40代未経験・資格なしでも介護職に転職できる?年収やメリット・デメリットを解説
介護職未経験の40代が転職できるのかについて、現役エージェントが徹底解説します。
おすすめの転職先や未経験で介護職へ転職するメリット・デメリット、内定を獲得するコツも説明します。さらに平均年収や仕事を覚えられるのか不安な場合の対処法も紹介します。
すべらない転職が紹介するサービスの一部には広告を含んでおり、当サイトを経由してサービスへの申込みがあった場合には、各企業から支払いを受け取ることがあります。ただし、ユーザーの利益を第一に考え客観的な視点でサービスを評価しており、当サイト内のランキングや商品の評価に関して影響を及ぼすことはございません。
40代で未経験・資格なしでも介護職には転職しやすい
介護職は少子高齢化の影響を受けて慢性的に人材不足が続く業界であり、未経験・資格なしの40代であっても転職は十分に可能です。
厚生労働省の統計資料(令和4年版厚生労働白書)によると、2021年(令和3年)で介護関係職種の有効求人倍率は3.65倍で、全職業計の有効求人倍率1.03倍を大幅に上回っている結果でした。
過去2005年(平成17年)は1.38倍だったので、介護サービス利用者の増加に伴い、介護関連職種の需要も増加したことで、高い求人倍率につながっていると考えられます。
末永
慢性的な人手不足から介護職志望者は引く手あまたの状態です。未経験や資格なし、40代とミドル層の転職であっても、転職難易度は低~中程度です。希望通りの転職が実現しやすい業界だといえますね。
ここからは、介護職に40代で未経験・資格なしでも転職しやすい理由を4つの観点から解説します。
人手不足のため年齢不問・未経験歓迎の求人が多い
高齢化社会の進行に伴い、介護需要が急増しているものの、介護職種への就業人数が追い付かず、慢性的な人材不足に悩まされているのが現状です。
そのため、多くの介護施設や事業所が積極的に人材を募集しており、転職サイトにも多くの介護職求人が掲載されています。実際に介護職の転職に特化した転職サイトであるレバウェル介護・カイゴジョブエージェント・マイナビ介護職の保有する求人数のうち、年齢不問・未経験歓迎・無資格OKの求人数は以下の通りです。
求人数 | |
---|---|
レバウェル介護 | 17,790件 |
カイゴジョブエージェント | 6,800件 (年齢要件は不明) |
マイナビ介護職 | 24,550件 (年齢要件は不明) |
2024年8月時点の求人数 |
未経験でも活躍できるようになる制度が用意されている
介護職は未経験者を広く受け入れていることもあり、初任者研修や実務者研修、介護福祉士などの資格取得支援制度が充実した施設が多くみられます。
働きながら必要なスキルを習得し、関連資格を取得できるので、未経験者でも安心して転職を検討できますね。
実際に転職サイトに掲載される未経験歓迎の求人は多く、これらの求人は特定のスキルや経験ではなく、学習意欲や適応能力、潜在能力を重視して採用がおこなわれる傾向があります。
無資格でも働ける
介護職と一口に言っても仕事内容は幅広く、介護関連資格がなくても担当できる仕事は多いです。
介護資格がなくても担当できる仕事例
- 居室内やトイレの掃除・洗濯
- 調理・配膳
- シーツ交換、衣類の整理
- 利用者の身の回りのお世話
- (介護福祉士の指示のもと)身体介護
- 利用者自宅~介護施設の送迎
- 施設の受付や電話対応
- 備品の発注・管理
- レクリエーションの企画・準備・運営
末永
基本的な家事スキルやコミュニケーションスキル、ビジネススキルがあれば担当可能な仕事も多いので、無資格者であっても十分に活躍できる職場環境です。他業界での経験(接客業、看護、教育など)が介護の仕事に活かせることも多いですよ。
また、無資格の場合は仕事に対する意欲や、明るい人柄、人当たりの良さなどが重視されるので、転職の際はしっかりとアピールしていきましょう。
40代で活躍している人が多い
公益社団法人介護労働安定センターの「令和5年度介護労働実態調査」を元に介護職で働いている人の年齢を紹介します。
年齢 | 割合 |
---|---|
25歳未満 | 1.9% |
25〜29歳 | 4.4% |
30〜34歳 | 6.6% |
35〜39歳 | 10.4% |
40〜44歳 | 12.8% |
45〜49歳 | 15.2% |
50〜54歳 | 14.5% |
55〜59歳 | 12.3% |
60〜64歳 | 9.9% |
65〜69歳 | 5.3% |
70歳以上 | 3.2% |
無回答 | 3.6% |
参考:令和5年度介護労働実態調査 |
介護業界全体で見ると「45~49歳」が15.2%で最も多く、続いて「50~55歳」の14.5%、「40~45歳」の12.8%、「55~60歳」12.3%の順で就業人数が多い結果でした。
介護職の平均年齢は48.4歳で、40代〜50代で全体の半数を占めています。このデータから介護業界は40代が主戦力として活躍できる職場環境であることが分かりますね。
末永
介護職は40代で未経験・資格なしでも応募できる求人が多く、引く手あまたの状態です。転職後も十分に活躍できる環境・制度が整備されている施設も多いので、安心して転職活動が進められますね。
とはいえ、より良い条件で転職活動を終えるには、介護職の転職に精通した転職エージェントを活用するのがおすすめです。希望条件にマッチする求人紹介はもちろん、選考対策や待遇交渉など、納得のいく転職活動をサポートする多くのサービスを受けられますよ。
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介護職が未経験の40代におすすめの転職先
介護職が活躍する施設は複数ありますが、その中でも40代の未経験が挑戦するのにおすすめの転職先があります。
ここからは初めて介護職へ挑戦する40代向けに、おすすめの転職先を4つ紹介していきます。
有料老人ホーム
未経験で資格なしの40代におすすめな転職先は「有料老人ホーム」です。
有料老人ホームは、自立状態の高齢者を対象とした民間の介護施設で、高齢者が暮らしやすいように配慮された「住まい」として、食事・介護(入浴・排泄・食事)・家事(洗濯・掃除等)・健康管理などのサービスを提供します。
厚生労働省の「社会福祉施設等調査結果の概況」によると、日本には1万4000ヶ所以上もの有料老人ホームが設置されています。介護施設の中でもっとも多い施設だと言えます。
有料老人ホームは他施設との差別化を図って、たくさんの入居者を獲得するため、多くの施設でサービス内容の拡充・スタッフの質向上に積極的に取り組んでいます。仮に未経験で採用された場合も、入社後の研修・教育制度が整備されているので、安心して転職できますね。
なお、同じく入居・入所型の施設としてグループホームもありますが、グループホームは施設の規模が小さめで、働くスタッフも少人数です。
末永
少数精鋭のスタッフしかおらず、新人教育・指導が不十分なこともあるので、未経験・資格なしの40代は中~大規模の施設を狙うのが良いですね。
デイサービス
デイサービス(通所介護)は、要介護状態となった利用者が生活機能の維持・向上を目指し、必要な日常生活上の世話および機能訓練をするための介護施設です。
利用者の社会的孤立感の解消や、心身の機能の維持、利用者の家族の身体的・精神的負担の軽減などを図る目的もあります。
デイサービスの利用者は介護度の低く、自立度が高い人が多いので、体力的な負担は低めです。また、デイサービスは基本的に日帰りで利用する施設で、夜勤は発生しません。
末永
デイサービスは40代で体力に自信がない人、日勤のみで働きたい人にも、働きやすい転職先だといえますね。
訪問介護
訪問介護はホームヘルパー(訪問介護員)が利用者の自宅を訪問し、身体介護や生活援助のサービスを提供します。
訪問看護で介助業務をおこなう場合は資格が必要ですが、事務作業や訪問介護員の補助作業、生活援助は無資格・未経験の場合でも可能です。
先輩となる訪問介護員に付き添って訪問介護を経験することで、実践的な知識・スキルが習得できるのと、資格取得支援制度を設けている施設も多いのが特徴です。
末永
働きながら経験を積めるので、入社後に資格を取得する前提で転職活動をするのがおすすめです。
介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)
特別養護老人ホーム(特養)は社会福祉法人や地方自治体が運営する介護施設で、要介護度3~5の高齢者が利用できます。
食事や入浴などの身体介護や日常生活支援といった身体介護サービスが中心です。身体介護は、介護資格の保有者でないと担当できませんが、要介護者の体に触れない仕事は未経験・資格なしでも担当できます。
実際に特別養護老人ホームでは介護資格がない人も随時募集しているので、求人情報検索時は未経験歓迎・無資格OKなどのキーワードで探してみましょう。
末永
介護職の中でも施設によって働き方・働きやすさは異なります。未経験・資格なしの40代が入社後活躍できる職場を選ぶには、職場環境・仕事内容を正しく把握し、自分にピッタリの転職先を選択することが重要です。
希望条件や過去の経験にマッチした求人を探したいなら転職エージェントを活用しましょう。介護職の転職事情に精通したキャリアアドバイザーが求職者一人ひとりの事情に寄り添いながら、ピッタリの求人探しを支援してもらえますよ。
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40代未経験で介護職へ転職するメリット
40代が未経験・無資格であっても介護業界・介護業種へ転職するメリットは4つあります。
今から介護職へ転職すべきなのか悩んでいる40代は参考にしてみてください。
高齢化によって需要が高く選択肢が多い
高齢化の影響から、介護を必要とする「要介護者」の総数は年々増加しています。
内閣府の令和6年版高齢社会白書によると、日本の高齢化率(日本の総人口に占める65歳以上の割合)は29.1%であり、2030年には高齢化率が3割を超えると予測されました。
高齢化により後期高齢者数・要介護者数は増加傾向にあり、引き続き介護職のニーズは高いまま推移することが考えられます。
一方で、介護業界の人材不足も深刻で、公益社団法人介護労働安定センターの令和5年度介護労働実態調査によると、介護施設の64.7%が人手不足を感じているという結果でした。
末永
高齢化による介護利用者の増加と慢性的な人材不足の傾向は今後も続くと考えられており、介護職の将来性は非常に高いです。
介護職の求人はさまざまな職種・職場で募集があり、求人探しの選択肢が多いのがメリットといえますね。
これまでの人生経験を活かせる
介護の仕事は、単に身体的ケア・サービスを提供するだけでなく、利用者の老後人生全体をサポートする総合的な役割を担います。そのため、介護職としての知識・技術はもちろんのこと、幅広い人生経験を貴重な資産として活かすことが可能です。
たとえば、さまざまな職場や生活経験を通じて培われたコミュニケーション能力や、課題を乗り越えてきた経験は、利用者や家族、同僚とのやり取りに大いに役立ちます。
ほかにも、家庭生活で身につけた家事スキルや、趣味や過去の職業を通じて得た幅広い知識は、利用者とのコミュニケーションを豊かにし、レクリエーション活動の企画などにも役立ちますよ。
安定した収入が得られる
介護職はいわゆる「エッセンシャルワーカー」とよばれ、医療従事者や第一次産業や行政職などと同じく、社会生活を支えるのに不可欠な職業です。
景気や市場動向に左右されにくい職種なので、中長期にわたって安定的に稼げるのがメリットですね。
また、介護職は40代で未経験・資格なしであっても、入社後の頑張り次第でキャリアアップ・スキルアップが可能です。
たとえば、国家資格である介護福祉士や、さらにステップアップして認定介護福祉士、介護支援専門員(ケアマネジャー、ケアマネ)などの資格取得を目指したり、管理者としてメンバーをマネジメントする立場を目指したりがあげられます。
入社後のキャリアパスが多彩で、年齢や経歴に関わらず活躍できる環境があるのも、介護職のメリットですね。
習得したスキルは両親の介護に役立つ
介護職の仕事で習得する知識やスキルは、両親や親族など身近な人の介護にも活かすことができます。
身体介助や生活介助ができるのはもちろん、医療的ケア・認知症ケアの知識に基づくより専門的なケアや、介護保険制度の知識や専門的な視点から必要なサービスを見極め、適切な支援を受けられるよう調整することもできますね。
40代未経験で介護職へ転職するデメリット
介護職を目指すのであれば、メリットだけでなくデメリットも両面で把握しておくと、入社後の後悔・失敗を減らすことができます。
ここでは、代表的な4つのデメリットを紹介します。
身体的な負担がある
介護職の身体的負担の大きさは、重要なデメリットの1つです。
- 車椅子・ベッドへの移乗や移動介助による負担
- 長時間の立ち仕事による負担
- 食事や入浴介助、ベッドメイキング、排泄介助などの反復動作・不自然な姿勢による負担
- リネン類や介護用品など重いものの運搬による負担
- 夜勤や遅番など不規則なシフト勤務による身体リズムの乱れ
- 緊張や責任感、ストレスなど精神的負担
ある程度体力に自信がなければ介護職として仕事をしていくのは難しいです。転職先を選ぶ際は、介護施設として労働環境の改善に向けた取り組みがされている職場を選択すると良いですね。
昇給の幅が狭く年収が大きく上がらない
40代の介護職への転職でデメリットとして高収入が期待できないこと、年収が上がりにくいことは押さえておきましょう。
厚生労働省の令和5年賃金構造基本統計調査によると介護職の平均年収は約371万円でした。
- 平均年齢:44.8歳
- 勤続年数:8.2年
- 所定内労働時間数:164時間
- 平均月収(きまって支給する現金給与額):26万3600円
- 年間賞与:55万600円
一方で、国税庁の令和4年分 民間給与実態統計調査によると日本人の平均年収は458万円となっており、介護職の年収水準が低いことがわかります。
40代での転職となると、現職との収入落差から年収ダウンにつながる恐れがあることも、しっかりと認識しておきましょう。
末永
なお、国の方針で介護職の処遇改善・給料アップに向かって取り組みが進められています。
実際に2024年2~5月で介護職員一人あたり月額平均6,000円の賃上げを実施、2024年6月以降についても介護報酬改定の内容をもとに介護職全体の賃上げがおこなわれる見込みなど明るいニュースが続きました。
もちろん、資格取得などで月給アップや手当支給を受けることでも年収アップにつながりますね。
介護職の賃上げについて、さらに詳しく知りたい人は下記の記事も参考にしてみてください。
精神的なストレスを感じやすい
40代で介護職へ転職するデメリットは、精神的ストレスの多さもあげられます。
介護労働安定センターの統計資料(令和5年度 介護労働実態調査結果)によると、介護施設の離職理由・転職理由でもっとも多いのは人間関係です。
離職理由(複数回答あり) | 割合 |
---|---|
職場の人間関係に問題があった | 34.3% |
施設の理念や運営のあり方に不満があった | 26.3% |
他に良い仕事・職場があった | 19.9% |
収入が少なかった | 16.6% |
自分の将来の見込みが立たなかった | 13.2% |
結婚・妊娠・出産・育児のため | 8.2% |
人間関係について離職理由・転職理由を深堀すると、下記のような上司や同僚に対する不満が多くあげられた。
- 上司の思いやりのない言動、きつい指導、パワハラなどがあった:49.3%
- 上司の管理能力が低い、業務指示が不明確、リーダーシップがなく信頼できなかった:43.2%
- 同僚の言動 (きつい言い方・悪口・嫌み・嫌がらせなど)でストレスがあった:38.8%
- 仕事上の課題に関する上司や同僚との意思疎通・意見交換がうまくいかなかった:36.6%
- 仕事に消極的な態度の同僚がいたため一緒に仕事をしたくなかった:14.7%
- 職場内の仲間はずれや、仲良しグループに入れないなど疎外感 ・孤独感を感じた:12.3%
介護職は上司や同僚、利用者とその家族など仕事上で関わる人は多様で、人間関係で悩む人も多いです。
身体的・精神的なつらさ・キツさを感じるシーンは多く、比較的ストレスのたまりやすい職種であることをしっかりと理解しておきましょう。
排泄介助などきつい仕事もある
介護職の仕事では身体介助のような肉体的にきつい仕事や、排泄介助のように綺麗ではない仕事もあります。
「おむつの交換」「失敗による衣服類の交換」「臭いなどへの不快感」など、排泄介助を苦手とする介護士もいるのは事実で、特に入社直後など業務に慣れていない場合は苦手意識や不安感を抱く可能性はあります。
また、利用者の尊厳やプライバシーを守れるような心がけ・行動も求められるので、業務特性による難しさもありますね。
利用者の生活支援として欠かせない業務であると、真摯に向き合う姿勢が重要です。
末永
40代で未経験・無資格でも挑戦しやすく、メリットも多い介護職ですが、一方でデメリットもあります。介護職ならではのデメリットもありますが、「研修・教育の充実した職場」「継続的な改善活動がおこなわれている」などの職場を探すことで、デメリットを軽減できることもあります。
人間関係や職場環境は転職エージェント経由で事前に確認することができるので、積極的に転職エージェントを活用すると入社後のミスマッチを避けられますよ。
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介護職のやりがいについては下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ読んでみてください。
40代未経験が介護職への転職を成功させるコツ
40代で、未経験・無資格の人が介護職への転職活動をスムーズに進め、希望通りの転職を成功させるためのポイントを3つ紹介します。
1日でも早く転職を成功させたいと考えている40代は参考にしてみてください。
事前に資格を取得しておく
40代からの介護職転職は、無資格でも可能ですが、選択できる求人は限られます。
そこで、最低限の資格を取得しておくと、グッと求人の選択肢は増えるので、転職活動を本格的にスタートする前に資格取得をしていくのがおすすめです。
具体的には以下のような資格取得・研修受講を検討すると良いです。
認知症介護基礎研修
- 認知症の利用者を支援するために必要な知識と技術を身につけるための基礎研修
- 無資格の介護職も受講が義務化されており、対面講座や通信講座で受講可能
- 最短1日で修了可能
介護職員初任者研修(ヘルパー2級)
- 介護の基礎知識・スキルがあることを証明できる入門資格
- 修了することで1人でも身体介護をおこなえるようになる
- 37時間程度の自宅学習+90時間程度の通学(約15回)、1〜4ヶ月程度で修了可能
- 無資格者と比べて約25万円年収が高い
末永
特に、認知症介護基礎研修は1日で修了できる研修で、介護職で働く上で研修受講は必須です。
転職活動を始める前に研修受講済みであれば、認知症介護に関する体系的な知識や具体的な業務イメージが把握できるだけでなく、採用担当者へ熱意や意気込みをアピールする材料にもなりますよ。
また、介護職員初任者研修は130時間の受講と試験の合格で取得できる資格で、取得すれば身体介助を1人でもおこなえるようになります。
介護職員初任者研修の資格を持っている人は無資格の人と比べて年収が25万円ほど高くなるというデータもあります。少しでも収入を増やしたいけど、転職開始時に取得できていない場合は入社後早めに資格取得に取り組むと良いです。
他にも、ステップアップ資格として以下のような資格もあります。資格取得にあたって年齢制限はなく、40代からでも十分に合格可能なので、キャリアプランに合わせて計画的に資格取得を進められると良いですね。
介護福祉士実務者研修
- 介護福祉士の受験資格を得るために必要な資格
- 450時間(介護職員初任者研修を修了している場合320時間)、6ヶ月程度(2ヶ月程度)で修了可能
- 無資格者と比べて約43万円年収が高い
介護福祉士
- 介護士で唯一の国家資格
- 受験するのに3年以上の実務経験が必要
- 試験に合格することで取得可能
- 無資格者と比べて約70万円年収が高い
40代ならではの能力をアピールする
基本的に転職は将来性・体力もある若い人の方が有利です。
なので、40代で転職するには若い人にはない能力・人生経験をアピールする必要があります。
たとえば前職で接客業や看護、教育などに関わっていた場合は人柄の良さやコミュニケーション能力を評価してもらえます。また、管理職として活躍していた場合はマネジメント能力や問題解決力・交渉力なども役立ちますね。
転職活動にあたっては、自分の今までの経歴やスキルを棚卸しし、40代だからこそのアピールポイントを見つけましょう。
エージェントを使って転職をサポートしてもらう
転職活動をスムーズに進めるには、「転職のプロ」である転職エージェントを活用するのが近道です。
転職エージェントのサービス内容は、利用する転職エージェントによってさまざまですが、以下のようなサービスが受けられます。
転職エージェントのサポート内容例
- 求人の選定
- キャリア相談
- 履歴書・職務経歴書の書き方アドバイス、添削
- 面接対策
- 応募先施設との面接調整やフォロー
- 職場見学や面接の同行(一部エージェントのみ)
- 給料や待遇などの条件交渉
- 転職後のアフターフォロー など
はじめての転職で上手く転職活動を進められるか不安な人、忙しいので効率よく転職活動を進めたい人、競争率の高い人気の職場へ確実に転職したい人などは、手厚い転職支援が期待できる転職サイトだと転職成功率を高めることができます。
中でも介護職向けの大手転職サイトは非公開求人を含む豊富な求人数を誇るだけでなく、多くの介護職志望者を支援してきた実績も豊富なので、担当のキャリアアドバイザーに選考対策を希望することを伝えることで、丁寧な選考対策をしてもらえますよ。
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転職エージェントは無料で利用でき、いつでも退会ができます。気になるサービスは複数登録した上で、使い勝手を比較し、相性の良いサービスを絞り込んでいくのがおすすめですよ。
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40代未経験が介護職へ転職する際の志望動機
40代未経験者が介護職へ転職する際の志望動機の書き方を例文付きで紹介します。たとえば、以下のような志望動機を参考にしてみましょう。
志望動機の例文
家族の介護を真摯に担当してくれた介護スタッフと接する中で、介護の仕事は利用者の最期を温かく見守り・支援することに、やりがいのある仕事だと感じています。また、貴社の「最後まで自分らしく尊厳を持って生きていけるようにしたい」という企業理念に共感し、介護職を志望しました。
前職では接客業で、幅広い年代のお客様のニーズをくみとれるよう、積極的にコミュニケーションを取ってきました。介護業界は未経験ですが、何事も前向きに、利用者に寄り添った介護をしていきたいと思っています。
履歴書や面接の場で志望動機を上手く伝えるするためのポイントは、採用担当者が「入社後に活躍できるかどうか」「長く働いてくれるかどうか」を評価できるように、以下のような要素を盛り込みながら、なるべく具体的に伝えることが大切です。
- 介護職に興味を持ったきっかけ
- なぜ未経験から介護職を選んだのか
- 応募先施設を選択した理由
- 介護職の特色や、企業理念・仕事内容を理解しているか
- 前職の経験・スキル・強みを活かせるか
- 介護職に適した人間性・人柄であるか
- 将来どう成長していきたいのか
特に未経験の場合は即戦力となるスキルや経験というよりも、人柄や人間性、熱意などが重視されやすいので、過去のエピソードも添えながらアピールができると良いですね。
末永
志望動機は採用担当者が必ず確認する箇所で、応募者とのマッチング度を測り、適切な人材を採用するために欠かせない要素です。限られた文量・時間で効果的に伝えられるように、しっかりと準備しておきましょう。
志望動機を上手く作れるか不安な人は転職エージェントを活用するのがおすすめです。多くの転職者を支援してきたキャリアアドバイザーは求職者の過去経歴や希望キャリアを把握した上で、採用担当者に刺さりやすい志望動機のアドバイスをしてもらえますよ。
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40代未経験で介護職へ転職したあとのキャリアプラン
介護職には明確な年齢制限はなく、体力・気力があれば何歳まででも働くことができます。少子高齢化の影響で介護利用者の増加・介護の担い手不足から介護職のニーズは高く、60歳・70歳以上のシニア世代も多く働いていますよ。
そのため、40代未経験で介護職に転職した後も、長く働くことを前提として、キャリアプランを描いておくことが重要です。
ここでは、介護職の代表的なキャリアプランを3つ紹介するので、充実したキャリアを実現するために参考にしてください。
実務経験を積んで介護福祉士を取得する
まず1つ目のキャリアプランは、実務経験を積んで上位資格にチャレンジするルートです。
キャリアパスが明確なので、介護職未経験者が入社後に目指しやすく、実務経験に応じてスキルアップ・知識習得をしていくことで着実にキャリアを重ねていくことができますよ。
具体的には以下のような流れで、介護職員初任者研修からスタートし、国家資格である介護福祉士の取得を目指します。
- 介護職員初任者研修(ヘルパー2級)の受講
- 介護福祉士実務者研修(ヘルパー1級)の受講
- 介護福祉士(ケアワーカー)の資格取得
介護福祉士は介護職の唯一の国家資格であり、専門的知識を習得済みであることの証明にもなります。
介護福祉士を保有していることで、管理職になれたり、教育・指導の立場になれたりと、キャリアの選択肢の幅も広がるので、長く介護業界で働くのであれば、ぜひ目指したい資格ですね。
ケアマネジャーを目指す
ケアマネージャー(ケアマネ)とは要介護者や家族からの相談に応じて、どのような介護をするのがよいかを検討する専門職で、ケアプランの作成や介護給付費の管理、要介護者と介護サービスの仲介役を担います。
ケアマネジャーは、介護福祉士を取得した後の更なるスキルアップ資格として人気のある資格です。
介護職の中でも比較的高年収となる職種であり、介護職と同じく今後の将来性も高い分野なので、介護経験を活かしてより新たなキャリアアップを実現したい人にもおすすめの職種ですね。
施設の管理者を目指す
キャリアプランとして、介護施設の管理・運営する立場になる選択肢もあります。
入社した介護施設で実績を積み、周囲の信頼を得ることで昇進しながら施設長・管理職を目指すルートで、介護の現場業務だけではなく人材や予算のマネジメント、経営や管理全般に携わりたい人にはおすすめのキャリアパスですね。
また、管理者になると管理者手当などの支給もあるので、年収アップが期待できます。
末永
40代で介護職を目指すのなら、将来を見据えて長く働ける施設へ転職するのがおすすめです。とくに自分が思い描くキャリアパスを実現できる施設を選ぶようにすると良いです。
ただ、自分で選べるか自信がない場合は介護職向けの転職エージェントに相談すると納得のいく転職がしやすいです。
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40代介護職の平均年収
介護労働安定センターが公開する令和4年度 介護労働実態調査結果から介護職の平均年収を紹介します。
平均年収 | |
---|---|
全体 | 約365万円 月給:253,186円 賞与:617,452円 |
男性 | 約383万円 月給:264,882円 賞与:651,710円 |
女性 | 約358万円 月給:248,588円 賞与:603,814円 |
無資格 | 約292万円 月給:209,100円 賞与:419,200円 |
中途採用 | 約364万円 月給:253,292円 賞与:607,504円 |
平均年収の全体的な傾向を見ると、男女による大きな金額差はなく、金額の大小は資格の有無によって変動しています。
無資格の平均年収は292万円ですが、介護福祉士の資格保有者の平均年収は359万円なので、資格の有無で67万円もの開きがあることが分かります。
末永
介護職は未経験・無資格でも挑戦できる職種ではありますが、年収アップを目指すのであれば転職活動を始める前に最低限の資格取得または研修受講をしておくか、入社後早めに資格取得するのが良いですね。
なお、上記は正社員や契約社員など月給を受け取る場合の平均年収ですが、パートやアルバイトなどの勤務形態の場合、平均時給は1,285円という結果でした。
次に、年齢ごとの平均年収を紹介します。
平均年収 | |
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20歳未満 | 約262万円 月給:191,745円 賞与:327,039円 |
20歳〜24歳 | 約307万円 月給:216,659円 賞与:472,642円 |
25歳〜29歳 | 約335万円 月給:235,153円 賞与:536,152円 |
30歳〜34歳 | 約354万円 月給:246,487円 賞与:592,070円 |
35歳〜39歳 | 約366万円 月給:253,547円 賞与:626,015円 |
40歳〜44歳 | 約376万円 月給:258,342円 賞与:665,915円 |
45歳〜49歳 | 約386万円 月給:265,684円 賞与:673,715円 |
50歳〜54歳 | 約379万円 月給:260,836円 賞与:662,065円 |
55歳〜59歳 | 約380万円 月給:261,641円 賞与:665,860円 |
60歳〜64歳 | 約349万円 月給:245,914円 賞与:541,601円 |
65歳〜69歳 | 約320万円 月給:232,440円 賞与:416,611円 |
70歳以上 | 約301万円 月給:223,147円 賞与:338,264円 |
介護職においては、40代・50代にかけて平均年収がやや高くなる傾向にありますが、一般企業のように年功序列で平均年収が増加していくという傾向は見られません。
末永
年齢や在籍年数よりも、保有資格や技術・スキルに応じた報酬体系となっている施設も多いです。
年功序列の文化が根強い企業ではミドル層の中途採用ではなかなか年収アップが難しいこともありますが、介護職は自分の頑張り次第で年収アップが目指しやすい環境だといえますね。
40代未経験で介護職へ転職して仕事を覚えられるか不安な場合の対処法
介護職に転職すると、新しく学ぶことも多く大変なのは事実ですが、介護職は専門的な介護スキルを必要としない仕事も多いです。
たとえば、掃除・洗濯・買い物・料理といった仕事は普段の生活で身に付く家事スキルがそのまま応用できますし、利用者とのコミュニケーションも長年の社会人生活や接客業などで多くの人とやり取りした経験が大いに役立ちます。
また、介護職は未経験から転職する人も多いことから、未経験でも無理なく知識習得や必要な資格取得ができる制度が整っている施設もありますので、過度に心配し過ぎる必要はないですよ。
ここでは、未経験で介護職にチャレンジする人に向けて、入社後スムーズに仕事に慣れるためのコツやポイントを紹介します。
メモを取る
メモをとるというのは当たり前のように思えるかもしれませんが、覚えられそうだからとメモを取らないという人も意外と多いです。
簡単なことでも時間が空くと人は忘れてしまいますし、1度だけで覚えるのは難しいものです。
あとで見直せるようにしっかりとメモをとっておくのは最も大切なことです。
そしてメモの内容を繰り返しおこなうことで仕事を覚えていくことができるのです。
理由を考える
先輩に教わったり注意をされた時や普段の仕事内容を、ただ言葉通りおこなうのではなく、その理由まで考えるようにしましょう。
言われたことや仕事をなぜそれをおこなうのかまで考えることで、仕事への理解が深まり仕事が覚えやすくなり仕事の質も向上します。
例えばレクリエーションをおこなうのはただ楽しんでもらうだけでなく、身体・脳機能の向上やコミュニケーションの促進等様々な理由があります。
レクリエーションをおこなう背景を理解することで、レクリエーションの質を向上させたり、要介護者の変化に気づくことができるようになるのです。
先輩に質問する
先輩に質問するというのも当然でしょと思われるかもしれません。
しかし同じことを聞くのは気が引けたり、仕事ができないと思われるのが嫌だからと聞くのをためらう人も多いです。
ですが介護職で長く働いている人から学ぶのは仕事を覚える最短な方法です。
それに何度も聞かれることよりも聞かずに失敗することのほうが迷惑ですし、仕事ができない人と思われてしまいます。
なので遠慮せずに先輩に質問するようにしましょう。
資格の勉強をする
介護士の資格を勉強をすると、介護の専門知識を増やすことができます。そのため介護職への理解が深まり仕事を覚えやすくなります。
資格の勉強で知識を増やして現場で実践できるので、記憶に定着しやすいです。
無資格からだと介護職員初任者研修が難易度も比較的低く、介護の基礎が学べるのでおすすめです。
介護士の資格は知識が増えるだけでなく収入が増えるといったメリットもありますよ。
40代未経験者が介護職へ転職する際によくある質問
40代で、未経験・無資格の人が介護職への転職を検討する際に、よく抱く疑問をまとめました。
疑問がある40代はぜひ参考にしてみてください。
40代からでも介護職に転職できる?
転職者
40代・未経験で介護職に転職しようと考えているのですが、厳しいですか?
末永
介護職は未経験・無資格から始める人も多く、年齢も40代どころか60代で働いている人も多いですよ。
そのため40代が未経験で転職するのにもおすすめの職種です。
40代からでも介護士の資格を取れる?
転職者
40代未経験からでも介護士の資格を取ることは可能ですか?
末永
可能ですよ!
オンライン講座や土日に通うことで働きながらでも取得できますし、40代で資格を取る人も多いですよ。
資格を取ると業務の幅が広がる、給与が増えるといったメリットがあるのでぜひ挑戦してみてください。
40代で介護職で働くのはきつい?
転職者
40代なのですが、介護職への転職を考えています。
ただ介護職はきついという話を聞いて40代でも働けるのか不安です。
末永
40代でも問題なく働けますよ。
確かに身体的・精神的にきつい仕事もありますが、買い物や調理といった簡単な仕事もありますし、事務や管理職といった裏方の仕事をする方法もありますよ。
介護職がきついと言われる理由に人間関係の問題があります。介護職の離職理由でもっとも多いのは人間関係です。関わる人が多い介護職は人間関係の問題が多いのです。
介護職に転職するのに人間関係や本当にキツくないか不安という人はレバウェル介護に登録してみましょう。
レバウェル介護は求人のマイナスの面にも正直に答えてくれるので、きつくない職場を探しやすいですよ。
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40代から何歳まで働ける?
転職者
40代から介護職に転職して何歳まで働くことができますか?
末永
身体さえ元気であれば何歳でも働くことができますよ。
介護職はもっと高齢の60代で働いている人も多いですし、人手が足りていないので定年を設けていなかったり、再雇用制度のある事業所がほとんどです。
また身体的が衰えてきても事務職等の身体的負担が少ない仕事もあるので、より長く働くことも可能ですよ。
また、都道府県別の有効求人倍率をみると東京(4.91倍)、愛知(4.60倍)、大阪(4.09倍)の求人倍率がそれぞれ高い状況で、特に都市部は介護職の人手不足が深刻かつ需要も高い地域だといえますよ。