理学療法士(PT)は生活できないって本当？やめとけと言われる理由を解説

理学療法士で生活ができないのはごく一部

理学療法士(PT)は生活ができないという意見もありますが、当てはまるのはごく一部です。すべての理学療法士が生活できないわけではありません。

実際、多くの理学療法士は問題なく結婚や貯金ができています。ブラックな労働環境で働いていた一部の理学療法士の「辞めてよかった」「生活ができないからやめとけ」は、すべての人に当てはまるわけではないので注意が必要です。

とはいえ実際に生活ができないと感じている理学療法士もいるのは事実です。なぜ生活ができないと言われるのか、どうしたら収入を増やせるのかをこの記事で説明していきます。

理学療法士は生活ができないと言われる理由

理学療法士(PT)は生活ができないと言われる背景には、大きく3つの理由が考えられます。

それぞれの理由について下記で詳しく解説していきます。

給料が上がりにくい

理学療法士(PT)の初任給は他の医療・福祉職と比較しても、低くはありません。

実際にどれだけの違いがあるのかを下記で比較してみました。

上記の比較表を見る限り、理学療法士の初任給は看護師に次いで高い結果となっています。初任給は低くない理学療法士ですが、その後の昇給の幅が緩やかになる傾向にあります。

初任給は低くなったとしても、その後の昇給がしづらい仕組みによってなかなか年収が上がらない結果となっています。まったく昇給しないというわけではなく、少しずつ上がっていくので年収が増えたと実感するまで時間がかかってしまうのです。

理学療法士としての経験をしっかり積んでいけば、昇給はしやすくなります。ただ、職場によっては経験を積んでも上がらないことがあります。

正当に評価してもらえないと感じた場合は、転職によって収入アップに期待できます。

理学療法士の年収が低いのかについて、さらに詳しく知りたい人は下記の記事も参考にしてみてください。

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飽和状態になってきている

理学療法士(PT)は医療機関で必要な配置人数が少ないのにも関わらず、資格を取得する人が増えています。その結果として市場が飽和状態になってきています。

同じ医療従事者である医師や看護師は診療科目を問わず、多くの人員が必要です。一方で理学療法士が配置されるのは整形外科やリハビリ科なので、求められる場は限定的です。

また、大規模な医療施設でなければ、形成外科やリハビリ科で配置される理学療法士も1人〜数人に限られています。

休日が少ないことがある

医療施設に配置される理学療法士(PT)の数は限定的です。場合によっては1人ですべてを受け持つこともあり、休日が少なくなることがあります。

中でも急性期病棟は患者の治療スケジュールに合わせる必要があるため、土日でも出勤することもあり得ます。配置している理学療法士の数によっても異なるので、ワークライフバランスを保ちたい人は選ぶ職場を吟味したほうが良いです。

理学療法士が収入を増やす方法

理学療法士(PT)が今よりも収入を増やす方法を4つ紹介します。理学療法士の昇給システム上、多くの職場ではこのまま働き続けたとしても大幅な年収アップは期待できない傾向にあります。

自分だけなら収入が変わらなくても生活はできるかもしれません。しかし、家族が増えたり、両親の介護などが加わると、今の収入では生活できないのでは？と不安になってしまうのも当然のことです。

年齢や家族構成に合わせた生活レベルに向上させたい人は、下記で紹介する方法を参考にしてみてください。

資格を取る

理学療法士(PT)は現職に留まりながら、資格を取得して収入アップを目指すのが1番チャレンジがしやすいです。医療施設の中には資格を取得すれば、追加で手当が支給される場合があります。

例えば、認定理学療法士や専門理学療法士は、高い専門性を保有することの証明にもなります。他にも患者の症例に合わせた指導がおこなえる下記のような資格もおすすめです。

専門性の高い資格を持つことで、携われる仕事が増えていきます。自分の有用性を示せるので、今よりも収入をアップさせやすいです。

上の役職を目指す

理学療法士(PT)が現職で収入を増やす方法に上の役職を目指すのがあります。管理職は部下の監督や指導をするのが役割になってくるので、年収が大幅にアップする可能性があります。

責任が増す分、給料は増えていきます。ただ、管理職のポジションは限られています。現職で上の役職を目指すのが難しそうなら、転職によって実現するのも1つの方法です。

副業をする

理学療法士(PT)は法律で副業を禁止されていません。就業規則で副業を禁止されていなければ、副業をしても問題はないです。ただ、就業規則で禁止されている場合は、素直に従ったほうが良いです。

禁止されているのに副業をしたのが、バレると減給処分や降格の処分が課されるので注意が必要です。

転職をする

理学療法士(PT)は転職によって年収が上がることがあります。ただ、勤続年数が1年程度だと、転職で年収が上がらない可能性が高いです。

即戦力として活躍できるスキルを有している場合に年収は上がるので、最低でも3年は実務経験を積んだほうが良いです。合わせて資格を取得すると、自分の市場価値を高められるので転職で年収が上がりやすいです。

理学療法士が収入を増やすのにおすすめの職場先

理学療法士(PT)が収入を増やすのにおすすめの職場は、訪問リハビリテーション施設や介護施設です。なぜなら、日本は高齢化社会を迎えており、高齢者の介護に関わる仕事はニーズが増しているからです。

とくに訪問リハビリテーション施設は資格手当・職務手当・訪問手当が支給されることが多いです。すべての施設が手当をつけているわけではないので、少しでも収入を増やしたい人は求人情報の福利厚生をしっかり確認するようにすると良いです。

理学療法士が昇給のしやすい転職先を見つけたいのなら

理学療法士(PT)が昇給のしやすい転職先を見つけたいのなら、転職エージェントを利用するのがおすすめです。

転職エージェントではさまざまな求人を保有しています。規模の大きな病院からクリニック、介護施設、訪問リハビリテーションまで、多くの医療施設と取引があります。

その中から収入面以外の希望も満たす求人を紹介してもらえるので、納得のいく転職先を見つけやすいです。

さらに転職エージェントは医療施設の採用担当者と頻繁に連絡を取り合っています。年収や待遇の交渉もしやすいので、希望する金額に近づける可能性もあります。

理学療法士におすすめの転職エージェント・転職サイトランキングについて、さらに詳しく知りたい人は下記の記事もチェックしてみてください。

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年収以外で理学療法士に生じやすい悩み

理学療法士(PT)は年収以外でもさまざまな悩みを抱えています。

お金以外で生じやすい悩みは大きく下記の2つに分かれます。理学療法士として働き続けることに後悔しないためにも参考にしてみてください。

肉体的・精神的に疲れやすい

理学療法士(PT)は体を使う仕事なので、肉体的に疲れやすいです。なぜなら、リハビリの手伝いをする際には持ち上げる動作や力を使うため、肉体的な負担がかかりやすいからです。

実際に理学療法士の職業病の1つに腰痛があると言われているぐらい、腰痛で悩んでいる人は多いです。

また、患者の症状に影響されやすいです。とくに終末期リハビリテーションは、回復の見込みが著しく低下した状態でリハビリをおこないます。必ず元気にならないのがわかっている中で仕事をするので、精神的に疲れやすくなってしまうのです。

人間関係にストレスを感じやすい

理学療法士(PT)はさまざまな人と関わり合いながら仕事をします。そのため、人間関係にストレスを感じやすいです。

具体的には患者とその家族、他には医療チームの医師や看護師、作業療法士など、多く人と関わっていきます。ときには治療の方針で衝突することもあるので、働くことにストレスを感じてしまうのです。

人間関係はどこの職場へいってもついて回るものです。自分なりのストレス解消法や、コミュニケーション力を身につけると働きやすくなります。