在宅医療における薬剤師の9つの仕事内容・役割|年収や必要なスキルも紹介
在宅医療における薬剤師の9つの仕事内容・役割について解説します。
在宅医療に携わる薬剤師の年収や求められるスキル、やりがいなども紹介しているので、在宅医療での薬剤師に興味がある人はぜひ参考にしてみてください。
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在宅医療での薬剤師の仕事内容
在宅医療での薬剤師の仕事内容については、「在宅医療における薬剤師の役割」にて以下の9項目が明記されています。
それぞれの仕事内容について順番に紹介するので、薬剤師の在宅医療業務の理解を深める参考にしてみてください。
患家への医薬品・衛生材料の供給
在宅医療での薬剤師のメイン業務は、患者への医薬品・衛生材料の供給です。
在宅医療で治療を受ける患者は、病院や薬局に行くことが困難であると考えられます。
そのような患者に対して直接自宅に赴き、医薬品や衛生材料を届けることが在宅医療における薬剤師の重要な仕事の1つです。
患者の状態に応じた調剤(一包化、簡易懸濁法、無菌製剤等)
在宅医療での薬剤師のもう1つのメイン業務が、患者の状態に応じた調剤です。
薬局での業務と同様で患者が錠剤を飲むのが困難である場合には、一包化や粉砕調剤をおこなうなどの対応をします。
在宅医療の場合には患者の生活習慣などを間近で確認できるので、患者の健康状態に応じた調剤がしやすくなります。
薬剤服用歴管理(薬の飲み合わせの等の確認)
薬剤師は在宅医療でも患者の薬剤服用歴管理をおこない、併用薬との飲み合わせに問題がないかなどを注意深く確認します。
他の薬と併用したり、特定の食べ物と食べ合わせたりしてしまうと悪影響が出る恐れがあるためです。
悪影響が出ないように薬剤服用歴管理を徹底することも、在宅医療の薬剤師の重要な仕事の1つです。
服薬指導・支援
在宅医療で医薬品を供給する場合でも、薬剤師は服薬指導・服薬支援をおこなう必要があります。
薬を提供する際には薬の説明とともに患者の体質や生活スタイルを考慮しながら、服用の注意点なども合わせて説明します。
服薬指導・支援をおこなう際は患者の不安や悩みに耳を傾け、安心して服用してもらうためのプライマリ・ケアの意識が大切です。
服薬状況と副作用等のモニタリング
在宅医療に関わる薬剤師は、患者の服薬状況と副作用などに関するモニタリングも重要な仕事の1つです。
患者が薬を服用した際の疾患の状況や生活への影響などを観察し、改善などがあれば服薬指導をおこないます。
またモニタリング業務は、副作用の可能性をチェックするのにも役立ちます。
残薬の管理
薬剤師が在宅医療をおこなう際は、患者の残薬の管理も重要です。
在宅医療を利用するのは認知機能が低下した高齢者が多く、日々の薬の管理が非常に難しいケースが往々にしてあります。
今残っている薬を確認して「飲み忘れがないか」「過量服用していないか」などをこまめにチェックします。
薬剤師は必要に応じて残薬の情報を医師に報告し、必要があれば飲む回数が少ない薬に変更するなど、服用の改善を促していくことも大切です。
医療用麻薬の管理(廃棄含む)
医療用麻薬(オピオイド鎮痛薬)は痛みをやわらげる効果のある薬ですが、厳格な管理が必要とされています。
薬剤師は医療用麻薬を服用する患者への正しい情報の伝達と、慎重な取り扱いが求められます。
また、不要になった医療用麻薬は適切な廃棄が必要であり、管理薬剤師などの立会いのもと破棄します。
在宅担当医への処方提案等
薬剤師の役割には、在宅担当医への処方提案などもあります。
以下のようなケースが起こった際は、薬剤師から医師に処方の改善や提案などをおこないます。
- 患者の併用薬との相互作用が確認できた場合
- 副作用が生じた場合
- 服用方法の改善が必要な場合
薬学のプロフェッショナルとしての専門的な視点を活かし、患者に安全で適切な服用を促していくことは非常に重要です。
ケアマネジャー等の医療福祉関係者との連携・情報共有
薬剤師は、ケアマネージャーや医療福祉関係者との連携や情報共有なども必要です。
在宅医療を利用する患者の多くは、ケアマネージャーが薬の管理や服用介助などをおこなっているケースがあります。
そのため、薬剤師は薬に関する情報などをケアマネジャーなどに共有する必要があります。
逆に患者の服用の様子や注意点などの情報はケアマネージャーからも得られるため、お互いに連携・情報共有していくことは非常に重要です。
薬剤師の在宅医療の業務内容を詳しく知って興味を持ったら、ぜひ薬剤師に特化した転職エージェントを活用してみてください。
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以下の記事では薬剤師におすすめの転職エージェントをまとめて紹介しています。ケース別におすすめの転職エージェントも紹介しているため、ぜひ参考にしてみてください。
在宅医療に関わる薬剤師は年収が高いのか
在宅医療に関わる薬剤師の年収は、調剤薬局の薬剤師と同じ486.4万円であると言われています。
他の薬剤師と比べて年収が高いのかを調査してみました。
OTC薬剤師 (ドラッグストア) |
約500万円 |
---|---|
調剤薬局薬剤師 | 486.4万円 |
病院薬剤師 | 568.9万円 |
参考:第24回医療経済実態調査(令和5年) |
基本的に在宅薬剤師は調剤薬局の業務に「在宅医療業務」が加わることが多いため、平均年収は調剤薬局の薬剤師と同等となっています。
ただし、薬局によっては在宅薬剤師手当などがつく場合もあります。
また、在宅専門薬剤師になるとより専門的な知識が求められるため、調剤薬局薬剤師よりも高い年収が期待できるケースもあります。
在宅医療に関わる薬剤師に求められるスキル
在宅医療に携わる薬剤師は、患者との深い関係性の構築や安心安全な服用の促進のために以下のようなスキルが必要です。
- コミュニケーション力
- 共感力
- 協調力
- 提案力
- 柔軟性
患者と接していくためのコミュニケーション力、医師へ処方を提案する提案力、患者に合わせた処方に対応していく柔軟さなどは、調剤薬局の薬剤師にも共通して必要なスキルです。
在宅医療に従事するとなるとそれらのスキルに加え、患者目線の服薬指導ができる共感力、在宅医療に関わる関係者と連携ができる協調力などが求められます。
自分の持つスキルを在宅医療で活かせるのかどうか気になる人は、ぜひ転職エージェントに無料相談してみてください。
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在宅医療に関わる薬剤師に必要な資格
在宅医療に関わる薬剤師には必須ではないものの、以下の2つの資格があると良いとされています。
在宅療養支援認定薬剤師 | 在宅医療に関わる薬剤師に推奨されている資格 在宅医療における薬物療法の対応に特化した知識・技能・態度が備わっていることを証明する |
---|---|
緩和薬物療法認定薬剤師 | 在宅での緩和ケアへの薬物療法が行える知識・技能・態度が備わっていることを証明する |
在宅医療は調剤薬局の業務とは異なり、さまざまな専門的な知識や技能が求められます。
在宅専門薬剤師を目指すだけでなく、在宅医療全般に携わっていきたいのなら、資格取得も前向きに検討してみてください。
在宅医療に関わる薬剤師のやりがい
患者とその家族にも関わり、生活に入っていく在宅医療では以下のようなやりがいを感じられます。
順番に紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
薬剤師としての働きがいを感じやすい
在宅医療に関わる薬剤師は、働きがいを得やすくなります。
在宅医療は高齢化が進む社会で非常に重要な役割を果たしており、患者の自立した生活のためのサポートに大きく貢献しています。
政府が目指す「地域包括ケアシステム」の拡充の最前線で貢献しており、社会に役立てていることを肌で感じられます。
また、看護師やケアマネージャーなどと協力体制を作り、異業種のチームで患者の人生を支えていける点もやりがいにつながりやすいです。
家族の負担を減らし感謝される
在宅医療に関わる薬剤師は、患者の家族に感謝される機会が多々あります。
在宅医療を受ける患者は薬の飲み忘れや誤服用などの可能性もあり、家族のサポートが必要不可欠になります。
しかし、薬剤師の服薬指導・支援の観点からの適切なサポートは、患者の家族が負担に感じている介護の負担軽減につながるため、直接感謝されることも多いです。
在宅医療ができる薬剤師は今後より求められる
団塊の世代が高齢化を迎える2025年問題に直面し、在宅医療の需要は今後も上がり続けることが予想されます。
在宅医療に携われる薬剤師の需要が今以上に高まり、在宅医療の知識や経験がある薬剤師はますます重宝される存在となっていきます。
在宅医療に興味を持っているなら、今から挑戦すれば将来的に大きく活躍できる存在になれるかもしれません。
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例えば、誤服薬しないよう薬袋に色をつけるなど、きめ細やかな配慮やサポートができると、患者からの信頼度が上がりやすくなりますよ。