未経験でゲームテスターになるには?年収や働く魅力も紹介!

    ゲームテスターへの転職を検討している人向けに、現役のプロが情報をわかりやすくまとめました。

    年収や求められるスキル・適性などを紹介します。。

この記事を書いた人
末永 雄大
アクシス代表取締役社長。リクルートキャリアで様々な企業の採用支援を経験、MVP6回受賞。転職エージェントや有料転職相談サービス「マジキャリ」など複数サービスを展開。Youtubeの総再生数は200万回以上、Yahooニュース・東洋経済オンラインでも情報発信。著書「成功する転職面接」「キャリアロジック」

以前はソニーや任天堂が販売するハードと呼ばれる機械にソフトを入れて遊ぶゲームが主流でした。

現在のゲーム業界では、スマートフォンにダウンロードして遊ぶタイプが、急速に規模を拡大していますね。その市場規模は約3兆円、業界には約25,000人が関わっていると言われています(業界動向SEARCH.com調査)。

そのゲーム業界を実際に牽引するゲームの開発ですが、大作ソフトになると、数十人から数百人がプロジェクトに関わっています。

プロジェクトでは分業体制が敷かれていて、プランナーはクライアントの要望を受けて企画を提案し、SEが具体的な設計図を作成、プログラマーに引き継ぎます。

その他に、デザイナーやシナリオライターなど多くの職種が関わりますが、ゲーム開発の最終工程で登場するのが今回取り上げるゲームテスター(デバッガー)です。

実際にゲームができる状態になった段階でテストプレイをおこない、不具合がないか確認するのがゲームテスターの役割になります。

今回は、ゲームテスターという職種について説明します。

ゲームテスターってどんな仕事?

ゲームテスターは開発段階のゲームを実際にプレイしてみて、プログラミング上の欠陥を探す仕事です。プログラム上の欠陥=バグを取り除く(デバッグ)意味からデバッガーとも言われています。

ゲームテスターがデザイン等含めた仕様全体をチェックする場合もありますが、今回はゲームテスターとデバッガーを同一職種として説明していきます。一概にゲームをテストして欠陥を探すと言っても、単純ではありません。

最近のOSのプログラムはより複雑で高度化しており「バグのないソフトウェアはない」と言われる中で、ゲームも例外ではありません。ユーザーは、より高度な操作性やリアリティをゲームに要求する傾向にあるので、その要求を満たすプログラムも複雑・高度化が際限なく進んでいる状況です。

ゲームの高度化にあわせて、ゲームテスターの仕事もチェック項目が多くなり、複雑になる傾向があります。それでは、ゲームテスターがどんな仕事をしているか、具体的に見ていきましょう。

仕様のチェック

先ず、ゲームの仕様がクライアントの要求通りかを確認します。

ターゲットユーザーに合わせたキャラクター設定や画面レイアウトになっているか、音声や楽曲に問題はないか、難易度として難し過ぎないか、逆に簡単過ぎないかをそれぞれチェックします。

操作性のチェック

ゲーム機本体やパソコンのキーボード、携帯やタブレットを実際に操作して、スライドやタッチの操作性や画面の動きが想定通りかをチェックします。

目的はバグを発見することなので、テスターは想像力を働かせて「想定外」の動きをおこなう必要があります。

キャラクターを決められたルートから外して動かすことや、指示とは異なる操作をすることで、ゲームがどのような反応をするのかをチェックします。

欠陥の報告とプログラム改修後の再チェック

欠陥を発見するなどのテスト内容は報告書に記入します。バグを取り除くのはエンジニアの仕事ですが、プラグラムの改修後に再度テストプレイして欠陥が改善しているかの確認もおこないます。

また、ゲームリリース後のアップデートで機能の追加がある際は、そのゲームのテスターが携わって、追加機能のテストやバグの発見を改めておこなうことになります。

ゲームテスターは、ゲームの評価を決める上でなくてはならないポジションです。

Pocket Gamerの調査によると、AppStoreにリリースされるアプリは、世界中で1日約1800件です。その内ゲームは450件がリリースされています。

国内の家庭用ゲームソフトだけでも年間約1900件がリリース(ファミ通調査)されている中で、ヒットと言われるゲームはほんのわずかです。

ゲームテスターは、時にはゲームの仕様全体に対しても意見を言って、よりユーザーの支持を得られるゲームに導いていく存在なのです。

ゲームテスターの年収・給与体系

ゲームテスターの平均年収は約456万円です。(2017年Find Job!調査)

働く人の平均年齢が20代~30代半ばとされていますが、転職サービスdodaが調べた年代別平均年収で30歳~35歳が445万円であることから、ゲームテスターには平均より高い年収が提示されていると言えます。

平均年齢が低く抑えられている理由としては、働く側は今後ゲーム業界でのステップアップを考えている人が多いことと、雇用する側としては、スマホゲームの利用者は20代が1番高いことから、利用者の感覚を開発側にも求めていることがあげられます。

雇用形態としては、正規・非正規様々ですが、仮に非正規のアルバイトや契約社員であったとしても時給は未経験者でも1000円以上が提示されるケースが多いです。

給与の中身として、バグを発見する毎にインセンティブが支給される歩合制を採っている企業が多いのが特徴です。歩合制については、状況によって単純作業になりがちな業務の特性を考慮しており、テスターのモチベーションを向上させる効果を期待して取り入れている仕組みです。

ゲームテスターに求められるスキル・適性

ゲームテスターになるのに特別な資格は必要ありません。未経験でも十分テスターの仕事はできます。プログラミングの経験があれば理想的ですが、必須ではありません。

しかし、業務の特性上求められるスキルや適正はありますので、いくつか紹介します。

パソコンでオフィスや管理ツールが使える

エクセルやワードで報告書を作成することが多く、プロジェクトの進捗管理をWrikeやRedmineなど専用の管理ツールでおこなっている場合があるため、ある程度パソコン操作ができる必要があります。

コミュニケーション力・提案力

発見したバグや仕様の不具合をどのように報告するかで、ゲームの完成度は違ってきます。

ある操作で画面がフリーズする、電源がオフになるといった不具合であれば該当の場面と操作を特定すればよいですが、不具合が生じるシチュエーションでキャラクターの動きや複雑な操作を正確に表現するのは困難な場合があります。

また、仕様改善につながる提案であれば「本当にこの場面が必要か?」「キャラクターの個性はもう少し明るいほうがよいのでは?」といった内容をどのように説明するかで、プログラマーなど開発担当者の提案に対する見方が変わってきます。

その他に、コミュニケーション力が必要な理由としては、ゲームテスターには資格や専門知識は必要ないと言っても、仕様書には「UXデザイン」や「インタラクション」といった普段使わない言葉が出てきます。言葉の意味を周りの人に確認することも頻繁にあります。

ゲームテスターはひたすら作業に没頭して報告書を作成するのではなく、意外とコミュニケーション力や協調性が必要な職種と言えます。

その他(ゲームに対する愛情、体力や根気強さ、責任感など)

ゲームはグラフィックデザインや操作性などが高度化する傾向にあります。既存のアプリが定期的にアップデートされているように、バグが発生しないプログラムや、改善の余地のないプログラムは存在しないと言ってよいと思います。

ゲームテスターは、あらゆる方法でバグを発見するのが仕事なので、キャラクターをひたすら同一方向に進ませ続けるといった単純作業を長時間続けるといった根気強さや、様々なシチュエーションを試す想像力が必要です。

勿論、ゲームに対する興味、愛情は必要で、ある意味ゲームが好きでなければ務まらない職種と言えます。また、バグが見つからなくても基本的に給料は支払われるため、ただゲームをすることが仕事と考えることもできますが、やはりそこは「このゲームの開発に貢献する」といった貢献意識と、情報漏えいを防止する責任感も必要になります。

繰り返しになりますが、ゲームテスターに特別な資格は必要ではありません。ただ、コミュニケーション力をはじめ、企画力や提案力といった一般的なビジネススキルがあれば、テスターの業務をより円滑におこなうことができます。

ゲームテスターのやりがい・魅力とは?

ゲームの開発プロジェクトも後半に差し掛かると、テストと発見されたバグの修正を繰り返す単純作業になりがちです。

単純作業と聞くとネガティブなイメージになりがちですが、ここではゲームテスターのやりがいと魅力についてご説明します。

IT業界の中で仕事の幅を広げることができる

ゲームテスターをしていると、開発担当者と頻繁に話す機会があります。彼らの仕事を把握する機会にできるし、スキルが認められればプログラミングなど開発の仕事に抜擢される可能性もあります。

また、テスターの仕事を通じて、専門的な知識も着実に身に付けることができます。

新作のゲーム開発に携わることができる

やはり、テスターの魅力は誰もまだやったことの無いゲームができることと、ゲームの開発に携わること自体と言えます。人気シリーズの新作であればそのような魅力は更に高まります。

ゲームのエンドロールに自分の名前が登場することもありますし、自分がテストしたゲームの人気が上がれば、高い満足感を得られるでしょう。

職場環境が良好

基本的にオフィス内でのデスクワークであることから、冷暖房完備で勤務中の服装も自由であることが多いです。

ゲームの種類によって比較的近い年齢層のチームで仕事をすることが多いため、人間関係に悩むことが少ない職場と言えます。

情報漏えいを防止するため、テレワークは難しい場合がありますが、極端な長時間勤務もなく余裕を持って働くことができる職種です。

ゲームテスターになるためには

ひとつの産業として成長を続けるゲーム業界ですが、ゲーム自体に求められる品質は年々高度になっています。

背景として、国内の少子高齢化に伴いターゲットが子供から大人へシフトしていることや、海外にその需要を求めていることがあげられます。

ゲームの高度化によりゲームテスターにも、経験やスキルが要求されるようになってきました。単にゲームが好きというだけでなく、コミュニケーション力や提案力など品質管理という枠にとらわれない能力が必要なことは今回の記事でご理解いただけたと思います。

リリースされるゲームやアプリが増加していることから、ゲームテスターは元々ニーズの高い職種。テスターとしてスキルを身に付け、高収入やプログラマー等へのキャリアチェンジも視野に入れられます。

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