キャリアアドバイザーを辞めたいと感じたら、転職理由と次のキャリアの考え方

キャリアアドバイザーから転職

    この記事の要約
    • 辞めたくなる理由は理想とのギャップ。
    • 転職先は「何がつらかったか」で変わる。
    • 自分の転職こそ、転職理由を整理しましょう!
この記事を書いた人
末永雄大

末永雄大

新卒でリクルートエージェント(現リクルート)に入社。数百を超える企業の中途採用を支援。2012年アクシス(株)設立、代表取締役兼転職エージェントとして人材紹介サービスを展開しながら、年間数百人以上のキャリア相談に乗る。Youtubeチャンネル「末永雄大 / すべらない転職エージェント」の総再生回数は2,000万回以上。著書「成功する転職面接」「キャリアロジック
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キャリアアドバイザー(CA)辞めたいと感じたら|この記事のポイントまとめ

キャリアアドバイザーを辞めたいと感じている人に向けて、まず押さえておきたい3つの視点をまとめました。


  • 辞めたくなる理由は、「理想と現実のギャップ」にあることが多い
  • 転職先は「何に違和感を覚えたか」で選ぶ方向が変わる
  • キャリア支援をしてきた人こそ、転職もエージェントと一緒に整理すべき

本文ではこの3つの軸をもとに、転職理由の整理・進むべき方向性の見つけ方・その先の行動まで丁寧に解説しています。

キャリアアドバイザーから転職を考える人は多い

「人の人生に関わる仕事がしたい」といった想いを持って人材業界に飛び込んだのに、気づけば仕事が楽しめず、転職を考えるようになった……そんな声をよく聞きます。

夜遅くまでの面談、数を回すための紹介、売上や決定数ばかりを求められる上司とのやり取りなど……。

採用の現場を支えているはずなのに、自分の将来やスキルに不安を感じている人も多く、「このままでキャリアが続いていくのか」と立ち止まる瞬間が訪れます。

モヤモヤの正体は、「理想とのギャップ」や「支援ではなく実績づくりになっている」という感覚かもしれません。

末永雄大 末永

私、末永にも「情けない話なのですが、自分のキャリアが分からなくなって…」と相談をいただくことが多いです。


でもそれって、全然珍しいことではないんですよ。

キャリアアドバイザーが転職を考える4つの理由

次にキャリアアドバイザーを辞めたくなる転職理由を紹介します。

人材紹介といっても総合型と特化型に分かれますが、大きく以下の4つに分類されると思います。

夜が遅くなりがちで生活とのバランスが取れない

キャリアアドバイザーを辞めたいと感じる理由の中で、最もよく聞かれるのが遅い時間までの勤務や残業が多いことです。

特に求職者との面談が20時以降に設定されることも多く、日中は職務経歴書の添削や求人ピックに追われ、終業はいつも21~22時台という人も珍しいことではないと思います。

また場合によっては、土日に稼働するケースもあり、平日夜・休日対応はあるあるではないでしょうか。

最初は「それでも人のためになるなら頑張れる」と思えていたものの、徐々によくも悪くも慣れてきてなんのための仕事かわからなくなってきました…という声が多く寄せられます。

末永雄大 末永

企業との面接後のフィードバックの連絡をして、そこから日報をつけて…という流れで、気づけば終電近くになっている。


そんな働き方を毎日続けていたら、いくらやりがいがあっても疲弊して当然です。

もちろん、候補者との時間を大切にしたいという気持ちはとても素晴らしいものです。

ただし、結果仕事が中心の生活になり心身ともに疲弊してしまい転職理由になってしまうケースもあります。

数字重視・数回し営業への疲れ

キャリアアドバイザーの仕事にやりがいを感じつつも、「結局、決定者の数ばかりが評価される」といった違和感に悩む人は少なくありません。

業界特化型の人材紹介会社では、毎月の決定数や面談件数といったKPI達成のために、複数の候補者を同時に「回す」ような動き方が求められがちです。

本当は求職者により向き合ったサポートをしたいと思っていても、目標達成のために作業感覚で仕事をしているなんてことも。

末永雄大 末永

数字に追われて、「この人で決まりそうかどうか」で判断してしまっている。


そんな自分に違和感を覚える人、実はすごく多いんですよね。

「人の役に立ちたい」と思って始めた仕事が、売上や回転率のために動いているだけのように感じ始める。

ただ営業職である以上、数字が伴うのは当然。だからこそ、その数字を納得して追えるかどうかが、仕事を続けられるかのカギになります。

マネジメントや方針との価値観のズレ

「上司や会社の方針と、自分の考えが合わないです…」というのもキャリアアドバイザーを辞めたくなる理由としてよく聞きます。

「もっと転職支援に集中したいのに、求人提案数を増やせと言われる」「候補者の希望よりも、決まりそうな求人を優先される」など、目指すものがズレていく感覚が積み重なると、モチベーションが下がってしまうことも。

末永雄大 末永

上司との1on1が“数を出せ”だけで終わってしまうと、だんだん「自分ってただの営業要員なんじゃ…」と思ってしまうんですよね。

もちろん、会社もビジネスとして動いている以上、数字や成果が大事なのは当然です。

とはいえ、自分の譲れない部分を曲げてまで働き続けるのは、やっぱりツラいものです。

スキルの限界・将来への不安

「このままCAだけ続けていて、自分って将来大丈夫なんだろうか…?」そう感じる人も多いです。

特に片面でCAしか経験していない場合、法人対応や業務設計のスキルが身につかないことに焦りを感じるケースもあります。

末永雄大 末永

「求人票を送って面談するだけの自分に、何の強みがあるんだろう」と不安になる人は本当に多いです。

ポータブルスキルを身につけなきゃ…と焦る前に、まずは自分が身につけたい力や働き方をはっきりさせることが大切です。

キャリアアドバイザーの転職先まとめ

転職を考えるとき、多くの人が「人事に行きたい」「法人営業をやってみたい」と考えがちです。

でも大事なのは、「辞めたいと思った理由」を解決できる方向性を見つけることです。

何を求めるのかを以下を参考にしてください。

スキルを伸ばしたい・法人経験を積みたい人

「toCだけじゃ物足りない」「もう少しビジネス視点を広げたい」そんな思いを持ち始めた人にとって、法人向けの営業職は一つの選択肢ですね。

たとえば、下記のような職種・業界が現実的な候補になります。

  • 人材業界のRA(法人営業)
  • SaaS・広告・研修系などの無形商材営業

RA職なら業界知識も活かしやすく、社内異動で挑戦できるケースも多いのではないでしょうか。

また、SaaSやHR系のBtoB営業では、いわずもがな営業スキルは高く身につけていくことができますね。

末永雄大 末永

CAから法人営業に行く人は、早めに「自分はtoC営業しかやってこなかった」と気づいて動いています。


将来的な選択肢を増やすという意味でも、早い段階で法人経験を持つのは有効です。

最初は慣れない部分もありますが、「人の話を聞く」「相手に合わせて伝える」といったCAで身につけたベーススキルは、どの法人営業でも確実に活きます。

「営業力を伸ばしたい」「より汎用性のあるスキルを身につけたい」と感じている人にとっては、良いステップになるはずです。

人材業界で無理なく働きたい人

「人材業界そのものが嫌なわけじゃないけど、今の働き方はきつい……」そんな人には、紹介スタイルやカルチャーの違う会社へ環境を変えるという選択もあります。

たとえば、以下のようなタイプの人材会社は、数回し型とは違った働き方がしやすくなります。

  • ホワイトカラーや年収帯の高い領域に特化した紹介会社
  • 支援重視で、面談数よりも質を重視するカルチャーの会社
  • 分業制ではなく、両面型で裁量が持てる環境

同じ「キャリアアドバイザー」でも、1人あたりの担当数や紹介スタンス、評価制度の設計は会社によって大きく違います。

自分が感じていたしんどさが、環境や評価基準とのミスマッチだっただけというケースも少なくありません。

末永雄大 末永

「転職して業界自体を出るつもりだったけど、会社を変えたらすごく働きやすくなった」という声も多いです。


人材業界って、実は会社による差が本当に大きいんですよ。

人材業界に残ること自体を否定せず、「どんな支援をしたいか」「どんな働き方なら続けられるか」をもとに会社を選ぶことで、無理のないキャリアを築いていくことも十分可能です。

人に深く関わりたい・利他的な人

「もっと1人ひとりに丁寧に向き合いたい」「目の前の人の人生に長く寄り添いたい」 そんな気持ちが強い人にとって、今の仕事が数を回すだけに感じてしまうのはつらいことですよね。

もし支援の質を大事にしたいなら、下記のような選択肢も考えられます。

  • キャリアスクール運営や受講者サポート
  • 中長期で伴走するNPOやキャリア支援団体
  • 一部のキャリアコーチング事業(要注意)

ただし、こうした仕事も営業要素や数字目標が伴うことはあります。「どう関わりたいか」「自分が続けられるスタイルか」は、事前にしっかり見極めておくのが大切です。

末永雄大 末永

“人に向き合いたい”って思ってる人ほど、キャリアコーチングに惹かれることもありますが、実際にはtoC営業で結構ハードな面もあるので、誤解のないようにしたいですね。

利他的な思いはすごく大切な強みですが、「どう関わるのが自分らしいか」まで考えたうえで、選択肢を絞っていくのがおすすめです。

キャリアアドバイザーの転職事例

弊社で活躍をしているメンバーにも人材紹介のキャリアアドバイザーから転職をしてきた者がおります。

どんな理由やどんな領域にいたのかも紹介します。

28歳/物流業界特化CA→弊社CA職へ

男性:29歳

物流業界特化のCA→弊社CA職へ

物流業界特化のCA

成長企業で、仕組みに興味があり入社をしました。ただ領域特化でとにかく量をこなさなければならず疲弊してしまいました。


仕事や一緒に働くメンバーは好きでしたが、より営業の専門性を極めたく転職をしました。

29歳/医療領域特化のCA→弊社営業へ

男性:29歳

医療領域特化のCA→弊社へ

医療領域特化のCA

元々人材に興味があり、医療業界の人材紹介で働いていました。


仕事自体は好きでしたが、医療業界の人材紹介にありがちな数回しのようなスペックマッチに対して抵抗感がありました。

キャリアアドバイザーの転職にエージェントが役立つ理由

ここまでご紹介してきたように、キャリアアドバイザーを辞めたくなる理由には、環境や制度だけでなく、「期待とのギャップ」や「見えない不安」といった、感情的な要素が大きく関わっています。

人の支援をしてきた自分だからこそ、「もっとできると思っていた」「もっと意味のある支援がしたかった」と期待も大きくなりがちです。

でも、その気持ちをうまく整理できないまま転職してしまうと、また同じような悩みにぶつかってしまうことも少なくありません。

そんなときこそ、「自分は何にモヤモヤしていたのか」「これから何を大事にして働きたいのか」を他者との対話を通して整理することが、とても大切になってきます。

弊社のすべらないキャリアエージェントでは、いきなり求人を紹介するのではなく、まず「考え方の整理」から寄り添う転職支援を大切にしています。

同じキャリアアドバイザーからの転職なら

弊社は、会社に依存せず、自分の実力や専門スキルでキャリアを築いていける人材のキャリア支援を提唱しています。

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キャリアアドバイザーからの転職に関するよくある質問

最後によく聞かれる質問例をいくつか紹介します。

キャリアアドバイザーの経験は、他業界でも評価されますか?

はい、特に対人スキルや調整力、提案力などは他業界でも十分活かせる経験です。

IT、SaaS営業や人事、カスタマーサクセスなどで高く評価されるケースもあります。

このまま人材業界で働き続けるのはありですか?

もちろんです。同じ業界でも、紹介スタイルや社風によって働き方は大きく変わります。無理なく働ける環境を選ぶことで、長くキャリアを築いていけるケースも多いです。

転職するか迷っています。相談だけでも大丈夫ですか?

はい、大丈夫です。私たち「すべらないキャリアエージェント」は、いきなり転職をすすめることはありません。まずは今の状況やお悩みを一緒に整理するところからサポートしています。

転職エージェントはどう選べばいいですか?

転職理由や今後のキャリアの方向性を深掘ってくれるかが大切です。求人紹介だけでなく、考え方の整理や面接対策を含めてサポートしてくれるところを選ぶと失敗が少なくなります。

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