病院薬剤師と薬局薬剤師の違いとは?仕事内容や年収を徹底比較!
本記事では病院薬剤師と薬局薬剤師の違いや共通点について、様々な視点から比較します。
仕事内容や年収(給料)、労働環境から、それぞれどのような人におすすめかも解説します!
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病院薬剤師のほうが薬局薬剤師よりも業務の幅が広い
病院薬剤師は薬局薬剤師よりも業務の幅が広く、病院薬剤師のみに存在する業務があります。病院のみでおこなう業務は以下の4つです。
ここからは、それぞれの業務について詳しく解説していきます。
治験
治験とは、新しい薬を開発する際に、人間に使用して安全であるか、薬効は得られるのかを調べる業務です。具体的には未承認薬の臨床試験のことであり、病院では医療の進歩のために治験をおこないます。
治験は新薬開発のために重要な試験ではあるものの、どの病院でも治験を実施しているわけではなく、日本では治験を実施している病院は少ないです。
治験に興味があり、関わりたい場合には治験を実施している病院を選ぶ必要があります。また別の選択肢としては、治験に関する調整役であるCRC(治験コーディネーター)を目指すのも1つの方法です。
救命救急業務
救命救急業務は、救命救急センターなどで救急搬送された患者への対応業務です。
医師の指示に従って、目的にマッチする適切な薬を選択します。また投与の量や方法を迅速に医師へ伝え、薬の準備もするため重要な役割です。
救命救急業務は小さなミスが許されないうえに、救急患者に対して迅速かつ正確な行動が求められます。常に最適な薬物治療を提供しなくてはならないため責任は大きいです。
製剤業務
製剤業務とは、薬物治療において、求められている効果などに応じて薬の調製をおこなうことです。
市販されている薬剤を使用しても効果が得られないときや、市販されている薬の形状のままでは治療に使用することができない場合に薬の調製をおこないます。
病院での薬物治療の向上のために重要な業務です。なお、調製するのは内服剤から注射剤に至るまで、すべての薬剤になります。
入院患者への服薬指導
入院患者に対して、薬の飲み方などを指導することも病院薬剤師の業務の1つです。
薬を処方しても、正しく服用しなくては十分な薬効を得ることはできません。入院患者が正しい量と方法で薬を服用できているかを確認し管理します。
また用法と用量の管理だけではなく、服用による副作用がないか、期待している効果が表れているのかという確認も必要です。
以下の記事では病院薬剤師と薬局薬剤師の仕事内容について詳しく書いています。違いについて理解を深めてみましょう。
薬局薬剤師のほうが年収は約65万円高い
病院薬剤師と薬局勤務の薬剤師では、薬局勤務のほうが65万円ほど年収が高いです。
転職口コミサイト「ライトハウス」に掲載された数百以上の口コミから独自に調査した結果によると、病院薬剤師の平均年収は416万円なのに対して、調剤薬局に勤務する薬剤師の平均年収は481万円でした。
そのため、生涯年収で比較するのであれば病院よりも薬局で務めるほうがより多くの年収を稼ぐことができます。
しかし、病院の中でも国立病院であれば、雇用形態が公務員となり、勤続年数を重ねるごとに年収が上がっていくため、この限りではありません。
同じ薬局薬剤師でも働く薬局によって生涯年収は大きく違ってきますので、気になる方は評価制度を面接で聞いてみることをおすすめします。
病院薬剤師は当直がある
病院薬剤師は、入院患者や救命救急に対応するために医師や看護師と同じく当直があります。
病院によっては夜勤などがあるケースもあります。夜勤は夕方から出勤する勤務スタイルで、当直は朝に出勤してから次の日の朝、または昼まで勤務に就くのが特徴です。
一方、薬局薬剤師の場合には夜勤や当直がないので勤務のリズムが安定しています。薬局薬剤師は定時の勤務が基本であり、時間外には薬局自体がしまっているので夜間の勤務自体がありません。
薬局薬剤師は定休日も決まっているためプライベートな時間を確保しやすく、ワークライフバランスを整えることが可能です。
病院薬剤師のメリットとデメリット
病院薬剤師について、メリットとデメリットを紹介していきます。病院薬剤師は薬局薬剤師と比較すると業務内容が多く、デメリットが多いような印象を受けることがあります。
しかし、患者との関わりを持つことができ、大きなやりがいを感じることも可能です。
病院薬剤師のメリット
病院薬剤師のメリットは、入院患者と直接関わることができる点です。病院薬剤師は、服薬指導など患者としっかりと関わりを持つことができます。
また、医師や看護師と協力して患者のために働くチーム医療のメンバーとして活躍することが可能ですし、業務内容が多岐にわたるため、数多くの患者と症例に関わることでスキルアップにつながります。
なにより自分の知識やスキルを十分に活かすことができるため、やりがいを感じることがメリットです。
病院薬剤師のデメリット
病院薬剤師のデメリットは業務の幅が広く、忙しい点です。また、そのような労働環境の割には比較的年収が低い点もデメリットです。給料が低すぎるとして転職する方もいます。
加えて病院によっては夜勤や当直などがあるため、自分の時間を作るのが難しいこともあります。睡眠時間が不規則になってしまい、自律神経が乱れてしまい体調を壊してしまう方もいるので自己管理が大切だと言えます。
薬局薬剤師のメリットとデメリット
薬局薬剤師について、メリットとデメリットを紹介していきます。
薬局薬剤師は、業務時間や休日もしっかりと決まっていることが多いため働きやすい環境になっています。その反面、人間関係の狭さなど職場の働きにくさを感じるケースも多くあります。
薬局薬剤師のメリット
薬局薬剤師は病院薬剤師と比較すると給料が高い点が大きなメリットです。
また、薬局勤務のため地域医療に貢献することができます。勤務時間は定時までで、休日も定まっていることが多いためワークライフバランスを整えやすいです。
薬局薬剤師のデメリット
薬局薬剤師のデメリットは、薬局という職場のため人間関係が狭い点です。人間関係でトラブルがあると気まずさを感じるなど、窮屈な部分もあり、そういったトラブルが原因で転職をする人もいます。
また同じ作業が続くことで、なかなかスキルアップできず、薬局から病院や他の勤務先へ転職することが難しくなってしまいがちです。
やりがいとスキルアップを求めるなら病院薬剤師
病院薬剤師に向いている人は、やりがいのある仕事をしたい人です。
病院薬剤師は直接患者に関わることができ、患者の健康や症状に寄り添うことができます。また、入院患者に適切な薬を提供したり、正しい服用などをしっかりと指導することも可能です。
病院では病院だけの業務もあり、様々な患者と関わることで症例を重ねられるので、スキルアップしたい人にも向いています。より多くの経験を積みたい人や専門性を磨きたい人には病院薬剤師がおすすめです。
ワークライフバランスを求めるなら薬局薬剤師
薬局薬剤師はプライベートと仕事を明確に分けたい人に向いています。給料もよく休日もはっきりしていますし、休みも取りやすいので子供のいる人に最適です。
また、薬局薬剤師であれば、休みを取って子供の学校行事などにも参加しやすいメリットがあります。
家族との時間を大切にしたい人や自分の趣味や好きなことなどに使える時間が欲しい人、ワークライフバランスを重視する人におすすめです。
自分にマッチした働き方はキャリアアドバイザーに相談してみよう
薬剤師の勤務先は病院や薬局、ドラッグストアなど複数あり、それぞれ特徴が違うため、自分にマッチした働き方を探すのは難しいですよね。
そんな人は転職サイトを利用した、キャリアアドバイザーへの相談がオススメです。
転職エージェントのキャリアアドバイザーは薬剤師の細かな業務内容や、勤務先ごとの特徴を熟知しており、あなたの希望などをヒアリングしてマッチする求人を紹介してくれます。
あなたの志向や長期的なキャリアプランを考えると、一概に病院薬剤師が良い、薬局薬剤師が良いという話ではありませんよね。
例えば、まずは3年程は病院薬剤師で多岐にわたる経験を積んだ上で、20代後半~30代を目安にその経験・スキルを活かして、薬局薬剤師へのキャリアチェンジをしていく等、キャリアアドバイザーと壁打ちしていく中で具体的なプランをすり合わせる事が可能です。
薬剤師求人を効率的に探すための転職エージェントの選び方
自分の中で病院薬剤師と薬局薬剤師は共通点や役割の違いを理解して、転職活動をするようにしましょう。そうすれば自己分析や志望動機にも活かせます。
薬剤師に特化した転職エージェントは多数存在していますが、担当キャリアアドバイザーによって質がピンキリであったり、自分との相性もどうしても発生してしまいます。
そのため薬剤師に特化した転職エージェントに複数同時登録をすると良いでしょう。2~3社登録することで、各社ごとに保有している求人を漏れなく比較検討することができます。
転職エージェントはすべて登録無料ですし、オフィスに訪問しなくてもキャリアアドバイザーとの簡易な電話面談を対応してもらえますので、まずは複数登録して面談の中でキャリアアドバイザーの質や相性を確かめてみると良いでしょう。
ここで同じ転職エージェントの立場から、オススメできる薬剤師に特化した転職エージェントをいくつかご紹介しておきますね。
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