
【3ステップ】転職の企業研究のやり方|どこまで必要かもプロが解説
転職の企業研究は「やり方」と「どこまでやるか」で差がつきます。3ステップでの効率的な進め方、3C分析のやり方、面接で活かすコツまで現役キャリアアドバイザーがまとめました。
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転職活動で企業研究が必要な3つの理由
転職活動の企業研究は、新卒の就活と違って「なぜここに転職したいのか」を自分の言葉で語れる状態を作るための作業です。忙しい中でも避けて通れない理由は、大きく3つに整理できます。
選考通過率が上がる
企業研究をしっかりやると、書類選考と面接の通過率は明らかに変わってきます。なぜなら、面接官が見ているのは「経歴の派手さ」ではなく、うちの会社で何を成し遂げたいかが言語化できているかだからです。
中途採用の面接では、課長や部長クラスが志望動機や逆質問を聞きながら、自社の事業を理解しているか、自分の経験と接続できているかを見ています。
ここで企業研究の量と深さがそのまま回答の説得力に直結するんです。
入社後のミスマッチを防げる
選考通過と同じくらい大事なのが、入社後のミスマッチを未然に防ぐ役割です。厚生労働省の雇用動向調査でも、転職入職者の早期離職には労働条件の不一致や仕事内容のズレが上位で並んでいます。
これらは企業研究で事前に下調べできる領域です。公式サイト・IR・口コミサイトを組み合わせて、事業内容や評価制度、組織の雰囲気をおさえておきましょう。
勤務時間や残業の傾向まで把握しておくと、入社後のギャップを大きく減らせます。
私たちの転職支援でも、内定後に企業研究を追加でやり直してもらうことがあります。
時間が取れない人ほど、入社後の後悔リスクは大きくなりやすいです。
最初の30分でも調べる習慣をつけてみてください。
業界研究との違いを理解できる
業界研究と企業研究は、転職活動でセットで語られがちですが、目的と深さが違います。順番としては業界研究から企業研究へ降りていく流れが基本で、業界全体の構造を掴んでから個別企業に進む方が効率的です。
| 比較項目 | 業界研究 | 企業研究 |
|---|---|---|
| 目的 | どの業界を選ぶか決める | 応募・入社判断と面接対策 |
| 範囲 | 市場規模・主要プレイヤー | 事業内容・組織・財務 |
| 情報源 | 業界白書・四季報 | 公式HP・IR・口コミ |
| やる時期 | 転職活動の最初 | 応募前〜面接前〜内定後 |
中途採用では、新卒のように複数業界を網羅する必要はありません。今の経験を生かせる業界を1〜2に絞って、その中の数社に対して企業研究の時間を集中させるのが現実的です。
中途採用の企業研究は新卒と何が違う?
中途採用の企業研究は、新卒の網羅型とは別物です。新卒は業界全体や主要企業を広く調べますが、中途では自分の経験が活きる職種とその会社の現在の課題を深く掘り下げます。
中途採用の面接官が見ているのは、即戦力として配属部署で何ができるかです。だからこそ企業研究は応募ポジションの仕事内容と求められる役割に焦点を当てると、回答の解像度が一気に上がります。
応募する職種が今の経験と地続きなのか、未経験なのかでも調べる視点は変わります。経験が地続きなら現場の課題に踏み込み、未経験なら業界水準と必要スキルから埋めていく順番がおすすめです。
中途採用の企業研究は、ほぼ職種研究とイコールだと考えてください。
「この会社のこの職種で、自分の経験はどこに刺さるのか」を1社ずつ言語化できれば、面接でも逆質問でも芯のある会話ができますよ。
【3ステップ】転職活動の企業研究のやり方
転職の企業研究は、応募前・面接前・内定獲得後の3ステップに分けると、忙しい中でも無駄なく進められます。やみくもに調べるのではなく、各ステップの目的に合わせて深さを変えるのがコツです。
転職活動の企業研究3ステップ
Step1:応募前にざっくり全体像を掴む
応募前の企業研究は、1社あたり30分〜1時間で応募可否を判断できるレベルを目指します。深掘りはまだ早いので、公式サイトの会社概要、求人票、事業内容に絞って情報を集めるのがおすすめです。
具体的には、設立年・社員数・事業内容・募集ポジションの仕事内容・必須スキルを最低限おさえます。ここで自分の経験と接点があるなら次の選考エントリーへ、接点ゼロなら他の求人を優先する判断材料にします。
応募前にやり過ぎると、選考が進む前にエネルギーを消耗してしまいます。
1社あたりの時間を区切って、応募の合否を出すための最低限に絞るのが続けるコツです。
Step2:面接前に深く掘り下げる
面接前の企業研究は、1社あたり1〜2時間かけて志望動機と逆質問の材料を仕込む段階です。会社のビジネスモデルと最近の動きを掴んだ上で、自分の経験との接点を言語化していきます。
公式サイトのIR資料、社長メッセージ、プレスリリース、社員のインタビュー記事を順番に読みます。並行して、業界内での立ち位置を3C分析の枠で競合と比較しておくと、逆質問の質が一段上がります。
面接前に必ずやってほしいのは、企業の課題仮説を1つ持っていくことです。
「この会社は今〇〇に課題を抱えていそう。だから自分の△△の経験で貢献できる」と話せれば、面接官の印象に残ります。
Step3:内定獲得後に意思決定材料を揃える
内定後の企業研究は、1社2〜3時間かけて本当にこの会社に入っていいかを判断するための情報集めです。選考前には見えづらかった社風、評価制度、労働時間の実態を確認します。
特に効果的なのは、社員口コミサイトとOB訪問の併用です。ワンキャリア転職(旧 ONE CAREER PLUS)のように現役社員や元社員の選考体験談が読めるサイトの活用がおすすめです。
体験談を読めば、入社後の働き方をリアルにイメージしやすくなります。
OpenWorkや社員のSNS発信もあわせて確認してみてください。気になる点が見つかったら、入社前に人事へ質問して納得してから判断する流れが安心です。
内定後に見つかったマイナス情報は、入社前の交渉や辞退の判断材料に使えます。
誠実に答えてくれない会社は、入社後のコミュニケーションも同じ温度感だと思って判断してください。
選考前後で口コミや働き方の解像度を上げたい人は、企業情報サービスの併用がおすすめです。
気になる企業の情報を知りたい人におすすめのサービス
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ワンキャリア転職(旧 ONE CAREER PLUS)
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企業研究で調べるべき項目(3C分析テンプレ付き)
企業研究で何を調べるか迷ったら、フレームワークの3C分析を使うと一気に整理できます。
3CはCompany(自社)・Customer(顧客)・Competitor(競合)の3つの視点で会社を見る方法で、新卒の就活より中途転職のほうが相性が良いんです。
Company(自社)で調べる項目
Companyでは、応募先企業そのものの基本情報と内部の構造を整理します。設立年、資本金、社員数、売上、事業内容、経営理念、強み、組織体制が中心の項目です。
特に中途で重視したいのはどこで売上を作っているかと直近3年の業績推移です。上場企業ならIR資料の決算説明資料が一番情報量が多く、ここに目を通すだけで7割は掴めます。
非上場企業でも、公式サイトの会社概要・事業紹介・採用ページ・ニュースリリースで近い情報量に到達できます。
Companyで一番見落としがちなのが、組織図と評価制度です。
「自分の上司になる人は何階層上か」「評価軸は売上か成果か行動か」まで踏み込めると、入社後の働き方がイメージしやすくなりますよ。
Customer(顧客)で調べる項目
Customerは、その会社のサービスや商品を誰が買っているかを整理する項目です。BtoBかBtoCか、顧客の業界、企業規模、年齢層、購買の意思決定者まで掘り下げます。
顧客像が見えると、自分が入社後に向き合う相手のイメージが湧きます。例えば営業職なら、相手が経営層か現場担当者かで仕事の難易度も学べるスキルも全く違うんです。
求人票や事例ページ、導入企業ロゴから読み取るのが基本です。
Customerを調べると、その仕事のやりがいの源泉が見えてきます。
顧客の課題が大きいほど、自分の仕事のインパクトも大きくなりやすいので、ここは応募判断の重要ポイントです。
Competitor(競合)で調べる項目
Competitorは、応募先企業と同じ市場で戦っている他社を3社程度選んで比較します。市場シェアや価格帯、ターゲット顧客の重なりを軸に整理すると、応募先企業の独自性が浮かび上がります。
競合を調べる目的は「なぜこの会社を選ぶのか」を相対的に説明できるようにすることです。
面接で同業他社ではなく当社を選んだ理由を聞かれたとき、競合と比較した上での答えがあるかどうかで説得力が大きく変わります。
競合分析は、転職会議や四季報、業界レポートを使えば1時間ほどでベース情報が集まります。
そこに自分なりの仮説を1つ立てておくと、面接でも逆質問でも武器になりますよ。
3C分析シートの使い方とテンプレ例
3C分析は、ノートに走り書きするより専用のシートで管理する方が見直しが楽になります。エクセル、Googleスプレッドシート、紙のノート、どれでも構いません。
3C分析シートの基本フォーマット
- 項目列:Company・Customer・Competitor の3行
- 内容列:調査結果の要点を箇条書き
- 出典列:どのページや資料で確認したかURLや書籍名
- 仮説列:自分なりの解釈や気づき(最重要)
仕事用のクラウドストレージや個人のNotionに、企業1社につき1ファイルで保管しておくと、面接当日の朝に見返すだけで頭が整理されます。
シートで管理する一番のメリットは、面接前夜に見直したときに思い出すスピードが速くなることです。
「仮説」列を必ず入れるのがポイントで、ここが空欄のシートはただの情報コピペで終わってしまいます。
企業研究はどこまでやればいい?かける時間の目安
企業研究で多くの人が悩むのが「どこまでやれば十分か」です。結論から言うと、応募前30分〜1時間、面接前1〜2時間、内定後2〜3時間で、1社あたり合計4〜6時間が現実的な目安になります。
選考が進む3〜5社に対してこれをやるとすると、トータルで12〜30時間ほどの作業ボリュームです。
働きながらだと多いと感じるかもしれませんが、書類選考から内定までの2〜3ヶ月で割れば、1日10〜15分の積み上げで足ります。
問題は「企業研究をしない」「面倒だからスキップする」という選択肢を取ったときです。書類選考は通っても、面接で志望動機があやふやになり、結局お見送りになるケースが圧倒的に多いです。
時間がもったいないと感じる気持ちは自然ですが、面接で落ちるロスのほうが大きくなりがちなので、最低限の研究時間は確保しておきましょう。
企業研究にかける時間が捻出できない最大の原因は、応募社数を絞り切れていないことです。
30社にエントリーして全部に1時間ずつかけるのは無理ですよね。
本気で行きたい5〜7社に絞って、その分1社あたりの研究時間を増やすほうがリターンは大きいです。
限られた時間で企業研究まで手が回らないという悩みは、応募先の選定をプロに任せると一気に解消できます。
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企業研究を志望動機・面接対策に活かす方法
企業研究は調べて終わりではなく、志望動機と面接対策に変換して初めて意味があります。せっかく集めた情報も、自分の経験と紐づいていなければ面接官には響きません。
志望動機に組み込むテンプレート
志望動機の本質は、自分のありたい姿と、応募企業で得られる経験が重なる部分を言葉にすることです。「人に勧められたから」だけでは、面接官に軸がない人と判断されてしまいます。
志望動機の組み立て6ステップ
- 結論:御社で〇〇を実現したい
- 転職目的:自分のありたい姿との重なりを伝える
- 仕事内容:御社の〇〇業務でこんな貢献ができそう
- 覚悟:〇〇は大変だが、そこも理解した上で挑戦したい
- 強み:これまでの〇〇の経験を活かして成果を出したい
- 共感:御社の理念やカルチャーで共感する点
このテンプレに3C分析シートで集めた情報を流し込むと、企業ごとに固有の志望動機が完成します。注意点は、企業の魅力を並べるだけで終わらないことです。
面接官が知りたいのは「あなたにとって、うちに入ることがどんな意味を持つのか」なので、自分主語で組み立ててください。
志望動機は、ありたい姿と現状のギャップを埋めるアクションと、応募企業で得られる経験の重なりです。
この重なる部分を素直に話せれば、面接で迷うことはなくなりますよ。
面接で「企業研究してきたな」と思わせる伝え方
面接で企業研究の量を伝えるコツは、企業の課題仮説と自分の経験を接続して話すことです。
「〇〇に詳しいです」ではなく「御社は今〇〇という課題を抱えていそうで、自分の△△の経験で貢献できます」という構造が一番刺さります。
逆質問でも同じです。御社の決算説明資料を踏まえた上で、自分の経験が活きそうな領域について現場の実情を聞くと、企業研究の成果が自然に伝わります。
オープンクエスチョン形式で、自分の経験と接続できる質問を3つ用意していくと、面接官の評価が一段上がります。
逆質問の良し悪しで合否が決まる面接も少なくありません。
暗記した質問より、その日のやり取りから派生した質問のほうが好印象につながりますよ。
志望動機の作り方をさらに深掘りしたい人は、以下の関連記事もあわせて参考にしてみてください。
「めんどくさい」を解消する転職エージェントの活用法
企業研究が「めんどくさい」と感じる気持ちは、現職で忙しく働く転職希望者なら誰もが通る道です。
ただ、ここでスキップしてしまうと選考通過率がそのまま下がるので、効率化の手段として転職エージェントの活用が有力な選択肢になります。
転職エージェントは、企業の採用担当者から直接ヒアリングした情報や、過去の選考事例、内部の組織情報を保有しています。
リクルートエージェントやdodaのような大手のキャリアアドバイザーは、面接で何を聞かれるかや過去の合格者の志望動機までフィードバックしてくれます。
転職エージェントによって得意領域や保有求人が違うので、2〜3社の複数登録で相性の良い担当者を見つけるのがおすすめです。
働きながらの転職活動では、自分で調べる時間と人に聞く時間を組み合わせるほうが、結果的に短期で内定にたどり着けます。
転職エージェントを使うと、企業研究の時間が半分以下になることもあります。
1社で完結させる必要はないので、まずは2社くらい登録して、企業情報の中身が濃い担当者を見極めてみてください。
20代後半〜30代の転職では求人枠の動きが早く、気になる企業の選考が埋まる前に動く人が結果を出しています。情報を取りに行く意味でも、まず大手から登録するのが定番です。
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企業研究に関するよくある質問
転職活動の企業研究について、相談現場でよく寄せられる質問をまとめました。気になるところだけでも目を通してみてください。
企業研究を全くしないで面接を受けたらどうなる?
ほぼ確実に志望動機と逆質問の質が下がり、お見送りの確率が上がります。最低限、公式サイトの会社概要と事業内容、求人票の3点セットだけは目を通してから面接に臨むのがおすすめです。
業界未経験でも企業研究は可能?
業界未経験でも企業研究は十分可能です。むしろ未経験だからこそ、業界研究と組み合わせて市場構造を把握すると、自分の経験がどこで活きるかの仮説が立てやすくなります。
中小企業で情報が少ない場合はどうすればいい?
公式サイトの代表メッセージ、社員インタビュー、SNS発信、口コミサイトの順に当たります。情報が薄い分、面接で自分から質問して情報を取りに行く姿勢を見せると好印象につながります。
企業研究ノートとシートのどちらが使いやすい?
直感的にメモを取りたいならノート、複数社を比較したいならスプレッドシート形式のシートが向いています。3C分析の項目を統一しておけば、ノートでもシートでも面接前の振り返りスピードはほぼ変わりません。
ここまで企業研究のやり方とどこまでやるかの目安を整理してきました。情報収集と並行して求人選定を効率化したい人は、以下の大手エージェントから登録を進めるのがおすすめです。
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幅広い選択肢の中から求人を提案してもらいたい、大手企業や人気企業への転職を検討しているという方は登録しておきましょう。
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逆に企業研究が浅い人は、ほぼ例外なく志望動機がふわっとします。
「成長したい」「貢献したい」だけだと、どの会社にも当てはまるので印象に残らないんです。
書類で通っても面接で落ち続ける場合は、企業研究不足が原因のことが多いですよ。