投資銀行の転職で求められるレベルって高い?面接突破のコツ大公開!
投資銀行に転職したい人向けに、面接で求められるポイントと突破するコツを、人材紹介ビジネスを展開している現役転職エージェントがリアルに解説します!
また、平均年収、仕事内容、キャリアパスについても合わせて紹介します!
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投資銀行の転職難易度
投資銀行の転職難易度はかなり高いです。
投資銀行への転職では以下の内容が求められます。
それぞれの項目ごとに詳しく解説していきます。
高学歴であることは前提になる
基本的に高学歴であることが求められます。旧帝大クラスが多く、東京大学や京都大学レベルでないとあまり歓迎されません。一橋大学クラスでも、少し懸念されてしまう可能性があります。
高学歴主義なのは、投資銀行がアメリカ発祥のビジネスモデルになっているからです。アメリカは学歴での格差がかなり激しく、学歴がかなり重要視されます。
そんな風潮があるアメリカが作ったビジネスなので、投資銀行への転職は学歴がかなり重要です。
関連した業種の経験が不可欠
投資銀行への転職は、関連した業種の経験が必要で、未経験からの転職はほぼ不可能です。
なぜなら、M&Aや企業を売却するときに、どの程度の価値がつくのかなどを分析できるスキルが必要になるからです。このスキルは投資銀行の業務に関連した仕事でないとなかなか身につけることができないため、未経験からの転職は不可能と言えます。
また、そもそも金融業界自体が経験者しか採用しない傾向にあることも大きく関係しています。
年齢は意外と若手が多い
年齢に関しては、20〜30代が多く若手の社員がほとんどです。40代になると、ヘッドハンティングで採用されることから、そもそも絶対数が少なくなります。
また、投資銀行はかなり激務な職場が多いです。徹夜して仕事をしたり、家に帰らず会社に何泊かするケースもあるため、人によってはあまり長く働ける環境ではありません。
実際、3〜5年ほどの短期間でステップアップし、そのまま転職してしまう人が多いことも、年齢層が若いことに関係しています。役員になれば中には40代の人もいますが、投資銀行では30代中盤〜後半ほどで役員に上り詰める人もいます。
英語力は必須
とくに外資系の投資銀行に転職するなら、英語力は必須です。
業務上で英語の資料を読んだり、英語での資料やメールの作成、プレゼンや電話対応なども英語でおこなうことがあります。
日系の投資銀行なら、プレゼンや電話対応が英語でできれば良いということもあります。ただ、外資系の投資銀行になると、ネイティブレベルの英語力を求められます。
投資銀行とは何をしている企業なのか
相談者
末永
まずはイメージよりも実際どんな仕事をしているのか調べてから転職活動を進めるようにしましょう。
投資銀行は「銀行」という名前こそついていますが、一般的な銀行と違って直接資金を融資することはしません。
資金面で問題を抱えている企業に対して、資金調達の手伝いをするのが投資銀行のビジネスです。資金調達を手伝い、そこから手数料をもらうことで利益を上げています。言ってしまえば、資金調達のエキスパート集団ですね。
ですので銀行という名前はついていますが、実際は証券会社に近いビジネスモデルです。投資銀行の有名どころで言うと以下の企業が該当します。
- ゴールドマンサックス
- モルガン・スタンレー
- バンク・オブ・アメリカ
- 野村證券
- 日本政策投資銀行
それぞれの企業について以下の記事で詳しく解説しているので、興味のある人はぜひご覧ください。
投資銀行の仕事内容は部門により変わる
投資銀行は部門により仕事内容が変わるため、転職するときはまずどの部門に入りたいのかを調査してください。
以下から4つの部門の仕事内容を紹介していきます。
投資部門
投資部門の仕事内容はクライアントが株式や社債の発行、M&Aをおこなうときに交渉やアドバイスをするのがメインです。
通常、金融に対して知識がない企業がM&Aをおこなう場合、なかなか正確な企業の値段というのはわかりません。投資部門はそんな企業に対して、企業の値段を計算したり、買収される企業との交渉をおこうなうなど金融のプロとして仕事をしていきます。
さらに、投資部門には「ガバレッジ」と「プロダクト」という2つの部門があります。それぞれの仕事内容は以下のような違いがあります。
ガバレッジ
ガバレッジ部門は、企業の営業にあたる仕事をおこないます。
企業の状況を見てどういった成長戦略を描いているのかなどを予測し、株式の発行を促したり、M&Aをしないかなどの提案をおこないます。
プロダクト
プロダクト部門は、商品開発にあたる仕事をおこないます。
先ほど紹介したガバレッジがクライアントから仕事を受注してきて、その案件の処理をするのがプロダクト部門です。
M&Aの案件であるなら、企業をいくらで買収できるのかという計算をするような部門です。
マーケット部門
マーケット部門は機関投資家に向けて、金融商品の取引をおこないます。
投資部門は新規で資金調達をしたいクライアントに向けてサービスを展開する部門でしたが、マーケット部門は銀行や保険会社といったクライアントを相手にサービスをおこないます。
また、マーケット部門には「セールス」「トレーダー」「ストラクチャー」の3つの部署に分かれていて、それぞれ異なる仕事をしていきます。
セールス
セールス部門は、クライアントにおすすめの株式や債権などを紹介しています。
例えば価値が上がりそうな株式があれば、その株式をクライアントに紹介して株式の売買までをサポートすることが仕事内容となります。
トレーダー
トレーダー部門は、会社の資金を元手に債権や株式などの売買をおこないます。
買い取った株式を買取時よりも高値で売り、それを会社の利益としていきます。わかりやすく言うと、個人でもおこなわれている株取引や資産運用を会社単位でおこなうというイメージですね。
ストラクチャー
ストラクチャーは、金融派生商品の設計をおこなっています。
金融派生商品とは、株式、債券、金利、通貨、金、原油などの原資産の価格を基準にして、価値が決まる金融商品のことです。
ストラクチャーは株式、債券などの金融商品を対象としたオプション取引、スワップ取引と呼ばれる取引をして、クライアントがどういった金融派生商品を求めているのかを設計していきます。
リサーチ部門
リサーチ部門は、為替や世界情勢などの金融の動きを調査、分析する部門です。
株化が上昇しそうな企業であったり、反対に下降しそうな企業のリサーチをおこないます。
そのリサーチ結果は社内に公開され投資部門やマーケット部門の活動に生かされます。
また、リサーチ結果が優秀であれば社外に名前つきで公開されることもあり、うまくいくと大きな案件に携わるチャンスが巡ってくることもあります。
アセットマネジメント部門
アセットマネジメント部門では、クライアントから資産や株式を預かり、それらを運用し増やすことで報酬をもらっています。
日本では銀行に預金していたとしても、資産が増えることはありません。そこで近年では、投資のプロであるアセットマジメント部門の受容が伸びてきています。
ちなみに、アセットマネジメント部門は投資銀行の中では他の部署と少し違った仕事をしているため、別会社で運営していることが多いです。
主要な投資銀行企業と平均年収
ここからは有名な投資銀行である「ゴールドマンサックス」「モルガン・スタンレー」「JPモルガン証券」「野村證券」「日本政策投資銀行」の平均年収を紹介します。
以下のデータは、2023年9月時点の口コミサイト「ライトハウス」を参考にしています。
銀行名 | 平均年収 | 回答者の年収範囲 |
---|---|---|
ゴールドマンサックス | 1509万円 | 750~4000万円 |
三菱UFJモルガン・スタンレー | 660万円 | 250~1500万円 |
JPモルガン証券 | 1103万円 | 400~2900万円 |
野村證券 | 752万円 | 286~2500万円 |
日本政策投資銀行 | 831万円 | 350~1500万円 |
口コミサイトの情報になるので、その時々で平均年収の額は多少上下します。
とはいえ、年収2000万円以上を目指すのであれば、日系の投資銀行よりも外資系の投資銀行のほうが可能性は高いですね。
投資銀行の労働環境は激務なのか
投資銀行への転職について調べている人の中には、激務というワードを何度か目にしているのではないでしょうか?
ここでは投資銀行がどのような労働環境なのか、実際の口コミを見て紹介していきます。
新卒時に投資銀行のガバレッジとして入社しました。新卒の割にやはり給料は良かったです。
ただ、睡眠時間もほとんどなく、上司からの無理難題に高い精度で応えないといけないため、結局2年くらいで退職しました。
投資銀行のガバレッジに数年いました。私は結構体力には自信があったのでなんとかやっていけていましたが、同期で入社した人たちはどんどん辞めていきましたね。
忙しいときは始発で出社して終電で帰ることがしばらく続いたりするので、正直辞めていっても何も不思議はありません。
マーケット部門に所属していたので、比較的ホワイトだったと思います。IBDの人たちはかなり忙しそうな印象は確かにありますね。
投資銀行という投資部門に入りたい人が多くて、それで実際に入ったらかなりの激務なので、投資銀行=激務というイメージがあるのかもしれませんね。結局は部署によると思います。
朝早くに出勤して深夜に帰ってくる日が多かったです。仕事で忙しくて、誕生日みたいなイベントも会えないこともありました。
とにかく毎日忙しそうで、いつ休んでいるのだろうという感じでしたよ。
投資銀行のキャリアパス
投資銀行からの転職では、代表的なところだと以下のようなキャリアパスが多いかと思います。
- プライベートエクイティファンド
- 外資系企業コンサルティングファーム
- PEファンド
- ベンチャーキャピタル
- 上場前のベンチャー企業のCFO
上記職種の中では、上場前のベンチャー企業のCFOが給与が1番低いです。ただ、その分ストックオプションという、上場したときの株を安く買える権利がもらえます。
上場さえしてしまえば、安く買った株との差分で数千万円の利益を得ることも可能です。また、ハードワークな投資銀行から働き方を改革したくて、ベンチャーのCFOに転職する人もいます。
末永
とくに資格は必要なく、会社が成長するかを分析し、そこに投資するかどうかを選定するスキルを求められているためです。
投資銀行の転職を突破するコツ
投資銀行の面接では、論理的な思考ができるかどうかが非常に重要です。ここでいう論理的思考力というのは以下の2点です。
以下からそれぞれ詳しく解説していきます。
仮説構築力
仮説構築力は何も情報がない状態から仮説を立てて仕事を進められるかを求められます。
投資銀行は企業を売買するのを手伝うときに、売買したほうが良いメリットを企業相手に上手くプレゼンしないといけません。その時に、仮説構築する力が必要になるからです。
面接では転職者が論理的思考をできるのか試すために、ケーススタディ、フェルミ推定と呼ばれる議論形式の面接方式を取り入れている場合があるので、事前に対策してから選考に臨むようにしましょう。
ちなみにケーススタディとフェルミ推定はざっくり以下のような違いがあります。
-
ケーススタディ
算出された数値を元に問題に対しての打ち手を考えるもの
(例)駅前のコンビニの売り上げを2倍にするにはどうするべきか -
フェルミ推定
データ不足の状況でも仮説を立てて精度の高い推定をできるか確かめるもの
(例)日本で生産されているネクタイの本数は何本か?
プレゼンテーション力
プレゼンテーション力は、転職者の地頭の良さを測るために求められます。
プレゼンテーション力で大切な要素は、結論・理由・ファクトの3つを簡潔に分かりやすく他人に伝えられるかどうかです。
また、声は遠くの位置にいる人にも聞こえるような大きさでゆっくりと話すようにしましょう。話す内容の熱量も伝わりやすくなります。
さらに、身振り手振りなどのボディランゲージも交えて話すと、聞き手側も話の内容を理解しやすくなりますよ。
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