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SIerから自社開発へ転職|違いと後悔しない準備

    SIerで設計書通りに作る毎日に物足りなさを感じ、自社開発への転職を考える人は多いです。

    ただ自社開発は即戦力が求められ、年収が下がる後悔も起こりえます。

    この記事ではSIerと自社開発の違い、転職が難しい理由、必要な準備、後悔を防ぐキャリア戦略を解説します。

末永雄大 この記事を書いた人

末永雄大

新卒でリクルートエージェント(現リクルート)に入社。数百を超える企業の中途採用を支援。2012年アクシス(株)設立、代表取締役兼転職エージェントとして人材紹介サービスを展開しながら、年間数百人以上のキャリア相談に乗る。Youtubeチャンネル「末永雄大 / すべらない転職エージェント」の総再生回数は2,000万回以上。著書「成功する転職面接」「キャリアロジック
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SIerと自社開発の違いを5つの軸で比較

SIerと自社開発は、同じエンジニアでも仕事の中身がかなり違います。

まずはその違いを5つの軸で整理して、自分がどちらの働き方を求めているのかを確かめてみてください。

比較軸 SIer 自社開発
ビジネスモデル 顧客から受託して開発 自社サービスを開発
開発プロセス 要件定義から運用まで分業 企画から運用まで一気通貫
求められるスキル 調整力・管理スキル 実装力・特定技術の深さ
年収・待遇 年功序列型が多い 成果・スキル連動が多い
キャリア 管理職・上流へ広がる プロダクトを深く育てる

なお自社開発と対比される働き方には、客先に常駐するSESもあります。

SESは案件ごとに現場が変わるため、自社プロダクトを継続して育てる自社開発とは方向性が大きく異なります。

ビジネスモデルと働き方の違い

一番大きな違いは、誰のために何を作るかです。

SIerは顧客企業から依頼を受け、その課題を解決するシステムを作ります。

そのため納期や仕様は顧客都合で決まり、プロジェクトごとに関わる業界も変わります。

一方の自社開発は、自社のサービスを自分たちで企画して育てていきます。

作って終わりではなく、リリース後の反応を見て改善を重ねる、長く向き合う働き方になります。

求められるスキルの違い

SIerと自社開発では、評価されるスキルの種類がそもそも違います。

SIerでは、顧客や協力会社との間に立つ調整力や、進捗を管理するスキルが重視されます。

自社開発では、自分の手でコードを書く実装力と、使っている技術への深い理解が問われます。

「言われたものを正確に作る力」から「自分で考えて作り切る力」へ、求められるものが移ると考えるとわかりやすいです。

この差は市場価値にも直結するので、

もあわせて参考にしてみてください。

年収・キャリアの広がり方の違い

年収の決まり方も、両者で考え方が分かれます。

SIerは年功序列の色が残る企業が多く、勤続年数とともに上がっていく傾向があります。

自社開発はスキルや成果に給与が連動しやすく、伸びる人は早く伸びる一方で、差もつきやすいです。

ここで意識してほしいのが、社内だけで通用する力と、どこでも通用する力は別物だという視点です。

末永雄大 末永

今の会社で評価されていても、それが社内だけの価値なら転職した瞬間に通用しなくなります。


自社開発に行くなら、どこでも通用する実装力が積めるかを基準にしてほしいんです。

SIerから自社開発への転職が難しいと言われる理由

SIerから自社開発への転職は、未経験職種への挑戦に近く、簡単ではありません。

ただ、難しさの正体がわかれば、対策は立てられます。

なぜ難しいのか、3つの理由に分けて見ていきます。

即戦力レベルの実装力を求められる

最大の壁は、自社開発の多くが即戦力を求めることです。

少人数で開発を回す企業が多く、入社後すぐに手を動かせる人を欲しがります。

SIerで管理や調整が中心だった人は、実装経験の少なさを不安視されやすいんです。

ここを埋めるには、実際に動くものを作って見せるのが一番の近道になります。

客先常駐から実装力をどう積み上げるかは、

も参考になります。

採用枠が少なく競争率が高い

自社開発企業は、そもそも採用枠が多くありません。

自社で開発体制を抱える分、必要な人数が限られ、人気も集中するからです。

特に知名度のある自社開発企業には、実務経験豊富なエンジニアからの応募が集まります。

その中に1人で飛び込むと、経験豊富な候補者と同じ土俵で比べられ不利になりやすいです。

末永雄大 末永

枠が少ない求人ほど、応募のタイミングと準備の差が結果を分けます。


気になる企業があるなら、求人が出てから慌てないよう先に準備を進めておくと安心ですよ。

開発文化やマインドセットが異なる

技術力だけでなく、仕事への向き合い方の違いも壁になります。

SIerは決められた仕様を守って作る文化が中心です。

自社開発は「このサービスをどう良くするか」を自分ごととして考える主体性が求められます。

指示を待つ姿勢のままだと、入社後にギャップを感じやすいので、考え方の切り替えも準備のうちです。

下流工程ばかりで成長実感がないと感じているなら、今の技術力を上流の課題解決力に転換するキャリア設計から始めてみてください。

すべらないキャリアエージェントなら、自社開発もITコンサルも含めて選択肢を一緒に整理できます。

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SIerから自社開発に転職するための5つの準備

自社開発への転職は、準備の質で結果が大きく変わります。

応募を始める前に、この5つを順番に進めてみてください。

自社開発への転職準備

  • モダンな技術スタックを実務レベルで習得する

  • ポートフォリオで実装力を証明する

  • アジャイル開発への理解を深める

  • SIer経験を自社開発向けに言語化する

  • 第三者の視点で市場価値を棚卸しする

モダンな技術スタックを実務レベルで習得する

最初の準備は、自社開発で使われている技術に触れておくことです。

求人を見ると、特定の言語やフレームワーク、クラウドの実務経験を求める企業が多いからです。

まずは志望企業の求人票を眺め、どんな技術が求められているかを書き出してみてください。

そのうえで、今の業務で使えるものは使い、足りない部分は個人開発で補うのが現実的です。

ポートフォリオで実装力を証明する

次に、自分で作ったものを見せられる状態にしておきます。

実装経験への不安を払拭する一番の材料が、実際に動く成果物だからです。

GitHubにコードを公開したり、小さくてもWebサービスを1つ作って公開しておくと説得力が増します。

完璧さより、最後まで作り切った経験があることのほうが評価されます。

アジャイル開発への理解を深める

3つ目は、自社開発でよく使われる開発の進め方を知っておくことです。

多くの自社開発企業は、短い周期で開発と改善を繰り返すアジャイルという手法を採っています。

ウォーターフォール中心だったSIer出身者は、ここに戸惑いやすいんです。

末永雄大 末永

手法の名前を覚えるだけでなく、なぜ短い周期で回すのかという背景まで理解しておくと面接で深く話せます。


ここは独学でも十分カバーできますよ。

SIer経験を自社開発向けに言語化する

4つ目は、これまでの経験を相手目線で語れるようにすることです。

SIerで培った要件定義や顧客折衝の経験は、実は自社開発でも強い武器になります。

「使う人の課題を捉える力」として伝えれば、実装一辺倒のエンジニアにはない価値になるからです。

自分の経験を棚卸しして、自社開発で活きる形に翻訳しておいてください。

第三者の視点で市場価値を棚卸しする

最後は、自分の市場価値を客観的に把握することです。

自己分析は1人だと主観に偏りやすく、強みも弱みも正しく見えにくいからです。

実際の事例を多く見ているプロに相談すると、自分では気づけない強みや足りない部分が見えてきます。

末永雄大 末永

1人で抱えず第三者の視点を入れると、準備の優先順位がはっきりします。


過去の仕事で何に成果が出たかを書き出すだけでも、自分の軸はかなり見えてきますよ。

SIerから自社開発は難しいと言われますが、それは1人で進めて自分に合う企業を探しきれないことも一因です。

準備から企業選びまで全部1人で抱えると、時間も足りず、合わない企業に入ってしまうミスマッチも起こりえます

すべらないキャリアエージェントなら、自分のスキルや経験から実際に提案できる企業を一緒に見つけられます。

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SIerから自社開発に転職して後悔しやすいギャップ

転職そのものより、入社後のギャップで後悔する人が少なくありません。

事前に知っておけば防げるものばかりなので、5つのギャップを確認しておいてください。

後悔しやすいギャップ

  • 業務範囲が想像以上に広い

  • 技術領域が固定されることがある

  • 年収が下がるケースもある

  • 成果が給与に直結しにくい場合もある

  • 人間関係が固定されやすい

業務範囲が想像以上に広い

自社開発は、1人が担う範囲がSIerより広くなりがちです。

少人数で開発を回す企業では、設計から実装、運用、時には企画まで担当することがあるからです。

分業が進んだSIerに慣れていると、何でも自分でやる環境に驚くかもしれません。

ただ、これは幅広い経験を積めるチャンスでもあるので、受け止め方しだいです。

技術領域が固定されることがある

意外に思われますが、自社開発で技術の幅が狭くなることもあります。

1つの自社プロダクトに長く関わるため、使う技術がそのサービスの構成に固定されやすいからです。

SIerのようにプロジェクトごとに新しい業界や技術に触れる機会は、減ることもあります。

末永雄大 末永

深く掘れるのは自社開発の魅力ですが、技術の幅を広げたい人には物足りなく映ることもあります。


自分が深さと幅のどちらを求めているかを、先に整理しておいてほしいですね。

年収が下がるケースもある

自社開発への転職では、一時的に年収が下がることがあります。

SIerで積んだ管理や調整の経験が、自社開発では実装力ほど評価されない場合があるからです。

これは今の年収が社内だけで通用する価値で支えられていたサインでもあります。

目先の年収だけで判断せず、数年後に市場価値が上がって取り返せるかで考えるのが大切です。

成果が給与に直結しにくい場合もある

成果主義を期待して入ったのに、評価が反映されにくいと感じる人もいます。

自社開発でも評価制度は企業ごとにバラバラで、年功色が残る会社もあるからです。

成果が反映されない仕組みだと、頑張りが給与に表れず、後から入った人に先を越されることもあります。

「自社開発だから成果が給与に直結する」と思い込むと、入社後にずれが生まれます。

応募前に、評価制度と昇給の仕組みがどうなっているかを必ず確認してください。

人間関係が固定されやすい

最後のギャップは、人間関係が変わりにくいことです。

同じメンバーで長く同じプロダクトを開発するため、関わる人が固定されやすいからです。

プロジェクトごとに人が入れ替わるSIerとは、人間関係の流動性が違います。

合うチームなら居心地は良い反面、相性が悪いと逃げ場が少ない点は知っておいてください。

SIerから自社開発への転職で後悔しないキャリア戦略

後悔を防ぐ鍵は、目先の条件ではなく市場価値で選ぶことです。

ここまでの内容を踏まえ、判断軸となる3つの考え方を整理します。

「会社の種類」ではなく「得られる経験」で選ぶ

自社開発かSIerかという会社の種類で選ぶのは、おすすめしません。

大事なのは、その会社で市場価値の上がる経験を積めるかどうかだからです。

働きやすくても市場価値の上がらない職場にいると、数年後に動けなくなることがあります。

逆に、多少きつくても市場価値の上がる経験ができる環境なら、キャリアは前に進みます。

選ぶべきは「市場価値が上がる経験を、無理なく積める環境」という視点です。

年齢と経験のバランスで動く時期を決める

転職市場では、年齢に見合った経験を持っているかが常に見られています。

採用ではほかの候補者や社内の若手と比較されるため、年齢相応の専門性が問われるからです。

特に30歳を超えると、ポテンシャルだけでは評価されにくくなります。

「何歳までに、どんな経験を積むか」を逆算して動く時期を決めてください。

大手SIerに残る道との比較は、

も参考になります。

自社開発以外の選択肢も比較する

最後に伝えたいのは、選択肢を自社開発だけに絞らないことです。

下流からの脱出先は自社開発だけでなく、上流の課題解決を担うITコンサルという道もあるからです。

SIerで培った要件定義や顧客折衝の経験は、ITコンサルでむしろ高く評価されます。

末永雄大 末永

今の技術力を上流の課題解決力に翻訳できると、市場価値の高いキャリアに進めます。


自社開発と決め打ちせず、ITコンサルも一度比べてみると後悔しにくいですよ。

ITコンサルという選択肢は、

もあわせて確認してみてください。

もし「言われたものを作るだけ」の仕事に限界を感じているなら、上流に携われるキャリアパスを一度整理してみてください。

【経験者向け】
市場価値が上がるキャリアを相談する

SIerから自社開発への転職でよくある質問

未経験から自社開発エンジニアに転職できる?

可能ですが、実装経験の証明が必要です。

個人開発やポートフォリオで動くものを作り、求められる技術を先に押さえておくと挑戦しやすくなります。

SIerから自社開発に転職すると年収は下がる?

下がるケースもあります。

管理経験が実装力ほど評価されない場合があるためです。

数年後に市場価値が上がって取り返せるかで判断してください。

自社開発とSIerはどっちがいい?

実装を深めたいなら自社開発、上流や幅広い業界経験を積みたいならSIerが向きます。

得られる経験で選ぶのが失敗しないコツです。

SIerから自社開発への転職は何歳まで可能?

年齢が上がるほど即戦力性を求められます。

20代後半までが動きやすく、30代以降はSIerでの上流経験を武器に語れるかが鍵になります。

まとめ|SIerから自社開発の転職は準備で後悔を防げる

SIerと自社開発は、求められるスキルも年収の決まり方も大きく異なります。

転職が難しいのは事実ですが、技術の習得とポートフォリオ、経験の言語化という準備で乗り越えられます。

そして最も大切なのは、会社の種類ではなく市場価値が上がる経験で選ぶことです。

この視点を持てば、自社開発もITコンサルも、後悔の少ない選択になります。

転職の軸づくりに迷ったら、

もあわせて確認してみてください。

末永雄大 末永

転職は、今の場所からの脱出ではなく、なりたい自分への手段です。


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