
技術者の転職は難しい?成功のポイントと志望動機の書き方を解説
技術者として働くなかで「自分のスキルは他社でも通用するのか」と不安を感じている人も多いかと思います。
この記事では、技術者の転職難易度や市場動向から、転職を成功させるポイント、志望動機の書き方・例文まで、現役キャリアアドバイザーの視点で解説します。
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技術者(技術職)とは?仕事内容と種類
技術者とは、専門的な知識やスキルを活かして製品やシステムの設計・開発・施工管理などを担う職種の総称です。
一口に「技術者」といっても活躍するフィールドは製造業からIT業界まで幅広いため、まずは自分がどの領域に該当するのかを整理しておきましょう。
製造系の技術者
製造系の技術者は、メーカーで製品の設計や開発を担当するポジションです。機械設計、電気・電子回路設計、生産技術、品質管理などの職種が含まれます。
現場で直接ものを作る「技能職」と混同されがちですが、技術者は設計や工程の上流を担います。
最近ではIoTやAIを生産ラインに組み込む役割も求められるようになり、従来の機械・電気の知識に加えてIT知識を持つ人材の需要が高まっています。
建設系の技術者
建設系の技術者は、建物やインフラの設計・施工管理を行う職種です。設計はクライアントの要望をもとに建物の構造や設備を決める仕事で、施工管理は工事の進行・品質・安全を管理する仕事です。
建築士や施工管理技士の資格を持っている人が多く、資格が年収やポジションに直結しやすい点が特徴です。インフラの老朽化対策や災害対策の需要が高まっており、人手不足が深刻な業界でもあります。
IT系の技術者
IT系の技術者は、システムやソフトウェアの開発・運用を担う職種です。プログラマー、システムエンジニア、インフラエンジニア、データエンジニアなど職種が細分化されており、企業によって担当範囲が大きく異なるのが特徴です。
DX推進やAI活用の流れのなかで、IT技術者の需要は急速に拡大しています。
doda転職求人倍率レポートによると、IT・通信系エンジニアの求人倍率は14.15倍と全職種のなかで最も高い水準にあります。
技術者の転職は難しい?難易度と転職市場の現状
技術者の転職は「難しい」というイメージを持たれがちですが、実際には業界や職種によって難易度は大きく異なります。結論として、技術者の転職市場は全体的に売り手市場であり、正しく準備すれば成功の可能性は十分にあります。
技術者の転職が難しい3つの理由
技術者の転職が難しいとされる背景には、主に3つの理由があります。
1つ目は、専門性が高いため応用しにくいという点です。たとえば自動車部品の設計を10年やってきた人がWeb系エンジニアに転職するのは現実的ではありません。培ってきたノウハウが特定の業界に紐づいているため、業界をまたぐ転職のハードルは高くなります。
2つ目は、業界によって求人数の差が大きいという点です。
doda転職求人倍率レポートを見ると、IT・通信系エンジニアの求人倍率は14.15倍なのに対し、業界によっては1倍を下回るケースもあります。
同じ「技術者」でも、どの業界にいるかで転職のしやすさが変わります。
3つ目は、技術の進歩が速く学び続ける必要があるという点です。特にIT分野では数年前のスキルセットでは通用しないことも珍しくなく、転職市場では「最新技術へのキャッチアップ力」も評価されます。
技術者の転職市場は追い風?求人動向と年収相場
技術者の転職市場は、全体として人材不足が続いており、求職者にとって有利な状況です。
doda転職求人倍率レポートによると、エンジニア(IT・通信)の求人倍率は14.15倍、エンジニア(機械・電気)は7.23倍となっています。
これは全職種平均を大きく上回る水準で、技術者にとって追い風の市場環境といえます。
年収相場については、厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、システムエンジニア(基盤システム)の平均年収は約684万円、システムエンジニア(業務用システム)は約557万円です。
製造技術者や建設技術者も経験年数10年以上で600万〜800万円の年収帯に入るケースが多く、半導体やEV分野では技術者の争奪戦が起きているため年収の上振れも期待できます。
技術者が転職を考えるきっかけ・理由
技術者が転職を考えるきっかけは人それぞれですが、大きく3つに集約されます。転職理由を整理しておくことは志望動機を作る際にも役立つので、自分に当てはまるものがないか確認してみてください。
キャリアアップ・スキル向上を目指す
技術者のなかには「もっと高度な技術に挑戦したい」「最先端のプロジェクトに関わりたい」という成長意欲から転職を考える人が多くいます。
特に製造業のメーカーでは担当する製品ラインが固定されることが少なくなく「入社以来ずっと同じ部品の設計しかしていない」といった閉塞感から、より技術力を高められる環境を求めて転職するパターンです。
キャリアアップ目的の転職は面接でもポジティブに受け止められやすいため、転職理由としても伝えやすいメリットがあります。
エンジニアとしてのキャリアの幅を広げたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
年収・待遇の改善
年収や待遇を改善したいという理由も、技術者の転職きっかけとして非常に多いです。同じような設計業務をしていても、中小メーカーと大手メーカーでは年収に100万〜200万円以上の差がつくこともあります。
転職市場で技術者の需要が高い今は年収アップを実現しやすい環境ですが、年収だけで転職先を選んでしまうと「入ってみたら激務だった」といったミスマッチにもつながるため、仕事内容とのバランスを見極めることが重要です。
職場環境・ワークライフバランスの改善
「残業が多すぎる」「休日出勤が当たり前になっている」など、職場環境を理由に転職を検討する技術者も増えています。
特に建設業界の施工管理職や、IT業界のプロジェクトマネージャーは長時間労働になりがちな職種です。
最近はリモートワークやフレックスタイムを導入する企業が増えているため、働き方を変えたいなら転職が有効な選択肢になります。
転職理由が「今の環境が嫌だから」だけだと、次の会社でも同じ不満を抱えるリスクがあります。
「何が不満で、どういう環境なら解決できるのか」を具体的に言語化しておくことが大切です。
キャリアアドバイザーと一緒に自分の転職理由を整理してみると、自分では気づかなかった本当の動機が見えてくることも多いですよ。
技術者の転職を成功させる5つのポイント
技術者の転職を成功させるには、技術力だけでなく「その技術をどう伝えるか」も同じくらい重要です。ここでは押さえておきたい5つのポイントを紹介します。
技術スキルや実績を職務経歴書に具体的にまとめる
技術者の転職では、職務経歴書の書き方が選考結果を大きく左右します。面接前に書類選考で6〜7割が決まるといっても過言ではありません。
ポイントは、担当した製品名やプロジェクト規模、使用したツール、自分が担った役割を具体的に書くことです。
たとえば機械設計のエンジニアなら「自動車部品(ブレーキシステム)の設計をCATIAを使って担当。コスト20%削減を実現」のように、数字や固有名詞を交えて記載します。
「設計をしていました」だけでは採用担当者はスキルのレベルを判断できません。面接はあくまで書類の内容をベースに深掘りする場ですから、職務経歴書の段階でしっかり情報を盛り込んでおくことが重要です。
業界の転職市場をリサーチする
自分がいる業界、あるいは転職先として検討している業界の転職市場を事前にリサーチしておくことも欠かせません。
求人倍率や年収相場、求められるスキルセットを把握しておくことで自分の市場価値を客観的に判断できます。転職エージェントに相談すれば、非公開求人も含めた市場の全体像を教えてもらえます。
特に異業界への転職を考えている場合は、業界研究を入念に行うことが成功の分かれ目です。
転職理由と志望動機に一貫性を持たせる
面接で採用担当者が最も気にするのは「なぜ今の会社を辞めるのか」「なぜ当社を志望するのか」の2点です。この2つに矛盾があると「本当にうちに入りたいのか」と不信感を持たれてしまいます。
たとえば転職理由が「より高度な技術に挑戦したい」であれば、志望動機は「御社の先端技術開発プロジェクトで自分の設計経験を活かしたい」のように構成します。
転職理由と志望動機が一本の線でつながるように意識することが重要です。
転職に有利な資格を取得する
技術者の転職において資格がどれだけ評価されるかは、職種や業界によって異なります。
建設業界では、1級建築士や1級施工管理技士などの資格がほぼ必須で、年収やポジションに直結します。
一方、IT業界では実務経験のほうが重視される傾向にあり、資格だけで大きく有利になるケースは多くありません。
ただし、基本情報技術者試験やAWS認定資格など、一定の知識レベルを証明できる資格は「学ぶ意欲がある」というアピールにはなります。
外資系企業であればTOEICスコアが求められることもあるため、志望先に応じた資格取得を検討するとよいです。
技術職に強い転職エージェントを活用する
技術者の転職では、業界に精通したキャリアアドバイザーのサポートを受けることで成功率が大きく上がります。
技術者の仕事内容や使用ツールの知識がないアドバイザーに相談しても適切な求人を提案してもらうのは難しいです。技術職に強い転職エージェントであれば、スキルの棚卸しから職務経歴書の添削、年収交渉まで一貫してサポートしてもらえます。
転職エージェントは無料で利用できるため、まずは複数のエージェントに登録して比較してみることをおすすめします。
IT系の技術者であれば、SE向けの転職エージェントを活用すると専門性の高いサポートが受けられます。
技術者の転職で一番よくある失敗は「自分のスキルを過小評価してしまう」ことです。
毎日同じ業務をしていると、それが当たり前になって自分では強みと認識できなくなるんですよね。
でも、キャリアアドバイザーの客観的な視点で見ると「それはとても市場価値が高いスキルです」と評価されるケースは本当に多いです。
まずは自分のスキルを棚卸しするところから始めてみてください。
技術者の転職を本気で成功させたいなら、プロのサポートを受けるのが近道です。
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技術者の志望動機の書き方と例文
技術者の転職では、志望動機の書き方が選考結果に直結します。「何となく良さそうだから」では面接官の心には響きません。自分の経験・スキルと志望先の事業をしっかり結びつけて伝えることが大切です。
志望動機の3つのポイント
技術者の志望動機を作るうえで押さえるべきポイントは3つあります。
1つ目は「やりたいことを明確にする」ことです。
「御社の自動運転技術の開発に携わりたい」「半導体の設計プロセスをさらに深めたい」など、具体的にどんな技術分野で何をしたいのかを伝えます。
2つ目は「現職では実現できない理由を伝える」ことです。なぜ今の会社ではダメなのかを論理的に説明できると、転職する必然性が伝わります。「現職では既存製品の保守が中心で新規開発に携われない」といった具体的な理由を述べましょう。
3つ目は「転職理由と志望動機に矛盾がないか確認する」ことです。退職理由と志望動機に食い違いがあると面接官は「本音は別にあるのでは」と疑念を持つため、事前にストーリーを整理しておきましょう。
技術者の志望動機の例文
以下に技術者の転職で使える志望動機の例文を紹介します。自分の状況に合わせてアレンジしてください。
転職理由の例文 ─ 製造系技術者の場合
現職では自動車部品の品質管理を5年間担当してきましたが、既存製品のメンテナンス業務が中心となっており、新規開発に携わる機会がほとんどない状況です。
より技術力を高めたいという思いが強まり、今回転職を決意しました。
志望動機の例文 ─ 製造系技術者の場合
御社がEV向け次世代バッテリーの設計・開発に力を入れていると知り、強い関心を持ちました。
これまで培った品質管理の経験を活かしつつ、新しい製品の開発工程に上流から携わりたいと考え、志望いたしました。
転職理由の例文 ─ IT系技術者の場合
現職ではレガシーシステムの運用保守が主な業務で、新しい技術を使ったプロジェクトにアサインされる機会がありません。
クラウドやコンテナ技術を実務で活かせる環境を求め、転職を決断しました。
志望動機の例文 ─ IT系技術者の場合
御社がマイクロサービスアーキテクチャへの移行を進めていることを拝見し、これまでのインフラ構築の経験を活かしながら新しい技術領域にチャレンジできると感じました。
御社のプロダクトを技術面で支えたいと考え、志望いたしました。
志望動機で大切なのは、転職理由と志望動機がきちんと1つのストーリーになっていることです。
面接官は「なぜ辞めるのか」「なぜうちなのか」「入社後に何がしたいのか」をセットで確認しています。
この3つが一貫していると、面接官も「この人は本気でうちに来たいんだな」と納得しやすいんですよね。
技術者の転職に関するよくある質問
技術者が転職を考える際に気になるポイントをQ&A形式でまとめました。
技術者の転職に年齢制限はある?
明確な年齢制限はありませんが、職種や業界によって「転職しやすい年齢帯」は存在します。
製造系メーカーへの転職は20代後半〜30代前半がメインターゲットです。
35歳を超えるとマネジメント経験が求められるケースが増え、純粋な技術力だけでの転職は選択肢が狭まる傾向にあります。
一方、IT業界では技術力が高ければ40代以降でも転職できるケースが増えています。
ただし、年齢が上がるほど「即戦力」であることが前提になる点は押さえておく必要があります。
未経験から技術者への転職は可能?
未経験からの転職は可能ですが、職種によって難易度は大きく異なります。
IT系のプログラマーやインフラエンジニアは、研修制度が充実した企業も多く、未経験からの転職が比較的多い職種です。
一方、機械設計や電気設計などの製造系技術職は専門知識が必須のため、未経験からの転職ハードルは高くなります。
未経験から技術者を目指す場合は、関連する資格の取得や、オンラインスクールでの学習など、最低限の基礎知識を身につけてからチャレンジすることをおすすめします。
技術者の転職に資格は必要?
必須ではありませんが、職種や業界によっては大きなアドバンテージになります。
建設業界では1級建築士や施工管理技士の資格が年収に直結するため、取得しておいて損はありません。
製造業では品質管理検定(QC検定)やCAD利用技術者試験が評価されるケースがあります。
IT業界では資格よりも実務経験が重視される傾向ですが、基本情報技術者試験や応用情報技術者試験は知識の体系的な裏付けとして評価されることがあります。
技術者の転職でよくある失敗は?
技術者の転職で多い失敗パターンは「転職理由があいまいなまま転職活動を始めてしまう」ことです。
「何となく今の会社が嫌」「周りが転職しているから」といった理由だけで動き始めると、面接で志望動機を聞かれたときに説得力のある回答ができません。
もう1つよくあるのが「年収だけで転職先を選んでしまう」ケースです。
年収が上がっても、仕事内容や職場環境が合わなければ短期間で再び転職を繰り返すことになりかねません。
技術者の年収はどれくらい?
技術者の年収は業界・職種・経験年数によって幅がありますが、全職種の平均と比べると高い水準にあります。
厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、システムエンジニア(基盤システム)の平均年収は約684万円、システムエンジニア(業務用システム)は約557万円です。
製造技術者は経験10年以上で600万〜700万円台、建設技術者(1級資格保有者)は700万〜800万円に達するケースもあります。
転職によって年収が50万〜100万円以上アップするケースも珍しくありません。
基本情報技術者試験は転職に有利?
IT業界での転職を考えているなら、基本情報技術者試験は取得しておいて損はない資格です。
ただし、この資格だけで劇的に転職が有利になるかというと、そこまでのインパクトはありません。
企業が最も重視するのは実務経験であり、資格はあくまで補完的な位置づけです。
未経験からIT技術者を目指す場合や、実務経験が浅い場合は「ITの基礎知識がある」ことの証明として一定の評価を得られます。
技術者の転職には転職エージェントを活用しよう
技術者の転職で多い失敗は「転職理由があいまいなまま活動を始めてしまう」ことです。技術力があってもそれを適切にアピールできなければ、書類選考で落とされてしまいます。
そんな技術者の転職を成功に導いてくれるのが、業界に精通した転職エージェントです。キャリアアドバイザーが経験やスキルを把握したうえで、職務経歴書の添削から面接対策まで的確にアドバイスしてくれます。
転職エージェントを活用するメリットは、自分では気づかなかった市場価値を客観的に教えてもらえること、非公開求人を紹介してもらえること、年収交渉など条件面の交渉を代行してもらえることの3つです。
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