事務職のキャリアプランの描き方|3つの方向性と年収アップの具体例を転職のプロが解説
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- 事務職の転職に有利なスキルがある
- 事務職のキャリアプランはプロに相談がおすすめ
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【3パターン】事務職のキャリアプラン
結論から言うと、事務職のキャリアプランには大きく分けて3つの方向性があります。「専門特化型」「マネジメント型」「職種チェンジ型」です。
自分の適性や志向に合わせて選択することで、事務職でも十分なキャリアアップが可能です。
専門特化型 - 事務のスペシャリストを目指す
専門特化型は、特定分野の専門性を極めていくキャリアパスです。
専門特化型のキャリアパス例
経理事務の場合
一般事務→経理事務→経理担当→経理主任→経理マネージャー→経理部長
人事事務の場合
総務事務→人事事務→採用担当→人事企画→人事マネージャー→人事部長
専門特化型の最大のメリットは、希少性の高いスキルを身につけることで市場価値が大きく上がる点です。
例えば、経理であれば簿記2級から始めて、税理士資格や公認会計士資格を目指すことで、年収600万円以上も十分に狙えます。
専門特化型で身につけるべきスキル
- 経理:簿記2級・1級、税理士、公認会計士、FASS検定
- 人事:社会保険労務士、キャリアコンサルタント、衛生管理者
- 貿易:貿易実務検定、通関士、TOEIC800点以上
- 法務:ビジネス実務法務検定、行政書士、司法書士
マネジメント型 - リーダー・管理職を目指す
マネジメント型は、事務チームのリーダーから管理職へと昇進していくキャリアパスです。
マネジメント型のキャリアパス例
一般的な昇進ルート
一般事務→主任→係長→課長→部長
プロジェクト型組織の場合
メンバー→リーダー→サブマネージャー→マネージャー→ゼネラルマネージャー
マネジメント型で重視されるのは、業務改善能力、チームマネジメント能力、部門間調整力です。
単に事務作業をこなすだけでなく、チーム全体の生産性を上げる視点が求められます。
マネジメント型で身につけるべきスキル
- 業務改善スキル:RPA導入、業務フロー見直し、コスト削減提案
- チームマネジメント:部下育成、目標管理、評価面談
- プロジェクト管理:スケジュール管理、リスク管理、予算管理
- 部門間調整:折衝力、プレゼンテーション、ファシリテーション
職種チェンジ型 - 事務経験を活かして他職種へ
職種チェンジ型は、事務職で培ったスキルを活かして、営業、マーケティング、ITなどの職種に転換するキャリアパスです。
職種チェンジ型のキャリアパス例
営業事務→営業職
顧客対応スキルを活かして、インサイドセールスや法人営業に転換
総務事務→人事企画
社内制度の理解を活かして、人事企画や労務管理のポジションに転換
一般事務→マーケティング
データ分析スキルを活かして、マーケティングアシスタントやデータアナリストに転換
経理事務→社内SE
会計システムの知識を活かして、IT部門や社内SEに転換
職種チェンジのポイントは、事務職で培った専門知識やスキルを、転職先でどう活かせるかを明確に説明できることです。

末永

私がこれまで数多くの事務職の人のキャリア相談に乗ってきた経験から言えることは、「事務職には将来性がない」というのは完全な誤解です。
実際、経理の専門性を高めて上場企業の経理マネージャーになり年収を200万円以上アップさせた人もいますし、営業事務から法人営業に転換して年収400万円から600万円になった人もいます。
大切なのは「なんとなく事務を続ける」のではなく、明確な方向性を持つことです。専門特化・マネジメント・職種チェンジのいずれかを選び、そこに向けて計画的にスキルを身につけていけば事務職でも十分にキャリアアップできます。
事務職でキャリアアップするために身につけるべきスキル
結論から言うと、事務職でキャリアアップするには、基本的なPCスキルだけでは不十分です。
専門資格、ITツール活用スキル、コミュニケーション能力、数値分析力など、付加価値を生み出すスキルが必要になります。
専門資格で市場価値を高める
専門資格は、あなたの専門性を客観的に証明する最も効果的な手段です。
事務職におすすめの資格
職種 | おすすめ資格 | 期待効果 |
---|---|---|
経理事務 | 簿記2級・1級、税理士 | 年収50〜200万円アップ |
人事事務 | 社労士、キャリアコンサルタント | 年収30〜150万円アップ |
貿易事務 | 貿易実務検定、通関士、TOEIC | 年収30〜100万円アップ |
総務事務 | 衛生管理者、ビジネス実務法務 | 年収20〜80万円アップ |
特に注目すべきは、簿記2級と社会保険労務士です。
簿記2級は経理事務への転換に必須ですし、社労士資格があれば人事労務のスペシャリストとして高く評価されます。
資格取得のポイント
- 簿記2級:3〜6ヶ月の学習で取得可能、経理事務への第一歩
- 社労士:1〜2年の学習が必要だが、取得後の市場価値は非常に高い
- TOEIC:800点以上で外資系企業や貿易事務への道が開ける
ITツール活用で業務効率化を実現する
DX化が進む現代において、ITツールを使いこなせる事務職の需要は急速に高まっています。
事務職が習得すべきITツール
Excel VBA・マクロ
定型業務の自動化により、月間20〜30時間の業務時間削減が可能
RPA(Robotic Process Automation)
繰り返し作業を自動化し、年間数百時間の工数削減を実現
Power BI・Tableau
データを可視化し、経営判断に貢献できる分析レポートを作成
Salesforce・kintone
顧客管理・案件管理システムを活用し、営業部門をサポート
特にRPAスキルは注目度が高く、RPA導入による業務効率化を提案できる人材は年収が100万円以上アップするケースもあります。
コミュニケーション能力で評価を上げる
事務職において、コミュニケーション能力は業務の質を左右する重要なスキルです。
事務職に求められるコミュニケーション能力
- 部門間調整力:営業・製造・経理など複数部門との円滑な連携
- 折衝力:利害関係者との調整や交渉を円滑に進める力
- ヒアリング力:相手のニーズを正確に把握し、適切に対応する力
- プレゼンテーション:業務改善提案を分かりやすく説明する力
特にマネジメント型を目指す人にとって、コミュニケーション能力は必須です。
単に業務をこなすだけでなく、部門間の橋渡し役として信頼される存在になることで、昇進のチャンスが広がります。
数値分析力で改善提案ができる人材になる
数値分析力は、事務職が次のステップに進むための重要なスキルです。
数値分析力を活かした業務改善例
経理事務の場合
月次決算データを分析し、コスト削減余地を発見→年間500万円のコスト削減を実現
営業事務の場合
受注データを分析し、売れ筋商品と顧客傾向を可視化→営業戦略の立案に貢献
人事事務の場合
採用データを分析し、効果的な採用チャネルを特定→採用コストを30%削減
データを読み解き、そこから改善策を提案できる人材は、事務職の枠を超えて評価されます。
Excel関数やピボットテーブル、Power BIなどのツールを使いこなし、データドリブンな提案ができるようになりましょう。
事務職から年収を上げる具体的なキャリアパス事例
結論から言うと、事務職でも年収アップは十分に可能です。
専門性を高めて経理マネージャーになった事例、ITスキルを活かしてシステム部門に異動した事例、語学力を武器に外資系企業に転職した事例など、具体的なキャリアパスを知ることで自分の道筋が見えてきます。
専門特化で年収アップした事例
専門特化型で成功した事例をご紹介します。
事例1:経理スペシャリストになったAさん(28歳女性)
キャリアパス
一般事務(年収280万円)→簿記2級取得→経理事務(年収320万円)→簿記1級取得→経理担当(年収400万円)→税理士科目合格→経理マネージャー(年収520万円)
成功のポイント
- 働きながら計画的に資格を取得
- 月次決算を一人で完結できるレベルまでスキルアップ
- IPO準備企業に転職し、専門性を活かした
事例2:人事のプロフェッショナルになったBさん(32歳男性)
キャリアパス
総務事務(年収300万円)→人事事務(年収330万円)→社労士取得→人事労務担当(年収420万円)→人事企画マネージャー(年収550万円)
成功のポイント
- 社労士資格取得で専門性を証明
- 人事制度改革プロジェクトに参画
- ベンチャー企業の人事責任者として転職
専門特化型の成功のカギは、資格取得と実務経験を並行して積み重ねることです。
職種転換で年収アップした事例
職種チェンジ型で成功した事例をご紹介します。
事例3:営業職に転換したCさん(26歳女性)
キャリアパス
営業事務(年収280万円)→インサイドセールス(年収350万円)→法人営業(年収450万円)→営業マネージャー(年収580万円)
成功のポイント
- 営業事務時代に顧客対応スキルを磨いた
- インサイドセールスで営業の基礎を学んだ
- 成果を出して外勤営業に昇格
事例4:社内SEに転換したDさん(30歳男性)
キャリアパス
経理事務(年収290万円)→Excel VBA習得→RPA導入担当(年収350万円)→社内SE補佐(年収420万円)→IT企業PMO(年収480万円)
成功のポイント
- 業務の中でITスキルを独学で習得
- RPA導入で業務効率化を実現
- IT部門への異動を経て、IT企業に転職
職種チェンジの成功のカギは、事務職で培ったスキルと新しいスキルをどう組み合わせるかです。
転職で年収アップした事例
転職によって年収を大幅にアップさせた事例をご紹介します。
事例5:外資系企業に転職したEさん(29歳女性)
キャリアパス
一般事務(年収280万円)→TOEIC900点取得→営業事務(年収320万円)→外資系企業秘書(年収520万円)→エグゼクティブアシスタント(年収650万円)
成功のポイント
- 語学力を徹底的に磨いた
- 外資系企業特有のビジネスマナーを習得
- 経営層のサポート業務で高い評価
事例6:IPO準備企業に転職したFさん(33歳男性)
キャリアパス
経理事務(年収320万円)→簿記1級取得→上場企業経理(年収400万円)→IPO準備企業経理マネージャー(年収580万円)
成功のポイント
- 上場企業での経理経験を積んだ
- IPO準備企業では希少人材として評価
- 上場達成後、さらに年収アップ
転職での年収アップのカギは、自分のスキルが希少価値となる企業を選ぶことです。
年収アップに成功した人の共通点
これらの事例に共通するポイントをまとめます。
年収アップに成功した人の共通点
- 明確なキャリアプランを持っていた:5年後の自分を具体的にイメージ
- 計画的にスキルを習得した:働きながら資格取得や勉強を継続
- 実務で成果を出した:業務改善や効率化で具体的な実績を作った
- 転職のタイミングを見極めた:スキルが身についた段階で戦略的に転職
- 自分の市場価値を理解していた:どの企業で評価されるかを把握

末永

多くの事務職の人が「事務は給料が上がらない」と諦めていますがそれは戦略がないからです。
私がサポートした事務職の人の中には、簿記1級と税理士科目合格という武器を持ってIPO準備企業の経理マネージャーになり年収を300万円から580万円にアップさせた人がいます。
ポイントは「希少性のあるスキル」を身につけることです。誰でもできる事務作業だけでは年収は上がりませんが、専門性の高いスキルや業務改善能力があれば事務職でも十分に年収アップできます。
事務職のキャリアプランを実現するための転職戦略
キャリアプランを実現するためには、転職も重要な選択肢です。ここでは、事務職経験者の転職戦略をご紹介します。
事務職経験者が評価される転職先
事務職経験者が高く評価される転職先をご紹介します。
事務職経験者が評価される業界・企業
IPO準備企業
上場準備には経理・総務・労務の専門知識が必須。経験者は高く評価される
ベンチャー企業
管理部門の立ち上げ期にあり、幅広い業務経験がある事務職を求めている
外資系企業
語学力と専門スキルがあれば、高年収のポジションが狙える
BPO企業
経理・人事などのアウトソーシング企業。専門性の高い事務職を求めている
コンサルティングファーム
業務改善やシステム導入のコンサルタント。事務職の実務経験が活きる
特にIPO準備企業とベンチャー企業は、事務職経験者を積極的に採用しています。
未経験職種への転職を成功させるポイント
事務職から他職種へ転職する場合のポイントをご紹介します。
未経験職種への転職成功ポイント
①転職理由を明確にする
なぜ事務職から転職したいのか、論理的に説明できるようにする
②活かせるスキルを整理する
事務職で培ったスキルが、転職先でどう活きるかを具体的に説明
③事前にスキルを習得する
転職前に、転職先で必要なスキルを可能な限り身につけておく
④段階的なステップを踏む
いきなり大きく変えるのではなく、関連性の高い職種から徐々に広げる
例えば、営業事務から営業職に転職する場合、まずインサイドセールスを経験してから外勤営業に進むという段階的なアプローチが有効です。
転職エージェント活用法
事務職のキャリアアップには、転職エージェントの活用が非常に効果的です。
転職エージェントを活用するメリット
- 非公開求人の紹介:好条件の事務職求人は非公開が多い
- キャリアプランの相談:客観的な視点でキャリアの方向性を一緒に考える
- 選考対策のサポート:職務経歴書の添削や面接対策
- 年収交渉の代行:自分では言いにくい年収交渉を代行
特に、事務職特化の転職エージェントを利用することで、あなたのスキルを正しく評価してくれる企業とマッチングできます。

末永

事務職の転職では、「どの企業が自分のスキルを高く評価してくれるか」を見極めることが重要です。
例えば、簿記1級を持っている経理事務の人がいても大手企業では「当たり前」と評価されることがあります。一方、IPO準備企業では「即戦力」として高く評価されます。
自分のスキルが最も評価される企業を見つけるために転職エージェントの力を借りることをおすすめします。
事務職のキャリアプラン相談なら
事務職のキャリアプランで悩んでいる人は多くいます。
「このままでいいのか」「何をすればいいのかわからない」「年収を上げたい」そんな不安を抱えたまま時間だけが過ぎてしまうのは非常にもったいないです。

末永

私はこれまで数多くの事務職の人のキャリア相談に乗ってきましたが、多くの人が「自分には何もスキルがない」と思い込んでいます。
しかし実際は、事務職で培った経験やスキルは多くの職種で応用可能です。大切なのはその価値に気づき戦略的にキャリアを築いていくことです。
一人で悩まず転職のプロに相談することで、あなたに最適なキャリアプランが見えてきます。
弊社すべらないキャリアエージェントでは、事務職の方のキャリアプラン設計から転職支援まで、転職のプロが徹底的にサポートします。
事務職から専門職への転換、事務職でのキャリアアップ、他職種への転職など、あなたの希望に合わせた最適なプランをご提案します。
事務職のキャリアプランで悩んでいる人は、ぜひ無料相談をご活用ください。
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事務職のキャリアプランに関するよくある質問
事務職で年収600万円以上は可能ですか?
可能です。経理マネージャー、人事部長、外資系企業の秘書、IPO準備企業の経理担当など、専門性とマネジメント経験があれば年収600万円以上も十分に狙えます。
特に、簿記1級や税理士資格、社労士資格などの専門資格を持ち、実務経験が豊富な人材は、年収700〜800万円のポジションも珍しくありません。
35歳から事務職でキャリアチェンジは遅いですか?
遅くありません。ただし、戦略的なスキル習得と転職活動が必要です。
35歳以降は「即戦力」が求められるため、転職先で求められるスキルを事前に身につけてから転職することをおすすめします。例えば、経理職に転職したいなら簿記2級以上を取得してから転職する、といった準備が重要です。
AIに仕事を奪われる事務職とそうでない事務職の違いは?
定型業務のみをおこなう事務職はAIに代替される可能性が高いです。一方、判断を伴う業務、調整業務、改善提案ができる事務職は今後も需要が高まります。
特に、ITツールを使いこなして業務効率化を推進できる事務職や、専門知識を持つ事務職(経理・人事・法務など)は、AIには代替できない価値を持っています。
事務職から営業職への転職は可能ですか?
可能です。特に営業事務の経験がある人は、顧客対応スキルを活かしてインサイドセールスや法人営業に転換しやすいです。
成功のポイントは、まずインサイドセールスで営業の基礎を学び、その後外勤営業に進むという段階的なアプローチです。いきなり外勤営業に挑戦するよりも、成功確率が高まります。
事務職でスキルアップするために、どの資格から取得すべきですか?
キャリアプランによって異なりますが、汎用性が高いのは「簿記2級」と「MOS(Excel)」です。
簿記2級は経理事務への転換に必須ですし、MOSは業務効率化に直結します。その後、キャリアの方向性に応じて、簿記1級・税理士(経理)、社労士(人事)、TOEIC(外資系)などの専門資格を取得していくことをおすすめします。
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