
求人票の見方を紹介!見るべきポイントや転職成功のコツを解説
転職活動をする際に見ることになる求人票の見方のポイントを現役の転職エージェントが徹底的に解説します。
また、求人票を見る際に気を付けるべき項目や転職を成功させるコツも併せて解説してますので、ぜひ参考にしてください。
求人票で見るべき4つのポイント
求人票には多くの情報が載っていますが、まず押さえるべきは給与・勤務時間・休日・保険の4つです。判断の基準となる数字とあわせて確認しましょう。
| ポイント | 見るべき基準 |
|---|---|
| 給与 | 手取りは額面の約8割。インセンティブ込みか固定かを分けて見る |
| 勤務時間・残業 | 固定残業45時間は残業前提の目安。基本給と残業代を分ける |
| 休日 | 年間休日114日以上が目安。完全週休2日制か確認する |
| 保険 | 社会保険完備が原則。試用期間中も加入は必須 |

求人票は見るべき項目が多く、1人で全部を見極めるのは大変です。気になる求人があれば、実態も含めてプロに壁打ちするのが早いです。
給与(額面と手取り)
特に記載がない場合、給与は額面で書かれており、税金や社会保険料が差し引かれます。差し引かれる金額はだいたい額面の2割が目安で、残った金額が手取りです。例えば額面28万円なら、手取りは21万円前後になります。
もう一つ大切なのが、その金額がインセンティブ込みか、固定かです。インセンティブ込みで年収600万円のように書かれている場合、固定部分はもっと低く、成果次第で下振れします。

企業によっては組合費や社内預金が引かれることもあります。
面接の際に、何が引かれて手取りがいくらになるのか、提示年収は固定かインセン込みか、しっかり確認しましょう。
勤務時間・残業
給与の額面に残業代が含まれていることもあります。特に固定残業代(みなし残業)の記載には注意が必要です。固定残業代とは、あらかじめ一定時間分の残業代を定額で支払う仕組みです。
定められた時間に満たなくても全額支払われる一方、その時間数が45時間前後だと、毎月それくらい残業する前提の可能性があります。みなし時間を超えた分は別途支払われる決まりです。
休日
休日は年間で何日休めるかで見ます。年間休日数の平均は約114日なので、114日以上が一つの目安です。
また、完全週休2日制と週休2日制は別物です。完全週休2日制は毎週必ず2日休めますが、週休2日制は月に1回でも2日休みがあれば該当します。曜日の記載だけで判断せず、年間休日数で確認しましょう。
保険
社会保険とは、雇用保険・労災保険・厚生年金保険・健康保険の4つを指します。株式会社などの法人であれば加入が原則で、社会保険完備と書かれていれば4つに加入できると考えて良いでしょう。

社会保険は試用期間中でも加入が原則です。
試用期間中は加入しないと言われた場合は、法律違反の可能性があるので注意しましょう。
危険な求人票の見抜き方
ここからは、私たち転職エージェントが実際に見ている読みどころを紹介します。ポイントは、残業なしやアットホームといった言葉を鵜呑みにせず、給与や休日などの条件から実態を読み取ることです。
想定年収の高さは「難易度」のサイン
想定年収が高い求人は、受かりやすいわけではありません。むしろ逆で、想定年収が高い=求められるレベルが高く、難易度が高いと読みます。高年収の表記に飛びつく前に、自分の経験で狙えるかを冷静に見ましょう。
年収レンジの幅は「採用ターゲットの広さ」
年収400万〜800万円のように幅が広い求人は、未経験に近い人からベテランまで、幅広く採用したいというサインです。自分がどの位置で採用されそうか、面接で確認するとミスマッチを防げます。
昇進・異動の記載は「社風」のサイン
入社半年で主任、1年で課長といった急速な昇進制度は、成果主義でスピード感の強いカルチャーを映します。合う人には魅力ですが、じっくり働きたい人には負荷が高い場合もあります。
逆に、部署異動の求人が出ている企業は、社内でキャリアを動かしやすいサインです。
同じ求人が出続けている=離職のサイン
同じ企業・職種の求人が、長期間ずっと掲載され続けている場合は注意が必要です。採用してもすぐ辞めてしまう=離職率が高い可能性があります。気になる求人は、いつから出ているか、過去にも同じ募集がなかったかを確認しましょう。
「残業なし・土日休み」は数字で見抜く
残業なしと書いてあっても、勤怠を切ってからのサービス残業は数字に出てきません。働く人数と仕事量のバランスから、無理のある働き方になっていないかを見ます。
土日休みも同様です。例えば顧客が飲食店など土日に稼働する業態なら、休日でも連絡が来ることがあります。面接では次の2つを数字で聞くのがおすすめです。
| 面接で聞くべき2つの質問 | |
|---|---|
| 質問1 | 定時に帰れている人の割合はどれくらいか |
| 質問2 | 直近の月平均残業時間はどれくらいか(管理職を除く) |
給与が相場より高すぎる・独自の福利厚生
相場より極端に給与が高い求人は、残業や休日出勤が前提だったり、歩合込みで高く見せている場合があります。
また、独自の福利厚生にも意図が隠れることがあります。例えば会社の近くに住む人だけの家賃補助は、距離的に拘束する狙いがあるケースもあります。感じ方は人それぞれですが、なぜこの制度があるのかを考えてみましょう。

求人票は、書いてある言葉よりも、給与や残業などの数字のほうが正直です。
想定年収・固定残業・掲載期間といった数字を見るだけで、実態はかなり見えてきます。
ブラック企業の特徴についてさらに詳しく知りたい人は、以下の記事もご覧ください。具体例も紹介しています。
職種別|求人票サンプルと注意点
ここからは、職種ごとの求人票あるあると、その職種ならではの要注意ポイントを見ていきます。共通の見方ではなく、職種名と実態がズレやすい部分に絞って解説します。
営業編
| 求人票|法人営業 | |
|---|---|
| 職種名 | 法人営業(反響営業中心) |
| 取扱商材 | Web広告・SaaS |
| 営業スタイル | 新規開拓が中心 |
| 給与 | 月給25万円+インセンティブ(歩合) |
| 応募資格 | 未経験歓迎 |
※赤文字は注意点
職種名「反響営業中心」
反響営業(問い合わせ対応)とあっても、実態は新規テレアポが中心のことがあります。1日の架電数や、新規と既存の比率を確認しましょう。
営業スタイル「新規開拓が中心」
新規比率が高いほど数字のプレッシャーは強くなります。既存深耕との割合を聞くと、働き方のイメージが掴めます。
給与「月給25万円+歩合」
固定給が低く歩合依存だと、収入が不安定になりがちです。固定と歩合の比率、固定給が最低賃金水準でないかを確認しましょう。

営業は同じ営業でも、反響か新規か、有形か無形か、固定か歩合かで働き方が全く違います。職種名だけで判断せず、実際の仕事内容まで確認しましょう。
マーケティング編
| 求人票|Webマーケティング担当 | |
|---|---|
| 職種名 | Webマーケティング担当 |
| 仕事内容 | 広告運用(代理店への入稿・レポート作成) |
| 給与 | 年俸400万円〜 |
| 応募資格 | マーケティング業務の経験者歓迎 |
※赤文字は注意点
職種名「Webマーケティング担当」
戦略設計をイメージしても、実態は広告運用オペレーターや代理店の入稿作業だけのことがあります。戦略から実行までのどの工程を担当するのか確認しましょう。
仕事内容「入稿・レポート作成」
数字を分析して施策を打つのか、決まった作業をこなすだけかで、身につくスキルが大きく変わります。裁量の範囲と、インハウスか代理店かを聞きましょう。

マーケ職は幅広く経験できると魅力的に見えますが、実際は決まった運用作業だけということもあります。担当工程と体制の確認が肝心です。
事務編
| 求人票|営業事務 | |
|---|---|
| 職種名 | 営業事務 |
| 仕事内容 | 見積作成、電話対応、既存顧客へのフォロー架電 |
| 給与 | 月給20万円〜 |
| 休日 | 完全週休2日制 |
| 応募資格 | 未経験歓迎 |
※赤文字は注意点
職種名「営業事務」
事務でも、実態は数字や目標を持つ営業に近いことがあります。ノルマや目標の有無を確認しましょう。
仕事内容「フォロー架電」
既存顧客へのフォロー架電は、実質的な営業活動のこともあります。純粋な事務を希望するなら、このズレに注意しましょう。

事務は、営業事務やアシスタントという名前の裏に、実態としての業務範囲が隠れがちです。仕事内容の具体性を必ず見てください。
人事編
| 求人票|人事 | |
|---|---|
| 職種名 | 人事(採用・労務・制度企画) |
| 仕事内容 | 中途採用の母集団形成、スカウト送信、面接調整 |
| 給与 | 月給28万円〜 |
| 応募資格 | 人事未経験可 |
※赤文字は注意点
職種名「採用・労務・制度企画」
幅広く見えても、実態は採用実務が大半で、労務や制度企画は名ばかりのことがあります。中心となる業務を確認しましょう。
仕事内容「スカウト送信・面接調整」
採用代行に近い作業量になる場合もあります。1人あたりの担当ポジション数やチーム体制を聞きましょう。

人事は、採用も労務も制度もと広く書かれるほど、1人あたりの負荷が読めなくなります。中心業務と体制を必ず聞きましょう。
ハローワークの求人票の見方
求人票のフォーマットは媒体によって違いますが、内容はほぼ共通です。全国で使われるハローワークの求人票を例に、主要な項目の見方を押さえましょう。
職種・仕事内容
職種の呼称は企業ごとに異なります。同じ仕事でもA社は営業事務、B社は営業アシスタントと呼ぶことがあるため、職種名だけで判断せず仕事内容まで確認しましょう。逆に、記載された職種と違う仕事を任されることもあるので、業務範囲を明確にしておくことが大切です。
雇用形態・試用期間
正社員・契約社員などの雇用形態と、契約期間を確認します。あわせて試用期間の有無も見ましょう。試用期間とは、企業が本採用を判断するための期間です。試用期間中と本採用後で待遇(手当など)が異なることもあるため、面接で確認しておくと安心です。
交通費・昇給・賞与
交通費の支給は法律上の義務ではないため、支給の有無と上限(月額○円まで等)を確認します。昇給・賞与は前年度の実績が書かれていることが多く、業績で変動する参考データです。最新の条件は契約時に必ず確認しましょう。
実績(産休・育休など)
産休・育休や有給などは、制度があるだけでなく実際に利用されているか(利用実績・取得率)を見ます。高卒向け求人票などでは、過去3年の採用・離職者数が載っていることもあり、離職率が平均(約3割)を大きく超える企業は注意が必要です。
新卒・高卒の求人票の見方
新卒・高卒の場合、まず確認したいのは学歴・応募資格・年齢の3点です。これらに制限がなければ、基本的に応募できます。
新卒が見るべきポイント
大卒以上などの学歴制限、◯◯職の経験者といった実務経験の要件、年齢制限の3つを確認します。経験者歓迎の求人は応募自体はできても、即戦力が求められ選考で不利になりやすい点に注意しましょう。
高卒(高卒向け求人票)が見るべきポイント
高卒向け求人票は、一般の求人票より詳しいデータが載っていることがあります。特に過去3年の採用・離職状況(応募倍率や離職率がわかる)と、通学支援制度(働きながら学べるか)は要チェックです。離職率が3割を大きく超える企業は、働き方に課題がある可能性があります。
求人票でわからない実態の調べ方
ここまで見方を解説してきましたが、求人票だけで企業の実態を完全に把握するのは難しいのが正直なところです。掲載企業は応募を集めたいので、良い面を中心に書くからです。
公式HPも同様で、負の側面は見えづらく、口コミは退職者中心で誇張されることもあります。求人検索エンジンのインディードは相場観の把握には便利ですが、掲載基準が緩く派遣やアルバイトも混在するため、実態把握には向きません。

コーポレートサイトに原則出社と書いてあっても、実際の出社頻度はチームや案件で大きく異なることがあります。
こうした公開情報に出ない実態は、企業の採用担当と直接やり取りしている転職エージェントに聞くのが確実です。
ただ1点、転職エージェントは紹介先企業から報酬を得るビジネスモデルのため、企業に都合の良い情報しか流さないエージェントも存在することには注意してください。

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すべらないキャリアエージェントについて













