転職サイトの想定年収は嘘?企業が参考例でウソをつく理由を解説
転職サイトの想定年収は嘘なのか?企業側がウソをつく理由を現役エージェントが徹底解説します。
嘘の年収を正しく見る方法や年収を調べる際に気を付けるポイントも紹介していきます。
すべらない転職が紹介するサービスの一部には広告を含んでおり、当サイトを経由してサービスへの申込みがあった場合には、各企業から支払いを受け取ることがあります。ただし、ユーザーの利益を第一に考え客観的な視点でサービスを評価しており、当サイト内のランキングや商品の評価に関して影響を及ぼすことはございません。
転職サイトの想定年収例は嘘ではない
転職サイトの求人票に掲載されている想定年収例の金額は嘘ではありません。
想定とはあくまでも仮定の話で、記載されている想定年収と同等の金額が本当にもらえるか心配に思ってしまう求職者もなかにはいます。
そもそもですが、年収は前職での経験や年齢など、さまざまな要素を考慮して金額が決まるため、同じ職種でも人によって支給される額はかわります。
つまり、転職サイトに記載されている想定年収に嘘は書かれていません。
想定年収とは?
1年間会社に在籍した際に受け取れる給与を指します。企業が自社の実例などをもとに算出し、求人票に記載しているケースが多いです。
想定年収の内訳は、「通勤交通費」と「残業手当」を除いた、「月額給与」「賞与」「各種手当(資格手当・管理職手当など)」の12ヶ月分が基本となります。
ただし、企業によってはる「300万円〜600万円」など幅がある場合がありますが、これは企業が求める条件の幅を記載しています。
末永
末永
自分で細部まで確認できる自信がない人は転職エージェントに相談してみることをおすすめします。想定年収が妥当な金額なのかをプロの目でジャッジしてもらえますよ。
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転職サイトの年収を正しく見る方法
転職サイトの年収を正しく見ることは転職活動成功の第一歩です。
転職サイトの求人票から年収を正しく見る方法として、以下の6つを詳しく説明していきます。
手取り
給与の手取りとは、支給される給与から税金や社会保険料などを差し引いた金額を言います。実際に、手元に支給される給与額はこの手取り支給額です。給与明細上では「差引支給額」に当たります。
転職サイトの求人票に記載されている給与は、手取り額ではないので勘違いしないように気をつけてください。
額面
額面とは、会社から支給される給与の総額のことで、基本給に加え通勤手当や時間外手当、賞与、各種手当を含めた給与を指します。給与明細上では「総支給額」に当たるのが額面です。
転職サイトの求人票に記載されている給与は、額面で記載されています。
年俸制
給与形態の1つに年俸制というものがあります。年俸制とは、成果や実績に応じて年単位で給与総額を決定していく給与形態を言います。
年俸制は、外資系企業など「成果主義」の会社に導入されているケースが多く、給与総額÷12ヶ月の金額が月々給与として受け取ることができます。
年俸制を導入している企業は、年俸制である旨を転職サイトの求人票に記載しているので見逃さないようにすることが大切です。
末永
プロスポーツ選手の年俸制と同じ考え方ですね。
12ヶ月分割で支払われるため月給制と年俸制を混合してしまう人もいますが、年俸制はあらかじめ1年分の給与額を決定しているため、途中で給与額が変動することはありません。
みなし残業
みなし残業とは、あらかじめ残業手当を給与に含めて支給する制度を言います。「固定残業制」「裁量労働制」とも呼ばれています。
企業が定めた一定時間の残業代が給与に含まれてるため「残業代が支払われない」と誤解しないように注意してください。
転職サイトの求人票には「○時間の残業手当を含む」などの概要もしっかり明記してあるので、残業代の支払い形式もしっかり確認してみてくださいね。
末永
みなし残業は残業しない場合は給与が減るのではという誤解をする人もいますが、見込み残業代として給与に含まれているので、残業の有無に関わらず、みなし残業代として支払われます。
また、みなし残業時間で定めた時間を超えた残業をした場合についても、別途残業代が支払われるかなどもしっかり確認しておきましょう。
基本給
基本給とは、給与のベースとなる金額で、残業代や手当、インセンティブ、交通費などを含まない給与額を言います。
昇給などの場合には、この基本給が変動して給与が上がっていくケースが多いです。また、基本給はボーナスや退職金額にも大きな影響を与えます。
- ボーナス算出例:基本給×3ヶ月分
- 退職金算出例:退職時の基本給×支給率
まれに企業によっては転職サイトの求人票に給与の内訳を記載しており、基本給を明記してくれていることもあります。
インセンティブ
インセンティブとは、業績や成果によって基本給以外に支払われる給与のことです。企業によっては「歩合給」「出来高給」「業績手当」などと呼ばれています。
営業職などの給与に反映されることが多く、インセンティブはある場合、求人票には「給与+インセンティブ」などと明記されています。
末永
基本給は必ずもらえる給与、インセンティブは実績や成果に応じてプラスでもらえる給与と覚えておくと勘違いせずに済みますよ。
転職サイト以外で転職後の想定年収を調べる方法
転職サイトにある求人票に記載されている想定年収が「300万円〜600万円」など幅が広い場合、自分が入社した後の想定年収は明確に把握しづらいです。
想定年収が記載されている場合、その企業のモデルケースも一緒に掲載されていることが多いです。その場合はモデルケースの年収と比較すれば、自分の想定年収が把握しやすくなります。
想定年収は以下の方法で調べることが可能です。
- 公式サイト・四季報
- 厚生労働省のデータを参考にする
- 転職エージェントに聞く
ただし、公式サイト・四季報など一般的に公開されているデーターベースでは、基本的に平均年収しか調べることができません。
正確なデータを知りたいなら転職エージェントに聞くのが確実です。
転職エージェントは、企業の情報をしっかり把握しているので、職種・年齢別などでどのくらいの収入があるかなどを教えてくれます。
末永
転職市場に詳しい転職エージェントを利用すれば、企業の情報だけでなく、自分の年齢や経験にあった適性給与も教えてくれます。
希望年収に近い求人も紹介してくれるので、転職活動を成功させたいなら企業の情報や転職市場を把握している転職エージェントに相談してみましょう。
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転職エージェントの評判やランキングについて、さらに詳しく知りたい人は下記の記事もチェックしてみてください。
転職サイトにある年収以外の嘘
転職サイトの年収以外で求職者がよく誤解しやすい求人情報について、まとめました。
求人票を正確に読み取るための参考にしてみてください。
完全週休二日制 | 1週間のうちに必ず2日休暇がある制度を言います。ただ、休日は土日・祝に取れるとは限りません。 |
---|---|
週休二日制 | 1ヶ月のうち最低でも1週は2日休暇がある制度を言います。企業によって休日日数は異なります。 |
年間休日120日以上 | 厚生労働省の「令和4年就労条件総合調査」によると、1企業あたりの平均休日は107日、1人あたりの平均休日数は115.3日となっています。 つまり年間休日120日は、さらに休日日数が多いということになり、有給休暇が含まれている場合もあります。 |
試用期間 | 企業によっては試用期間が設けられており、試用期間内の待遇が異なる場合もあります。 |
末永
土日休みの場合には「土日・祝休み」が求人票に記載されています。
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求人票の見方について、さらに詳しく知りたい人は下記の記事もチェックしてみてください。
企業の制度によって想定年収の記載が変わるので、想定年収の記載は細部まで見ておいたほうが良いです。
例えば、実力主義の会社では「成果報酬あり」などの記載がされていたり、人事評価制度によって等級が決まっている場合には「経験に応じる」という記載になっていたりします。