
エンジニアからデザイナーへの転職はあり?仕事内容や平均年収の違いを解説!
エンジニアからデザイナーへの転職は「本当に可能なのか」「何を準備すればいいのか」と悩む方も多いはずです。
この記事では、エンジニアからデザイナーへの転職を考えている方向けに、転職できる理由や両職種の違い・転職方法・必要なスキルまで詳しく解説します。
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エンジニアからデザイナーに転職できるのか
エンジニアからデザイナーへの転職は可能です。ただし現実の転職市場はそれほど甘くなく、事前に状況を把握したうえで準備を進めることが大切です。
厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」によると、Webデザイナーの有効求人倍率は0.12倍(令和6年度)と非常に低く、システムエンジニア(受託開発)と比べて求人数が圧倒的に少ない状況です。
| 職種 | 有効求人倍率 |
|---|---|
| Webデザイナー | 0.12倍 |
| システムエンジニア(受託開発) | 2.57倍 |
デザイナーへの転職希望者が多い一方で採用枠が限られているため、対策なしでの転職は難しいのが現実です。
特に実務経験・デザイン実績がゼロの状態では書類選考の通過が難しく、しっかり準備する必要があります。
エンジニア経験者がデザイナー転職で有利な理由
難易度が高い一方で、エンジニア経験者はデザイン未経の転職者よりも有利なスタートを切れます。
エンジニア経験者が有利になる主なポイントは以下の通りです。
- HTML/CSSを理解しているため、デザインを実装できる
- システム思考があり、UIの論理的な設計ができる
- エンジニア・デザイナーの橋渡し役として重宝される
- SEであれば、要件ヒアリング経験がそのままデザイン業務に活きる
こうした強みを採用担当者に伝えるために、職務経歴書には「HTML/CSSの実装経験」「UXを考慮したシステム設計の経験」など、デザイン職に関連するスキルを具体的なエピソードとともに記載しましょう。
さらにAI技術の進化で、単純なバナー制作や定型的なデザインは自動化が進む一方、UI/UXの設計やクライアントとのやり取りを伴うクリエイティブな業務は今後も人が担う領域として残ります。

エンジニアスキルと掛け合わせて高度なUI/UX設計ができる人材は、AI時代でも価値が下がりにくく、この点でもエンジニア経験者は有利です。
エンジニアとデザイナーの違い
エンジニアとデザイナーは、同じWeb・IT業界で働きながらも、担当領域や求められるスキルが大きく異なります。転職を目指す前に、まず両者の違いをしっかり把握しておきましょう。
仕事内容の違い
エンジニアは、Webサービスやシステムの「裏側」を構築する仕事です。SE(システムエンジニア)であれば要件定義・設計・開発・テストまでを一貫して担当し、Webエンジニアであればサーバーサイドやフロントエンドの開発を中心に行います。
デザイナーは、Webサイトやアプリの「見た目」と「使いやすさ」を設計する仕事です。クライアントのヒアリングをもとにビジュアルデザインを制作し、ユーザーにとって直感的に使えるUIを作ることが主な役割です。
主な違いをまとめると以下の通りです。
| 職種 | 主な仕事内容 | 使用するもの |
|---|---|---|
| エンジニア(SE含む) | ・システム開発 ・要件定義 ・API設計 |
・プログラミング言語 ・DB ・開発ツール |
| Webデザイナー | ・UI設計 ・ビジュアルデザイン ・コーディング |
・Figma/Photoshopなどのデザインツール |
求められるスキルの違い
エンジニアとデザイナーでは、求められるスキルが以下のように異なります。
| 職種 | 求められる主なスキル |
|---|---|
| エンジニア(SE含む) |
|
| デザイナー |
|
平均年収の違い
転職を検討するうえで、年収の変化は気になるポイントです。厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」(令和7年賃金構造基本統計調査)をもとに、各職種の平均年収を比較しました。
| 職種 | 平均年収 |
|---|---|
| エンジニア(SE・Webエンジニア) | 578.5万円 |
| Webデザイナー | 539.6万円 |
出典:厚生労働省 職業情報提供サイト「job tag」(令和7年賃金構造基本統計調査)
エンジニアからWebデザイナーへの転職では、年収が約40万円下がるケースが想定されます。ただし、エンジニアとデザインの両スキルを持つ人材(UI/UXエンジニアなど)は、より高い年収が期待できます。
両職種の違いを踏まえたうえで、次はエンジニアからデザイナーへの転職で得られる具体的なメリットを解説します。
エンジニアからデザイナーに転職するメリット
エンジニアからデザイナーへの転職は、一見大きなキャリアチェンジに見えますが、実はエンジニアとして積み上げてきた経験が大きな強みになります。
エンジニア経験をそのまま活かせる
エンジニアはHTML/CSSの知識を持つことが多く、Webデザイナーへの転職では即戦力として評価されやすいです。エンジニア経験で活かせるものは、主に以下の通りです。
エンジニア経験で活かせるもの
- HTML/CSS・コーディングの知識:デザインしたものを自分で実装まで仕上げられる
- SEのヒアリング・要件定義の経験:デザイン要件を整理する場面で直接活きる
- 「クライアントが何を求めているか」を言語化する力:デザイナーとしても中核となる
UX/UIへの理解が評価されやすい
画面の見た目や操作性を設計するUIと、サービスを使ったときの体験全体を設計するUXは、システムを作ってきたエンジニアが理解しやすい領域です。開発を通じて、ユーザーがどう操作し、どこでつまずくかを肌で知っているからです。
このUI/UXへの理解は、デザイン経験のない人との大きな差別化になります。
デザインスキルは後から習得できますが、システムの仕組みを理解したうえで使いやすさを設計できるデザイナーは少なく、採用市場で高く評価されます。
両方のスキルで市場価値が上がる
両方のスキルを持つ人材が評価されるのは、デザイナーとエンジニアの間で起きがちな認識のズレや手戻りを一人で減らせるからです。
最初から実装可能なデザインを設計できるため、企画から実装までを一貫して素早く進められ、特に少人数のチームやスタートアップで重宝されます。

こうした人材はIT業界で非常に需要が高く、「UI/UXエンジニア」や「デザインもできるフロントエンドエンジニア」として活躍の幅が広がっています。
これまでのエンジニア経験にデザインを掛け合わせることで、自身の価値をさらに高めることができますよ。
エンジニアからデザイナーに転職するコツ
エンジニアからデザイナーに転職するには、押さえておきたい3つのコツがあります。
デザインスキルを習得する
まず取り組むべきはデザインツールの習得です。なかでもFigmaは必須なので、優先して身につけましょう。
進め方としては、まずFigmaの公式チュートリアルやドットインストール(無料)で基本操作を覚え、次に架空のサービス画面を1つ実際にデザインしてみましょう。手を動かしながら覚えるのが上達の近道です。
目安となるレベルは、簡単なWebサイトやアプリのUIを一通り自分で作れる状態です。全機能を覚える必要はなく、フレーム・コンポーネント・プロトタイプといった基本機能を使いこなせれば十分です。
。ポートフォリオを制作する
ポートフォリオとは、自分がこれまでに制作した作品をまとめた作品集のことです。デザイナー採用では、応募書類と同等かそれ以上に重要で、ポートフォリオなしでの書類通過はほぼ不可能と考えてください。
実務経験がない段階でのポートフォリオの作り方
- 架空のサービスやWebサイトをFigmaでデザインする
- 実在するWebサイトのリデザイン案を作成する
- SEやエンジニアであれば、自分が開発に関わった業務システムのUI改善案を作るのも有効
ポートフォリオは「なぜこのデザインにしたか」という思考プロセスも含めて審査されます。
各作品には「課題→デザインの意図→解決策」の流れで説明文を添えると、採用担当者にUXの設計思考が伝わり、評価が高まります。
転職エージェントを早めに活用する
転職エージェントは、スキル習得やポートフォリオ制作と並行して早めに活用するのがおすすめです。早い段階で相談しておくと、志望する求人が求めるスキルやポートフォリオの水準を先に把握でき、準備の方向性を間違えずに済みます。
IT・Web専門のエージェントであれば「エンジニア経験のあるデザイナー候補」として積極的に推薦してもらいやすく、一般の転職サイトでは見つかりにくい求人も紹介してもらえます。

転職エージェントへの登録は、ポートフォリオが完成していなくても大丈夫です。
エージェントとの初回面談で「現在デザインスキルを習得中」と伝えるだけで、準備状況に合わせた求人やアドバイスをもらえます。
エンジニアがデザイナーに転職するために必要なスキル
エンジニアからデザイナーへの転職には、デザイン職特有のスキルを新たに習得する必要があります。一方で、エンジニアとして積み上げてきたスキルをどう活かすかも重要なポイントです。
デザインツールの操作スキル
FigmaはWebデザインの現場で最も使われているツールです。UIの設計からプロトタイプ制作、チームでの共同作業まで対応しており、まずFigmaを使いこなせることが採用条件になるケースが増えています。
習得すべきツールの優先順位
- Figma:現在のデザイン業界の標準ツール。UIデザイン・プロトタイプ作成ができる
- Adobe Photoshop:画像加工・バナー制作に使用
- Adobe Illustrator:ロゴやアイコンなどのベクターデザインに使用
PhotoshopやIllustratorはバナー制作や印刷物を扱う場面で求められることが多いため、Figmaの習得後に順次学んでおくと選べる求人の幅が広がります。
UI/UXの基礎知識
デザイナーとして採用されるには、見た目を作るだけでなく「ユーザーにとって使いやすいか」を考えるUI/UXの知識が不可欠です。
UIとUXの違い
- UI(ユーザーインターフェース):ボタンの配置・色・フォントなど、画面の見た目の設計
- UX(ユーザーエクスペリエンス):ユーザーがサービスを使ったときの体験全体の設計
エンジニアはシステムを作る立場でUXを意識してきているため、この部分はデザイン未経験者と比べて習得しやすい傾向があります。

基礎知識や考え方を身につける際にはUI/UX入門書を1冊読み、Googleが提供するUX Designコース(Coursera)で体系的な知識を補うのがおすすめです。
エンジニアとしての既存スキルを活かす
エンジニアとして持っているHTML/CSSの知識は、デザイナーとして働くうえでも大きな強みになります。自分がデザインしたものを自分でコーディングできると、デザイナーとエンジニアの橋渡し役として重宝されます。
職務経歴書にはHTML/CSSやJavaScriptの実務経験を必ず記載し、「デザインをそのまま実装できる」ことを明示しましょう。
SEの場合は、要件定義やヒアリングのスキルがデザイン要件の整理に直結します。クライアントの課題を言語化し、それをビジュアルに落とし込む能力は、デザイン業務の中核に当たるスキルです。

SEとしての業務経験は「単なるデザイン未経験」と差別化できる強みとして、ポートフォリオの説明文や面接で積極的に伝えましょう。
エンジニアからデザイナーに転職するときの注意点
エンジニアからデザイナーへの転職には多くのメリットがある一方で、事前に把握しておくべき注意点もあります。
転職初期は年収が下がりやすい
デザイナーへの転職では、転職直後に年収が下がる可能性を想定しておきましょう。ただし年収が落ち込むのは主に転職初期で、デザインスキルと実績を積めば回復していきます。
転職前に数ヶ月分の生活費を確保しておくと、収入が一時的に下がっても落ち着いて挑戦できます。また、内定時の年収は交渉の余地があるため、エンジニアとしての実務経験を材料に条件交渉することも検討しましょう。

転職エージェントに相談すれば、自分では難しい年収交渉の代行を含め、転職活動のスタートから入社までプロが伴走サポートしてくれますよ。
ポートフォリオなしでは書類通過が難しい
デザイナー採用ではポートフォリオが必須です。
どれだけ優れた経歴書があっても、制作物がなければ書類選考で落とされます。転職活動を始める前に、最低でも3〜5点の作品をまとめたポートフォリオを用意しておきましょう。
Notionや無料のポートフォリオサイト(RESUME・Portfolioboxなど)を使えば、コストゼロで制作物をまとめて公開できます。
エンジニア兼デザイナーという選択肢も検討する
デザイナーに完全に転職するだけでなく、エンジニアとしての経験を残しながら「デザインもできるエンジニア」として活躍する選択肢もあります。
UI/UXエンジニアやプロダクトデザイナーはエンジニア経験とデザイン知識の両方が活き、年収水準もWebデザイナー専任より高い傾向があります。
年収の低下を避けたい場合は、転職エージェントに「エンジニア経験を活かしながらデザイン業務に携わりたい」と伝えると、こうした年収水準の高いポジションを紹介してもらいやすくなります。

完全にデザイン職に転向すべきか、スキルの掛け合わせで差別化すべきかも相談しながら決めると、自分のキャリア背景に合った現実的な選択ができますよ。
エンジニアからデザイナーに転職するために
エンジニアからデザイナーへの転職についてまとめると、以下のポイントが重要です。
- エンジニアからデザイナーへの転職は可能。Webデザイナーの有効求人倍率は0.12倍と競争が激しいが、エンジニア経験者は有利
- エンジニアとデザイナーは仕事内容・必要スキル・年収が異なり、転職で年収は約40万円下がる可能性がある
- 転職は「デザインスキル習得」「ポートフォリオ制作」「エージェント活用」の3つがカギ(エージェントは早めに登録)
- FigmaとUI/UXの知識習得が最優先。HTML/CSSなどエンジニアとしての既存スキルはそのまま強みになる
- SEは要件定義・ヒアリング経験がデザイン業務に直結する強みになる
- 年収低下を避けたい場合は「エンジニア兼デザイナー」のポジションも検討する
エンジニアからデザイナーへの転職は準備が必要ですが、正しく進めれば十分に実現できます。まずは転職エージェントに相談しながら、自分に合ったキャリアプランを一緒に考えてみてください。
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