QAエンジニアのキャリアパスを紹介!仕事内容や必要なスキルと知識も解説
QAエンジニアのキャリアパスはQAエンジニアの経験を経て得た知見を活かす方向性と、関連職種で専門性を高めていったり、反対に知見の幅を広げていきマネジメント職に就くなどの選択肢があります。
この記事では具体的にどんなキャリアパスがあるかや、QAエンジニアの仕事内容、キャリアアップに必要な知識やスキルなどの基礎知識もお伝えしていきます。
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QAエンジニアのキャリアパス
QAエンジニアのキャリアパスには、QAエンジニアとして培った知見を活かす方向性と、QAエンジニアに関連する職種で専門性を高めていったり、反対に知見の幅を広げていきマネジメント職に就くなどの選択肢があります。
QAエンジニアのキャリアパスには以下の選択肢があります。
QAマネージャー
QAマネージャーとは、QAエンジニアのなかでマネジメントを担当するポジションです。
QAマネージャーは、主に戦略や管理などの業務を行なうため、業務内容はテスト戦略や自動化の立案、テストフローの管理、チームマネジメントを担当します。
プロジェクトマネージャーのようにプロジェクト全体のマネジメントではなく、テスト工程や品質保証業務に特化したマネジメントをおこなうのが特徴です。
QAエンジニアの経験やスキルを直接活かすことができ、またワンランク上の工程を経験できます。
QAコンサルタント
QAコンサルタントは、ソフトウェアやサービスの品質を保つ上でのリスクを現場にヒアリングし、品質戦略を提案する仕事です。
品質保証の専門家として製品の品質向上がミッションとなり、基本的には上流工程の業務を担っていきます。
QAエンジニアの経験を活かせますが、とくに上流工程の経験を活かしていけるため、品質保証のプロフェッショナルとして活躍していきたい人にぴったりのキャリアパスです。
テストアナリスト
QAエンジニアのなかでも分析工程に特化して活躍しているのがテストアナリストです。
テストアナリストは、ソフトウェアやシステムの不具合やバグを特定し、分析、報告する業務を担います。
ユーザーの潜在的なニーズもしっかり汲み取り、不具合やバグを特定することを求められます。
QAエンジニアとしてテストの実行、分析をしてきた経験を活かせます。またユーザー目線で多角的に不具合やバグを特定できる人に向いているキャリアパスです。
プロジェクトマネージャー
プロジェクトマネージャーは、プロジェクト全体を管理する職種です。
プロジェクトマネージャーは、プロジェクトの品質(Quality)とコスト (Cost)と納期(Delivery)の3つ、QCDを達成するためにプロジェクト全体をマネジメントしていきます。
QAエンジニアで培った品質管理だけでなく、システム開発の知識、マネジメントスキルなど幅広い知識が求められます。
品質管理に特化したプロフェッショナルを目指すのではなく、幅広い知識を活かせるゼネラリストのような立ち位置で活躍したい人に向いているキャリアパスです。
末永
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QAエンジニアとは
QAエンジニアとは、システムやソフトウェアの品質を保証するために、テスト計画・実行し問題点を分析するエンジニアです。
QAエンジニアの「QA」はQuality Assuranceの頭文字で、「品質保証」を意味していて、品質保証のプロフェショナルです。
そんなQAエンジニアの仕事内容や役割を深掘りしていきます。
QAエンジニアの役割
QAエンジニアには、ソフトウェアやシステムの品質を管理する役割があります。
品質が担保されずリリース後に不具合が起きると企業の信頼が損なわれる要因になります。そのため、年々企業では品質保証を重要視する傾向にあります。
また、最近では以下のような背景から品質保証に対する意識が高まっています。
- 競合が多いなかユーザー満足度が重視される
- ユーザーニーズの激しい移り変わりに対応する必要がある
- アジャイル開発の増加
この品質保証のプロフェッショナルとして頼りにされているのがQAエンジニアです。
QAエンジニアは、開発側の視点ではなく「ユーザー視点」で品質をチェックしてくれる欠かせない存在です。
QAエンジニアとテストエンジニアとの違い
QAエンジニアと似た職種にテストエンジニアがあります。
この2つの職種は同じ意味で呼ばれることもありますが、QAエンジニアは「開発プロセス全てに関わり品質管理をする」、テストエンジニアは「テストを専門に担当」するといった形で役割に違いがあります。
QAエンジニアは品質管理をおこない、テスト工程だけテストエンジニアに任せるという役割分担をしているプロジェクトも多いです。
QAエンジニアの業務内容
QAエンジニアの業務内容は、テスト工程だけでなく要件定義から開発プロジェクトに密に関わり、以下のような業務を担っていきます。
QAエンジニア仕事内容
- テストの計画・設計
- テストの実行・評価
- テスト結果の分析・フィードバック
- リリース後対応
QAエンジニアは、システムの品質の定義を分析することからはじめ、テスト計画を立てていきます。
システムに求められている品質の定義、テスト内容、テスト項目、テスト手順などを考えテスト計画に落とし込みます。
システムの仕様や要件などは開発途中でも変わることがあるので、変更に伴いテスト計画・設計も柔軟に進めることが大切です。
システムが出来上がればテスト計画に沿ったテストを実施、品質の評価とフィードバックをおこないます。
改善があれば再テストやモジュール修正をすることもあります。
また、QAエンジニアの仕事はシステムリリース後もあり、ユーザーの問い合わせ対応やヒアリングをおこない、ユーザーの評価をまとめて改善していきます。
QAエンジニアに必要な知識・スキル
ここではQAエンジニアに必要な知識とスキルを紹介します。
実はQAエンジニアには幅広い知識が必要で、とくに以下は必要性が高い知識とスキルになります。
QAエンジニアに必要な知識・スキル
- プログラミングスキル
- 品質保証・品質マネジメントスキル
- テスト技法の知識
- ソフトウェア開発の知識
QAエンジニアの役割である品質保証やテスト技法に関する知識が必要です。
加えて、QAエンジニアはテスト計画を立てていく上でプログラミングやソフトウェア開発についての知識も必要になります。
開発しているプロダクトが求める品質を満たしているかを確認する際には、コードや設計書を読み解いていかなければなりません。そもそもコードや設計書を読むにはプログラミングスキルやソフトウェア開発の知識が必要です。
これらの知識があれば改善案を提案することもできるので、求められる役割以上のこともできるようになります。
QAエンジニアの平均年収
dodaの「平均年収ランキング」によると、QAエンジニアの平均年収は367.3万円です。
IT業界全体の平均給与は446万円であり、業界内の平均年収と比較するとQAエンジニアの平均年収は低めです。
これはQAエンジニアで多い年齢層が25~29歳で48%を占めていて、若手が多いことによるものと考えられます。
ただ、indeedの求人データから算出した平均年収は593.4万円でした。
キャリアパスによっては年収500万円以上も目指せるので、高収入を目指したい人はキャリアパスを明確にして必要な経験やスキルを得ていくようにしましょう。
QAエンジニアの平均年収について詳しく知りたい人は以下の記事も参考にしてみてください。
QAエンジニアのキャリアアップに必要な経験・スキル
QAエンジニアとしてキャリアアップするために必要な経験やスキルをご紹介します。
キャリアアップに必要な知識・スキル
- アジャイル開発テストの知識
- プロジェクトマネジメントスキル
- テスト自動化の知識・スキル
キャリアアップであると良い知識・スキル
- Webマーケティングの知識
- 情報セキュリティの知識
最近では、アジャイル開発を採用している企業も多いです。アジャイル開発は開発の早い段階から反復してテストを実施したほうが効率が良い特徴もあり、他の開発手法とはテスト計画が細かくなります。
プロジェクトのはじめからメンバーとしてコミットしていくこともあり、QAエンジニアとしてキャリアアップに役立つ経験を積めます。
また、キャリアアップするとプロジェクト全体を監督する立場になるため、プロジェクトマネジメントスキルやテスト効率を良くするためのテスト自動化の知識なども役立ちます。
さらに必須でないにしても、ユーザー目線で分析するためにWebマーケティングの知識、品質保証のための情報セキュリティの知識などもあれば、今後のキャリアで活かせる機会も多いです。
QAエンジニアのキャリアアップに役立つ資格
QAエンジニアのキャリアアップに役立つ資格をご紹介します。
資格によっては難易度別に受験をすることができるので、キャリアアップしたいならぜひ上のレベルの資格にチャレンジしてみてください。
JSTQB認定テスト技術者資格
JSTQB認定テスト技術者資格は、ソフトウェアテストに関する知識と技術があることを証明する資格です。
QAエンジニアに必要な、テスト分析やテスト設計などソフトウェアテストに関する知識を幅広く習得することができます。
難易度はAdvanced LevelとFoundation Levelの2つがあり段階的に資格を取得することができます。
JSTQB認定テスト技術資格は、グローバルな基準に基づいた資格で全世界で評価されているのも特徴です。
ソフトウェア品質技術者資格認定
ソフトウェア品質技術者資格認定は、ソフトウェアの品質保証に関する専門的な知識があることを証明する資格です。
ソフトウェアの品質保証の基礎から、リーダーやマネージャーのポジションで必要なソフトウェア品質モデルや品質マネジメント、セキュリティ、リスクマネジメント、レビューマネジメントなどの知識を広く習得することができます。
QAエンジニアとしてリーダーやマネージャーにキャリアアップしたい人向けの資格でもあります。
IT検証技術者認定試験(IVEC)
IT検証技術者認定試験は、ソフトウェア検証の基礎から応用まで習得することができる資格です。
試験にはテスト実施者向けの初級レベルからテスト設計者向けの中級レベル、アナリスト向けの上級レベルの合計5段階あり、テストに関する技能について専門的に学べます。
とくにテストアナリストを目指したい人は取得しておくとよい資格です。
QAエンジニアの将来性
QAエンジニアは将来性のある職種です。
理由としてはIT人材不足が拡大していくことと、製品の品質向上が求められていることが挙げられます。
経済産業省の発表によると、IT人材の需要と供給のギャップが広がり将来的には40~80万人規模のIT人材不足になるとされていて、QAエンジニアも少なくなることが予想されます。
また、IT業界では製品に求められるレベルが年々増加しており、ユーザー満足度や品質向上への企業努力もますます加速しています。
そのような競争に勝っていくためにも企業にとってQAエンジニアの存在がなくてはならないものになっています。
QAエンジニアからの転職でおすすめの職種
QAエンジニアからの転職でおすすめの職種をご紹介します。
QAエンジニアとしてではなく別のキャリアを歩みたい人、QAエンジニアの経験を活かし幅広いキャリアパスを検討していきたい人は以下のような別職種も検討してみてください。
QAエンジニアからの転職職種
- システムエンジニア
- アプリケーションエンジニア
- ネットワークエンジニア
- ゲームクリエイター
- 社内SE
上記はいずれもQAエンジニアの経験で培った品質保証の知識、ユーザー目線、開発の知識などをフルに活かすことができる職種です。
もし、別職種への転職が不安であるならIT業界からゲーム業界など業界を変えてキャリアをスタートさせることもできます。
末永
QAエンジニアとして今の自分の市場価値を知っておかなければ、別職種での転職が可能であるかは判断しづらいです。
自分のどのスキルや強みが意外な職種で活かせるということもあり得ます。
末永
もし自分の可能性を少しでも広げたいなら転職エージェントに相談してみるのがおすすめです。
QAエンジニアだけでなくさまざまな職種に精通しているため、これまでの経験や強みが活かせる職種をプロ目線で紹介してくれますよ。
QAエンジニアのキャリアパスは、これまでの経験やスキル、強みによっても異なります。
自分がどのようなキャリアパスを歩むべきかは、自分の強みや価値観がわかっていないと明確にするのは難しいです。