派遣薬剤師のデメリット・メリットを解説|向いている向いていない人も紹介
派遣薬剤師のデメリット・メリットを働き方に詳しい転職エージェントが徹底解説します。
ほかにも、向いている向いていない人、派遣薬剤師の求人例、派遣会社選びのコツも紹介。
派遣薬剤師で働こうと考えている人はぜひ参考にしてください。
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派遣薬剤師とは
派遣薬剤師とは、派遣社員として業務に従事する薬剤師を指します。
雇用契約は勤務先企業ではなく派遣元の会社と結び、就業先に従事するのが特徴です。給与の支払いや勤務先の斡旋などはすべて派遣元がおこないます。
また、雇用期間が決まっており、同じ企業で派遣社員を受け入れられる最大期間は3年までと決まっています。
派遣薬剤師の理解を深めるために正社員、パートと雇用形態の違いをまとめました。
派遣社員 | 正社員 | パート | |
---|---|---|---|
雇用主 | 派遣会社 | 勤務先企業 | 勤務先企業 |
雇用期間 | ・最大3年まで | ・無期限 | ・有期雇用契約:会社規定による ・無期雇用契約:無期限 |
勤務時間 | 1週間40時間以内 | フルタイム | 1週間40時間以内 |
福利厚生 | 派遣先に従う | 勤務先に従う | 勤務先に従う |
昇進・昇給 | 昇給の可能性あり | あり | 会社規定による |
厚生労働省の「労働者派遣事業の令和5年6月1日現在の状況」によると、派遣薬剤師1,850人のうち1,580人とほとんどが有期派遣薬剤師として活躍していることがわかります。
また、派遣には通常派遣と紹介予定派遣があります。通常派遣は1ヶ月〜3ヶ月ごとの更新で同じ企業に最大3年まで勤務可能です。
紹介予定派遣は一定期間派遣で働いたのち直雇用への切り替えを前提にした形態を言います。
派遣薬剤師として働きたい人は、以下の転職エージェントの活用もおすすめです。
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以下の記事で、派遣薬剤師が登録すべき派遣会社をランキング形式で紹介しています。こちらも参考にしてみてください。
派遣薬剤師のデメリット
派遣薬剤師で働くにはデメリットがあります。
派遣で働くことを後悔しないためにも、まずはデメリットをしっかり把握しておきましょう。
キャリアアップが難しい
派遣薬剤師はキャリアアップが難しいというデメリットがあります。
正社員の薬剤師は、専門性を高めたり管理職に昇進したりするなど、自分ができる業務範囲を広げられますが、派遣薬剤師はそれが難しいです。
派遣薬剤師は基本的に締結した雇用契約書に書かれた業務しかすることができません。
もちろん、雇用条件を見直すこともできますが長期的に働くことが望めない派遣社員には、責任ある仕事を任せるケースが少ないです。
短期間で職場が変わる
派遣薬剤師は同じ職場で働ける期間が決められており、短期間で職場が変わることも珍しくありません。
派遣薬剤師は有期雇用となるため、一定期間で契約更新の手続きを派遣薬剤師、就業先企業の双方でおこないます。
また、同じ職場には最長3年までしか務めることができないため、安定性の面で心配があります。
短期間で職場が変わると、また1から人間関係を構築したり環境に慣れる必要があるためストレスも感じやすいです。
煩わしさを感じない点を魅力に感じる人もいますが、短期間で職場が変わることはデメリットにもなります。
即戦力として求められる
派遣薬剤師は基本的に即戦力としての能力を求められます。
派遣薬剤師を求める職場は、人手不足であるケースが多いです。人手が足りない職場だと忙しく、派遣薬剤師は即戦力としての活躍を期待しているのです。
つまり、調剤未経験の薬剤師の育成は難しいです。未経験は求人が見つかりにくい点がデメリットとなります。
派遣社員への風当たりが強い場合がある
職場によりますが、正社員より派遣社員のほうが扱いが悪い場合もあります。
正社員は勤務先企業の直雇用契約で仕事も責任ある仕事につけますが、派遣薬剤師の所属は派遣元の会社で仕事も限定的です。
そのため将来を見込める正社員を優遇し、派遣社員への風当たりが強いというケースも少なくありません。
そのような職場では派遣の立場がつらいと感じやすいですが、割り切って仕事をしていく姿勢が大切です。
派遣薬剤師のメリット
次に派遣薬剤師として働くメリットを紹介します。
デメリット以上に魅力的な点も多いため、メリットも把握しておきましょう。
給与が高い
派遣薬剤師の給与は比較的高い傾向にあります。
厚生労働省の「令和5年度 労働者派遣事業報告書の集計結果」によると、派遣薬剤師の平均賃金は24,390円(1日8時間)であり、時給にすると3,048円、年収換算すると597.5万円(所定内労働日数245日)あることがわかりました。
同じく「令和5年賃金構造基本統計調査」によれば、正社員の薬剤師の平均年収577.9万円です。
派遣薬剤師にはボーナスがなく年間を通してフルタイムで働ける保証がないので、正社員より安定はしていません。
ですが、有給などの待遇面を考慮しなければ正社員の平均年収よりも高くなります。このように、派遣薬剤師は給与が高いのが特徴です。
派遣薬剤師の時給を解説した記事は以下です。ぜひご参考ください。
人間関係の悩みが少ない
派遣薬剤師は契約期間によって職場が変わる特徴から、人間関係で長期的に悩む心配がありません。
正社員の場合、人間関係が悪化したとしても、すぐに職場を変えるのは難しいです。
一方、派遣薬剤師は人間関係がつらいと感じたら3ヶ月など更新のタイミングで職場を移ることで、解決が可能です。
このように、短期間で職場を変えられるのは派遣の働き方の大きなメリットと言えます。
希望の勤務条件で働きやすい
派遣薬剤師は勤務日数などの勤務条件の融通が利きやすく、ワークライフバランスが保ちやすいです。
正社員になるとある程度責任が課せられるため、残業が多くてやばいと感じても仕事をまっとうする責任を担います。
しかし、派遣は雇用契約の仕事のみをすることが決まっており、勤務時間もしっかり契約で定められています。
派遣社員も社員同様、36協定を締結することで月45時間、年360時間の残業上限が適用されます。
ほかにも、残業がない職場など自分が望んだ求人への応募が可能です。希望の勤務条件で働けるのも派遣薬剤師のメリットです。
派遣薬剤師の求人例
実際に派遣薬剤師の求人にはどのようなものがあるか、求人例をご紹介します。
以下の求人はファルマスタッフに掲載されている求人から抜粋しました。
雇用形態 | 派遣社員 |
---|---|
業務内容 | 調剤/監査/服薬指導 主な応需科目:内科、婦人科、眼科、泌尿器科、整形外科、皮膚科 処方箋枚数:約162枚/日 |
給与 | 時給2,900円~3,500円 ※就業曜日・就業時間帯・経験による |
勤務地 | 千葉県 千葉市 |
勤務時間 | 月~金 09:30~18:30(休憩60分) 土 09:30~13:30(休憩なし) 上記の内、日数・曜日は応相談 |
業種 | 調剤薬局 |
休日 | 日祝 ほかシフト日以外 有給休暇(法定通り)、産前産後休暇、育児休暇 ほか |
福利厚生諸手当 | 厚生年金/雇用保険/労災保険/薬剤師賠償責任保険/薬業健保 交通費全額支給、キャリア支援研修(Eラーニング)、認定薬剤師単位取得対象セミナー無料参加、スキルアップ講座(資料提供)、無料キャリアコンサルティング、インフルエンザ予防接種補助金、定期健康診断、医療補助金制度、慶弔見舞金、保養所、契約スポーツ施設利用、福利厚生倶楽部(各種割引・優待) |
2024年11月時点の求人情報 |
上記は大手調剤薬局チェーンの求人です。
勤務日数や勤務時間は相談することができ、融通が利きやすい傾向にあります。
このような求人は、ワークライフバランスを整えながら働きたい薬剤師におすすめです。
雇用形態 | 派遣社員 |
---|---|
業務内容 | 調剤/監査 (薬剤を揃え内容を確認のうえ患者への服薬指導をする一連の業務および薬歴記載) ■外来・入院患者の調剤業務 処方オーダー・薬歴チェック・処方箋等の出力 計量、秤量、粉砕、混合、など関連業務 ■科目:小児科メイン 産婦人科 ■外来:40~50枚/日 ■機材:電子薬歴・全自動分包機 |
給与 | 時給2,600円~3,200円 ※ご経験により異なる |
勤務地 | 東京都 世田谷区 |
勤務時間 | 平日 8:20~17:05(休憩60分) ※上記のうち週4~5日 ※9:00や9:30など、始業時間のご相談も可能です |
業種 | 病院・クリニック |
休日 | 土日祝・有給休暇(法定通り付与) |
福利厚生諸手当 | 厚生年金/雇用保険/労災保険/薬剤師賠償責任保険/薬業健保 |
2024年11月時点の求人情報 |
上記は病院の産休代替派遣の求人です。
1~3月の勤務の限定的な求人で、派遣にはこのように産休代替などの求人もあります。
短期間での仕事を希望している人には条件がぴったりです。
派遣薬剤師に向いている人
ここからは派遣薬剤師に向いている人を紹介します。
自分が派遣薬剤師に向いているか確認してみてください。
プライベートを重視して働きたい人
プライベートを重視して働きたい人は派遣薬剤師に向いていると言えます。
派遣は勤務条件の融通が利きやすく、サービス残業もありません。
派遣薬剤師はフルタイムの求人ばかりでなく、勤務時間や日数を相談できる求人が多いです
プライベートを充実させたい、ワークライフバランスを取りながら働きたいと思っている人には派遣の働き方はぴったりです。
派遣として働いた後のキャリアプランが明確な人
派遣として働いた後のキャリアプランが明確な人も派遣薬剤師に向いています。
自分がやりたいことや目的が明確にあり、派遣の働き方を利用してキャリアを積む方法があります。
たとえば、以下です。
- スキルアップしたい業務で派遣契約
- 派遣の高時給を目的に3年間集中して働く
- ブランクを空けないために週何日か派遣で勤務 など
このように派遣として働くキャリアプランが明確な人にはメリットが多いです。
派遣薬剤師に向いていない人
派遣薬剤師に向いていない人も把握しておきましょう。
以下に該当する人は派遣薬剤師に向いていない可能性があるので、正社員を検討してみるようにしてください。
薬剤師としてキャリアアップしたい人
薬剤師としてキャリアアップしていきたい人は、派遣薬剤師に向いていません。派遣薬剤師はキャリアアップしていくことが難しい雇用形態だからです。
正社員とは違い責任ある仕事を任せてもらいにくく、また雇用契約上の仕事内容にしか従事ができません。
管理薬剤師を目指したいなどキャリアアップしたい場合は、派遣薬剤師だと管理薬剤師になるチャンスがほとんどありません。派遣の雇用形態がデメリットになります。
もし、薬剤師としてキャリアアップしたい、仕事の幅を広げたいなら正社員として働くことを検討してください。
長期的に安定した仕事に就きたい人
薬剤師として長期的に安定した仕事に就きたい人も派遣薬剤師には向いていません。
薬剤師は人手不足であるものの、ずっとフルタイムで働ける保証が派遣薬剤師にはありません。
薬局が急に買収されることもあれば、経営体制が変わることにより派遣の雇用が継続されないことも考えられます。
長期的に安定した仕事に就きたい人にとっては派遣薬剤師では厳しいため、正社員で働くことがおすすめです。
派遣薬剤師についての疑問を解消
派遣薬剤師についてのよくある疑問に答えました。
派遣薬剤師という働き方を検討する際の参考にしてみてください。
派遣薬剤師は福利厚生が整っていないというのは本当ですか?
いえ、それは大きな間違いです。派遣薬剤師でも充実した福利厚生で働くことができます。
福利厚生は派遣会社に準ずるため派遣会社によっても異なりますが、福利厚生を充実させている派遣会社に登録すれば充実した福利厚生を受けられます。
派遣薬剤師として次の職場が見つからない可能性はありますか?
派遣薬剤師として次の職場が見つからない可能性もあります。
基本的に薬剤師は人手不足の職種であるため求人がないということは少ないですが、希望条件を伝えすぎてしまうと求人が見つかりづらくなります。
派遣薬剤師に残業がないのは本当でしょうか?
派遣薬剤師は基本的に残業が少ないのは本当です。
派遣薬剤師は勤務時間が雇用契約時に決められていて、時間給も高いため勤務先もあまり残業をさせたくない事情があります。
そのため、派遣薬剤師はきついと感じるほどの残業はありません。
派遣薬剤師は勤務先が選べないというのは本当ですか?
いえ、派遣薬剤師は勤務先を選ぶことができます。
派遣薬剤師として働く場合、派遣会社が勤務先を斡旋してくれます
派遣会社が斡旋してくれた求人から薬剤師自身が選べるので、勝手に決まることはありません。
派遣会社選びのコツ
派遣薬剤師で働きたい場合は、派遣会社選びも非常に重要です。
派遣薬剤師の福利厚生、サポート体制などは派遣会社によって異なるので、自分に合う派遣会社を選ぶことが大切です。
派遣会社を選ぶ際は以下の2つを心がけてみてください。
希望条件での求人数を確認する
希望条件にマッチする求人数が多い派遣会社かを確認しましょう。
派遣会社によって調剤薬局に強みを持っていたり、病院や企業の紹介実績が多い会社もあります。
また、高時給の求人が多かったり、短期間求人を扱っていたりと派遣会社によって、取り扱う求人に違いがあります。
条件に合う求人が多ければ、選択肢も広がり自分の希望が実現しやすいです。
複数の派遣会社に登録する
派遣会社の登録を1つにする人もいますが、派遣会社は複数登録したほうが良いです。
求人の仲介は派遣会社がおこなってくれます。派遣会社を複数登録すると選択肢の幅を広げることができ、希望条件にマッチした職場と出会いやすくなります。
また、それぞれのサービスを比較し、自分に合う派遣会社を見つけられるため、複数の登録がおすすめです。
以下の記事で、薬剤師におすすめしたい派遣会社を紹介しています。自分に合った派遣会社を探す際の参考にご覧ください。
派遣先選びのコツ
派遣会社を選んだら、次は自分に合った派遣先の選び方を知っておくことも大切です。
派遣先を選ぶには以下のことを意識してみてください。
可能な限り職場見学を行う
派遣先を選ぶ際には、可能な限り職場見学をおこなうようにしてください。
派遣元の会社では派遣先を選ぶ際に、働く職場を訪問する「職場見学」を実施してくれます。
事前に派遣先を訪れることで、働く環境や雰囲気、人間関係などを直接目で見て確認できます。ミスマッチを避けやすくなるので、求人選びも失敗しにくいです。
これは、自分にぴったりの職場を見つけることにつながります。職場見学は積極的におこないましょう。
アドバイザーから気になる情報はすべて聞く
派遣先を選ぶ際は、キャリアアドバイザーから気になる情報はすべて聞くことが大切です。
派遣会社に登録すると自分の担当のキャリアアドバイザーがつき、派遣就業のサポートをしてくれます。
担当のキャリアアドバイザーは、派遣先企業の情報を積極的に共有してくれるので、しっかり確認しましょう。
自分が知りたい情報があれば自ら質問するのもおすすめです。たとえば、派遣先のメリットだけでなくデメリットなども聞くと、入社後のギャップも感じにくくなります。
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