最短で仕事を辞めるには?2週間前ルールで本当に退職できるかを解説
最短で仕事を辞めるにはどうしたら良いのか、法律で定められてる2週間前ルールは本当なのかを現役転職エージェントが徹底解説します。
また退職する基本的な流れや円満に離職するコツも紹介します。
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仕事は最短2週間で辞められる
民法の規定によると、期間の定めのない雇用の場合は最短2週間で仕事を辞められます。
当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。
民法第627条
ただ、契約社員や派遣社員などで期間の定めのある雇用契約を結んでいる場合は、原則として契約期間中に仕事を辞めることはできません。しかし、雇用が5年以上を超えていたり、終了する期間が不確定の場合は2週間前に申し出ることで退職することができます。
雇用の期間が五年を超え、又はその終期が不確定であるときは、当事者の一方は、五年を経過した後、いつでも契約の解除をすることができる。
民法第626条
このような有期雇用の場合でも「やむを得ない事由」があれば、すぐに仕事を辞められると民法で定められています。ちなみにやむを得ない事由には「妊娠・出産・育児・介護・病気・パワハラ・賃金未払い」などが該当します。
当事者が雇用の期間を定めた場合であっても、やむを得ない事由があるときは、各当事者は、直ちに契約の解除をすることができる。この場合において、その事由が当事者の一方の過失によって生じたものであるときは、相手方に対して損害賠償の責任を負う。
民法第628条
もし、やむを得ない事由が労働者側の過失による場合は企業から損害賠償を請求される可能性があるので注意が必要です。
仕事を辞められる最短2週間の数え方
民法では仕事を辞める場合、2週間前に会社へ申し出ることを定めています。この2週間には休日や祝日を含みます。
ちなみに退職を申し出る日は含みませんが、退職希望日は2週間に含まれます。
9月1日に退職を申し出た場合
最短で仕事を辞められるのは「9月15日」ということになります。
仕事を辞める日が決まっている人は、申し出る日を含めない14日間前に退職の意思を伝えるようにしてください。
労働者の権利として認められていますが、一般的に2週間前に退職を申し入れるの非常識だとされています。日数の数え間違えが起きないように、細心の注意を払うようにしてください。
就業規則に退職の規定がある場合
就業規則に退職に関する規定がある場合でも最短2週間で仕事を辞めることができます。
2週間前の申し入れは承諾できないと言われても、労働者はその指示に従う必要はなく、2週間を過ぎれば辞めることが可能です。
民法は就業規則よりも優先されるため、最短2週間で辞められます。ただ、合理的な理由がある場合は退職までの期間が延長されることもあるので注意が必要です。
円満に退職したいのなら1ヶ月〜1ヶ月半前
最短2週間で仕事を辞められますが、円満に退職したいのなら1ヶ月〜1ヶ月半前に申し出たほうが良いです。
仕事を辞めるということは、今担当している業務を他の人に引き継がなくてはありません。引き継ぎに一定の期間がかかるので、余裕をもって1ヶ月〜1ヶ月半前に切り出すのがマナーだと言えます。
自分が辞めたあとのことは関係ないと考える人もいますが、どこで噂が流れるかはわかりません。とくに同じ業界へ転職する場合、取引先の可能性もあるので担当者を通じて転職先に広まってしまうこともあり得ます。
入社前から印象を悪くしてしまうと、人間関係を構築する障害にもなります。「立つ鳥、跡を濁さず」ということわざがあるように、非常識な辞め方はしないように心がけてみてください。
円満に退職するコツについては下記の記事で詳しく解説しています。
仕事を辞める前にするべきこと
仕事を辞める前にすべきことで、もっとも大切なのは転職先を決めておくことです。
最短2週間前に申し出れば辞められるため、退職後に転職活動を開始すれば良いと考えている人がいますがおすすめできません。
退職してすぐに次の転職先が決まれば良いのですが、世の中はそんなに甘くはないのです。なかなか決まらず、気づいたら3ヶ月以上経ってしまったケースもよくあります。
無職の期間が長くなれば、その分仕事に対するブランクが生じてしまいます。求人企業は即戦力として活躍できる人材を求めているので、ブランクがある求職者の採用は躊躇してしまう傾向にあります。
また、仕事が決まらずに退職してしまうと、収入が途絶えてしまうことになります。必要な生活費は変わらないため、貯金を切り崩さなければなりません。お金が減っていく感覚は想像以上のストレスです。
その結果、早く転職先を見つけたいために、よく考えもせずに内定が出た会社に意思決定して後悔してしまう人も多いです。
末永
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転職エージェントとは何か、おすすめ転職エージェントランキング、転職エージェントの評判は下記の記事で詳しく解説しています。
仕事を辞める基本的な流れ
仕事を辞めるまでの基本的な流れを説明します。実際の手続きは会社によって異なるので、直属の上司に申し出たあとはその指示に従うようにしてください。
何らかの不満があって退職することになったと思いますが、これまでお世話になった会社に対して社会人として最低限のマナーを守るように心がけてください。
雇用契約・就業規則の確認
仕事を辞める意思決定をしたら、自分自身の雇用契約書や就業規則を確認してください。各書類には退職に関する規定が記載されているので、必ず確認するようにしてください。
最短2週間で仕事を辞める権利が労働者にあります。しかし、円満に退職したいのなら、雇用契約書や就業規則に記載されている通知期間より前に申し出るようにするのが大切です。
退職願・退職届の準備
退職願と退職届の準備をします。それぞれ違う書類なので、間違えないように注意が必要です。
上司に退職を申し出るときに出すのは退職願です。退職届は退職することが正式に決まったあとに提出するものなので順番を間違えないようにしてくださいね
退職届や退職願の書き方については、以下の記事を参考にしてください。
直属の上司へ申し出る
退職は直属の上司のみに申し出るようにしてください。他の第三者に申し出るとトラブルの原因になることがあります。
上司に仕事を辞める意思を伝える際には下記の3つのポイントに気をつけてください。
- 「退職のご相談」や「退職を検討している」と言わない
- 転職先の企業名は伝えない
- 退職理由で不満を伝えない
とくにポイントなのは「退職のご相談」や「退職を検討している」といった形で上司に申し出るのは避けたほうが良いです。
相談や検討だと退職を迷っていると勘違いさせてしまうので、引き止められてしまうことがあります。すでに仕事を辞める意思を持っている場合は断言する形で切り出すのがベストです。
退職届を提出する
仕事を辞めるのが正式に決まったら退職届を上司または人事部に提出します。
退職届を提出すると退職するにあたって必要な手続きをおこなうことになります。手続きは会社によって異なるので指示された通りに進めてください。
引き継ぎの準備
円満に仕事を辞めるために、残された期間を利用して業務の引き継ぎ準備をします。
自分の後任がスムーズに業務を引き継げるように、必要な情報をドキュメントにまとめておくと良いですね。
退職後の手続き
仕事を辞めたあとは健康保険や雇用保険、年金関係の手続きをおこないます。必要に応じて役所やハローワークに赴く必要があります。
新型コロナウイルスの感染防止拡大の観点で、事前に予約をしないと受け付けてもらえない場合があります。あらかじめホームページを確認し、スムーズに退職後の手続きができるようにしましょう。
仕事を辞める際によくある質問
仕事を辞める際によくある質問をまとめてみました。
トラブルになりやすいことなので、スムーズに退職したい人は参考にしてみてください。
引き止められて退職できない
転職者
引き止められて退職できないです。どうしたら良いですか?
末永
上司に退職を伝えて引き止められたとしても「辞める意思は変わらない」ときっぱり断ることが大切です。
曖昧な返事をしてしまうと、引き止めれば残ってもらえると判断されてしまいます。
有給消化をさせてもらえない
転職者
退職するからと言われて有休消化をさせてもらえません。
末永
有給休暇の取得は労働者に認められた権利です。有給休暇の日数が残っているのに、退職を理由に取得を拒まれたら人事部に相談してみてください。
それでも有給消化をさせてもらえない場合は労働基準監督署に相談することをおすすめします。
ボーナスが支給されない
転職者
退職するからとボーナスが支給されませんでした。これって違法じゃないですか?
末永
ボーナス(賞与)は就業規則に記載があれば、退職する従業員であっても支給義務が生じます。一方で、記載がない場合は支払いの義務はありません。
ボーナスをもらって辞めたい場合は就業規則を確認するようにしてください。
ボーナス(賞与)をもらって辞める方法については下記の記事で詳しく解説しています。
退職金が支給されない
転職者
退職金がもらえるはずなのに支給されてませんでした。請求できますか?
末永
賞与と同様に就業規則に退職金に関する記載があれば支払う義務が発生します。記載があるのに退職金が支給されない場合は労働基準監督署に相談してみると良いでしょう。
自分のキャリアを実現できる会社を落ち着いて見つけるためにも、転職活動は仕事を辞める前にするべきです。