未経験からサーバーエンジニアになる方法をプロが徹底解説

未経験からサーバーエンジニアになる方法をプロが徹底解説

    本記事では、未経験からサーバーエンジニアになる方法や年代別で転職をする際のポイントについて紹介していきます。

    また、サーバーエンジニアの働き方や求められる知識・スキルと需要や将来性も紹介していくので、参考にしてみてください。

この記事を書いた人
末永雄大

末永雄大

新卒でリクルートエージェント(現リクルート)に入社。数百を超える企業の中途採用を支援。2012年アクシス(株)設立、代表取締役兼転職エージェントとして人材紹介サービスを展開しながら、年間数百人以上のキャリア相談に乗る。Youtubeチャンネル「末永雄大 / すべらない転職エージェント」の総再生回数は2,000万回以上。著書「成功する転職面接」「キャリアロジック
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未経験からサーバーエンジニアになる方法

未経験からサーバーエンジニアになるには、スキル習得や資格取得をしてから求人を探すことが多いですが、それぞれのフェーズでどのようなことを意識すれば良いのでしょうか?

本項では、未経験からサーバーエンジニアになる方法を紹介していくので、ぜひチェックしてみてくださいね。

1.サーバーやインフラに関する情報を調べる

未経験からサーバーエンジニアを目指す人は、サーバーエンジニアの仕事内容や求められる知識・スキルなどの基本情報を把握するために情報収集から始めましょう。

というのも、サーバーエンジニアはインフラ関連職種の1つで、インフラエンジニアやクラウドエンジニアと同じ職種だと勘違いする人が多いからです。

そのためミスマッチを防ぐためにも、インフラやサーバーに関する情報は正確に把握しておくことが大切です。

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サーバーエンジニアをクラウドサーバーの構築をするエンジニアだと思っている人も多いです。


最近はクラウドでのサーバー構築をすることもありますが、基本的には物理サーバーの構築をおこなうエンジニアのことを指すため、間違えないようにしましょう。

本記事では、サーバーエンジニアの仕事内容や関連する職種との役割の違い、求められる知識・スキルなどの情報もお伝えしているので、詳しい情報を知りたい人は確認しておいてくださいね。

2.サーバー関連の資格取得の勉強をする

未経験からサーバーエンジニアへ転職するには、サーバーに関するスキルと知識を証明して転職を有利に進めるためにも、資格を取得すると良いですよ。

また、資格勉強を参考書で進める人は多いですが、学習効率を上げたいなら動画学習サービスやプログラミング学習サービスを活用したり、プログラミングスクールを活用するのもおすすめです。

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資格を取得するなら、以下の資格がおすすめですが、サーバーエンジニアは、LinuxやWindowsの資格を優先的に取得しましょう。


また、クラウドサーバーではAWSの需要も高いので、転職を有利に進めたい人は併せて取得を目指すと良いですよ。

未経験のサーバーエンジニアにおすすめの資格一覧

  • IT全般
    ITパスポート
    基本情報技術者試験
    応用情報技術者試験
  • OSサーバー
    Linux技術者認定資格(LinuC)
    Linux技術者認定試験(LPIC)
    マイクロソフト認定資格
    VMware認定
  • クラウドサーバー
    AWS認定
    Google Cloud認定資格
    Microsoft認定資格

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資格はあくまで知識やスキルを証明するためのもので、資格がなくてもサーバーエンジニアには転職はできます。


また、資格取得を目的としてしまうと本来の目的からズレてしまうので、資格取得は転職を成功させて実践で活かすためのものということは覚えておいてください。

3.自己分析をして経歴や動機を整理する

サーバーエンジニアが転職活動を始める前には、自己分析をして「職務経歴」「前職の経験・実績」「強み・アピールポイント」「キャリアの希望」を整理していきましょう。

「前職の経験・実績」「強み・アピールポイント」を整理する際には、ビジネススキル、マネジメントスキル、エンジニアスキルでカテゴリで分けるのもおすすめです。

また、アピールポイントを整理する時には、サーバーエンジニアとして働く際に役立つスキル・能力・強みを整理して、具体的なエピソードまで考えておきましょう。

そして、将来のキャリアの希望も整理していく場合には「サーバーエンジニアを目指す理由」「サーバーエンジニアである必要性」も深掘りして、転職の軸を明確にしておくと良いですよ。

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自己分析は、職務経歴書を作成したり、選考対策でも必要な情報を整理できるので、転職活動を始める前には必ずやりましょう。


また、自己分析が甘いと転職の軸やキャリアの方向性が曖昧になってしまうので、わからないことがあれば以下の記事も参考にしてみてくださいね。

4.履歴書と職務経歴書を作成する

履歴書と職務経歴書を作成する際は、これまでの経験がサーバーエンジニアの仕事や事業にどう繋がるかを意識して書きましょう。

例えば、営業職やプロジェクトリーダーなどの経験でクライアントやメンバーを巻き込んで仕事をした経験は、サーバーエンジニアとして仕事をする上で強みになります。

なぜなら、サーバーエンジニアはクライアントにわかりやすく説明するコミュニケーション力や、サーバーを構築する上でのネットワークエンジニア・システムエンジニアとの連携が重要だからです。

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このように履歴書や職務経歴書を作成するときは、サーバーエンジニアに必要なソフトスキルも踏まえて自分のアピールポイントを明記しましょう。

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履歴書や職務経歴書を作成したら、転職のプロに添削してもらうことをおすすめします。


また、添削を依頼するのであれば、未経験者の転職支援実績もあるリクルートエージェント(IT)dodaワークポートユニゾンキャリアを活用すると良いですよ。

基本的な履歴書・職務経歴書の書き方は下記の記事を参考にしてみてくださいね。

5.転職エージェントで求人を紹介してもらう

自己分析や履歴書・職務経歴書の作成が終わったら、実際に求人を探していきますが、未経験者がサーバーエンジニアの求人を探す場合には、転職エージェントを活用しましょう。

もちろん、転職サイトや企業HPで直接応募できますが、未経験だと求人数は限られますし、応募しても選考で落とされてしまうケースも多いです。

ですが、転職エージェントであれば、求人紹介や転職相談、職務経歴書の添削や応募先の採用担当者との連絡の仲介など様々なサポートをしてくれます。

そのため、未経験からサーバーエンジニアを目指す場合には、未経験可の求人を取り扱っている転職エージェントを活用して求人を探していくと、効率的に転職活動を進めることができますよ。

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転職エージェントでは未経験者向けの求人を取り扱っていないサービスもあるため、登録するサービスによっては求人紹介が難しいこともあります。


そのため、未経験可の求人を探すのであれば、求人数が豊富なリクルートエージェント(IT)dodaワークポートや未経験のエンジニアの転職支援に強いユニゾンキャリアを活用すると良いですよ。

未経験からサーバーエンジニアへ転職する際のポイント・注意点

未経験からサーバーエンジニアへ転職する際には、いくつか意識しておいて欲しいポイントや注意点があります。

いずれも、学習効率を上げたり、転職を有利に進めるために大切なことなので、これから学習や転職活動を始める人は参考にしてみてくださいね。

オンプレミスではなくクラウドサーバーの知識も身につけること

サーバーエンジニアは、一般的にオンプレミス環境でのOSサーバーの構築をおこないますが、現代ではクラウドが主流となっているためクラウドサーバーに関する知識やスキルを身につけることも大切です。

というのも、オンプレミス環境でのOSサーバー構築は限られた業界・業種でしか運用されておらず、新規構築でも経験者が携わるため、転職しても希望する保守運用しか経験できないこともあります。

もちろん、サーバーエンジニアならオンプレミス環境でのOSサーバー構築スキルは必要ですが、クラウドの知識も身につけていれば業務の幅も広がり転職もしやすくなります。

そのため、サーバーエンジニアとしてオンプレミス環境でのOSサーバーの知識を身につけるだけではなく、市場価値を上げるならクラウドサーバーの知識や構築のスキルも習得しておくと良いですよ。

クラウドサーバーの中でもAWSを中心に勉強をすること

サーバー構築に携わるエンジニアを目指すのであれば、クラウドサーバーに関する知識やスキルを身につけることも大切なので、AWSを中心に勉強しましょう。

サーバー構築の手順はどのサービスでも変わりませんが、AWS・GCP・Azureで特徴や強みは変わるため、市場価値を上げたいのであれば3つのクラウドサービスでの構築経験を積むことも大切です。

また、未経験からクラウドでのサーバー構築のスキルを身につけるのであれば、優先順位をつけて資格の取得をしていく必要があるため、世界的にもシェア率の高いAWSを優先すると良いですよ。

希望する業界やサービス分野が明確な人は、希望する業界で最も利用されているクラウドサービスのスキル習得や資格取得をした方が良いですが、仕事の探しやすさを優先するならAWSがおすすめです。

参考書や学習サービスを積極的に活用すること

未経験からサーバーエンジニアを目指す場合、独学でサーバー構築について学ぶ人も多いですが、独学の場合には参考書選びと学習サービスの活用が学習効率にも影響します。

特に、エンジニア未経験の人は基本構造の理解から始める必要があるため、初心者向けの参考書を読んで、慣れたら応用の参考書や資格取得に関する参考書を読んでいくと良いですね。

また、参考書を読むのが苦手な人や隙間時間で手軽に勉強をしたい人は、サーバー構築に関する動画学習ができるサービスを活用するのがおすすめです。

そのため、独学を考えている人は、以下の参考書や動画学習サービスを活用して効率的に学習を進めていくと良いですよ。

おすすめのサーバー・クラウド関連の参考書

  • 図解まるわかり サーバーのしくみ
  • イラスト図解式 この一冊で全部わかるサーバーの基本 第2版
  • ゼロからわかるLinuxサーバー超入門 Ubuntu対応版
  • クラウドエンジニアの教科書
  • AWSの基本・仕組み・重要用語が全部わかる教科書 (見るだけ図解)
  • GCPの教科書
  • 全体像と用語がよくわかる! Microsoft Azure入門ガイド

おすすめの動画学習サービス

  • Udemy
  • Schoo
  • ドットインストール
  • paiza

未経験歓迎の求人がある転職エージェントを利用すること

未経験からサーバーエンジニアになるためには、未経験歓迎の求人を取り扱う転職エージェントを活用することが大切です。

ですが、未経験歓迎の求人は少ないため、求人を探す際には豊富な求人を取り扱う転職エージェントか未経験の転職に強い転職エージェントを活用しましょう。

求人数の多さで転職エージェントを選ぶならリクルートエージェント(IT)dodaワークポート、未経験者の転職に強い転職エージェントなら、ユニゾンキャリアの活用がおすすめです。

特に、ユニゾンキャリアは、無料のITスクールを運営していて、Linuxでの構築やコマンド操作に関する学習もできるため、未経験からサーバーエンジニアを目指している人は登録してみると良いですよ。

転職エージェントは複数のサービスを併用すること

未経験でも応募できるサーバーエンジニア求人を探す場合には、求人探しの幅を広げるためにも複数の転職エージェントを併用していきましょう。

というのも、求人数が多い転職エージェントや未経験者の転職に強い転職エージェントでも求人の数は限られているため、複数の転職エージェントを活用した方が希望の求人も見つけやすいです。

また、転職エージェントもビジネスなので、転職が成功する確率が低くて利益も下がる未経験者は紹介できる求人がないと対応を後回しにされてしまうこともあります。

そのため、転職エージェントを利用する時は、未経験でも手厚くサポートをしてくれて、希望に合う求人を紹介してくれるエージェントを見つけるためにも、複数のサービスに登録しておくと良いですよ。

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転職エージェントを併用するのは大変だと感じる人もいると思うので、まずは3社〜4社程度に登録して、必要に応じて利用するサービスを増やしていきましょう。


そして、実際に利用してサポートの質や紹介される求人を比較して、利用するサービスを絞っていくと良いですよ。

【年代別】未経験からサーバーエンジニアを目指す際のポイント・注意点

前述では、未経験からサーバーエンジニアへ転職する際のポイントや注意点について紹介しましたが、年代別で意識するポイントや注意点もあるので紹介していきますね。

20代未経験からサーバーエンジニアを目指す場合のポイント・注意点

20代前半であればポテンシャルで採用される可能性もあるため、サーバー関連の知識やスキルがあれば、転職できる可能性は十分にあります。

もちろん、転職難易度は一般職より高いですが「意欲」「希望のキャリア」「未経験からエンジニアを目指した理由」「サーバーエンジニアを選んだ理由」を伝えられれば、人柄がマッチしていれば採用する企業もあります。

20代後半では、前職の経験や実績も評価されるため、情報を整理してエンジニア転職に効果的なアピールをする必要がありますが、採用メリットを感じてもらえれば、未経験でも内定はもらえますよ。

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20代前半だとコミュニケーション能力や人柄もポテンシャル採用の評価基準に入るため、面接時にはマナーやコミュニケーションも意識することが大切です。


20代後半になると仕事に対する姿勢や前職の実績で人物像と業務遂行能力を見るので、ビジネススキルをアピールしていきましょう。

30代未経験からサーバーエンジニアを目指す場合のポイント・注意点

30代未経験でサーバーエンジニアへの転職をする場合には、20代の時よりも転職難易度が上がるため注意が必要です。

また、30代になると役職に就く人も増えるため、前職での経験や実績も評価対象の比重としては大きくなります。

その他にも「謙虚に学ぶ姿勢」「社員と上手く関われるか」「コミュニケーション能力があるか」といったソフト面も重視されますし、前職の経験や知識で会社に貢献できるかどうかも評価されます。

そのため、30代未経験からサーバーエンジニアを目指す場合には、採用メリットを感じてもらえるように、意欲や貢献できることをアピールしていくと良いですよ。

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30代になると年収の水準も高くなりますが、未経験からの転職だと年収が下がる可能性もあります。


そのため、未経験からサーバーエンジニアへ転職する場合には、転職後の想定年収も確認した上で、希望条件を設定しましょう。

サーバーエンジニアの仕事内容

サーバーエンジニアは、システム開発の際にインフラサーバーの構築や保守運用をおこなう職種で、一般的には設置型のオンプレミスサーバーの設計や構築をおこなうのが仕事です。

オンプレミスサーバーは自社開発会社が独自サーバーを構築して運用するために活用されることが多く、LinuxやWindowsなどのOSサーバーの要件定義・設計・構築・保守運用まで一通り対応します。

最近ではクラウドの需要が高く、サーバーエンジニアでもクラウドサーバの構築スキルを習得する人もいますが、クラウドサーバー構築だけのエンジニアはクラウドエンジニアで別の職種とされています。

そのため、サーバーエンジニアを目指そうと考えているなら、オンプレミスサーバーとクラウドサーバーのどちらの構築に携わりたいのかで、習得するスキルや取得する資格を選んでいくと良いですよ。

オンプレミスサーバーとクラウドサーバーの違い

インフラサーバーには、オンプレミスサーバーとクラウドサーバーがありますが、それぞれどのような違いがあるのでしょうか?

  • オンプレミスサーバー
    設置型のインフラサーバー。自社でカスタマイズがしやすく、セキュリティにも強い反面、カスタマイズ性の高さから構築に時間がかかることも多い。物理的にサーバーを導入するので初期費用や運用コストもかかる。
  • クラウドサーバー
    クラウド上でサーバーの構築運用ができる。クラウドなので場所を取らずに増設も簡単で、効率的かつ費用が抑えられる。クラウドサービスでパッケージが用意されていて拡張性も高い。

最近では、クラウドサーバーが主流なので、オンプレミスサーバーを設置している企業は限られており、オンプレミスサーバーからクラウドサーバーに移行している企業も増えています。

ですが、中にはハイブリッドクラウドとして、オンプレミスとクラウドを併用していたり、オンプレミスサーバーでも仮想化技術を活用して、利便性を向上させている企業もあります。

そのため、オンプレミスサーバーの構築ができる人材を求めている企業も残っていて、オンプレミスサーバーとクラウドサーバーのどちらの構築もできる人材は重宝されていますね。

サーバーエンジニアと関連する職種との役割の違い

サーバーエンジニアは、ITエンジニアに含まれる職種ですが、ITエンジニアにも分野や用いるスキルによって様々な職種が存在します。

そこで、本項ではサーバーエンジニアと関連のある職種の種類と役割の違いについて解説していくので、興味がある人は参考にしてみてください。

サーバーエンジニアとその他のインフラエンジニアとの役割の違い

サーバーエンジニアは、インフラエンジニア職種の一つですが、他のインフラ関連のエンジニアとの役割にはどのような違いがあるのでしょうか?

  • インフラエンジニア
    インフラの構築をおこなうエンジニアを指し、サーバー構築やネットワーク構築、データベース構築など複数のインフラの構築・保守・運用業務をおこなう。
  • サーバーエンジニア
    LinuxsやWindows ServerなどのOSサーバーを用いてオンプレミスサーバー(自社運用サーバー)の設計・構築・保守・運用をおこなう。

  • クラウドエンジニア
    AWS・Azure・GCPなどのクラウドサービスを用いてクラウドサーバーの設計・構築・保守・運用をおこなう。
  • ネットワークエンジニア
    Cisco製品やクラウドを用いてネットワーク環境の設計・構築・保守・運用をおこなう。
  • データベースエンジニア
    SQLなどを活用してデータベースの設計・構築・保守・運用をおこなう。
  • セキュリティエンジニア
    企業システムをはじめとしたセキュリティの設計・構築・保守・運用をおこなう。

インフラエンジニアは、サーバー・ネットワーク・データベースなど、様々なインフラの構築や保守運用に携わるエンジニアのことを指し、サーバーエンジニアとは対応領域の広さが異なります。

一方、サーバーエンジニアやクラウドエンジニアは、サーバー構築を専門におこなうエンジニアで、他にも特定分野に特化したエンジニアはネットワークエンジニア・データベースエンジニア・セキュリティエンジニアなどが挙げられますね。

サーバーエンジニアとクラウドエンジニアは、オンプレミスサーバーとクラウドサーバーのどちらの構築に特化しているかで判断されるため、インフラ構築をおこなうエンジニアでも役割には違いがあります。

サーバーエンジニアとその他のITエンジニアとの役割の違い

サーバーエンジニアはインフラエンジニアに分類される職種ですが、ITエンジニアには他にも職種があり、それぞれ役割も違います。

  • フロントエンドエンジニア
    Webサイト制作やWebサービス開発でフロント画面の開発をおこなうエンジニア。HTML・CSS・JavaScript・JQueryなどの言語を活用してコーディングをおこなう。
  • サーバーサイドエンジニア
    Webサービスやシステムにおけるサーバーサイド(機能)の実装をおこなうエンジニア。用途に合わせて様々な言語を用いて開発をおこなう。
  • スマホアプリエンジニア
    スマートフォンアプリの開発をおこなうエンジニア。スマホアプリの開発に特化していて、利用する開発言語もフロントエンドエンジニアやサーバーサイドエンジニアとは異なる。

フロントエンドエンジニアやサーバーサイドエンジニアはシステムの開発をおこないますが、サーバーエンジニアは開発するシステムのサーバー構築を専門におこないます。

ITエンジニアの中でもインフラ系のエンジニアが使用するツールや技術は開発エンジニアとは違いますが、サーバーエンジニアもシステム開発で必要不可欠な存在です。

また、スマホアプリ開発ではオンプレミスサーバーが活用されることはほとんどないですが、スマホアプリ開発でもサーバー構築は必要なため、サーバー構築に携わるエンジニアは開発において重要な役割を担っています。

サーバーエンジニアの働き方

正社員のサーバーエンジニアとして働く場合は、役割で働き方に違いがあり、要件定義や設計構築に携わる場合は日勤ですが、保守運用では夜勤が発生することもあります。

インフラは24時間稼働させるために夜間に監視作業をおこなったり、サービスがストップして、利益を損なわないように夜間にメンテナンスをおこなうことも多いです。

夜勤は計画的に回すので頻度は多くないですが、サーバーがダウンした場合には原因の特定と復旧作業が必要なため、緊急の夜勤が発生することもあります。

オンプレミスサーバーの構築をおこなうサーバーエンジニアは、現場で監視作業をおこなう必要があるため出勤が必要ですが、クラウドサーバーであれば状況次第でリモートで対応できるので、職種やサーバーの種類で働き方は変わりますね。

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夜勤は月に1回・2回発生する程度のこともあれば、夜勤専門の人材を雇っている会社であれば夜勤がないケースもあります。


また、メンテナンスで夜勤が発生することはありますが、経験を積んで設計構築に携わるようになれば基本的に夜勤は減るので安心してくださいね。

サーバーエンジニアに求められる知識・スキル

サーバーエンジニアには、サーバー構築に関する知識やスキルが求められますが、具体的にはどのような知識やスキルの習得が必要なのでしょうか?

本項では、サーバーエンジニアに求められる知識やスキルについて解説していくので、これから学習を始める人はチェックしておいてくださいね。

ミドルウェアやOSに関する知識

サーバーエンジニアとして働くには、システムやサーバーとの関連性やミドルウェアの役割、サーバー構築におけるOSの知識は必要です。

ミドルウェアには、Webサーバー・アプリケーションサーバー・データベース管理サーバーがあり、web3層構造としてセキュリティの高さや管理のしやすさから様々なシステムで使用されています。

また、OSの知識もサーバー構築に必要なので、Linux(UNIX)やWindows Serverの特徴や違いを把握しておくことで、サーバー構築を進める際に目的に合わせたサーバー選択ができるようになります。

サーバーエンジニアを目指すなら、サーバー構想の理解を進めるためにもミドルウェアやOSに関する知識は優先的に学習していきましょう。

サーバーの構築〜保守運用に関する知識

サーバーエンジニアには、サーバー構築の構造や利用ツールに関する知識だけではなく、構築から保守運用に関する知識やスキルも必要です。

クラウドであれば個人でも構築できますが、オンプレミスサーバーは独学で構築経験を積むことは難しいので、資格取得を通して構築に関する知識を身につけましょう。

また、サーバーエンジニアとして働くには、保守運用で基礎を身につけてから構築を経験していくことが多いですが、キャリアアップを目指すなら要件定義や設計に関する知識も身につけておきましょう。

特に、要件定義や設計では「意識するべきこと」「利用するツールの種類」「具体的な作業工程」まで把握しておけば、サーバー構築や保守運用でも視野を広く業務に取り組めるようになりますよ。

Dockerや仮想化に関する知識

オンプレミス環境では物理サーバーで構築や管理をおこないますが、物理サーバーは場所やコストがかかるため、Dockerを用いたコンテナ管理やVMwareを用いた仮想化でコスト削減をする企業もあります。

コンテナはサーバー内を整理して開発を効率的に行えるようにする仮想化技術で、仮想化はソフトウェアで複数のハードウェアを統合して、限られたサーバーでの可用性や拡張性を高める技術です。

コンテナはフォルダのようにデータ管理ができ、仮想化は一つのサーバーで複数のサーバーが稼働させるのと同じ効率のサーバーが構築できるため、サーバーエンジニアには必要不可欠となっています。

そのため、サーバーエンジニアとして働くのであれば、Dockerでのコンテナ管理やVMwareでの仮想化に関する知識を身につけておくと、実務でも活かせるので勉強しておきましょう。

サーバーセキュリティに関する知識

サーバーエンジニアとしてサーバー構築や保守運用に関わるなら、サーバーの保全性を高めて安全な運用をするためにも、サーバーセキュリティの知識も求められます。

サーバーセキュリティには、アカウント管理やパスワード設定、ログの管理やキャッシュの整理などの管理業務から、DoS攻撃/DDoS攻撃などのサイバー攻撃の対策や対処法の知識も含まれます。

サーバーは24時間稼働が前提で、サーバーが止まると損失を被ることになるため、サーバー構築や保守運用では、セキュリティの脆弱性を減らして保全性の高いサーバー構築をすることが求められます。

そのため、サーバーエンジニアとして、質の高いサーバーの構築をするためにも、セキュリティに関する知識も身につけておくようにしましょう。

クラウドサーバーに関する知識・スキル

サーバーエンジニアは、オンプレミス環境からクラウド環境にサーバーを移行したり、オンプレミスとクラウドの両方を使うハイブリットクラウドの構築をおこなうこともあります。

そのため、LinuxやWindows ServerなどのOSサーバーだけではなく、AWS・GCP・Azureなどのクラウドサーバーに関する知識やスキルも習得しておくと市場価値も上がります。

また、クラウドの知識は最適なサーバー選択をするために必要なものなので、働く中で必要だと感じたら積極的に取得していくことをおすすめします。

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サーバーエンジニアでも、クラウドの知識を身につけて損はないですし、サーバー移行やハイブリットクラウドの構築ができれば市場価値も上がります。


そのため、サーバーエンジニアとしての市場価値を上げたい人は、関連する知識やスキルは網羅的に身につけておくと良いですよ。

システム開発やITインフラ全般の知識

サーバーエンジニアとして働く場合には、サーバーがシステムに及ぼす影響やシステム開発においてなぜサーバーが必要なのかを理解するために、システム開発のことも理解しておく必要があります。

また、ITインフラはサーバー以外にも、ネットワーク・データベース・セキュリティもあり、いずれもサーバー構築において相互関係にある重要な知識のため、知識として情報を把握しておきましょう。

特に、インフラ全般の業務に携わりたい人であれば必要な知識なので、各種インフラの基礎や具体的な構築方法について勉強してみるのも良いですよ。

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システム開発やITに関する知識を学ぶなら、ITパスポートの資格を取得するのもおすすめです。


また、開発に関する知識を身につけたいのであれば、基本情報技術者試験を受けるのもおすすめなので、興味がある人は資格について調べてみると良いですよ。

サーバーエンジニアの需要と将来性

サーバーの構築をおこなうエンジニアは需要高く将来性もあるため、未経験からでもサーバーエンジニアを目指しても問題はありません。

ですが、令和4年通信利用動向調査では、クラウドサービスを利用している企業の割合は72.2%と、クラウドサーバーが主流となっているため、サーバーの新規構築の仕事は少なくなっています。

そのため、未経験からサーバーエンジニアを目指すのであれば、オンプレミス環境でのサーバー構築だけではなく、クラウドの知識やスキルも身につけた方が、安定して仕事を探すことができます。

また、サーバー構築に携わるエンジニアとして、オンプレミス・クラウドの両方の技術があることは強みになるため、必要に応じてクラウドの知識やスキルも積極的に身につけていくと良いですよ。

サーバーエンジニアと関連職種の平均年収

職業情報提供サイト「jobtag」で公開されている情報を見ると、サーバーエンジニアの平均年収は684.9万円で、日本全体の平均年収の460万円と比べると年収の水準は高いです。

また、未経験からサーバーエンジニアを目指す場合には、年収300万円〜400万円程度まで下がる可能性もあるため、転職する際には年収が下がる前提で転職活動を進めていきましょう。

ですが、サーバーエンジニアとして経験を積んでいけば、年収は上がっていきますし、クラウドサーバーの構築スキルも身につければ市場価値も上がり、年収アップも目指せるので安心してくださいね。

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未経験からサーバーエンジニアへ転職する際に、どれくらいの年収になるのか確認するなら、転職エージェントで確認してみるのもおすすめです。


特に、リクルートエージェント(IT)dodaワークポートユニゾンキャリアは未経験者向けの転職支援の実績もあるため、前職の経験も考慮してどの程度の年収になるのかも教えてくれますよ。

サーバーエンジニアのキャリアパス

エンジニアのキャリアパスには「スペシャリスト」「ジェネラリスト」「マネジメント」がありますが、サーバーエンジニアの具体的なキャリアパスは以下のようなイメージになりますね。

  • スペシャリスト
    オンプレミス・クラウドに精通し、目的に応じて適切なサーバー選択や提案ができる。サーバー構築だけではなく要件定義から設計構築、移行作業やセキュリティ対策など、サーバーに関する一通りの知見がある。

  • ジェネラリスト
    サーバーだけではなく、ネットワーク・データベース・セキュリティなど、インフラエンジニアとして幅広いインフラ構築ができる。

  • マネジメント
    リーダーやマネージャーとして、マネジメントをしたり、インフラプロジェクトでディレクターやPMとしてプロジェクトの運営や進捗管理に携わる。

サーバーエンジニアのキャリアパスの選択としては、スペシャリストとして専門性を高めるか、ジェネラリストとして対応できる業務範囲を広げていく人が多いです。

マネジメントのキャリアはリーダーやマネージャーとして働くことはありますが、サーバー構築のみのプロジェクトは数が少ないため、サーバーエンジニア経験だけではPMとして働くのは難しいです。

そのため、マネジメントのキャリアパスでPMを目指したいのであれば、インフラ全般の経験を積んだ上で、リーダーやマネージャーとしてキャリアアップしていくことから始めると良いですよ。

サーバーエンジニアの求人例

未経験からサーバーエンジニアへの転職を目指している人の中には、実際にどのような求人があるのか気になる人もいると思います。

そこで、リクルートエージェント(IT)dodaの求人を参考に、未経験者向けのサーバーエンジニア求人の例を紹介するので、参考にしてみてくださいね。

例1|受託会社におけるサーバーエンジニア

◼︎仕事内容
 大手SIベンダーと協業して、主に金融・公共機関・製造業向けの各種インフラ基盤の設計・構築・運用に携わっていただきます。  
◼︎特徴
 元請けのプロジェクトも豊富
 教育体制が充実していて実績も多い  
◼︎応募条件
 社会人としての業務経験
 (目安:社会人2年目~5年目)
 IT関連資格を所有していること  
◼︎諸条件
 想定年収:364万円~408万円
 勤務地 :東京都
 休日  :120日
      完全週休二日制/土曜/日曜/祝日、夏季休暇/冬季休暇
 有給休暇:有(10~40日)
 社会保険:健康保険・厚生年金保険
      雇用保険・労災保険
 福利厚生:通勤手当・残業手当・資格手当
      優秀技術者/優秀チーム表彰、永年勤続祝・育児支援・慶弔見舞

参考:リクルートエージェント(IT)

例2|受託開発会社におけるサーバーエンジニア

◼︎仕事内容
 受託・請負案件の物理・仮想環境上に構築するWindows・Linuxサーバの構築業務

◼︎特徴
 エンジニア向けの研修・教育制度あり
 月平均残業時間15h・有給取得率74%
 ワークライフバランスも重視
◼︎応募条件
 職種未経験歓迎
 ITエンジニアとしてスキルを磨きたい人
◼︎諸条件
 想定年収:350万円~400万円
 勤務地 :名古屋
 休日  :123日以上
      完全週休二日制/土曜/日曜/祝日
      年末年始/夏季休暇/GW
      育児休暇・介護休暇/慶弔休暇
 有給休暇:有(10~20日)
 社会保険:健康保険・厚生年金保険
      雇用保険・労災保険
 福利厚生:通勤手当・家族手当・住宅手当
      永年勤続表彰・資格取得祝い金
      キャリアカウンセリング・寮社宅
      慶弔金制度・提携保養所

参考:doda

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未経験から転職できるサーバーエンジニア求人には、受託開発会社が多いですが、未経験者の受け入れにも慣れていて、研修制度も充実している会社も多い印象です。


もちろん、会社によって教育体制や待遇は大きく変わりますが、年収に関しては300万円〜400万円程度で設定されていることが多いようですね。

未経験者向けのサーバーエンジニアの求人探しにおすすめの転職エージェント

未経験からの転職でサーバーエンジニアの求人を探すなら、IT業界の求人数が豊富なリクルートエージェント(IT)dodaワークポートや未経験者向けの転職に強いユニゾンキャリアがおすすめです。

特に、ユニゾンキャリアは未経験のエンジニア転職に精通しているため、サーバーエンジニアになる方法や転職活動の進め方のポイントも教えてもらえるため、転職プランも立てやすくなります。

また、リクルートエージェント(IT)dodaワークポートも未経験からエンジニアへ転職したい人のサポートも充実しているため、手厚い転職支援をして欲しい人は登録しておくと良いですよ。

未経験からサーバーエンジニアを目指すならプログラミングスクールの活用もおすすめ

未経験からサーバーエンジニアを目指したいのであれば、スキル習得や資格取得をするためにプログラミングスクールを活用するのもおすすめです。

また、プログラミングスクールを活用するメリット・デメリットやおすすめのサービスも紹介していくので、参考にしてみてくださいね。

プログラミングスクールを活用するメリット・デメリット

プログラミングスクールは、エンジニアに必要なスキル習得や資格取得ができるサービスですが、利用するメリット・デメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?

プログラミングスクールのメリット

  • 未経験者向けの教材で効率的に学習できる
  • メンターがサポートしてくれて挫折しにくい
  • 転職保証コースで効率的な求人探しも可能

プログラミングスクールのデメリット

  • 独学よりも費用がかかってしまうことが多い
  • スクールによって習得スキルに差が出る
  • スクールによってサービスの質に差が出る

サーバーエンジニアになるには、サーバー関連の資格を取得することが大切ですが、エンジニア関連の資格勉強は独学だと挫折してしまう人も多いです。

ですが、プログラミングスクールでは、未経験者向けの教材とカリキュラムで効率的に学習を進めることができますし、メンターがサポートしてくれるため、挫折するリスクも減らすことができます。

そして、プログラミングスクールでは転職保証コースを受けると、カリキュラム修了後に求人を紹介してもらえるため、転職活動のサポートも受けられるのもメリットとして挙げられます。

プログラミングスクールは受講費用が必要ですし、スクールで習得できるスキルやサービスの質に差があることも多いですが、一人で学習を進めるのが不安な人は活用してみると良いですよ。

サーバーエンジニアにおすすめのプログラミングスクール

サーバーエンジニアがスキルを習得する時には、基本的にサーバーやクラウドに関する資格を取得するケースが多いですが、サーバーエンジニア向けのコースを取り扱っているスクールには以下のようなサービスが挙げられます。

おすすめのプログラミングスクール

TECH CAMPCode Campは、オーダーメイドでサーバー構築に関する知識やスキルの習得ができるため、サーバー以外のスキルを習得したい人にはおすすめです。

また、UZUZカレッジ侍エンジニアは、サーバー関連の資格取得を目指すコースがあり、侍エンジニアでは、クラウドエンジニア向けの転職保証コースも提供しています。

そのため、転職する際に「スキルだけ習得したいのか」「資格を取得したいのか」「転職支援もして欲しいのか」で利用するスクールを選ぶと良いですよ。

転職エージェント末永 末永

プログラミングスクールは、詳しい話を確認してから選んだ方が良いので、まずはコースの特徴についてスクールで聞いてみると良いですよ。

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