます。
紹介予定派遣
紹介予定派遣は、最長6か月の派遣期間終了後に派遣先へ直接雇用されることを前提とした仕組みです。
理学療法士をトライアル採用したい病院や施設では、まず派遣で臨床力やコミュニケーション力を確認し、双方納得できれば直接雇用へ切り替えます。
派遣期間中は高時給を得ながら職場環境を体験でき、直接雇用後は賞与や各種手当が加わるため、将来的に正社員へ移行したい人に適しています。
職場環境を事前に確認してから直接雇用に切り替えられるので、ミスマッチを防げるのもメリットです。
派遣から正社員に転職する方法を知りたい人は、下記の記事を参考にしてください。
育休・産休・介護休業者の代替
病院や介護施設では、理学療法士の産前産後休業・育児休業・介護休業を取得する職員が増加しており、代替要員が不足しがちです。
そのため、休業者の一時的な穴を埋める目的なら、理学療法士の派遣での採用が法的に認められています。
契約期間は休業者の復帰予定に合わせて設定されるので、3か月~1年程度が多いです。
また業務内容は通常の臨床業務に加え、チーム内の引き継ぎや治療計画の維持管理などの即戦力が求められるケースが大半です。
経験3年以上の中堅理学療法士なら、好待遇で採用されやすいですよ。
厚生労働省指定のへき地医療における特例
離島や山間部など常勤理学療法士の確保が難しい場所では、厚生労働省の特例により、派遣期間の上限が延長されます。
具体的には、へき地診療所と連携したリハビリテーション提供が対象で、長期派遣や定期的な短期ローテーション派遣が認められています。
場所によっては特地勤務手当が加算され、宿舎や交通費補助も手厚く設定されることが多いです。
また他職種との連携の幅が広く、地域包括ケアの最前線で活躍できるため、社会貢献性の高い働き方を実現できます。
理学療法士が派遣で働くときの注意点
理学療法士にとって派遣という働き方は「短期間で高収入を得られる」「複数の施設で経験を積める」といったメリットがある一方で、デメリットもあります。
正社員・パートとは勤務とは異なるリスクを抱えているため、派遣契約を結ぶ際は慎重な判断が必要です。
求人数が少ない
理学療法士の派遣求人は、看護師や介護職に比べると求人数が少なく、競争が激しい傾向にあります。
派遣求人の多くは育休代替などの特殊な需要に限られるため、市場に出回るタイミングも不定期です。
経験やスキルに見合ったポジションを獲得するには、複数の派遣会社に登録して、常に情報収集を怠らないことが大切です。
加えてスキルシートを最新情報に更新するなど、求人が出た際、すぐにエントリーできる体制を整えておく必要があります。
競争倍率が高い案件ほど、即日のヒアリングと書類提出が求められます。
担当者へ直接連絡し、非公開案件や今後の求人予定を確認するなど、積極的な姿勢が必要ですよ。
短期契約が多い
派遣で働く理学療法士の契約期間は、3か月から半年程度の短期設定が一般的です。
派遣は産休・育休代替などの一時的なニーズが中心であり、更新のタイミングで契約打ち切りとなるリスクがあります。
そのため次回契約の打診を早めにおこない、就業先や派遣会社と継続意向をこまめに確認しておく必要があります。
契約終了の1か月前には次の就業先を具体的に検討し始めるなど、早めの管理が必須です。
派遣は長期安定雇用の保障が得られにくい点が最大の弱点です。
契約満了後に別職場へ速やかに移れるよう常に複数の求人を確認し、書類準備や面接対策を並行して進めるとリスクを軽減できます。
福利厚生が整っていない場合がある
派遣社員の福利厚生は派遣会社が提供する仕組みであり、その内容は会社ごとに大きな差があります。
社会保険の加入は法的に義務付けられていますが、健康診断や研修費補助、有給休暇の取得促進などは会社の運用方針次第です。
福利厚生が充実していない会社で働くと、見かけの時給が高くても相対的に損をする可能性があるため注意が必要です。
派遣会社と契約する前に以下の条件を比較し、福利厚生の詳細に曖昧な点があれば担当者に問い合わせて確認しましょう。
- 社会保険完備
- 有給制度
- 産休・育休の適用範囲
- 年次研修参加費の補助
- 健康診断
- 年間研修支援金
- 無料のeラーニング
- メンタルヘルス相談窓口
特に理学療法士は継続的なスキルアップが必要な専門職であり、学会参加や最新機器の研修が欠かせません。
派遣会社が研修費を一切負担しないケースでは自己投資額が膨らみ、将来のキャリア形成に悪影響を及ぼします。
派遣会社を選ぶときは、給与だけでなく、福利厚生の充実度を確認して判断しましょう。
キャリア形成が難しい
派遣は同じ施設で長期間働けないため、キャリア形成が難しく、昇進・昇給が望めません。
主任や係長といった役職経験も積めず、マネジメントスキルが身に付きづらいデメリットがあります。
派遣は基本的に即戦力前提であるため、教育プログラムや評価制度が整っていない職場も少なくありません。
そのため理学療法士が派遣で働く際は、自主学習と現場適応力が求められます。
将来的に常勤ポストへ戻りたい場合は、客観的にアピールできる成果物があるか否かで評価が大きく分かれます。
そのため派遣期間中から、資格取得や研究発表などの成果や実績を積み上げておくことが重要です。
理学療法士が派遣の求人を探す方法
理学療法士が派遣の求人を効率よく探すには、情報の質と量を同時に確保することが重要です。
そのためには、以下2つの方法が大切です。
複数サービスを併用して情報量を確保すれば、選択肢が広がり、短期雇用でも安定した収入を得やすいですよ。
複数の派遣会社に登録する
派遣会社ごとに取り扱う求人の地域や施設形態が異なるため、最低でも3社以上に登録しておくと選択肢が大幅に広がります。
大手・中堅・地域密着型を含む3社以上に登録し、勤務エリアや時給、勤務期間などの希望条件を細かく伝えるのがポイントです。
各社で取り扱う求人は重複もありますが、福利厚生や独自案件の有無が異なるため、比較検討が不可欠です。
同じ案件が複数の派遣会社から提示された場合は、時給や福利厚生の差を確認し、一番条件が良い経路で応募すると良いですよ。
転職サイト・エージェントを活用する
派遣会社の登録だけでは情報が偏る可能性があるため、医療職向け転職サイトや理学療法士専門エージェントとの併用がおすすめです。
転職サイト・エージェントを活用すれば、常勤から非常勤、紹介予定派遣まで幅広い雇用形態を一括で比較検討できます。
またエージェントは施設の内情(人員配置、離職率、教育体制など)を把握しており、派遣契約終了後の直接雇用など、長期的なキャリアを見据えた提案を受けられます。
加えて、履歴書・職務経歴書の添削や面接日程の調整、条件交渉を代行してくれるため、仕事を続けながら転職活動をする際に便利です。
エージェント経由なら、非公開求人や特別な案件を紹介してもらえます。
複数サービスを登録すれば、希望条件に合う派遣求人を効率よく探せますよ。
リハビリ職におすすめの転職サイト
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マイナビが運営するリハビリ職や医療技術職の転職支援に特化した転職エージェント
理学療法士向けの転職サイト・エージェントを知りたい人は、下記の記事を参考にしてください。
理学療法士の派遣によくある質問
理学療法士の派遣によくある質問と回答をまとめました。
理学療法士の派遣が原則禁止されている理由は?
理学療法士の派遣が原則禁止されている理由は、医療安全と継続的治療の質を担保するためです。
短期間で人員が入れ替わる派遣勤務は、患者のリハビリ成果に悪影響を及ぼすリスクがあり、労働者派遣法では恒常的な派遣を認めていません。
ただし、紹介予定派遣や育休・産休代替、へき地医療支援の3条件下では、例外的に派遣が認められています。
派遣で働きたい理学療法士におすすめの求人サイトは?
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また総合派遣大手の「マイナビコメディカル」は求人数が多く、急性期から在宅、介護施設まで幅広くカバーしています。
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理学療法士の資格を活かせる仕事は?
理学療法士の資格が活かせる職種は、派遣以外にも多数存在します。
- 医療機器メーカーの臨床サポート
- 福祉用具アドバイザー
- 在宅訪問リハビリ・訪問看護ステーションの業務委託
- スポーツトレーナー
- 健康コンサルタント
- 大学・専門学校の講師
- 医療ライター
在宅分野に興味があるなら訪問リハビリの業務委託、副業を希望するならオンラインリハビリ指導や医療ライター業務が選択肢となります。
理学療法士は単発派遣もできる?
同一派遣先での就業期間が31日未満の単発(日雇い)派遣は、労働者派遣法で原則禁止されています。
ただし以下のいずれかに当てはまる場合は、例外的に単発派遣が可能です。
- 60歳以上
- 学生
- 副業で年収500万円以上
- 世帯年収500万円以上+日収1万円以内
単発派遣は「業務委託」「非常勤アルバイト」扱いで募集されるケースも多いので、契約形態の見極めが必要です。
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