人数が増える看護師の将来性・需要を多方面から解説!
看護師は医療現場で欠かせない存在であり、どの職場も人材の獲得に苦労しているといわれています。
ここでは、職場探しに困ることなく、安定した職業といわれている看護師の将来性について紹介します。
活躍の場が広がる看護師の需要はますます増えていく
高齢者の人口が増える中で、看護師の活躍の場が増えています。ここでは、以下の3つについて説明していきます。
高まる高齢者の比率
2019年に内閣府が発表した「高齢社会白書」では、2030年に日本の総人口およそ1億1900万人のうち3分の1近くとなる約3700万人を65歳以上の高齢者が占めると言われています。
その後も高齢者の総数はしばらく減ずることがなく、一方で総人口が減っていくので、2065年まで見ても高齢者の占める割合は増えるばかりです。
高齢になるほど、運動神経の機能が低下し怪我をしやすくなって、免疫が下がり疾病に罹患する確率が高まります。
高齢者ケアの分野でも活躍する看護師
高齢者のケアをするため、介護だけでなく医療分野でも人材の確保が欠かせません。とくに、医師と看護師の需要は高まる一方です。
病院や診療所などの医療機関だけでなく、老人ホーム・産業看護・訪問看護などの業界でも、看護師の必要性が重視されています。
老人ホームや企業には看護師が常駐する所もあり、日常的に利用者や従業員の健康管理・健康相談をおこなっています。訪問看護や訪問入浴サービスでは、看護師が同行することになっており、入浴中の利用者の容態の急変などにも対応できます。
家庭や職場で救急患者が出た場合、救急車を呼ぶかどうか判断するために相談する救急相談センターの電話窓口も、看護師が担当しています。
増える看護専門外来
本来は、医師の具体的指示に基づき医療行為の補助をおこなうのが看護師の役割なのですが、看護師に認められる医療行為の範囲は広がりつつあり、医師のいない看護専門外来を創設する医療機関も増えています。
看護専門外来には、特定分野の専門的な医学知識を身につけた看護師が勤務しており、患者が医師に相談しにくいことなどを聴いて、アドバイスを与えるなどの役割を果たしています。
学部学科の増設により看護師自体の数は増えていく
高齢化社会が進み、看護師の需要が増えています。その一方で看護師の人数も増えており、そのようになった経緯についてここでは解説していきます。
激増した看護系学部・学科
大学の設置基準が緩和され、新設の大学が各地に創られました。このため、少子化社会において、学生の争奪戦が生じる結果となったのです。
そこで、看護系の学部学科を創設する大学が相次ぎました。なぜなら、看護系は就職に強く、看護系の学部学科を持っていると学生を集めやすいというメリットがあったからです。
看護学科の設置が全国で増えて、平成3年から平成30年までに看護系大学の数は25倍以上、定員も40倍という風に激増しています。
実に大学3校に1校は看護系の学部を設置していることになるのです。すると、近い将来看護師が増えすぎ余ってしまい、就職も難しくなるのではないかという懸念が広がりました。
増えた看護師をカバーする看護体制
しかしながら、看護師に対する需要は社会の高齢化とともに活躍の場は広がり、余剰人員が生まれそうな気配はありません。
先述したように、看護師の働く場は病院やクリニックなどの医療機関だけでなく、老健などの医療老人ホームや障がい者施設など多岐にわたります。
保育園や保健所でも看護師は活躍しており、職場の選択に困るほどです。また、日本看護協会の求めに応じて看護体制の拡充が図られ、入院患者の数に対して看護師の数が多いほど診療報酬が高くなるというシステムも整いつつあります。
具体的には、患者15人に対し看護師1人を配置する看護体制に比べて、患者7人に看護師1人の体制は、1.5倍もの一般病棟入院基本料を得ることができます。
患者の手厚いケアの充実と看護師の業務負担の軽減のため、看護協会は看護師を増やす看護体制の拡充を強く求め続けていくでしょう。
診療報酬の点数制度の改定により他の診療報酬が下げられる中で、看護体制の拡充による診療報酬の確保手段は医療機関から注目されており、診療報酬確保のため看護師を募集する病院も少なくありません。
AIの発展やロボットの導入により変化する看護師の役割
これからの時代、AIの発展やロボットの導入により看護師の役割が変化していくといわれています。具体的にどう変化するのか気になると思います。
ここでは、AIやロボットを導入することによって看護師にどのような影響があるのかなど説明していきます。
各業界に導入されるAI
従来、看護師の仕事は介護職と同様に患者の身体を支えることも多く、重労働だとされてきました。
しかしながら、看護師の重労働を代替するツールとしてAIの導入が進められています。
介護分野に導入されたAIは、介護職員が身に着けて筋力以上の力を出せる装着型をはじめ、入浴・排泄の介助ロボットや認知症患者の徘徊を防止する見守りロボットなど、枚挙にいとまがありません。
医療業界でも、手術支援型ロボットなど、医療行為の補助を目的とした様々なAIが導入されています。
看護業界へのAI導入と看護師への影響
看護についても、介護職と同様にベッドからストレッチャーに移す際等の看護師の身体的負担を軽減する移動支援型ロボットや、体温・血圧など生体の兆候を調べるバイタルチェックをおこなうロボットが活躍するでしょう。
こうした単純作業から解放される一方、看護師はAIができない業務を担うことになります。看護師の業務が減る分、看護師を増やす看護体制も見直されるかもしれません。
一般に、ロボットは機械的な処理しかできないはずですが、認知症患者相手のアザラシ型ロボットなどは患者の心情を汲んで反応する能力を備える物も登場し、既に医療現場で活躍しています。
したがって、看護師にはロボットでは補えない高度のコミュニケーション能力が求められます。患者のメンタルケアに重点を置き、患者の心を支える役割が重要になります。
キャリアに不安を感じたらどうすべきか?
看護師として長く勤めたいなら、AIではカバーできないスキルやキャリアの付加価値を高めておくことが必要です。病棟勤務で現場の医療スキルを身につける一方で、自分の得意な医療分野の専門性を高めるための勉強をして資格を取得しておきましょう。
臨床現場で働きたい看護師は、患者とのコミュニケーションを円滑に図れるよう、心理カウンセラーなど心理関係の資格も取得することをおすすめします。
「今の職場だと、必要な経験やスキルが身につかないかも…」と思う場合には、転職も1つの手です。
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将来性の高い看護師になるために必要な資格
AIの発達とともに看護師の役割も変化し、従来ルーティンとしてこなさなければならなかった機械的業務についてはとくにスキルを求められなくなります。
その代わりに、専門性の高いスキルを身につけ付加価値を高めないと、数の増えた看護師の中で特色を失い、仕事に困る事態に陥りかねません。
その点において、認定看護師や専門看護師の資格を取得することは有効な手段だと言えます。特定行為研修を受けて、医師からの具体的な指示がなくても医療行為をおこなえる看護師になることも、将来役に立つでしょう。
専門看護師
特定の看護領域で一定期間実務経験を重ねたうえで研修を受け認定試験に合格しないと資格を取得できません。特定行為研修についても、やはり同様の実務経験や研修・試験合格は必要です。
認定看護師
特定行為研修についても、やはり同様の実務経験や研修・試験合格は必要です。
保健師
保健師は地域との繋がりが重要で、相談会や講習会を開くなど、地域住民の啓蒙に貢献しており、コミュニケーションが欠かせません。
助産師
助産師がかかわれる授産行為は正常出産に限られているものの、医師がいなくても医療従事者として独立できるという醍醐味があります。
AIが導入されても、こうした有資格者は優遇され、仕事やポストを失うことは滅多にないでしょう。
とくに看護専門外来など医師のいない医療現場では、医師とのコミュニケーションが足らない患者のサポートという面で、看護師がやりがいをもって仕事に臨めます。
さらに、心理カウンセラーや臨床心理士など他業種の資格も取得しておけば、患者とのコミュニケーションにおいて専門性を発揮し、AIにはできない心理的サポートをおこなえます。
専門性を高めて資格を取得する看護師の将来性に不安はなく、AIが看護師の仕事を横取りして勤務先を失うというおそれはほとんどありません。
看護師の資格についてより詳しく知りた人は以下の記事も読んでみてください。受験資格や難易度などを解説しています。
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