【介護士必見】ブラック介護施設の特徴は?見分け方や相談先も解説

介護士 ブラック

    この記事では、ブラックな介護施設の特徴をはじめ、求人票や施設見学、面接などに分けて見極める方法を詳しく紹介しています。

    他にも、ブラック施設とホワイト施設の違いや、困ったときの相談先も合わせて解説していきます。

この記事を書いた人
末永雄大

末永雄大

新卒でリクルートエージェント(現リクルート)に入社。数百を超える企業の中途採用を支援。2012年アクシス(株)設立、代表取締役兼転職エージェントとして人材紹介サービスを展開しながら、年間数百人以上のキャリア相談に乗る。Youtubeチャンネル「末永雄大 / すべらない転職エージェント」の総再生回数は2,000万回以上。著書「成功する転職面接」「キャリアロジック
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介護施設の労働環境はブラックになりがち

介護業界で慢性的な人手不足が話題となっており、劣悪な労働環境や人間関係が原因で離職を選択する人が多くなっています。そんな中、介護施設の中には「ブラック介護施設」と呼ばれている施設があるのも事実です。

一体どのような施設がブラックな介護施設なのか、下記に特徴を6点挙げたので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

ブラックな介護施設の特徴

  • 長時間労働が常態化している
  • 有給休暇が取りづらい
  • 人員配置基準を満たしていない
  • スタッフ間の陰口や噂話が横行している
  • 利用者への対応が雑で、虐待行為も見過ごされる
  • 経営陣の精神論が横行し、具体的な改善策がない

このように、ブラックな介護施設では労働者の権利が無視され、劣悪な環境で働いている人が見受けられます。

人間関係も希薄になりがちでスタッフ間の信頼関係がうまく築けないケースもあります。だからこそ、入社する前にはブラックな介護施設なのかどうか、しっかり見抜くことが大事になってきます。

【求人票】ブラック介護施設の見分け方

ブラックな介護施設を見抜くことが大事だとお伝えしましたが、どのように見分けたら良いのか解らない人もいると思います。

ここでは、ブラックな介護施設の見分け方を紹介していきますね。

つねに求人が出ている施設

転職サイトや求人情報誌を見た際、つねに求人募集をしている介護施設の場合は、注意したほうが良いと言えるでしょう。というのも、つねに求人を掲載しているということは、人材の定着率が低いことが考えられるからです。

人材が次々と離職してしまう理由としては、過酷な労働環境であることや人間関係の悪化が挙げられます。

とはいえ、つねに求人を掲載しているからといって、必ずしもブラックな介護施設だとは限りません。事業拡大などの理由から、人員を増強しているケースもあります。

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そのため、気になる介護施設を見つけたときには、施設見学をお願いして職場の雰囲気を確かめるのがおすすめです。


転職エージェントを利用すれば、応募前に担当者から、職場の雰囲気や働き方、離職率などの内部情報を教えてもらうことも可能ですよ。

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給与が相場を大きく上回る施設

地域の時給や月給の相場を大きく上回る高給与の求人は、一見魅力的に感じますが、その裏には過酷な労働実態が隠されている可能性もあります。

例えば、人手不足を解消するために高給与で人材を確保しようとするケースが挙げられますね。他にも、法定基準を下回る人員配置でサービスを提供して、人件費を削減している介護施設もあります。

だからこそ、相場よりも給与水準が極端に高い求人の場合は、ブラック介護施設と疑うのが無難ですね。

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その一方で、地域の相場よりも大きく下回る低給与の求人も、施設の経営状況やスタッフ職員への待遇に問題があるケースも考えられるので、注意するようにしましょう。

即日採用や無資格OKの求人

介護求人の中には「即日採用」や「無資格・未経験OK」という求人が見られますが、人材を確保するためにこのような条件を掲げているケースもあります。

無資格や未経験者にとっては魅力的に思えますが、無資格・未経験OKの求人の中には、入社後に十分な研修を受けられない場合もあります。

介護の専門知識やスキルを習得していないのに、いきなり介護の現場に入る可能性があるので、事前に研修制度がどうなっているのか確認しておく必要があります。

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求人情報の内容に目を通してみると施設の雰囲気などが垣間見えることもあるので、慎重に吟味しながら施設の実情を確認するようにしましょう。


見極める自信がない人は、介護業界や保有求人の内部情報を把握しているキャリアアドバイザーが在籍している転職エージェントに頼るのがおすすめですよ。

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【施設見学】ブラック介護施設の見分け方

ブラックな介護施設を見分けるときには、施設見学をする際にもチェックしておきたいポイントがいくつかあります。

ここでは、施設見学をするときに見ておきたいポイントを下記にまとめたので、参考にしてみてくださいね。

スタッフの雰囲気

施設見学をする際には、働いているスタッフの雰囲気や態度を見てみましょう。笑顔が少なく殺伐としているような雰囲気だった場合は、長時間労働や人間関係の悪化など、何らかの問題を抱えている可能性があります。

それだけではなく、施設を利用している人たちへの対応も合わせて確認しておきたい部分ですね。スタッフが利用者に対してきつい言い方をしていないかチェックしましょう。

他にもブラックな介護施設の場合は、虐待が横行しているケースが見られるので、利用者の体に不自然なアザなどがないか見ておくことをおすすめします。

挨拶や質問への対応

挨拶や質問への対応も重要なポイントです。施設見学をするときにスタッフから挨拶をされない場合も、ブラックな介護施設である可能性があります。

なぜなら、挨拶をするのは最低限のコミュニケーションだからです。教育が行き届いていないということになるので、施設運営に問題があるかもしれません。

また、質問した際にどのような対応をしてもらえるのか、という点も確認しておきたい部分ですね。曖昧な回答しか得られなかった場合は、施設について理解できていない、何か不都合なことがあることが考えられます。

施設の清掃状況

ブラックな介護施設の特徴として、清掃状況が良くないことが挙げられます。介護施設は利用者が生活を送る場所なので、清掃が行き届いていないとなれば、衛生面での不安が残りますよね。

さらに、働いているスタッフ職員のモチベーションが低下していたり、人員不足である可能性が高かったりすることも考えられます。

それだけではなく、施設内で利用するものがしっかりと整理整頓されているかどうか、汚れていないか、においはないかどうかなども合わせて確認しましょう。

【面接】ブラック介護施設の見分け方

ブラックな介護施設かどうかは面接の場でも見分けることができます。

緊張して見分ける余裕がないという人もいるかもしれませんが、後悔しないためにも確かめてみてくださいね。

面接でのブラックな施設の見分け方のチェックポイントは、主に下記に挙げた3つとなっています。

面接官の態度と発言

面接の場は介護施設を知ることができる貴重な場です。面接の場では面接官の態度や話し方、発言などから施設の実態を垣間見ることができます。

この際、高圧的な態度や不相応な発言が見られた場合は注意が必要です。なぜなら、面接官の言動などが良くない場合は、施設全体の人間関係や職場環境に問題がある可能性が考えられるからです。

その一方、面接官が質問に答えられないケースも見受けられますね。上記でもお伝えしたとおり、この場合は施設の実情を把握できていない、もしくは何か不都合なことがあると思ったほうが良いでしょう。

内定の出し方に不審な点はないか

面接を終えた後に即日で内定が出るケースも少なくありません。しかし、即決するのではなく今一度、慎重に考えてから対応する必要があります。

即日内定が出される理由としては、人手不足に陥っているからです。十分な選考を経ずに内定を出している場合があるので、即日内定を得たとしても、容易に承諾せずにしっかり考えるのがベストだと言えます。

また、短期間で出勤を求められることもありますが、これも人員が不足していることが原因として考えられますね。早期の出勤を求められたときは、施設の事情で身動きが取れなくなる恐れがあるので注意しましょう。

労働条件を明示するかどうか

ブラックな介護施設は労働条件を明示しない傾向にあるので注意が必要です。だからこそ、内定が出た際には必ず労働条件通知書の内容にしっかりと目を通すようにしましょう。

書面で労働条件をきちんと明示されていない場合は、ブラックな介護施設である可能性が高いと判断しても問題ありません。

合わせて、労働条件が求人票の内容と異なる場合も注意しましょう。求人票に記載されている内容と差異がある場合は、はっきりと伝えるのがベストです。

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確認してみても自分が納得のいく労働条件を提示してもらえないのであれば、内定承諾はせずに、納得できる転職先を探すのがおすすめですよ。

ブラック介護施設とホワイト介護施設の違い

ブラックな介護施設の特徴をお伝えしてきましたが、もちろん中にはホワイトな介護施設もあります。

ホワイトな介護施設の特徴を把握しておくと、施設の実態を見極めやすくなりますよ。

ここでは、ホワイトな介護施設の特徴を下記にいくつかまとめてみたので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

労働環境が整備されている

ホワイトな介護施設は、労働環境が適切に整備されています。人員配置基準を遵守しているので、長時間労働を強いることはありません。

有給休暇も取得しやすい環境が整っていますし、病気や体調不良で休むこともできるので、無理なく長期的に勤務できる環境が整っています。

また、スタッフへの教育体制や研修制度が充実しているのも大きな特徴として挙げられますね。介護の専門知識やスキルを習得できる機会が十分に与えられているので、安心して働くことができます。

人間関係が良好である

ホワイトな介護施設の特徴として、人間関係が良好に築けていることが挙げられます。スタッフ間でのコミュニケーションが活発におこなわれているので、信頼関係も築きやすくなっています。

コミュニケーションをしっかりと取れているからこそ、業務上での共有事項や利用者に関する情報など、しっかりと連携を図りながら業務をこなすことができています。

もちろん、施設の利用者のケアにも配慮が行き届いているため、虐待行為は決して許されず、利用者の尊厳を守ることも徹底されていますよ。

経営陣のマネジメントが優れている

ホワイトな介護施設は、経営陣のマネジメント力が優れている傾向が見られます。介護施設の運営に関する課題を的確に捉えた上で、具体的な改善策を講じています。

経営陣だけの意見ではなく介護施設で働いているスタッフの意見を積極的に取り入れて、職場環境の改善に努めています。

精神論だけに頼るのではなくて、実効性のある施策を打ち出すことで、職場の活性化を図っているのも特徴の1つとして挙げられますね。

ブラックな介護施設の場合の相談先

万が一、ブラックな介護施設へ入社してしまった場合はどうしたら良いのか、対応に困ってしまう人もいますよね。

1人で抱え込んでしまうと精神的につらくなってしまうので、その場合は専門機関に相談することをおすすめします。

ブラックな介護施設に入社して悩んでいる人は、下記に挙げた機関に一度相談をしてみましょう。

労働組合に相談する

ブラックな介護施設に入社して悩んでいる場合は、労働組合に相談するのも1つの方法です。

労働組合は労働者の権利を守るための組織なので、長時間労働や未払いの残業代、有給休暇の取得ができないなど、労働条件に関する相談ができますよ。

労働組合に加入していない人でも無料で相談に応じてもらえる労働組合もあるので、1人で抱え込まずに勇気を出して相談して、アドバイスをしてもらいましょう。

労働基準監督署に相談する

ブラックな介護施設に入社してしまった際には、労働基準監督署に相談するのもアリです。

労働基準監督署は、労働基準関係の法令に基づく監督指導をおこなう機関なので、労働条件に関するさまざまな相談を受け付けています。

未払いの残業代の請求をはじめ、労働時間の上限規制などについて適切なアドバイスをしてもらうことが可能ですよ。明らかに法令違反の場合は、是正勧告などもおこなわれます。

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ただ、職場内でのいじめやハラスメントの相談はできないので、その場合は、労働局などに相談するのがおすすめですね。

弁護士や専門家に相談する

ブラックな介護施設に関する相談をする機関として、弁護士や専門家に相談するという方法もあります。

労働問題に詳しい弁護士や労務コンサルタントなど、専門家に相談すると法的根拠に基づいた対処法を教えてもらえます。

もちろん相談料は発生するので負担しなければなりませんが、トラブルの未然防止や適切な解決に向けたサポートを受けることができます。信頼できる専門家に相談をして、安心して働けるように動いてみましょう。

転職エージェント末永 末永

弁護士法人の中には、介護施設や事業所向けのところもあるので、ぜひうまく頼って問題を解消してみてくださいね。

ブラックな介護施設に関する質問

ブラックな介護施設を選びたくない人もいれば、すでに入社してしまって転職を検討している人もいると思います。

そんな人に向けて、ここではブラックな介護施設に関するよくある悩みや、疑問を挙げて紹介していきますね。

ブラックな介護施設を退職するには

人物 相談者

ブラックな介護施設を退職したいのですが、どうすれば良いでしょうか?

転職エージェント末永 末永

ブラックな介護施設を退職する際には、まず直属の上司に相談をした上で退職の意向を伝えるようにしましょう。


その後、退職願を退職日の1〜3ヶ月前に提出して、退職願が受理されたら退職届を提出します。

転職エージェント末永 末永

退職届を提出後は引き継ぎ作業をおこない、貸与品をすべて会社に返却します。


もし退職願が受理されない場合は、退職届の提出で意向を明確にするようにしましょう。手続きに何か不透明な点がある際には、労働基準監督署に相談することをおすすめします。

介護業界にブラックリストはあるのか

人物 相談者

介護業界にブラックリストは存在するのでしょうか?

転職エージェント末永 末永

介護業界に公的な「ブラックリスト」は存在しません。なぜなら、個人情報保護法の観点から、従業員の情報を無断で共有することは違法とされているからです。

転職エージェント末永 末永

ただし、口コミなどで一部の介護施設の評判が悪化したり、施設名が明記されたりしているケースはあります。


そのため、転職するときには気になる施設に関する悪い評判はないかどうか、施設の実態を確認するのが大事になってきますね。

潰れる介護施設の特徴とは

人物 相談者

潰れる介護施設の特徴として、どんなものが挙げられますか?

転職エージェント末永 末永

潰れる介護施設の特徴としては、離職者が多く人員配置基準を満たせていないことや、設備や施設が古く利用者の安全が守れていないことが挙げられますね。


他にも経営状態が悪化してしまい職員の給与が遅配されることや、人手不足・老朽化した設備や経営難といった問題があります。

転職エージェント末永 末永

だからこそ、気になる介護施設への入社を検討する際には、介護施設の実情がどうなっているのかしっかりと調べて確認する必要がありますね。

ブラックな施設を避けたい介護士は転職エージェントがおすすめ

介護業界にはさまざまな実態を持つ介護施設が複数あります。ブラックな介護施設に入社してしまわないように、求人票や施設見学、そして面接の場で注意深く情報収集する必要があります。

一方で、ホワイトな介護施設のように職場環境に優れている施設も多数あります。自分に合った介護施設と出会えるようにするためにも、きちんと情報収集して判断するのが重要なポイントですね。

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とはいえ、自分1人で気になる介護施設を調べて情報収集するのは大変なことですよね。


その場合は、介護職の転職に特化している転職エージェントに相談するのがおすすめです。

転職エージェントには介護業界に精通しているキャリアアドバイザーが在籍しているので、自分の経験やスキル、希望条件をヒアリングした上で適切な職場の求人を複数紹介してもらえますよ。

応募書類の添削や面接対策はもちろんのこと、気になる求人先の職場環境や福利厚生、人員配置に関する情報など求人票ではわからないリアルな情報も教えてもらえます。

転職することを前提としていないので、まずはお気軽に抱えている悩みや不満を相談してみてくださいね。

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