イラストレーターが転職を成功させるコツ!求められるスキル等を紹介

イラストレーターが転職を成功させるコツ!求められるスキル等を紹介

    イラストレーターの転職について、現役支援のプロである現役転職エージェントがズバリ解説します。

    実務経験は必要なのか、求められる経験・スキルは何か、どの業界がおすすめなのか、未経験でもイラストレーターになれるのかを徹底的に説明します!

この記事を書いた人
末永雄大

末永雄大

新卒でリクルートエージェント(現リクルート)に入社。数百を超える企業の中途採用を支援。2012年アクシス(株)設立、代表取締役兼転職エージェントとして人材紹介サービスを展開しながら、年間数百人以上のキャリア相談に乗る。Youtubeチャンネル「末永雄大 / すべらない転職エージェント」の総再生回数は2,000万回以上。著書「成功する転職面接」「キャリアロジック
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イラストレーターは制作経験があれば採用してもらえる可能性あり

イラストレーターは実力社会なので実務経験はなくても、グラフィック系の専門学校や美術系の大学に通っていたり、趣味などでの制作経験があれば採用してもらえる可能性はあります

実際にレバテッククリエイターリクナビNEXTなどで、求人情報を確認してみると分かるのですが、具体的な実務経験年数が記載されている求人は少ないです。

実務経験はなくとも、趣味でキャラクターデザインや背景イラストの作成を経験していれば、選考の対象にしてもらえます。

そんな曖昧な答えだと分かりにくいので、求人企業にもよりますが実務経験は1〜3年あれば問題ないところが多いです。

そもそもイラストレーターは実務経験よりも、絵の上手さや描く速さが重要になってきます。つまり、実務経験何年よりもポートフォリオで実物を見て判断したいと考えている企業が多いのです。

イラストレーターの転職に求められる経験・スキル

希望する企業がゲーム制作会社なのか、広告代理店なのか、Web制作会社なのかにもよって、求められるスキルが変わってきます。

また、使用可能ツールもバラツキがあるのですが、基本的にはPhotoshop(フォトショップ)を使用できることが必須条件となっていますね。

イラストレーターの求人票・求人情報を元に、どのような必須スキル、歓迎スキルがあるのか以下にまとめてみました。求人企業によっても変わるので、参考程度に見てください。

必須スキル
ツール Photoshopを使用したイラスト作成経験
Photoshopを使用した実務経験
Illustratorなどを使用した実務経験
SAIを使用した経験
CLIP STUDIOを使用した経験
経験 キャラクター作成の実務経験
男性キャラクターのデザイン経験
女性キャラクターのデザイン経験
基礎的なデッサンスキル
アニメ調のイラスト作成経験
背景デザイン作成経験……など
歓迎スキル
ツール InDesignの使用経験
ツールを使った動画編集の経験
経験 様々なテイストでイラストが描ける
キャラクターデザインの実務経験
武器・モンスターなどの制作経験
ディレクション経験
マネジメント経験
グラフィックデザインなどの基礎知識
ゲーム・アニメ・漫画が好き
ゲームやアニメに関する幅広い知識
Flashなどのアニメーションの知識

応募する企業によって必須スキル、歓迎スキルは異なってきますが、ほとんどの企業でPhotoshopを使用してのイラスト作成経験が求められます。

商材が女性向けであれば男性キャラクターの制作経験、男性向けであれば女性キャラクターの制作経験など、求められる経験は違ってきます。

自分がどういうサービスに携わっていきたいのか、明確にした上でイラストのスキルアップを目指すと良いでしょう。

イラストレーターが転職するのならゲーム市場がおすすめ

ゲーム業界、アニメ業界、広告業界などでイラストレーターの求人はありますが、とくにおすすめなのはゲーム市場です。

ファミ通モバイルゲーム白書2019』の発表によると、世界におけるモバイルゲーム市場は年々その規模を拡大しています。

世界モバイルゲーム市場規模推移

2015年の世界モバイルゲーム市場は4兆1196億円だったのに対し、2018年には6兆9568億円までに規模を拡大しています。ゲーム市場は3年の間で、1.7倍も規模を増やしているのです。

魅力的なゲームを構成する要素にイラストは必要不可欠なので、ゲーム市場が拡大すれば、それだけイラストレーターの需要も増加していきます。

他の業界よりもイラストレーターの求人が多い市場なので、自分の希望にあった会社を見つけやすいメリットもあります。

アニメや漫画も市場としては伸びていますが、タダ働きに近い会社もあり、働きたい場合は慎重に選ぶ必要がありそうです。時間を切り詰め、原画を描き続けないといけないため、離職率は高い傾向にあります。

ゲームといっても色々とありますが、とくに狙うべきはソーシャルゲームのイラストレーターが良いですね。売れているゲームのテイストにマッチする絵が描けるようになれば、転職しやすいと思います。

まったくの未経験からイラストレーターへ転職するのは厳しい

イラストを描いた経験もないレベルの未経験は、実力主義のイラストレーターには転職できません。

実務経験はないけど、趣味でPhotoshopやIllustratorなどのツールを使って、イラストを描いたことがあればまだ可能性はあります。

先ほども紹介しましたが、イラストレーターが転職をする際に狙うべきはゲーム市場です。

実務経験がない場合は、売れているゲームタイトルを調べて、そのキャラクターを模写することから始めましょう。テイストを自分のものにできたら、その次は続編を自分で想像して、新しいキャラクターを描いてみると良いです。

このときに作成したキャラクターはポートフォリオにも掲載できますし、ゲームをしっかり研究していることが分かり、面接時の評価もよくなります。

イラストレーターはどれだけイラストを描けるかが勝負です。ひたすらイラストを描き、自分の引き出しを増やし、速く描けるようになると、実務経験がなくても採用してもらえる可能性はあります

イラストレーターの転職では資格は有利にならない

調べてみるとイラストレーター向けの資格はいろいろとありますが、ぶっちゃけ転職ではそこまで重要ではないので、無理に取得する必要はありません。

イラストレーターは上手い絵をいかにたくさん描けるかが重要になってくるので、資格がないからといって転職できないということにはならないです。

資格を取得するために時間を使うぐらいなら、1枚でも多くのイラストを描いて、自分の武器を増やしたほうが転職しやすいです。

とはいえ、資格があるからといって評価が下がるわけではないので、余裕があれば持っておいて損はないですね。

イラストレーターの転職面接で押さえておくべきポイント

イラストレーターの転職面接で押さえておくべきポイントを4つに分けてご紹介します。

転職における面接で基本的な流れや、逆質問などについて詳細を知りたい人は以下の記事も読んでみてください。

志望動機

面接官が志望動機で知りたいのは、以下の3つのことです。

  • 仕事をやり抜く覚悟はあるのか
  • 自社とマッチしているか
  • 本人の希望とマッチしているか

志望動機を考える際には、上記の3つの点を意識して考えるようにすると良いでしょう。

その際に「企業がどのような人物を求めているのか」「自分はなぜこの企業を選んだのか」を明確にし、具体的なエピソードを交えて話すようにすると良いですね。

基本的な志望動機の考え方について、さらに詳しく知りたい人は以下の記事も参考にしてください。

転職理由

転職理由はウソをつかずに、本音を話すようにしてください。

どうしても転職理由を言いたくなくて、ごまかしてしまう人もいるのですが、面接官はこれまで多くの面接をやってきており、応募者が本当のことを言っているのか、一般論を話しているのかをすぐに見抜くことができます。

ウソをついてごまかしてしまうと、本当のことではないから判断ができない=お見送りになってしまうケースが多いです。

本音で話すことは大切なのですが、不満だけを言うのではなく、建設的でポジティブに言い換えるようにすると、面接官の印象が良くなるのでおすすめです。

上手い転職理由の考え方について、さらに詳しく知りたい人は以下の記事も読んでみてください。

自己PR

自己PRでは「仕事と関連する強み」と「強みの活かし方」の2つを話すようにしましょう。

面接での自己PRは面接官に「自分を採用すると、どのようなメリットがあるのかを伝えるもの」です。そのため、企業にとって魅力的な強みを強調して伝える必要があります。

求人票やコーポレートサイトなどを見て、求人企業がどのような人物を求めているのか、自分のスキルや経験をどのように活かせるのかを具体的に話せるようにしておくと良いですね。

自己PRの考え方について、さらに詳しく知りたい人は以下の記事もおすすめです。

ポートフォリオ

イラストレーターの面接では、ポートフォリオが必須になります。なぜなら、履歴書・職務経歴書だけでは、イラストの上手さを判断できないからです。

実際に作成したイラストを見て、自社のサービスとテイストが合うのか、どれぐらいの速さで描けるのかを判断しています。

そのため、イラストレーターが転職する際には、ポートフォリオを必ず用意するようにしましょう。作品数ですが、厳密な決まりはありません。ただ、多すぎると面接官も見るのに時間がかかってしまうので、10〜20作品ぐらいが丁度良いです。

10作品以下だと、イラストをあまり作成していないのでは?と面接官が懸念を抱いてしまうため、印象が悪くなるので気をつけてください。

評価されるポートフォリオ

商業用のイラストになると生産性が求められるため、「このクオリティを3時間でやったの?」は評価されます。

そのため、ポートフォリオを作成する際には、どのツールを使い、そのイラストを仕上げるのにどれぐらいの時間がかかったのか、所要時間も明記するようにしてください。

また、バラエティに富んでいることも評価の対象になります。男性のキャラクターデザインしかできない人よりも、男女のキャラクターデザインができ、背景デザインもできる人のほうが評価されるので、いろいろな作品を掲載すると引き出しの多さをアピールすることができます。

テイストを合わせられるのも評価されるポイントです。ゲームは複数人でキャラクターなどを作成しているため、世界観を合わせるためにも似たようなテイストでイラストが描けることが重要です。応募企業のサービスを研究し、似たテイストの作品も入れると良いと思います。

ポートフォリオに載せる作品が実務で作成したイラストであった場合、分業になっていることが多いので、自分がどこまで担当したのかも忘れずに書くようにしてください。

最後にポートフォリオは見やすさが大切です。事前にWebサイトにアップしておく、PDFにしておくと見やすくて良いです。

面接の成功率を高めたいなら

イラストレーターの求人自体が少ないため、有名ゲーム会社といった人気企業への応募が殺到してしまうので、転職難易度は高いです。

しかし、転職の専門家である転職エージェントを利用すると、面接官に刺さる履歴書・職務経歴書・ポートフォリオの作り方を伝授してもらえます。また、応募企業に合わせた面接対策をおこなってくれるので、自分で直接応募するよりも通過率がアップする傾向にあります。

とくにゲーム業界やWeb業界に特化した転職エージェントは、専門的な知識を持っているキャリアアドバイザーがサポートをしてくれるので非常に心強いです。

ただ、イラストレーターの求人自体が少ないので、求人が多い大手転職エージェントも合わせて利用すると良いでしょう。

ゲーム業界・Web業界に特化した転職エージェントの中から1〜2社程度、大手転職エージェントの中から2社程度、複数登録すると納得のいく転職がしやすいですよ!

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イラストレーターの年収は337万円

dodaが発表している「職種別平均年収ランキング(2018年版)」によると、イラストレーターの平均年収は337万円で、全国平均の441万円よりも低いです。

市場を拡大しているゲーム会社を狙うと、年収400万円〜600万円も夢ではありません。ヒット作を出している有名ゲーム会社のアートディレクターになれば、年収800万円〜1000万円を狙える可能性もあります。

自由な働き方ができるフリーランスは高単価な案件を受注できたり、ゲーム会社から直接業務委託をしてもらえれば年収600万円はいくと思います。

クリエイティブな職種はスキルと経験がものをいう世界なので、1000万円以上稼ぎたい人は、独立してフリーランスになったほうが稼げます。

とくに年々市場が伸びているコミケは狙い目です。SNSで自分のファンを地道に増やす活動をおこなっていけば、人気のイラストレーターになることもできるでしょう。

イラストレーターの年収・給与について、さらに詳細を知りたい人は以下の記事も読んでみてください。

イラストレーターを募集している企業一覧

イラストレーターを募集している企業をいくつかご紹介します。

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