失業保険を受給する流れは?手続き方法や条件をわかりやすく解説

失業保険をもらうまでの流れを6ステップで解説|条件・金額も

    失業保険をもらう流れが分からず、何から手をつければいいか不安になっていませんか。

    この記事では、失業保険の手続きの流れを6ステップで整理し、受給条件や金額の計算、自己都合と会社都合の違い、求職活動実績の作り方まで分かりやすく解説します。

末永雄大 この記事を書いた人

末永雄大

新卒でリクルートエージェント(現インディードリクルートパートナーズ)に入社。数百を超える企業の中途採用を支援。2012年アクシス(株)設立、代表取締役兼転職エージェントとして人材紹介サービスを展開しながら、年間数百人以上のキャリア相談に乗る。Youtubeチャンネル「末永雄大 / すべらない転職エージェント」の総再生回数は2,000万回以上。著書「成功する転職面接」「キャリアロジック
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失業保険(失業手当)をもらうまでの流れは6ステップ

失業保険は、退職したその日にすぐ振り込まれるものではありません。ハローワークでの手続きと求職活動を重ねながら、6つのステップを踏んで受け取っていきます。

自己都合退職の場合、申請から初回の振り込みまでおおむね1ヶ月半ほどかかります。

会社都合退職なら給付制限がないぶん早く、申請からおよそ1ヶ月弱で初回が振り込まれます。

STEP1 離職票と雇用保険被保険者証を用意する

最初に、勤務先から離職票と雇用保険被保険者証を受け取ります。離職票は退職後に発行される書類なので、退職前に発行してほしいと会社へ伝えておくと手続きがスムーズです。

合わせて、手続き当日には次の持ち物も必要になります。

ハローワークで必要な持ち物

  • マイナンバーカード(または通知カードと本人確認書類)

  • 証明写真2枚(縦3cm×横2.5cm)

  • 印鑑

  • 本人名義の預金通帳またはキャッシュカード

マイナンバーカードは、持っていない場合は発行に1ヶ月ほどかかることもあります。手元にない人は、退職が決まった段階で早めに役所へ申請しておくと安心です。

STEP2 ハローワークで求職申込と受給資格決定を受ける

書類がそろったら、住所を管轄するハローワークへ行き、求職の申し込みと失業保険の受給手続きを同時に行います。

ここで受給資格があると確認されると、受給資格決定となります。

受給資格決定日から7日間は待機期間と呼ばれ、この間は誰でも失業保険を受け取れません

本当に働く意思があるのかを確認するための期間で、自己都合でも会社都合でも共通して発生します。

末永雄大
すべらないキャリアエージェント代表 末永雄大

待機期間の7日間は、次の仕事を探し始める助走期間だと考えるのがおすすめです。

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STEP3 雇用保険受給者初回説明会に参加する

待機期間が終わると、雇用保険受給者初回説明会への参加を案内されます。失業保険の受給ルールや今後の流れが説明される大切な場で、参加は必須です。

この説明会で、失業認定に使う雇用保険受給資格者証と失業認定申告書が交付されます。1回目の失業認定日もここで指定されるので、日程を必ず控えておきましょう。

説明会が終わると、次の認定日までに求職活動を進めることになります。

ハローワークに何度も足を運ぶのが難しい人は、自宅からでも実績を作れる方法を知っておくと、認定日前に慌てずに済みます。

末永雄大
すべらないキャリアエージェント代表 末永雄大

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STEP4 求職活動をして失業認定を受ける

初回説明会から1回目の失業認定日までに、原則2回以上の求職活動が必要です。求人への応募やハローワークでの職業相談、セミナー参加などが求職活動として認められます。

失業認定日にハローワークへ行き、失業状態が続いていると認定されると支給が決定します。

認定を受けてからおおむね5営業日以内に、指定した口座へ基本手当が振り込まれます。

活動の証拠は失業認定申告書に記録して提出するので、いつ・どこで・何をしたかを必ずメモしておきましょう。

STEP5 自己都合退職なら給付制限期間を待つ

自己都合で退職した場合は、7日間の待機期間のあとに給付制限期間が加わります。2025年4月の改正で、この給付制限は原則1ヶ月に短縮されました。

会社の倒産や解雇などによる会社都合退職では、給付制限期間はありません。待機期間の7日が終われば、そのまま受給に進みます。

自己都合退職の人は、給付制限中に仕事が見つかるケースも少なくありません。この期間を空白にせず、求人探しにあてておくのが賢い進め方です。

STEP6 4週間ごとに認定を繰り返す

1回目の失業認定が済んだあとは、原則4週間ごとに認定日が設定されます。

認定日ごとにハローワークへ行き、求職活動の実績を報告して失業状態を認定してもらう流れの繰り返しです。

2回目以降の認定日までにも、原則2回以上の求職活動実績が必要になります。

再就職が決まるか、所定の給付日数を受け取り終えるまで、このサイクルが続きます。

失業保険をもらうための受給条件

失業保険は、退職すれば誰でも受け取れるわけではありません。大きく分けて失業状態であることと、雇用保険の被保険者期間を満たすことの2つの条件があります。

就職の意思と能力があり失業状態であること

ここでいう失業状態とは、働く意思と能力があるのに就職できていない状態を指します。就職活動をしていない人や、すぐに働けない事情がある人は対象になりません。

具体的には、次のような人は受給の対象から外れます。

  • 就職する意思がない
  • 妊娠・出産・育児ですぐに働けない
  • 病気やケガの療養中でしばらく働けない
  • 起業する予定がある
  • 会社役員として登録されている

妊娠や病気などですぐ働けない場合でも、受給期間の延長制度を使えば働ける状態になってから受け取れます。

自分が該当するか分からないときは、ハローワークの窓口で確認してみましょう。

雇用保険の被保険者期間を満たしていること

もう1つの条件が、雇用保険への加入期間です。原則として、離職日以前の2年間に被保険者期間が通算12ヶ月以上あることが求められます。

ただし、倒産や解雇などの会社都合で退職した人や特定理由離職者は、離職日以前の1年間に通算6ヶ月以上あれば受給できます。

転職で加入期間が分かれていても、原則2年以内なら通算して数えられます。

なお、被保険者期間としてカウントされるのは、賃金の支払い対象となった日数が11日以上、または労働時間が80時間以上ある月です。

失業保険はいつから・いくら・何日もらえる

受給が決まると、次に気になるのが金額と期間です。失業保険でもらえる1日あたりの金額を基本手当日額と呼び、退職前の給与や年齢によって変わります。

受給額(基本手当日額)の計算方法

基本手当日額は、まず賃金日額を求めてから給付率をかけて計算します。賃金日額は、退職前6ヶ月の給与総額を180で割った金額です。

この賃金日額に、50〜80%(60〜64歳は45〜80%)の給付率をかけたものが基本手当日額になります。

給付率は賃金が低い人ほど高く設定されており、収入が少なかった人ほど手厚く保障される仕組みです。

さらに、基本手当日額には年齢ごとに上限額が定められています。

退職時の年齢 基本手当日額の上限額
29歳以下 7,255円
30〜44歳 8,055円
45〜59歳 8,870円
60〜64歳 7,623円

参考:ハローワーク公式サイト(令和7年8月1日改定)

例えば30歳で月30万円、6ヶ月で180万円の給与を受け取っていた場合、賃金日額は180万円÷180日で1万円です。

ここに給付率をかけると、基本手当日額はおよそ6,000円になります。

もらえる日数(所定給付日数)

受け取れる日数は所定給付日数と呼ばれ、退職理由や年齢、雇用保険の加入期間によって変わります。自己都合退職の場合は、年齢に関係なく加入期間で決まります。

被保険者期間 自己都合退職の給付日数
10年未満 90日
10年以上20年未満 120日
20年以上 150日

一方、倒産や解雇などの会社都合退職(特定受給資格者・特定理由離職者)は、年齢と加入期間によって次のように手厚くなります。

年齢 1年未満 1〜5年未満 5〜10年未満 10〜20年未満 20年以上
30歳未満 90日 90日 120日 180日 なし
30〜35歳未満 90日 120日 180日 210日 240日
35〜45歳未満 90日 150日 180日 240日 270日
45〜60歳未満 90日 180日 240日 270日 330日
60〜65歳未満 90日 150日 180日 210日 240日

参考:ハローワーク公式サイト(所定給付日数)

障害があるなど就職が困難だと認められた就職困難者は、さらに給付日数が延長されます。

45歳未満は加入期間1年未満で150日・1年以上で300日、45〜65歳未満は1年以上で360日まで受け取れます。

いつから振り込まれるか

初回の振り込み時期は、退職理由で大きく変わります。

会社都合退職なら、7日間の待機期間のあと失業認定を受け、認定日から5営業日以内に振り込まれます。申請からおよそ1ヶ月弱が目安です。

自己都合退職の場合は、待機期間に加えて1ヶ月の給付制限があるため、初回振り込みは申請からおおむね1ヶ月半後になります。

なお、初回だけは金額が少なくなりがちです。1回の認定で最大28日分が支給されますが、初回は待機期間の7日分が差し引かれるため、その分だけ受け取れる日数が短くなるのが理由です。

末永雄大
すべらないキャリアエージェント代表 末永雄大

会社都合退職なら給付制限がないぶん、生活の立て直しを早く始められます。

離職票が届いたらすぐ手続きに動くと、初回振り込みまでの期間を短く抑えられますよ。

自己都合退職と会社都合退職で流れはどう変わる

同じ失業保険でも、自己都合か会社都合かでいつから・どのくらいの期間・いくらもらえるかが変わります。3つの違いを整理しておきましょう。

比較項目 自己都合退職 会社都合退職
受給開始まで 待機7日+給付制限1ヶ月+認定後5営業日 待機7日+認定後5営業日
受給期間(給付日数) 90〜150日 90〜330日
被保険者期間の条件 2年で通算12ヶ月 1年で通算6ヶ月

会社都合退職は給付制限がないうえに給付日数も長く、受給の条件そのものも緩やかです。

総額の差も大きく、1日5,000円なら自己都合90日で45万円、会社都合300日なら150万円と、100万円以上の開きが出ることもあります。

末永雄大
すべらないキャリアエージェント代表 末永雄大

自己都合か会社都合かは、離職票の離職理由の記載で決まります。

実態と違うと感じたら、ハローワークで異議を申し立てられるので、退職前に理由をよく確認しておきましょう。

会社都合退職で失業保険を受け取る条件や金額を詳しく知りたい人は、以下の記事も参考にしてください。

2025年4月の法改正で変わったポイント

失業保険のルールは定期的に見直されており、2025年4月にも大きな改正がありました。特に自己都合退職に関わる部分が変わったので、最新の内容を押さえておきましょう。

項目 改正前 改正後
自己都合退職の給付制限 2ヶ月 1ヶ月

改正で、自己都合退職の給付制限は原則1ヶ月に短縮されました。ただし、短期間に自己都合離職を繰り返している場合は、給付制限が3ヶ月に延長されることがあります。

また、離職後に自分で教育訓練を受けた場合、給付制限が解除されて基本手当を受け取れるようになりました。学び直しをしながら再就職を目指す人を後押してくれます(出典:厚生労働省)。

こうした制度は今後も更新される可能性があります。手続きの際は、必ずハローワークの窓口で最新のルールを確認してください。

失業保険受給中の求職活動実績の作り方

失業認定を受けるには、認定日までに原則2回以上の求職活動実績が必要です。実績がないと基本手当が支給されないため、計画的に進めることが欠かせません。

  • 求人への応募や企業説明会への参加
  • ハローワークでの職業相談・職業紹介
  • 資格試験や検定試験の受験
  • オンラインセミナーの受講

求人への応募や職業相談で実績を作る

最も確実なのは、求人への応募やハローワークでの職業相談です。応募は1件で1回分、職業相談も1回分の実績として認められます。企業説明会への参加も対象です。

資格試験や検定試験の受験も、再就職に役立つものであれば求職活動として認められます。ただし、勉強しているだけでは実績にならない点には注意しましょう。

認められる求職活動の範囲や、ハローワークの職業相談での実績の作り方は、以下の記事で詳しく解説しています。

オンラインセミナーなら在宅で実績を作れる

子育てや体調などでハローワークに通いにくい人には、在宅で完結するオンラインセミナーの受講が向いています。

動画を視聴して簡単な確認テストに答えるだけで、1回分の実績として報告できます。

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すべらないキャリアエージェント代表 末永雄大

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オンラインセミナーの具体的な受け方や実績の書き方は、以下の記事も参考にしてください。

失業保険を受け取る際の注意点

失業保険は便利な制度ですが、ルールを知らないと支給が止まったり、返還を求められたりすることがあります。次の3点は特に気をつけましょう。

働きすぎると支給が止まる

受給中にアルバイトやパートをする場合は、労働時間に注意が必要です。週20時間以上働くと就職したとみなされ、失業保険は支給されなくなります

また、1日4時間以上働いた日は就業した扱いとなり、その日の基本手当は支給されず後ろへ繰り越されます。

4時間未満でも収入額によっては減額される場合があるので、働く前にハローワークへ相談しておきましょう(出典:ハローワーク新宿)。

受給中のアルバイトの可否や、いくらまでなら働けるかは、以下の記事で詳しく確認できます。

虚偽の申告は不正受給になる

求職活動をしていないのにしたと偽ったり、収入を隠したりすると不正受給にあたります。

発覚すると支給停止に加え、受け取った額の返還や、その2倍にあたる金額の納付を求められることもあります。

実績が足りないからと架空の活動を書くのは絶対に避けましょう。正しく実績を作る方法を知っておけば、無理なく認定を受けられます。

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すべらないキャリアエージェント代表 末永雄大

求職活動の実績は、正しいやり方さえ知っていれば決して難しくありません。

不安な人ほど、応募やオンラインセミナーなど確実な方法を早めに押さえておくと安心です。

受給できる期間には1年の期限がある

失業保険には、離職日の翌日から1年間という受給期間の期限があります。所定給付日数が残っていても、この1年を過ぎると受け取れなくなるので注意が必要です。

病気やケガ、妊娠・出産、介護などですぐに働けない場合は、受給期間を延長する制度があります。

働ける状態になってから受け取れるので、事情がある人はハローワークで延長を申請しておきましょう。

受給期間を延長する具体的な方法や特例の条件は、以下の記事で解説しています。

再就職が決まったら受け取れる再就職手当

失業保険の受給中に早く再就職できると、再就職手当という一時金を受け取れます。早期再就職を後押しする制度で、次のような条件を満たすことが必要です。

再就職手当の主な条件

  • 支給残日数が所定給付日数の3分の1以上残っている

  • 1年を超えて働くことが確実である

  • 待機期間の満了後に就職が決まった

  • 離職前の会社や関連会社への再就職ではない

  • 過去3年以内に再就職手当を受け取っていない

再就職手当の金額は基本手当日額×支給残日数×支給率で計算します。支給率は、残日数が3分の1以上で60%、3分の2以上残っていれば70%です。

例えば基本手当日額6,000円の人が、残り40日を残して再就職した場合は、6,000円×40日×60%で14万4,000円を受け取れます。

自分が対象になるかは、内定が出た段階でハローワークに確認しておきましょう。

失業保険の流れに関するよくある質問

最後に、失業保険の流れについて多く寄せられる質問にまとめて答えます。

初回の失業保険はいつ振り込まれますか?

自己都合退職では、7日間の待機期間と1ヶ月の給付制限を経るため、申請からおおむね1ヶ月半後になります。

会社都合退職なら給付制限がなく、申請から1ヶ月弱が目安です。

初回の金額が少ないのはなぜですか?

1回の認定で最大28日分が支給されますが、初回は待機期間の7日分が差し引かれるためです。

差し引かれるのは初回だけで、2回目以降は満額に近づきます。

手取り20万円だと失業手当はいくらですか?

おおよそ15万円前後が目安です。賃金日額に給付率をかけて計算するため、在職中の手取りより2〜3割ほど少なくなるのが一般的です。

失業手当は何日分ずつ支給されますか?

原則として認定期間ごとに28日分が支給されます。所定給付日数を受け取り終えるか、再就職するまで支給が続きます。

失業保険は一度もらうと次はもらえませんか?

受け取ると、それまでの雇用保険の加入期間がリセットされます。次に受給するには、あらためて加入期間の条件を満たす必要があります。

失業保険をもらうと年金は減りますか?

失業手当を受け取ること自体で、将来の年金額が減ることはありません。

ただし退職して厚生年金の加入者でなくなる期間は、その分だけ将来の厚生年金に反映されない点は理解しておきましょう。

まとめ:流れを押さえて求職活動を効率よく進めよう

失業保険は、離職票の準備からハローワークでの手続き、求職活動、失業認定という流れで受け取っていきます。全体像さえつかんでおけば、初めてでも慌てずに進められます。

一方で、給付期間には限りがあり、自己都合退職なら最短90日です。のんびりしていると、次の仕事が決まる前に受給が終わってしまうこともあります。

だからこそ、失業保険を受け取りながらの就職活動には転職エージェントの活用がおすすめです。

求人紹介から書類添削、面接対策まで受けられ、求職活動実績づくりにもそのままつながります。

末永雄大
すべらないキャリアエージェント代表 末永雄大

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