薬剤師が転職を成功させるには?成功事例から分かるポイントを徹底解説

薬剤師が転職を成功させるには?成功事例から分かるノウハウやポイントを解説

    薬剤師の転職における成功とはどういうことなのか、そしてその成功を掴むためにはどのようなポイントをおさえると良いのかを、独自に集めた転職成功事例をもとに徹底解説していきます。

この記事を書いた人
末永雄大

末永雄大

新卒でリクルートエージェント(現リクルート)に入社。数百を超える企業の中途採用を支援。2012年アクシス(株)設立、代表取締役兼転職エージェントとして人材紹介サービスを展開しながら、年間数百人以上のキャリア相談に乗る。Youtubeチャンネル「末永雄大 / すべらない転職エージェント」の総再生回数は2,000万回以上。著書「成功する転職面接」「キャリアロジック
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薬剤師の転職成功実例

薬剤師に限らずですが、転職における成功とは、希望の転職先に内定をもらうだけでなく、転職後に理想とするキャリアや働き方を実現できていることも含まれます。

しかし、「どんな職場を選べば満足できるのか」「自分に合う転職先とは何か」といった不安や疑問を抱える方も多いのではないでしょうか。

そこでこのパートでは、弊社の独自調査をもとに集めた薬剤師の転職成功事例を紹介します。実際の体験談から、転職がうまくいった要因や、成功のポイントを探っていきましょう。

調剤薬局への転職

調剤薬局は薬剤師転職のなかでも求人数が多く、さまざまな職歴の人が転職を成功させています。求人数が多く求人が多様だからこそ、目的や希望条件を明確にして転職に臨むことが大切です。

大手調剤薬局へ転職
(門前薬局→大手調剤薬局)

元々は個人経営の門前薬局に勤務していましたが、結婚を機に名古屋に引っ越しをしなければならなくなり、やむなく退職しました。


アットホームな職場環境で働きやすかっただけに退職は本当に辛かったです。


名古屋に引っ越してすぐに、大手調剤薬局の店舗への転職が決まりました。処方箋数が全然違って多く、仕事も大変だったのですが、大手なだけに福利厚生がしっかりしており、産休・育休をしっかり取ることができました。


以前の職場では産休・育休を取得するのが難しかったと思うので、結果的に転職してよかったです。

出典:独自アンケート調査

転職成功ポイント

  • ライフステージに合わせて福利厚生が整った企業を選んだこと

  • 働き方よりも将来の安心を優先した判断

末永雄大 末永

産休・育休を含めた長期的なライフプランの視点で転職先を選んでいますね。


自分の希望条件やキャリアを明確にしておくことで、理想の求人に出会いやすく転職活動中の迷いも少なくなります。


今回のケースでいえば、大手薬局への転職は、処方箋数が多く業務量が増える場合があり、体力的・業務的な変化に対応できる準備が重要になることも分かりますね。

大手調剤薬局への転職
(ドラッグストア併設調剤薬局→内科 門前薬局)

ドラッグストアに併設されている調剤薬局へ勤務していましたが、専門性を高めスキルアップをしたいと考え、内科の門前薬局へ転職しました。


病院と連携がしっかり取れている薬局だったため、医師とのやりとりも頻繁でコミュニケーション力がさらに身についたように感じました。徐々にですが、しっかり専門性を高められたと思っています。


門前薬局での勤務が自分に本当にあっていたようで、働きぶりを評価してもらうことができ、エリアマネージャーに抜擢されるまでになりました。あの時、思い切って転職して良かったです。

出典:独自アンケート調査

転職成功ポイント

  • スキルアップを目的に転職先を選定

  • 医師との連携機会が多い薬局を選び、専門性を高める意欲を明示したこと

末永雄大 末永

スキルアップ目的の転職では、処方科目や病院との連携度合いを確認しておくと良いですね。転職後も、実務経験のなかで評価され、キャリアアップにつながった好事例です。

調剤薬局への転職
(病院薬剤師→調剤薬局)

長年、病院薬剤師として勤務してきましたが、年齢も重ね、体力的にも不安を感じたため、無理なく働ける調剤薬局への転職をすることにしました。当時、年齢は高めだったのですが、病院薬剤師としてのスキルが活かせる門前薬局へ転職を叶えることができました。


当初は、自分の体力的な面に不安があって転職したのですが、転職した調剤薬局はアットホームな環境で、働きやすく仕事にもだいぶ余裕が生まれてきました。


人材育成などを積極的におこなえるようにもなり、周りから頼られる存在になれたと思っています。病院薬剤師の時は忙しいの一言だったのですが、今は人材育成や薬局全体のサービスの質向上など、新たな目標に向けて取り組んでいます。

出典:独自アンケート調査

転職成功ポイント

  • 年齢・体力的な変化を見越して、無理のない職場環境を選んだこと

  • 病院でのスキルを活かせる門前薬局を選定

末永雄大 末永

体力や働き方の変化に応じて、キャリアダウンではなくキャリアの再設計として転職を考えることが大切です。


今回の実例では、過去の経験を活かしつつ、働きやすさとやりがいをどちらも実現していますね。

調剤薬局への転職
(製薬会社 MR→調剤薬局)

私はこれまでMRとして製薬会社で勤務していました。


しかし、無理が祟り自分が体を壊してしまい、会社を退職してしばらく静養することで、やっと回復することができました。


次の職場でも、薬剤師の資格は活かしたいと考えていたため、周りのアドバイスをもらい調剤薬局へ転職することに。


調剤業務が未経験だったのですが、ご縁があり駅チカの調剤薬局へ転職を叶えることができました。残業も少なく無理なく働ける環境だったこと、MRで培ったコミュニケーションスキルを活かせる場面が多いため、かなり働きやすい環境です。


MRとしての経験をフルに活かせるおかげもあって、今は管理薬剤師として新しいことにチャレンジしています。

出典:独自アンケート調査

転職成功ポイント

  • 働き方を見直し無理のない職場環境を優先

  • MRで培ったスキルを新しい職場でも活用

末永雄大 末永

業界内での業種変更であっても、過去の経験をどう活かすかを明確にすることが重要です。


今回のケースでは、自己分析と受け入れ体制のある職場選びが成功要因と言えますね。


調剤業務が未経験の場合でも、現職でのスキル・経験を評価してもらえる職場を探すことで、転職後の働きやすさや活躍が期待できます。

ドラッグストアへの転職

ドラッグストアも求人数が比較的多いです。販売する商品の違いや調剤業務の有無など勤務先によって働き方はさまざまですが、基本的には薬剤師以外の業務も手広く経験したい人が転職するケースが多いですね。

さまざまな業務を経験できる一方で、薬剤師としての業務は少なくなる傾向にあるので、自分の得たい経験やスキルを明確にしておくことが大切です。

ドラッグストアへ転職
(調剤薬局→大手ドラッグストア)

調剤薬局の薬剤師として勤務していましたが、毎日繰り返しの作業が性に合わず、大手ドラッグストアへ転職しました。


社員は私1人で後はアルバイトと、薬剤師が店長を担う職場だったので、これまでの環境とは一気に変わり、店舗運営から売上管理、マネジメントまで担うことになり、戸惑いの連続でした。


シフトの穴を埋めるための勤務、夜の勤務などもあり生活スタイルも一気に変わりましたが、さまざまな業務に携われ自分が大きく成長していると思える環境だと思います。


大手ドラッグストアなので県内の店舗異動が頻繁にあるのですが、また新しい環境で仕事ができるので、私には合っているように感じています。

出典:独自アンケート調査

転職成功ポイント

  • 自分に合った成長できる環境を求めて転職

  • 店舗運営まで含めたスキルを磨くことで、やりがいを実感

末永雄大 末永

「業務の幅を広げたい」「自己成長を感じたい」と考えている人には、ドラッグストアの総合的な業務経験が大きな刺激になる場合があります。


ただし、業種や転職先によっては前職からの変化が大きい場合があるので、事前の相性確認が重要になります。

病院薬剤師への転職

病院薬剤師は調剤薬局やドラッグストアに比べると求人数が少なく転職難易度もやや高い傾向にあります。

また、医師との連携や患者対応がありイレギュラーな業務が多いです。働き方や自分の体力・スキルをしっかり理解することが転職成功につながります。

病院薬剤師への転職
(調剤薬局→病院薬剤師)

新卒で調剤薬局へ勤務し、薬局長を勤め管理職という立場で活躍してきました。実は長年病院薬剤師になることが夢だったのですが、当直や緊急対応のことを考えると体力的にもギリギリだと考え、ダメもとで思い切って転職活動を開始し、熱意をしっかり伝えたことで、運よく念願の総合病院の病院薬剤師に勤務することができました。


もちろん、仕事内容も調剤薬局とは全然違い、入院患者の対応、医師や看護師との連携も重要です。夜勤もありそれなりに忙しいですが、ずっと夢だった仕事につけたので、全力で毎日頑張っています。

出典:独自アンケート調査

転職成功ポイント

  • 熱意を持って挑戦したこと

  • 管理職経験も評価された可能性あり

末永雄大 末永

年齢や経験にかかわらず、「やりたい」という熱意を伝えることは、キャリア転換において強力な武器になります。


今回のケースでは、病院勤務のリアルを理解し、納得したうえでチャレンジした姿勢も成功のカギと言えますね。

薬剤師転職を成功させるポイント

ここまで薬剤師の成功実例をご紹介しましたが、まとめると転職成功者は以下のポイントをおさえていますね。

それぞれの成功のためのポイントについて説明していきます。

自分の希望条件とキャリアを明確にする

転職成功者は、自分の希望条件とキャリアを明確にしています。

末永雄大 末永

明確なキャリアビジョンあるいはライフプランと、給料・福利厚生・勤務地など絶対に外せない条件を決めておくと、希望の求人に出会いやすくなります。

さまざまな求人情報を見たり複数の選考を受けたりすると、選択肢が増えるぶん迷いも生じてしまいがちで、あれもこれもと条件を追うと、転職先とのミスマッチが起きやすくなってしまいます。

しかし、キャリアビジョンや希望条件をしっかり持っていれば、それが軸となるので、判断がしやすくなり迷うことが少なくなります。

自分のキャリアビジョンや希望条件は、いわば転職活動の道標となる存在ですね。

高い意欲、向上心を見せる

転職成功者は、年齢に関係なく高い意欲と向上心を面接でアピールしています。

末永雄大 末永

先述した成功体験者の実例でも、病院薬剤師への夢を諦められず転職で熱意を見せたことで一般的には難しい病院への転職を決めることができた人がいましたね。

なので、転職を成功させるためにも面接では受かるための受け答えをするだけではなく、しっかりと自分の考えていること目指していることを伝えるように意識してみましょう。

成功体験者のように、高い意欲、向上心を見せたほうが、採用する側の評価も高くなり、内定獲得につながりやすいのです。

自分の強みを活かせる求人を選ぶ

転職成功者は、自分の強みを明確に把握し、それを活かせる求人を選んでいます。

中途採用の場合、年齢にもよりますが、まったくの未経験者よりも即戦力として活躍できる経験者が求められる傾向にあります。

異業種へ転職する場合は、未経験者の扱いになることが多いので、現職までの経験で得た「強み」を次の職場でどのように活かせるかを考えることが重要です。

末永雄大 末永

自己分析を行うと、自分の強みや経験、活かせるスキルなどを洗い出すことができます。


求人を探すとき、履歴書や職務経歴書の作成のとき、面接のときなど転職活動ではかなり使う場面が多いので、事前にしっかりおこなっておきましょう。

末永雄大 末永

自己分析といっても自分を客観的に見る必要があるので、薬剤師特化の転職エージェントにサポートしてもらいながらブラッシュアップしていきましょう。


自己分析の壁打ちをするなら、大手エージェントで手厚いサポートが受けられるマイナビ薬剤師ファルマスタッフがおすすめです。

薬剤師におすすめの転職エージェント

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薬剤師は転職を複数回経験する人が少ないため、自己分析で何をすれば良いかわからず手をつけられない人が多いです。

下記の記事では、一人でもすぐに自己分析を始められるように詳しい解説が載っているので、ぜひチェックしてみてください。

入社後のギャップを事前に知っておく

転職成功者は、入社後のギャップを想定して転職をしています。

例えば調剤薬剤師から調剤薬剤師など同じ業種で転職する場合でも、大きく仕事内容が変わることがありませんが、1日に対応する処方箋数、対応する診療科目などは店舗によって大きく変わります。

また、調剤薬剤師から異業種へ転職する場合には、仕事内容も大きく変わるだけでなくコミュニケーションの取り方が大きく変わる場合もあります。

このように、薬剤師の転職は業種間だけでなく地域・店舗によっても差があるため、入社前後のギャップを感じやすいのが特徴です。

転職成功者は、今の仕事と比較してどのようなギャップが生じ、自分がそのギャップについていけるかなどを冷静に判断していますね。

末永雄大 末永

入社前後のギャップを理解しておくと、転職のミスマッチが起こりづらいだけでなく、選考でも自分のスキルや経験の活かし方を明確に伝えられるようになりますよ。

【年齢別】薬剤師転職を成功させるための注意点

薬剤師の転職を成功させるためにはいくつか注意点もあります。薬剤師の場合は、とくに年齢によって転職市場での評価や難易度が変わってくるので、年齢区分ごとに解説していきます。

1年目

転職市場では、基本的に3年以内の転職は「早期離職」と呼ばれます。そのため、1年目で転職する場合には以下の点を注意するようにしてください。

  • 転職理由は納得できる理由か確認する
  • 直近の職務経験より自分の汎用的な強みに重点をおく

1年目の転職で、もっとも重要視されるのは「転職理由」です。

転職市場では基本的に、長期的な活躍が見込まれる即戦力の人材が求められています。そのため、なぜ1年目で転職しようと思ったのか納得できる理由がないと、またすぐに辞めてしまうだろうと不信感や懸念を持たれてしまいます。

早期の転職理由として理解を得られやすいのは以下のようなケースです。

早期離職で比較的理解を得られやすい理由

  • 企業側の原因(業績悪化/人間関係の不和など)
  • 親族の転勤・介護
  • 病気(現在は回復している)

勤め先に問題があったり、やむを得ない事情があったりする場合は企業側からの理解を得られやすいですが、愚痴に終始してしまうと他責思考のある人だと認識されてしまいます。

問題点は客観的な視点から伝えるよう意識し、転職によって環境を変えることで前向きに頑張りたい旨を伝えるようにしましょう。

末永雄大 末永

1年に満たない職務経験では、スキルが身についたと評価されにくいので、どこでも発揮できる汎用性のある強みをアピールすると評価されやすくなりますよ。

20代

転職を考える薬剤師にとって、20代でかつ3年以上の実務経験がある状態は、キャリアチェンジにもキャリアアップにも適したタイミングです。

たとえば、「企業薬剤師に挑戦したい」「調剤から病院に戻りたい」「今よりも働きやすい環境で続けたい」といった希望も、比較的通りやすい年代と言えますね。

このように選択肢が多くなる時期だからこそ、次のポイントに注意して転職活動を進めましょう。

  • 希望条件はあやふやにせず明確にする
  • キャリア設計に合った求人を見つける
  • 転職はゴールでないことを再認識する

20代の薬剤師が転職を成功させるためには、希望条件をあいまいにせず、「年収を上げたい」「土日休みがいい」「企業で働きたい」など、自分が求める働き方を明確にすることが大切です。

薬剤師の求人は一見似ていても、業務内容や職場環境に差があるため、はっきりした基準がないとミスマッチが起きやすくなってしまいます。

また、「管理薬剤師を目指したい」「在宅医療に関わりたい」などの将来的なキャリアビジョンに沿った求人を選ぶことも重要です。

末永雄大 末永

20代での転職はゴールではなく、長期的なキャリア形成の一歩です


20代は将来性が評価されやすく、エージェントからのサポートも充実しているため、プロの力を借りながら自分に合った職場を見つけていくのがおすすめです。


どのエージェントを頼れば良いかわからない場合は、以下のような薬剤師の転職に特化した転職エージェントに相談してみるのがおすすめですよ。

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30代

30代は、現場経験を活かした即戦力人材として高く評価される年代です。

調剤経験に加え、店舗運営やスタッフ指導、在宅対応など、職場内で担ってきた役割が重視されます。

そのため、実績をしっかり伝えられれば、より好条件の職場やキャリアアップも狙いやすくなります。転職活動を始める前に、次の3つのポイントを意識しておきましょう。

  • 自分の成果や経験を具体的に伝える
  • 転職開始から入社までのスケジュールに余裕を持たせる
  • 未経験業種への転職は20代よりも難しくなる

30代は、即戦力として入社直後からの活躍が求められるので、採用側が入社後の活躍をイメージできるよう、自分の経験・実績を具体的にアピールしましょう。

末永雄大 末永

たとえば、「調剤薬局で10年以上勤務」だけでは、実績までは伝わりません。


「在宅医療を月30件以上担当」「後輩薬剤師3名のOJTを任されていた」など、具体的なエピソードや数値を交えて話せるようにしましょう。

一方で、即戦力として活躍が期待されているということは、未経験業種への転職は20代よりも難しくなってしまいます。

未経験の職種に挑戦したい場合は、これまでの業務経験のどこが活かせるかを整理しておくことがカギになります。エージェントに職務経歴書を添削してもらうのも効果的ですね。

また、30代は現職でも責任ある立場に立っていたり、業務が幅広いこともあるのでどうしても退職までに時間がかかりがちです。面接日程や入社希望時期などを逆算してスケジュール調整しておくとスムーズです。

40代・50代

40代以上の薬剤師が転職を目指す場合、選考ハードルが一気に上がることを念頭に置いておきましょう。

年齢に対する即戦力性、そして「何ができる人か」がシビアに見られる傾向があります。しかし、管理職経験や在宅医療の豊富な実績、人材育成などに強みがある方は、現場で長く活躍できる人材として高く評価されることもありますね。

40代以上の薬剤師の転職成功のためには、次のポイントを押さえることが重要です。

  • 転職エージェントのサポートが受けられない可能性がある
  • 実績・経験がないと求人を探すのが難しい
  • 正社員以外の働き方も視野に入れる

まず、40代以降は一部の転職エージェントで支援を断られることもあります。ですが、薬剤師に特化したエージェントであれば、年齢層に合った求人や支援実績がある場合も多いので、複数社に相談するのが良いですね。

また、採用側は「管理薬剤師としてどう店舗を運営してきたか」「人材マネジメントにどのように関わったか」などを重視します。

末永雄大 末永

もし実績が少ないと感じる場合は、在宅経験を深める、派遣から正社員登用を目指すなど、段階的なアプローチも検討してみましょう。

正社員にこだわりすぎず、派遣・パート・紹介予定派遣など幅広い働き方を視野に入れることで、希望に合う職場に出会える可能性が広がります。まずは相談から始めて、どんな選択肢があるかを把握することが第一歩です。

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薬剤師転職の成功確率を上げる資格・経験

薬剤師転職の成功率を上げるための資格や経験についてご紹介します。

昨今は、かかりつけ薬剤師制度の導入、多業種連携の医療体制の拡充などがあり、薬剤師にもより専門性を求められる時代となりました。

そのため、薬剤師資格だけでなく、より専門性の高い資格や希少性の高い経験が求められることがあります。

薬剤師転職で評価されるおもな資格・経験

それぞれの資格・経験を「難易度」と「リターン」の観点から順位づけすると、次のようになります。

順位 1位 2位 3位 4位 5位
資格・経験 在宅医療の経験 管理職経験 専門・認定薬剤師の資格 TOEIC 災害医療支援薬剤師
難易度 ★★☆☆☆ ★★★★☆ ★★★★☆ ★★☆☆☆ ★★★☆☆
リターン(難易度×効果) ★★★★★ ★★★★☆ ★★★☆☆ ★★☆☆☆ ★☆☆☆☆
解説 在宅対応のニーズは年々増加しており、求人が多く年収交渉に有利です。現場経験で評価され特別な費用も要りません。 40代以降ではとくに重要視される経験です。管理薬剤師・マネジメント経験は高く評価されますが、機会が限られやや難易度は高いです。 病院・在宅分野でとくに有利な資格です。取得まで時間・費用がかかりますが、キャリアの幅が広がります。 一部の企業薬剤師・外資系では有利になる資格です。ただし、医療英語に直結しづらく、一般の薬局・病院での影響は限定的です。 社会貢献性は高いですが、転職市場での直接的評価は低めです。行政や特定地域では一定の価値が認められます。

資格の取得には、一定の時間と費用の投資が必要であり、すべての薬剤師にとって有効とは限りません。しかし、長期的なキャリアプランを見据えたときに、自身の強みや目指す方向によっては、大きなリターンを得られる可能性が十分にあります。

専門・認定薬剤師

専門・認定薬剤師の資格があれば、その分野の専門家であることを証明でき、スキルアップやキャリアアップの転職で有利に働くことが多いです。

認定薬剤師・専門薬剤師は、言うなれば薬剤師よりも一歩レベルが上がり、特定の分野や臨床現場に即戦力として活躍できる専門家です。

専門・認定薬剤師は、以下のような活躍が期待できるため、年収アップやキャリアアップもしやすくなります。

  • 臨床現場で即戦力として活躍できる
  • 質の高い医療が可能になる
  • 医師や看護師、患者からも信頼される存在になる

専門・認定薬剤師は、医療現場で重宝されるので、転職の幅も広がる可能性が高いです。

専門薬剤師・認定薬剤師の違いを知りたい人、資格の詳細が気になる人は以下の記事を参考にしてみてください。

災害医療支援薬剤師の資格

今後需要が高まり、注目されることが予想されるのが災害医療支援薬剤師の資格です。

厚生労働省の第8次医療計画から、近年日本全土で災害が頻発していることを踏まえ、災害医療の見直しが進められていることがわかります。

医療従事者である薬剤師も例外ではなく、被災地で適切な立ち回りや対応ができる薬剤師の育成に力を入れている地域が多いです。

災害医療支援薬剤師は、災害医療の基礎知識をはじめ、医薬品の流通、被災地での医療支援活動、災害医療チームとの連携などを学び、その知識を有していることが証明されます。

また、災害医療の専門家としての活躍を証明できるのはもちろん、転職活動においては、地域医療に貢献したいなどの熱意をアピールすることができますね。

TOEIC

薬剤師と英語はかけ離れていると感じる人もいますが、英語力をつけると転職に有利に働くケースがあります。

英語力が必須条件になっているのは外資系企業に限られているため、求人自体は少ないですが、地域や業種によっては英語力が有利に働くことがあります。

例えば、以下のような求人は薬剤師の経験と英語力を活かすことが可能です。

  • 外国籍の患者さんが多い調剤薬局・ドラッグストア
  • 空港内や駅チカのOTC販売店
  • メディカルライター
  • 商社の品質管理
  • 薬事申請
  • 大手一般企業の業種

このような環境では英語力を武器に活躍できるので、上記のような職場への転職を考えている人や英語に苦手意識がない人は一度検討してみると良いですね。

在宅医療の経験

薬剤師の経験として、昨今の需要がいちばん高いと言っても良いのが在宅医療の経験です。

近年の要介護高齢者の増加や、平均在院日数の短縮などが影響し、在宅医療のニーズはいっそう高まっています。

訪問看護や訪問医療などと同じように、在宅薬剤師の活躍が期待されている背景があるため、在宅医療の経験がある薬剤師は希少性が高くなっています

末永雄大 末永

とくに在宅医療をメインにしている薬局では、今後も継続して歓迎される経験・スキルだと言えます。


在宅療養支援認定薬剤師の資格があれば、より在宅医療に関する専門知識を有していることをアピールできますよ。

管理職経験

管理薬剤師になれば、転職先の選択肢が広がり有利に進められる可能性があります。

管理薬剤師は、薬局の責任者として薬剤師を指導・監督をしていくことから、さまざまな職場で重宝されます。

調剤業務や服薬指導だけなく、管理者としての立場で仕事をしていくため、調剤薬局やドラッグストアはもちろんですが、製薬会社や医療機器メーカー、また医薬品以外を取り扱う一般企業でも、広くマネジメント経験が評価されやすいです。

管理薬剤師として活躍した経験があれば、転職によって年収アップ・キャリアアップが十分に期待できますね。

管理薬剤師についてもっと詳しく知りたい人は以下の記事も参考にしてみてください。

薬剤師の転職を成功させるなら

薬剤師の転職を成功させたいなら、転職エージェントの利用が一番の近道になります。

成功事例にもありましたが、転職ではキャリア設計・求人の見極め・情報収集といった準備が非常に重要になります。しかし、これらをすべて自分ひとりで進めようとすると、どうしても限界があり、結果的に理想の転職から遠ざかってしまいがちです。

そこで頼れる存在が薬剤師専門の転職エージェントです。転職エージェントは、薬剤師の転職市場を熟知したプロとして、以下のような幅広いサポートを無料で行ってくれます。

転職エージェントができること(すべて無料)

  • キャリア相談・方向性の整理
  • 履歴書・職務経歴書の添削とアドバイス
  • 条件に合った求人の紹介(非公開求人を含む)
  • 面接対策・模擬面接の実施
  • 年収や待遇などの条件交渉
  • 退職・入社に関するスケジュール調整や手続き など

これらのサポートを通じて、自分に合った職場に出会いやすくなるだけでなく、選考の通過率や年収アップの可能性も高まります。

末永雄大 末永

転職するかまだ迷っている段階でも、気軽に相談できるのがエージェントの強みです。転職初心者からハイクラスを目指す人まで、誰でも利用することができます。


まずは気になる転職エージェントに登録し、今のキャリアや将来について相談することから始めてみましょう。

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