SaaS営業とは?転職のプロが必須スキルや向いている人を徹底解説
SaaS営業とは?と疑問を持っている人に向けて、転職のプロが解説します。
その他、仕事内容、必要なスキル、キャリアパス、年収についても紹介しています。
SaaS営業とは
そもそも、SaaSとは、Software as a Serviceの略で「サーズ」と読みます。
サービスの内容を簡単に解説すると、SaaSはサブスクリプションで提供するソフトウェアのことで、継続的に利用してもらって収益になる商材です。
代表的なものだと、ビジネスで使用される「Slack」や、コロナ禍で浸透した「Zoom」などが挙げられます。
継続的な利用が利益につながる商材なので、受注が増えても解約率が高ければ長期的な売り上げには繋がりません。そのため、SaaS営業は、解約率を減らすような営業をすることが重要です。
SaaS営業の仕事内容
SaaS営業は1つの職種だけだと思われていますが、実際には次の3つに分かれています。
SaaS営業では上記の3つの役職を渡ってスキルを高めていくことが多いです。それぞれ特徴があるので解説します。
インサイドセールス
インサイドセールスは電話やメールなどを利用して成約に繋がりやすい見込み客を下記のフィールドセールスへと流す営業手法です。内勤型営業とも言われています。
自社サービスで課題が解決できる顧客を見定めることで、フィールドセールスの受注率が上がり企業の売り上げにも繋がります。
フィールドセールス
フィールドセールスは実際に取引先を訪問し、商品やサービスを提案して受注まで取り組む営業手法です。外勤型営業とも言われています。
インサイドセールスによって絞り込まれた見込み客に対して営業活動をおこないます。ヒアリングをして顧客の重要な課題を解決できれば受注率も上がっていくでしょう。
カスタマーサクセス
カスタマーサクセスは顧客を成功・成長させるために自社サービスを最大限活用できるように支援するという役割です。
サービス利用の継続率を高めたり解約率を減らすといったアフターサポートが目的です。
プロダクトの問題点を抽出しカスタマーサクセスから開発へフィードバックを送ることができればプロダクトの成長にも繋がります。
SaaS企業ではビジネスモデルの特性上、成約後も常に顧客の満足度を高める必要があります。
いわゆる「営業」から連想される業務内容とは異なりますが、やりがいのある仕事です。
SaaS営業で求められるスキル・経験
SaaS営業の転職に必要なスキル・経験には以下の3つが挙げられます。
SaaS営業に転職するための秘訣は、面接でこの3つのスキルを現職の体験から説明することです。
以下でそれぞれ解説していきます。
ヒアリング力
営業職では「ヒアリング力が重要だ」とよく言われる通り、SaaS営業ではとくに顧客の課題を引き出すチカラ、聴く能力が重要視されます。
なぜなら、ヒアリング力が低いと顧客の悩みや課題に対して適切なアプローチできず、解約率が上がってしまうためです。
逆に、高いヒアリング力で顧客のニーズに合った提案ができれば、顧客は納得感を持ってサービスを使用し続けられますし、この能力を身につけることで自分の市場価値を高めることもできます。
課題を選別する能力
SaaSにはたくさんの機能があるため、SaaSの営業には、顧客のニーズにぴったり合う機能を選別するスキル・能力が必要です。
自社サービスのすべての機能を伝えてもサービスの良さが顧客に伝わるわけではありません。あれもこれも説明すると「結局どのように現状の課題を解決できるのか」と思われてしまいます。
商談の場ではヒアリング力を活かして顧客の課題をしっかり聞き、その課題を分析し、解決にマッチした機能を伝えることでサービスの魅力に気づかせることができます。
自社サービスの知識
顧客に納得してサービスを利用し続けてもらうためには何より、自社のサービスをよく理解しておく必要があります。
当たり前のように感じますが、自社サービスでは何ができるのか、何ができないのかを理解しておかなければ、顧客に対して最適な提案をすることができないからです。
転職の際は、客観的な自己分析が何より大切です。すべらないキャリアエージェントは、転職者様一人ひとりのキャリアプランを踏まえた自己分析が得意です。ぜひ一度ご相談ください。
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すべらないキャリアエージェントや営業に必要な能力について、さらに詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。
未経験からSaaSに転職することは可能
未経験で転職できるのか、気になるところだと思いますが、結論から申し上げると、SaaS業界未経験の人でも、SaaS営業に転職することは可能です。
とはいえ、多少の知識はあった方がいいので、面接を受ける前にSaaS業界の業務内容やビジネスモデルを理解するために本を読んで勉強しましょう。
また、未経験でSaaS営業を目指す人は、面接で以下のようなアピールをしていくと良いですよ。
- 現職での成果を実数値を用いて話す
- 転職理由と志望動機を明確に話す
- 現職で他部署と連携したエピソードを話す
SaaS営業は数値管理が重要となるので、現職で成果を上げたプロセスを実数値を用いて話せるようにしておきましょう。
また、SaaS業界は近年注目されているため、転職を希望する人も多いです。
そういった人たちと差別化するため「SaaS業界が伸びてきているから転職したい」というような一般論はなく「なぜSaaS営業がやりたいのか?」を自分の言葉で明確に話せることが重要です。
さらに、SaaS業界は分業化されているものの、他部署と連携をして仕事を進めていくことも求められるため、他部署と連携して、売上に繋がったエピソードがあれば、積極的にアピールしましょう。
SaaS営業に向いている人の特徴
SaaS営業が向いている人の特徴は以下の3つです。
以下でそれぞれ解説していきます。
特徴1.相手の悩みや課題を聞くのが得意
SaaS営業では顧客の課題をヒアリングして適切な課題解決を提供することがかなり重要です。
普段から相手の悩みを聞き、適切なアドバイスをするのが得意な人は向いていると考えられます。
そのような経験がなくても、現職でのヒアリングの経験や、ニュースを見て社会の課題や解決策について考えたりなど、潜在的な課題を察知して改善する方法を考えることができればSaaS営業でかなり役立てることができます。
鍛えることができるスキルですので、意識して課題解決に取り組んでみましょう。
特徴2.中長期的な視点でビジネスを考えられる
SaaSビジネスでは基本的に中長期的な利益を重視しています。
なぜならSaaSビジネスは、先にコストを投じて時間をかけて回収するビジネスモデルだからです。
契約に至っても、ミスマッチがあって、早い段階で解約されると利益になりません。目先の利益にとらわれず、中長期に渡って顧客を大切していける人が向いていると言えます。
ですので、即時の判断ではなく、慎重に必要なアクションを判断しなければなりません。
顧客が納得してサービスを利用することで長期に渡ってサービスが利用してもらえる可能性が高まります。結果的にSaaS事業での売り上げが積み上がっていきます。
特徴3.一つのことに集中できる人
SaaS営業はインサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスの分業体制が整っていることが多いです。
分業化されているため、1つのことに集中して取り組むことができるので、効率良くスキルアップできます。
1つのことばかりに取り組むので人によっては飽きが出てくることもあるとは思いますが、1つのことに集中できる人は向いていると言えます。
SaaS営業のやりがい
SaaS営業がちょっと気になっていて転職を考えているのですが、どんなことやりがいに感じますか?
SaaS営業は、新しい機能や技術がどんどん生まれるので、提案できることの幅や付加価値が広がっていくのが楽しいですよ。
プロダクトが良いものだとすぐに売れますし、営業としてはやりがいが強いと思いますね。
また、SaaS営業は分業化されていますので、ポジションごとの専門性を集中して高められる点も魅力的です。
なるほど、そんなやりがいがあるんですね。
ぶっちゃけ、SaaS営業のキツイこととかツラいことってありますか?
そうですね、新しい機能や技術、優れたサービスがどんどん生まれるからこそ、競合他社との競争が激しいです。
また、分業化されているために、関わる幅が狭いのでやることが単純化しやすく、裁量を感じれないこともあります。
他にも、やることが単純なのにも関わらず、SaaS営業には優秀な人材が集まってくるので、昇格しづらい環境になり「給与が上げにくい」というケースも耳にします。
SaaS営業は将来性がある
SaaS市場は今後拡大していくことが期待できるので、将来性があるといえます。
実際、日本の行政機関の1つであるデジタル庁が、SaaSの導入を推進しているんです。
スマートキャンプ株式会社が運営しているBOXIL Magazine(ボクシルマガジン)の「SaaS業界レポート2021」公開 - 国内SaaS市場は2025年1.5兆円規模へ【最新カオスマップ】によると、2025年のSaaS市場規模は、2020年度実績の約2倍となる1兆5,000億円規模まで成長が見込まれているとされています。
SaaS市場が拡大されていくとなれば、SaaS営業も待遇が良くなっていくと言えるでしょう。
また、SaaS営業の経験を積んでおけば、今後市場拡大した際に自分自身の市場価値を高められます。
SaaS営業後のキャリアパス
SaaS営業ではインサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスを行き来してスキルアップをしていくことが一般的です。その他にもキャリアパスが考えられるので3つほどお伝えします。
SaaS営業後のキャリアパス
条件が良いSaaS企業への転職
SaaS企業によって給与やプロダクトなどは様々です。あなたにとって条件が良いSaaS企業を見つけたら転職を検討しても良いかもしれません。
何社かSaaS企業を渡ることによってSaaSセールスのプロ・専門家になるという道もあります。
SaaSは無形商材です。無形商材の法人営業はキャリアアップにおいてかなり効果的です。SaaS企業に転職するなら法人向けのサービスを提供しているかも注目すべきポイントです。
無形商材の法人営業について詳しく知りたい人は以下の記事を参考にしてください。
各チームのマネージャーになる
マネジメント経験を積んでマネージャー・管理職になるのも1つの選択肢です。
裁量権を増やしてセールスチームやカスタマーサクセスチームで人の管理をすることでマネージャーとして昇格することも可能です。
マネジメント経験がない人は、まずマネジメント経験をしてから他社のSaaS企業への転職を検討したほうが、即戦力となるので転職しやすく、面接でのアピール材料にもなって有利になりますよ。
異業種(IT、人材など)に転職する
SaaS以外の営業にも興味があれば異業種に転職するのも1つの選択肢です。
SaaS営業の問題点として「飽き」があります。1つのことに集中して取り組める分、作業的になってしまい飽きることもあります。
他の商材を扱いたい、マンネリ化してきてしまった、という人は異業種を検討しても良いかもしれません。
IT業界や人材は共に無形商材なのでSaaSと共通点があります。SaaS営業での経験が活かされるでしょう。
IT業界や人材業界に興味のある人は、以下の記事も参考にしてみてください。
SaaS営業の平均年収は600万円
2022年3月時点で、Openworkに投稿されているSaaS企業の年収データを元に、独自の方法で職種別平均年収を算出しました。
SaaS営業の平均年収は600万円です。
企業によって年収の差が大きいですが、年収1000万円以上の企業もいくつかありました。
ちなみに、国税庁が2021年9月に発表した統計によると、日本人の平均年収は約430万円となっています。
全国的な平均年収 | SaaS企業の平均年収 |
---|---|
430万円 | 600万円 |
一般的な平均年収と比べても、SaaS企業の平均年収は高いことがわかりますね。
SaaS業界は将来性があるので、高年収が狙える職種となってきていますが、それでも年収を重視するなら、高待遇の企業を選ぶことが大切です。
代表的なSaaS企業
SaaSの企業についてここまで説明してきましたが、具体的にどのような企業があるかパッと思いつく人は少ないのではないでしょうか。
ここでは「世界的なSaaS企業」と「国内のSaaS企業」で代表的な企業をそれぞれ3つずつ紹介します。
世界的なSaaS企業
世界的なSaaS企業
- salesforce.com
- Adobe
Googleは検索、マップ、翻訳、YouTube、Gmail、カレンダーといった日常に欠かせないサービスを提供しています。普段からGoogleのサービスを利用している人も多いでしょう。
salesforce.comは、CRMや顧客管理システムなどの導入を支援している企業で、業界問わずに企業の様々な情報を一元化する「企業と顧客を繋ぐ総合型のクラウドプラットフォーム」を提供しています。
Adobeは「Illustrator」「Photoshop」などのデザインツールを提供しています。他にも企業向けのマーケティングサービスも展開しています。
国内のSaaS企業
サイボウズは企業向けの業務改善を目的としたSaaSを展開しています。
例えば「サイボウズOffice」では社内でスケジュールやメール、ファイル管理など情報の共有を円滑にします。
株式会社クボタは、農作物の収穫をデータ化したり、農機の稼働をレポートするなど、農機や収穫をスムーズにおこなえるようにしている企業です。
Sansanはクラウドで名刺を管理する企業向けの「Sansan」というサービスを提供しています。「Eight」という個人向けの名刺管理アプリも提供しています。
SaaS営業への転職を目指している人へ
SaaS営業職に転職するためには、転職エージェントを活用するのがおすすめです。
SaaS営業は今後拡大していく市場なので、SaaS営業に転職したいと考えているライバルは非常に多いんです。
そこで、多くのライバルの中で内定を獲得するためには、面接官に響くアピールをする必要があります。
すべらないキャリアエージェントでしたら、営業職の転職に強く、SaaS営業への転職のための適切なサポートができます。
これまで営業職を希望する転職者を成功へ導いた実績があり、倍率の高いSaaS企業の求人でも内定を獲得できる可能性がアップします。
SaaS営業への転職を考えている人はぜひご利用ください。
営業職でキャリアアップしたい20代のための転職エージェント
弊社は、会社に依存せず、自分の実力や専門スキルでキャリアを築いていける人材のキャリア支援を提唱しています。
ポイント
- 会社に依存せず市場価値を高めたい営業マンに向けた転職支援!
- 営業職のキャリアアップを考えた無形商材法人営業の求人を多数保有
- あなたの自己実現ビジョンを軸としたキャリア形成をサポート
以上のようにSaaS営業職に向いている人にはいくつかの特徴がありますが、自分だけでこれらのスキルを持っているのかを判断するのはリスクだと感じないでしょうか?あるいは、判断できないと感じる人も多いはずです。
それは、自己評価と客観的な評価は異なることが多いからなんです。そこですべらないキャリアエージェントの利用をオススメします。