SaaSのARPAとは何のこと?現役の転職エージェントが解説!
SaaSのARPAとは何のことか、現役の転職エージェントである私末永が解説します。
あわせて、SaaS業界に転職するメリットや身につけられるスキル、さらに転職するコツを紹介します。
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ARPAはSaaSで用いる指標の一つ
ARPA(Average Revenue per Account)とは1アカウントあたりの平均収益を示す指標のことです。
SaaSのARPAは総収益÷総アカウント数で算出することができます。
例えば、一企業内の経理部で共通1アカウント、企画部で共通1アカウントでサービスを利用している場合は、2アカウントと数えます。収益が15万円の場合、15万円÷2=75,000円のARPAと算出されます。
共通アカウントでサービスを利用している場合、何名で利用していてもその部署の1ユーザーだけが課金することは現実にはないからです。
SaaS企業におけるARPAの重要性を理解した上で、以下の2つのメリットを見てみましょう。
ARPAを用いるメリット
ARPAを用いるメリットは以下のようなものがあります。
- 収益の可視化ができる
- リソースを最適化できる
- 継続率や満足度の向上に繋がる
- 収益最大化の効果を把握するのに役立つ
ARPAを用いることで、収益の可視化ができます。そして収益を可視化することで現状あるリソースの最適化やその後の施策の効果を把握するのに役立ちます。
また、サービスを導入してから、オプションをプラスすると顧客満足度の向上に繋がり、単価アップにもなるのでARPAとして数値化することにメリットがあります。
転職希望者がARPAを理解するメリット
転職を考えている人はARPAを理解しておくことで以下のようなメリットがあります。
- 面接での差別化ポイントになる
- 実務での即戦力になる
SaaS業界でよく使われる用語を正しく理解しておくと、面接時でアピールできる上、入社後もデータ分析や価格戦略の立案に関われる可能性があります。
「常にKPI達成を念頭に置き、MRを上げる施策を打ってきました。例えば…」「LTVを上げるために、具体的にはオプションサービスを提案してARPAを上げます。」など言いたいことがコンパクトに伝わり、効果的と言えます。
基礎用語確認
- KPI:重要業績評価指標
- MR:月次計上収益
- LTV:顧客生涯価値(サービス終了期間までに得られた総利益)
SaaS企業で身につけられるスキル
SaaS企業で身につけられるスキルは多いです。
ここでは、身につけられるスキル、伸ばせるスキルとして以下の3つを紹介します。
データ分析力
SaaS企業で仕事をすると、データ分析力が身につきます。なぜならデータを活用し顧客の行動を可視化して実行した施策が成果に直結するからです。
例えば、広告のクリック率やWebページの滞在時間を分析し、より効果的なマーケティング施策を講じることで、新規顧客の獲得数に直結します。
顧客視点で考える力
SaaS企業では、顧客の課題やニーズを深く理解し、顧客視点で考える力が身につきます。
顧客視点で考え、問題解決に向かわなければ、より良い提案はできないからです。
例えば、フィールドセールスは顧客の抱えている問題を解決できるプランを提案しなければ、契約に至りません。
顧客視点を鍛えることで、顧客に満足してもらえる上位モデルの提案ができ、結果的に高いARPAの契約につながります。
提案力
SaaS企業では、提案力が身につきます。SaaS企業はサブスクリプション契約なので、顧客が継続してサービスを使うことが収益を上げることになるからです。
つまり、解約回避のために新しい問題解決のための提案、さらにより良い提案をし続ける必要があるのです。
契約中のサービスに対して、オプションの追加や上位モデルへの切り替えを的確に促し、ARPAの向上を実現する提案力が身につきます。
SaaS業界に転職するメリット
SaaS業界は転職先におすすめです。SaaS業界は成長率が高い業界として注目を浴びています。
私も転職エージェントとして転職支援をする中で、最近、SaaS企業に転職したいという人が増加傾向にあると感じています。
ここでは、SaaS業界に転職するメリットを3つ紹介します。
SaaS企業に転職を考えている人はぜひ、参考にしてください。
成長市場でキャリアアップのチャンスがある
2024年度、大手SaaS企業のSansanは売上額で前年度比134%、freeeは132%、 smartHRに至っては年間定期収益が前年度比150%と公表されており(売上非公表)、急成長しています。
企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)が加速し、市場が拡大しているからです。
成長企業では、短期間で多くの経験を積めることに加え、拡大とともにボジションも増加するので昇進のチャンスも多くあります。
例えば、営業でARPA向上に貢献できれば、大型案件を扱うエンタープライズ営業担当をしたり、マネージャーへステップアップすることも可能です。
SaaS業界では経験を積むことで自身の市場価値が高まり、キャリアの選択肢が広がります。
柔軟な働き方ができる
SaaS業界は時代に合わせた働き方を推奨しており、リモートワークやフレックス制度を活用しながら、自分に合った働き方を実現できます。
クラウドベースの業務環境が整っているため、出勤しなくても効率的に業務を進められることが多いからです。
特に、エンジニアや営業職では、オンライン会議やチャットツールを活用し、場所や時間に縛られずにプロジェクトを進めることが可能です。
SaaS業界では柔軟な働き方ができる企業が多いので、ワークライフバランスを保ちながらキャリアを築けます。
社会に貢献しているというやりがいを感じる
SaaS業界は業務効率化やDX推進を支えるサービスとして開発・運用されており、これからの社会に貢献しているという生きがいを感じる仕事です。
企業や自治体、医療機関など幅広い分野で活用され、生産性向上やコスト削減を実現することでより便利で持続可能な社会づくりを目指しているからです。
例えば、バックオフィス向けSaaSは、経理や人事の業務を自動化し、労働負担を軽減することで働き方改革を促進します。
SaaS業界では最新の技術を通じて少子高齢化に対応できる社会づくりに貢献できるので、多くの人がやりがいを感じながら仕事をしています。
SaaS企業への転職を考えている人は、弊社のすべらないキャリアエージェントをご利用ください。
弊社のすべらないキャリアエージェントは 無形商材を扱う企業への転職に強みをもっており、SaaS企業への転職支援実績も豊富です。
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「一人で転職活動するのは不安」「SaaS業界に転職 してみたい」などどんな理由でも構いません。ぜひご相談ください。
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SaaS業界の職種
SaaS業界は分業化されている点に特徴があります。代表的な職種である以下の4つを紹介します。
インサイドセールス
SaaS企業のインサイドセールスは、電話やメールを活用し、非対面で見込み顧客に連絡をとり、対面でのアポイントを取るまでの仕事です
非対面でデジタルを活用した営業の方が、時間的にも移動コスト的にも効率的です。
例えば、セミナーやイベントで獲得したリードに対し、インサイドセールス担当者がヒアリングを行います。
そして顧客の課題に合わせた自社サービスのトライアルなどを提案することで、興味を高めながら、対面でのアポイントを取るまでの役割を担当します。
フィールドセールス
SaaS企業のフィールドセールスは、顧客の現場に訪問し、対面での提案・デモ・交渉を通じて契約獲得を目指す営業活動です。
SaaSの導入を検討する企業の中には、対面での細やかな対応を求められることがあるからです。
具体的には、大手企業向けのSaaSソリューションを提供する場合、フィールドセールス担当者が顧客のオフィスを訪問し、経営層に導入のプレゼンをし、契約締結へと導きます。
このように、フィールドサービスは、対面で説得力のある提案を通じて契約を成立させる役割を果たします。
カスタマーサクセス
SaaS企業のカスタマーサクセスは、顧客の成功を支援し、継続利用やアップセルを促してARPAを上げる役割を担います。
なぜなら SaaSの契約は継続することが重要で、顧客が価値を実感し長期利用することが、収益に直結するからです。
実際には、導入支援や定期フォローを通じて活用度を高め、オプションの追加や上位プランへの移行を促します。
こうしてカスタマーサクセスは、顧客満足とARPA成長を両立し、SaaS企業の売上を支えているのです。
エンジニア
SaaS企業のエンジニアは、プロダクトの設計・開発・運用を担い、高品質なサービスを提供することで事業成長に貢献します。
エンジニアは常に改良・更新をし、パフォーマンス最適化やセキュリティ強化を継続することで、解約防止やARPA向上を目指しています。
例えば、「通信量が多くなると動作が不安定になる」「新機能のリリースが他社より遅い」場合などは、顧客の満足度は持続できません。
エンジニアは、技術を通じて競争力を高め、ARPA向上を進めながら成長していきます。
SaaS企業を紹介
ここでは転職エージェントの私がおすすめのSaaS企業を3社紹介します。
SaaS企業に興味があるけど何をやっているのかわからないという人は、ぜひ参考にしてください。
freee
freeeは、クラウド型「freee会計」や「freee人事労務」を中心に展開しているSaaS企業です。
「スモールビジネスを、世界の主役に。」をミッションに掲げ、統合型経営プラットフォームを開発・提供しています。
スマホだけで確定申告まで完了できるなど、初心者でも簡単に操作できる機能が評判も好評です。
売上額(2024年度) | 254億円 |
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従業員数(2024年度) | 1,700名 |
出典:freee有価証券報告書
freeeは会計業務に慣れていない人も簡単にできる「操作性の良さ」と「デザインの良さ」で登録者数を伸ばしています。
freeeについて詳しく知りたい人は、こちらも読んでみてください。
smartHR
smartHRは労務管理システムやタレントマネジメントシステムを提供しています。
雇用契約や入社手続き、年末調整などをペーパーレスで行えるサービスです。
さらに蓄積された労務管理データを元に「活躍できる人材の特定・育成」も可能で人員配置にも役立ちます。
年間定期収益額(2024年) | 150億円 |
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従業員数(2025年) | 1,000名 |
出典:doda
smrtHRは、2021年にユニコーン企業*入りをした日本で数少ない企業です。
ユニコーン企業*:「起業して10年以内」「評価額10億ドル以上」「非上場のベンチャー企業」の条件を満たすとして複数の調査機関によりリストアップされた企業。高い評価を受けたとして投資家たちの対象となる。
smrtHRについて詳しく知りたい人は、こちらも読んでみてください。
Sansan
Sansanは、営業DXサービス「Sansan」、インボイス管理サービス「Bill One」、契約データサービス「Contract One」、名刺アプリ「Eight」などを提供しています。
売上向上とコスト削減に焦点を当てるサービスです。「出会いからイノベーションを生み出す」をミッションにビジネスのあり方を変えていこうと進んでいます。
売上額(2024年度) | 339億円 |
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従業員数(2024年度) | 1,800名 |
Sansanは、業界最大手で尚、業務拡大中です。
Sansaについて詳しく知りたい人は、こちらも読んでみてください。
SaaS企業に転職するには
すべらないキャリアエージェントには、SaaS企業のへの転職支援実績が豊富なアドバイザーが多数在籍しており、その蓄積されたノウハウを余すことなくお伝えすることができます。
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