Vertical SaaSとは何のこと?内容や将来性を徹底解説!
Vertical SaaSの内容や特徴についてhorizontal SaaSとの違いも含めて解説します。
また、vertical SaaS企業の職種や求められるスキル、将来性についても解説します。
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Vertical SaaSの内容
Vertical SaaSとは、建設業や農業、宿泊業など、業界・業種に特化したSaaSです。
Vertical SaaSのVerticalは、垂直のという意味の言葉で、ビジネスではある特定の分野に特化したという意味で使われることがあります。
例えば、vertical市場とは、金融・保険・運輸・医療など、一定の業種に特化した市場を指します。vertical市場は、大きな産業の一部(ニッチ市場)であることが多いです。
末永
Vertical SaaSの例
Vertical SaaSを提供する企業の例として次のようなものがあります。
企業名 | 製品 | 製品の特徴 |
---|---|---|
クボタ | KSAS | ・パソコン、スマートフォンと農機をクラウドで結び、農業全般の情報を一元管理する |
スマレジ | スマレジ | ・iPadやiPhoneを使用した、高機能かつ低価格なPOSレジ |
スパイダープラス | SPIDERPLUS (スパイダープラス) |
・タブレットで図面への書き込みや写真や検査記録を簡単に登録できる施工管理アプリ |
エス・エム・エス | カイポケ | ・国保連の請求や記録の自動化、会計、経営管理、勤怠管理、給与計算のサポートを行う |
農業や建築、商業施設、介護など、さまざまな分野でVertical SaaSが導入されています。
情報をクラウド上で一元管理することで、情報共有も容易になるなど様々なメリットがあります。
末永
人手不足が心配される業界にとって、面倒な情報整理の業務負担の軽減になる画期的なシステムです。
Horizontal SaaSとの違い
一方で、Horizontal SaaSのHorizontalは、水平のという意味の言葉で、企業や部門をまたいで水平的に利用されることを言い表しています。
具体的には、勤怠管理やMAツールのような業界・業種に関係なく特定の職種が使用するSaaSを指します。
主なSaaSとして、CRMツールの「Salesforce」やクラウド会計システムの「freee」、名刺管理ツール「Sansan」などが例として挙げられます。
つまり、Horizontal SaaSは、広範な業界に対応する汎用性がある一方で、バーティカルSaaSは、特定の市場ニーズを正確に満たすことができるという違いがあります。
Vertical SaaSの特徴
Vertical SaaSの特徴は以下の3つです。
以下に詳しく解説していきます。
特定の業・業種に特化
まず1つ目の特徴として、特定の業界や業種に特化している点が挙げられます。
Vertical SaaSは、 特定の業界での作業や業務フローに合わせて設計されているので、他の業界や業種での利用は難しい場合があります。
特に医療や農業、建設業などの専門性の高い業界には、その業界に特化したシステムが必要です。
特定の業界に精通することで問題の深堀りが可能になるため、ユーザーにとっては使いやすいサービスになるメリットがあります。
新規参入が難しい
2つ目の特徴は、新規参入が難しい点です。
そもそもVertical SaaSは、特定の業界・業種を長年悩ませてきた課題を解決するために提供されています。
そのため、深い知見を持った老舗企業を中心に開発されているものが多いです。
具体的には、医療や不動産、建設業などで、専門性が高い特定の業界といった狭い範囲に特化するため、新規参入が難しいとされています。
顧客維持が特に大切
3つ目の特徴は、顧客維持が何よりも重視される点です。
そもそもSaaSは、サブスクリプション型で提供されることが多いサービスです。そのため、顧客の維持に力を入れる必要があるのは、vertical SaaSもhorizontal SaaSも同じです。
ただし、Vertical SaaSの市場規模は小さいため、ほかのSaaS企業からの乗り換えの可能性が低く、新規で獲得できるユーザーの数にも限度があります。
そのため、vertical SaaS企業には、新規獲得よりも顧客とのよりよい関係性を重視する企業が多いです。
末永
新規顧客の獲得に行くHorizontal SaaSと違い、扱う範囲が狭いからこそ既存顧客が大切になり、顧客と信頼できる関係を築く必要があります。
Vertical SaaS業界の職種
ここでは、Vertical SaaS企業の職種について紹介します。
インサイドセールス
インサイドセールスとは、非対面で電話やオンラインツールなどを主な手段として行う営業手法のことです。
インサイドセールスは、商談獲得数が目標となることが多いです。
商談を獲得するために、潜在顧客や見込み客(リード)から要望の聞き取りや自社のSaaSの魅力を伝えます。
末永
インサイドセールスの最初の提案次第で商談数が決まり、会社の売上が左右されるので、企業の中でインサイドセールスはとても重要な役割を担っています。
フィールドセールス
フィールドセールスは、インサイドセールスが見込み客(リード)から聞き出した情報をもとに、見込み客(リード)と商談を進めて案件を獲得し、クロージング(成約)までを担います。
具体的な手法は、インサイドセールスが獲得した企業に直接訪問し、細やかなヒアリングを行いながら商品の提案をして成約に結び付けていきます。
また、より契約獲得につながるためにも、適宜顧客フォローは必須です。
商談の数だけをこなすのではなく、成約につながる商談の質も担保されるように、ディレクションなどを行うこともフィールドセールスの仕事の1つです。
カスタマーサクセス
カスタマーサクセスの役割は、案件がクロージング(成約)し、顧客が自社サービスを導入した後のフォローアップを担うことです。
具体的には、自社サービスの導入後の解約を防ぐために、顧客にヒヤリングを丁寧に行い、サービスを継続して使ってもらえるようにサポートしていきます。
また、顧客の新たなニーズを掘り起こして、別サービスを提案することも仕事に含まれます。
サービスの解約率を抑えることが会社の利益と直結するので、顧客との良好な関係を築くために、高いコミュニケーション能力も必要不可欠です。
エンジニア
エンジニアの業務は、クラウド上で使用するアプリケーションの開発です。
具体的には、SaaSサービスの設計や開発、運用保守を役割としています。
エンジニアに求めることは、常に最新の技術やトレンドを捉え、クライアントのニーズに適したサービスを開発することです。
また、ユーザーからの要望や市場の変化に応じて、アプリケーションの新機能の追加やセキュリティを強化するなど、継続的なサービスの改善も仕事の1つです。
末永
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Vertical SaaS業界で求められるスキル
Vertical SaaS業界で働くには、以下のようなスキルが求められます。
学習意欲
これはVertical SaaSに限らずSaaS業界全体に言えることですが、学習意欲は常に持つことが大切です。
なぜなら、SaaS業界の移り変わりは早いので、常に新しい情報をキャッチアップする必要があるからです。
また、顧客のニーズも日々移り変わっていきます。
「この業界の何が問題なのか」「顧客は何に悩んでいるのか」などの細かいニーズに対応していくためにも、学ぶ姿勢は必要不可欠です。
信頼構築力
Vertical SaaS業界では、信頼構築力は必要不可欠です。なぜなら、Vertical SaaS業界は顧客の範囲が狭いため、狭く深く関係を築く必要があるからです。
また、SaaSは商品を売り切って終わりではなく、契約後にサービスを使い続けてもらわなければなりません。
サービスの解約率を下げるためにも、顧客との良好な信頼関係の構築は必須です。
つまり、良好な信頼関係を築くために、高いコミュニケーション能力が求められるのです。
問題解決力
Vertical SaaS業界は、論理的思考力も求められます。
例えば、結果を得るために数値目標から逆算して、どうすれば目標とする顧客を獲得できるか、根拠に基づいて論理的に組み立てて、行動していきます。
また、顧客が抱える問題の根幹が共通していることが多いです。それぞれの問題をよく分析すると、実は前の企業と同じ悩みだったということがあります。
共通する問題点を把握し、解決策を提示できる論理的な思考が必要です。
Vertical SaaS業界の将来性
Vertical SaaS企業の将来性は、Horizontal SaaSの企業に比べると安定してるとは言えません。
SaaS市場のうち現状では、Horizontal SaaSが市場を占めています。Horizontal SaaS企業は、さまざまな業界・業種へアプローチが可能なため市場価値も大きくなります。
一方Vertical SaaS企業は、業界・業種が限定的になるため、市場規模が小さいのが現状です。
しかし、昨今のSaaS市場の拡大に伴い、業界特化型のVertical SaaSも注目を浴びています。
末永
デジタル化が進む中で、SaaS業界自体は将来性が期待されています。
どの分野でも解決するべき問題は沢山あるので、そこまで心配する必要はないと言えます。
Vertical SaaS業界の年収
Vertical SaaS業界の年収は、職種や経験年数にもよりますが400万円〜700万円くらいです。
イメージしやすいように実際のVertical SaaS企業の給与について、以下に2例紹介します。
1つ目の企業は、X Mile (クロスマイル)です。クロスマイルは、物流業界向け経営支援サービスを行っている企業です。
SaaS事業部のコンテンツマーケティングでの正社員(試用期間6か月)採用で年収500万円 〜700万円の給与が提示されています。
2つ目の企業は、不動産テック企業の株式会社いい生活です。株式会社いい生活は、不動産市場のDXを推進する事業を展開しています。
エンジニアでの中途採用で年収360万 〜 850万円の給与が提示されています。
国税庁の令和5年分民間給与実態統計調査によると、給与所得者の平均は460万円です。Vertical SaaS企業の給与は平均より高めということが分かります。
Vertical SaaS業界のワークライフバランス
Vertical SaaS業界のワークライフバランスは以下の2つの理由により整っています。
競合が少なく顧客関係も穏便
Vertical SaaSは特定の業種へのアプローチがメインです。
市場規模は小さく競合が少ないので、どんどん新しい顧客を獲得していくスタンスではありません。
また、Vertical SaaSは、自社のサービスを継続して利用してもらうために、既存顧客との信頼関係の構築が大切にされています。
末永
既存顧客との連携重視で顧客関係も穏便なため、ひたすら営業をするということは少ないです。
リモートワークの普及
Vertical SaaSをはじめとするSaaS企業は、リモートワークの普及率が高いです。
出社しなくてもリモートワークでできる作業が多く、コミュニケーションツールとして、Slack や Notion、oViなどを用いて情報共有も可能です。
末永
Vertical SaaSは、多くの企業でリモートワークが認められているので、時間の融通が利く点で働きやすい環境と言えます。
Vertical SaaS業界に転職する方法
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Vertical SaaSの開発は、長年特定の業界を悩ませてきた課題を解決することが目的です。
つまり、業界に対して深い知見がある老舗企業が開発を行うのに向いていると言えます。