薬剤師のやりがい・つらい点とは?やりがいを見つける方法
薬剤師はやりがいが大きい反面、つらいことも多くなりがちな仕事です。本記事では、調剤薬局や病院など、勤務先ごとのやりがい・つらい点を薬剤師から聞いた実際の体験談とともに紹介します。
また、やりがいが感じられないときの対処法も解説します!
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薬剤師のやりがいとつらさは表裏一体
薬剤師はやりがいがとても大きい仕事である反面、そのやりがいがつらいポイントにもなる職業です。
「薬剤師になりたての頃と比べて、いつしかやりがいを感じられなくなってしまった…。」「思い描いていた理想とは違い、想像以上につらくて薬剤師の仕事にやりがいを見出せていない。」という人は多いかもしれませんね。
勤務先によって業務内容が変わりますが、どこの薬剤師にも共通するやりがい・つらいところを以下でまとめてみました。あなたはやりがいかつらいところか、どちらにより共感できるでしょうか。
薬剤師のやりがい
- 命・健康を守れること
- 直接感謝してもらえること
- 知識やスキルを学ぶことによる成長
薬剤師のつらいところ
- 命を扱うことのプレッシャー
- 少しのミスも許されない仕事内容
- 最新の知識を取り入れ続ける必要があること
薬剤師だからこそ得られる大きなやりがいとして、命にかかわる仕事に就き、人々の健康を守れることが挙げられます。
しかし、命にかかわる責任を背負いながら仕事をすることはやりがいであると同時に、大きなプレッシャーにもなります。
たとえば、処方する薬の分量を少しでもミスしてしまうと人の命に直結しますから、絶対に失敗が許されません。こうした人の命を左右する仕事に対して精神的につらさを感じる人は多いです。ただ、自分の処方した薬で健康になった患者さんから直接感謝の言葉をもらう喜びは大きなやりがいにつながります。
また、薬剤師は常に進歩し続ける薬剤・医療の知識を取り込み、学び続ける仕事でもあります。そのため、広がった知識によってできる業務が広がれば、やりがいを感じることができます。言い換えれば、最新医療に関する知識を常に学び続ける必要があるため、人によってはこれが苦痛に感じることもあるということです。
つまり、薬剤師のやりがいとつらさは表裏一体なのです。ということは、つらさがやりがいに変わる日はきっと来るはずです。
この記事では、薬剤師としてのやりがいを見出すための方法も紹介しているので是非最後まで読んでみてください。
【勤務先別】薬剤師が感じるやりがい
そもそも、薬剤師はどんな時にやりがいを感じるのでしょうか。
薬剤師が働く職場は主に以下の4つです。
それぞれの職場におけるやりがいを、独自のヒアリングから得られた実体験とともにご紹介します。
調剤薬局のやりがい
調剤薬局で働く薬剤師のやりがいは、患者と直接かかわる機会が多く、直接感謝してもらえることです。
調剤薬局勤務Aさん
調剤薬局での主な仕事内容は、医師が書いた処方箋通りに調剤をおこない、薬に関する説明をしながら患者に提供することです。ただ、Aさんのように地域に根差した医療貢献ができる機会もあります。くすりの相談窓口なども含まれますね。
このように地域に根差した調剤薬局では、患者と直接かかわる機会が多く、より細かなサポートができますから直接お礼をしてもらえることがやりがいだと言えるでしょう。
調剤薬局の詳しい業務内容などについては以下の記事で詳しく解説しています。
ドラッグストアのやりがい
ドラッグストアで働く薬剤師のやりがいは、患者第一で仕事ができることです。
ドラッグストア勤務Bさん
ドラッグストアは調剤薬局よりも経営が安定しています。経営状態に余裕があるからか、患者様が後発品をあまり希望していないのに後発品を強く勧めるといったことは少ない気がします。その点では、患者様第一で仕事ができることがやりがいです。
また、ドラッグストアで扱うOTCは、処方箋を通さずに、薬剤師自身が患者様の症状に合わせてお勧めできる商品です。自分が選んだ商品で患者様の状態が良くなると、直接自分が役に立てたという喜びを得られますよ。
ドラッグストアで働く薬剤師の仕事は、医薬品の販売とアドバイスに加えて、健康食品やサプリメントなどの販売・説明も含みます。
もちろん、ドラッグストアに調剤スペースがあれば、処方箋に基づいて調剤することも仕事です。しかしBさんがお話していたように、患者の状態を見て自分の判断で薬をアドバイスできることがドラッグストアならではの仕事です。
患者から直接感謝の言葉をもらえた時、それは医師からの処方箋を通した仕事の結果ではなく、自らの判断で直接アドバイスをした結果ですから、喜びは大きいはずです。
ドラッグストアの業務内容などについては以下の記事で詳しく解説しています。
病院のやりがい
病院で働く薬剤師のやりがいは、チーム医療に携われることです。
病院勤務Cさん
病棟に行って服薬指導ができることはやりがいの1つです。薬局やドラッグストアでは患者様の時間が限られているためゆっくり会話できないのですが、病棟服薬指導は入院している患者様とお話をしますので、薬に限らず生活のことなど普段できない話をします。
また、病院ではチーム医療に携わることが多いというのもやりがいですね。医師や看護師など他の医療の専門家と意見を出し合い、患者様にベストな医療を提供できるというのは病院でしかできない経験です。
病院で働く薬剤師の仕事内容は、病院へおとずれた患者へ薬を処方することと、手術や治療のための薬を準備することです。
他の勤務先で働く薬剤師とは異なり、臨床現場に近く命と隣り合わせであるため、正確な仕事をスピーディにこなすことが求められます。また、Cさんのように患者の理解度に応じて適切な指導やコミュニケーションをとることも重大な仕事の1つです。
手術に同席して薬剤の管理をするといったレベルの高い最前線の医療に関われることもあり、病院でしか経験できない仕事がやりがいにつながりそうですね。
病院で働く薬剤師の業務内容などについては以下の記事で詳しく解説しています。
製薬会社のやりがい
製薬会社で働く薬剤師のやりがいは、新薬などの開発・普及によって多くの人の命を救えることです。
製薬会社勤務Dさん
製薬会社には職種が多く、MRや臨床開発モニター、研究所の管理薬剤師など多岐に渡ります。どの職種にも通じる大きなやりがいとしては、新薬などの開発や普及によって、より多くの患者の健康を守るために貢献できることではないでしょうか。
他の勤務地と比べて患者から直接感謝の言葉をもらうことは少ないものの、大勢の人々に影響を与えられることは大きなやりがいです。また、給与が医療機関に比べて高いという点もやりがいの1つと言えます。
製薬会社で働く薬剤師の擬業務内容などについては以下の記事で詳しく解説しています。
薬剤師として働きながらつらいと感じるエピソード
ここまでは薬剤師のやりがいについて実際の体験談とともにご紹介してきました。
とはいえ、薬剤師としてのやりがいを常に感じながら働いている人はどれほどいるのでしょうか。冒頭でもお伝えした通り、薬剤師は人の命に関わる仕事をする以上、大きなプレッシャーを抱えながら働く必要があります。
いくらやりがいを持っている人でも、つらいと感じたエピソードはきっとあるはずです。そこで、薬剤師のみなさんに、実際どんなつらさがあるのかを聞いてみました。
調剤薬局でのつらいエピソード
調剤薬局勤務Iさん
正直なところ、経営がかなり苦しい薬局もあり、経営視点で仕事をしている面もあります…。
患者様のためというよりも、薬局経営のために後発品の割合をわざと増やして、後発品加算を算定するようなところもありますし。患者様を第一に考える薬剤師として、そのようなシステムには疑問を感じますね。
他にも、職場の規模が小さいという特徴ゆえに、人間関係でトラブルが起きやすいといった声もありました。調剤薬局では転勤の可能性が低いので、人間関係が上手くいかないことが原因で転職をする人もいるそうです。
ドラッグストアでのつらいエピソード
ドラッグストア勤務Jさん
拘束時間が長くてつらいことは多々あります。調剤薬局などと比べてドラッグストアは夜遅くまで開いていることがほとんどですからね。
また、OTCについての知識も必要になるので調剤薬局よりも学ぶことが多くなります。
Jさんのように、業務量が多くて忙しいといった声は多かったです。24時間営業のドラッグストアでは夜勤をする必要もあるので、激務になりがちのようです。
病院でのつらいエピソード
病院勤務Kさん
やはり当直や夜勤がつらいという人は一定数いますね。また、病院にもよりますが、調剤薬局よりも上下関係に厳しい傾向があり、医師と看護師さんの板挟みで人間関係に悩むことは多いかもしれません。
Kさんのように、働き方や人間関係においてつらいエピソードを持つ人もいますが、他の薬剤師と比べて命と隣り合わせになる場面が多いので、心理的な負担に耐えることがつらくなる人もいます。
製薬会社でのつらいエピソード
製薬会社勤務Lさん
部署によって違うと思いますが、MRなど医師と関わる仕事になると拘束時間が長く大変だという人もいますよ。
私のように新薬の開発に関わる部署の場合は、常に最新の知識を見に付けておかなければならないので学習意欲が無い人にとってはキツイと感じるのではないでしょうか。
製薬会社では、新薬の開発のために現場の医師から意見を取り入れることと、新薬を実際に使ってもらうことが必要不可欠です。そうした医療現場との関係性から、取引先の医師や薬剤師の言いなりになってしまうケースがあるという声もありました。
やりがいを感じにくい薬剤師の共通点
色んな職場で働く薬剤師におこなったヒアリングを通して、やりがいを感じにくい薬剤師の共通点が見えてきました。
- 単純作業が苦手
- 職場の雰囲気と自分の性格が合っていない
まず、単純作業が苦手な人はやりがいを感じにくいでしょう。調剤薬局やドラッグストアでの商品の陳列などは、細かい作業を繰り返すルーティン業務が多くなります。正確さや緻密さが求められる作業を長時間するのが苦手な人は、薬剤師の業務にやりがいを感じにくくなってしまうのです。
また、これは薬剤師に限ったことではありませんが、職場の上司や労働環境が合わないと仕事に対する悩みが増え、やりがいを感じる余裕はなくなりがちです。ただでさえ神経を使う仕事なのに、職場の人間関係においても精神をすり減らしていてはやりがいどころではありませんよね。
薬剤師の仕事に対する職場のポリシーと自分の持つ理念とが一致しないときに疑問が生じ、それを解消できないこともやりがいを阻害する1つの要因です。
末永
もっとやりがいを感じながら仕事がしたい!と思っている薬剤師さんは転職エージェントに相談してみましょう。
今いる職場環境や仕事内容にやりがいを感じることが難しければ、これからもやりがいを見つけることは難しいでしょう。転職エージェントはあなたの希望に合わせておすすめの職場を紹介してくれるので、やりがいを感じるにぴったりの職場を紹介してくれますよ。
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やりがいを感じられなくなった時のおすすめ対処法
それでは、薬剤師の仕事にやりがいを感じられない人におすすめしたい対処法を4つご紹介します。
薬剤師の仕事とは少し離れたことに挑戦する
薬剤師の仕事にやりがいを感じられないのであれば、薬剤師としての時間から少し離れる時間を作ってみるのもいいかもしれません。
薬に直接関係はなくても、いつか仕事で役に立ちそうな新しいことを学んでみてはいかがでしょうか。
たとえば、英会話教室やパソコン教室に通ったりするのもいいと思いますし、サプリメントや栄養などに関する資格取得を目指してもいいと思います。頭をリフレッシュすることでやりがいを取り戻せると思いますよ。
また、薬剤師の仕事と離れることは、薬剤師としての役割を思い出すきっかけになるかもしれません。日々のルーティン業務に身を任せていると、本来の役割や目標を見失いがちですから、リフレッシュの時間を作り、薬剤師としての役割やあなたが薬剤師になった理由を思い出してみると良いですね。
以下の記事では薬剤師が挑戦しやすい仕事について紹介しています。もしダブルワークや副業を考えている場合は読んでみてください。
同僚などに相談する
先輩や同僚に相談することもやりがいを感じられなくなった時の対処法の1つです。
同じような悩みを持っている人やその解決法を知っている人は意外と近くにいるものです。ためらわずに相談して具体的なアドバイスをもらうことで気分をリフレッシュできますよ。
新しく目標を作る
新たな目標を見つけることも有効です。
日々の仕事に飽きてしまい、やりがいを感じられなくなっているのならば、新たな目標を立ててみるとモチベーションを維持できます。やりがいを感じなくなった原因を突き止めたうえで、新たな目標を立て、挑戦してみるとよいでしょう。
転職する
上記の方法を試してもやりがいを見出せず、薬剤師を続けることが本当にしんどいという人には転職という選択肢もあります。
薬剤師という仕事に楽しさを感じられなかったり、今の職場につらさを感じながら無理に続ける必要はありません。
休みが欲しいなら製薬会社か派遣薬剤師がオススメ
人の命に関わる薬剤師として働くからこそ、休みをもっと大切にしたいという人には製薬企業か派遣薬剤師の勤務がオススメです。
なぜなら、製薬会社の薬剤師や派遣薬剤師は基本的に休みがとりやすいからです。
製薬会社は福利厚生が整っており、休日もしっかりと確保することができます。また、年収が他の勤務先より高いことも魅力です。
派遣薬剤師は正社員ではなく派遣として働くので、自分の働きたい曜日や時間で働けますし、残業や当直も基本的にありません。また、時給についても3000円程度が相場となっており、元の勤務先によっては、より効率的に稼げることもあります。
やりがいを感じながら働きたい人は
薬剤師としてやりがいを見つけたい人や現職がつらい人は転職エージェントに相談することがおすすめです。
キャリアアドバイザーは、あなたが現職に抱える悩みや将来的なキャリア像をヒアリングし、どんなキャリアを歩めばいいのかを寄り添って考えてくれます。
また、やりたい仕事や希望にあう職場が分かれば、その条件を満たす求人を紹介してくれます。
「これから薬剤師として長く働きたい」「もっと患者さんに貢献したい」と思うのであれば、やりがいが持てないという悩みは優先的に解決する必要がありますね。
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病院勤務よりも地域に密着しながら患者様に貢献できるというところにやりがいを感じますね。
とくに最近は、在宅医療を取り入れている薬局も多いので、患者様のお宅にお伺いしてご家族とともに患者様の健康状態を見守るという機会も増えています。