一級建築施工管理技士はすごい国家資格？二級との違い・年収・難易度を解説

一級建築施工管理技士はすごい？年収アップと転職に強い国家資格

一級建築施工管理技士は、大規模工事現場の最高責任者である監理技術者になるために必須の国家資格です。

工事全体を統括する立場を担えることから、一般的にも「すごい」資格として評価されています。

建築施工管理技士には一級と二級がありますが、合格率や担当できる工事の規模などに違いがあります。

一級を取得すると関われる工事の幅が広がり、転職市場での需要も大きく高まります。

関連記事

【2025年最新】施工管理におすすめの転職サイト・エージェント11選！目的別の選び方も解説

一級建築施工管理技士がすごいといわれる理由

一級建築施工管理技士がすごいといわれる理由を、具体的に解説していきます。

大規模工事の「最高責任者」として活躍できる

一級建築施工管理技士は、工事金額が億単位になるような大規模工事の最高責任者として活躍できます。

大規模工事のトップである監理技術者になるには、一級建築施工管理技士または一級建築士の資格が必須です。

関連記事

一級建築施工管理技士の年収は640万円超！差が出る理由と年収アップ法

合格率が低く難易度が高い「国家資格」

一級建築施工管理技士は合格率が低く、難易度が高い国家資格といえます。

試験は一次検定と二次検定があり、合格率は一次検定が約40％で二次検定が30～40％、最終合格率は15～20％程度です。

それぞれの試験は年に1回しか実施されないため、チャンスの少なさも相まって難易度が高い資格といえます。

昇給・昇格&社内評価が上がる

一級建築施工管理技士に合格すると、昇給や昇格だけでなく、社内評価の向上も期待できます。

一級の資格をもっていると任せられる工事の範囲が広がるため、業務内容に応じて昇給や昇進できる可能性が高まります。

また、会社によっては、一級建築施工管理技士を所持していることで毎月資格手当が支給され、手当による年収アップも期待できます。

転職市場で価値が上がる

一級建築施工管理技士の資格を所持していると、転職市場でも引く手あまたの人材になります。

社内評価が高まる理由と同じで、多くの建設会社にとって一級建築施工管理技士は必須のため、需要が高いです。

また、即戦力として期待できるのも価値が高い理由の1つです。

関連記事

施工管理のホワイトランキングTOP10！残業が少ない会社と優良企業の条件

一級建築施工管理技士は何がすごい？二級建築施工管理技士との違い

一級建築施工管理技士が、二級建築施工管理技士よりも高く評価される理由は、以下のような違いがあるからといえます。

監理技術者になれるかの違い

大規模工事現場の最高責任者である監理技術者になれるのは、一級建築施工管理技士のみで、二級建築施工管理技士は担当できません。

担当可能な工事規模の違い

一級と二級では、担当できる工事規模にも違いがあります。

一級建築施工管理技士は大規模工事の現場責任者を任されますが、二級建築施工管理技士が担当できるのは小規模から中規模の工事に限られます。

試験の難易度・合格率の違い

一級建築施工管理技士と二級建築施工管理技士では、試験の難易度と合格率に明確な違いがあります。

最終合格率は、一級が15～20％程度なのに対し、二級は30～40％程度とされており、一級のほうが難易度が高い試験です。

給与面・待遇面の違い

一級建築施工管理技士は、二級建築施工管理技士と比べて、年収や待遇が高い傾向があります。

大規模工事を任されることが多く、責任の重い役割を担うため、給与や役職、手当などの面で差が出やすいからです。

転職市場での需要の違い

一級建築施工管理技士は、二級建築施工管理技士と比べて、転職市場での需要が高い傾向があります。

大規模工事に対応できる即戦力として評価されやすく、企業側の採用ニーズが高いためです。

関連記事

【2025年最新】施工管理におすすめの転職サイト・エージェント11選！目的別の選び方も解説

関連記事

未経験から施工管理への転職はエージェントが鍵！おすすめ11選と活用法

一級建築施工管理技士試験の難易度

一級建築施工管理技士試験の難易度は高く、簡単に取得できる資格ではありません。

資格取得の難易度が高い

一級建築施工管理技士は、単純に勉強をして知識を増やせば合格できる訳ではなく、実地試験もあるため難易度が高いです。

二次試験にあたる実地試験では、内容としては正しくても、正しい書き方で回答されていない場合、不正解になることもあります。

また、法令知識や具体的な根拠をもとにした判断が求められるため、全体として難易度の高い試験といえます。

経験記述が最大の壁になる

一級建築施工管理技士の試験は経験記述の問題に苦戦する人が多いです。

経験記述の問題文は一見すると曖昧にみえる問題が多いですが、実際はかなり限定された回答を求めている問題がほとんどです。

そのため、問題の意図を読み違えると失点に直結します。

勉強時間は100時間以上が目安

一級建築施工管理技士の合格に向けて必要な勉強時間は100時間以上が目安で、計画的に学習を進める必要があります。

基本的な現場知識に加えて、覚えるべき法令も多いため、十分な勉強時間を確保することが重要です。

一方で、施工管理の仕事は残業や休日出勤が多く、勉強時間を確保できずに苦戦しがちなのも実情です。

一級建築施工管理技士を目指す際の課題と克服のコツ

一級建築施工管理技士を目指していると、いくつかの課題に直面することがあります。

仕事が忙しく勉強時間を確保できない

施工管理は残業や夜勤、急な出張などが発生する場合が多く、多忙で勉強時間を確保できないという問題に直面しやすいです。

そのため、スキマ時間で細かく勉強していく方法や、短時間で効率よく勉強していく方法を取り入れる必要があります。

学習範囲は広いものの、短時間の勉強でも高頻度で繰り返していけば知識が定着しやすく、合格点に到達しやすくなります。

経験記述をうまくまとめられない

二次試験にある経験記述の問題を、うまくまとめて回答できない点も、受験者の課題の1つです。

経験記述では、現場の実務経験をもとにしながら、根拠のある論理的な回答ができるかどうかが問われます。

専門用語や法令を正しく使った文章を書くことも求められるため、苦手意識を持たずに、繰り返し問題を解いて慣れていくことが重要です。

家族・体力との両立が負担になる

施工管理の仕事自体がハードな上に、勉強時間も確保して一級を目指そうと思うと、家庭面や体力面での負担を感じやすくなります。

一級建築施工管理技士の取得には長期的な学習が必要なため、短期間で詰め込むのではなく、無理なく続けられるペースを保つことが重要です。

また、勉強時間の確保によって家族との時間が減ることもあるため、あらかじめ状況を共有し、理解を得ながら進めていくことも欠かせません。

関連記事

施工管理に向いてない人の特徴10選！適職を見つける方法も徹底解説

一級建築施工管理技士取得は難しい？目指せる会社の選び方

働きながら一級建築施工管理技士を目指す場合は、以下のような会社を選ぶのがおすすめです。

資格取得支援制度が充実している

働きながら一級建築施工管理技士を目指すのであれば、資格取得支援制度が充実している会社かどうかは重要なポイントです。

支援制度は会社によってさまざまで、受験料の負担や講習会への参加費用を補助してくれる会社もあれば、残業の抑制や休暇取得など、時間面でサポートしてくれる会社もあります。

現場経験を計画的に積める

一級建築施工管理技士には経験記述問題があるため、さまざまな現場経験を積ませてくれる会社かどうかも重要です。

単に現場を経験させるだけでなく、判断や対応まで含めた経験を積ませてもらえる会社を選ぶのがおすすめです。

勉強時間を確保しやすい働き方ができる

資格取得支援制度として時間的な配慮をしてくれる会社もありますが、もともと残業が少ない会社もおすすめです。

比較的工期に余裕があり、夜勤や残業が発生しにくい工事が多い会社であれば、勉強時間を確保しやすくなります。

一級建築施工管理技士はすごい？キャリア相談におすすめの転職エージェント

一級建築施工管理技士を目指すにあたり、キャリア相談ができるおすすめの転職エージェントはいくつかあります。

施工管理に特化したエージェント

転職エージェントの中でも、施工管理に特化している建設・設備求人データベースのようなエージェントであれば、資格取得を含むキャリア形成に最適な会社の求人を紹介してもらえます。

若手から一級取得を目指してキャリアを積んでいきたい場合は、若手の転職支援を得意とするビルドジョブもおすすめです。

施工管理ジョブは、教育体制が充実している会社求人が多いため、支援制度が充実した会社に出会いやすいのが特徴です。

また、年収アップしつつキャリア形成をしたいと考えている人には、RSG建設転職のようなハイクラス転職を得意とするエージェントもおすすめです。

関連記事

【プロが辛口評価】建設・設備求人データベースの評判・口コミの裏側に迫る

関連記事

【プロが分析】ビルドジョブの評判と口コミを徹底解説

関連記事

施工管理ジョブの電話はしつこい？評判・口コミをもとに徹底解説

関連記事

RSG建設転職の評判は？口コミの真相と年収UPのカラクリを徹底解説

ゼネコンに強い総合大手エージェント

施工管理向けに限らないリクルートエージェントのような大手総合転職エージェントは、ゼネコンなどの非公開求人も多く保有しているため活用してみるのもおすすめです。

dodaも保有求人数が多く、条件交渉に強みもあるため、勉強しやすい環境の求人を紹介してもらえます。

若手のうちからキャリアプランを考慮して転職しておきたいのであれば、マイナビエージェントもおすすめです。

ハイクラス求人に強いエージェント

一級建築施工管理技士を目指しつつハイクラス転職を目指す場合は、ビズリーチを活用して、勉強しつつスカウトを待つ方法もあります。

あわせて、ハイクラス転職に強いJACリクルートメントを併用することで、より条件のよい転職につながる可能性が高まります。

一級建築施工管理技士はすごい？よくある質問まとめ

一級建築施工管理技士がどのように「すごい」のか、よくある質問をまとめましたので、参考にしてください。

一級建築施工管理技士になるのは難しい？

一級建築施工管理技士の試験合格率は一次・二次を合わせて15～20％程度と低めです。

また、実務経験がないと対応が難しい内容も多く、取得が難しい国家資格といえます。

関連記事

引く手あまたの一級土木施工管理技士になるには？理由と二級との違いを徹底解説

一級と二級では待遇がどれくらい違う？

一級と二級では、年収が数十万円から100万円前後変わるケースも珍しくありません。

資格手当など社内での待遇に違いがあるほか、転職市場での需要にも差があります。

そのため、取得は難しいですが、多くの二級建築施工管理技士が一級を目指しています。

関連記事

一級建築施工管理技士の年収は640万円超！差が出る理由と年収アップ法

一級建築施工管理技士は大手ゼネコンにも転職できる？

一級建築施工管理技士は、大規模工事に必要不可欠な資格であり、大手ゼネコンが求める人材といえます。

大手ゼネコンは大規模工事を多く手がけているため、各現場ごとに一級建築施工管理技士を必要としています。

とくに若手の一級建築施工管理技士は希少なため、業界全体で需要が高いです。

関連記事

施工管理の転職タイミング完全ガイド【現場タイプ別】狙い目時期と評価スキル