介護士で年収600万円以上を目指すには？給料アップする求人の探し方を解説

介護職で年収600万円以上は難しい

介護士で年収600万以上を達成するのは不可能ではありませんが、ハードルは高いです。そもそも、介護職全体の平均年収は日本の全職種平均年収よりも低くなっています。

厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、介護職員(医療・福祉施設等)の平均年収は371万円であったのに対し、日本の給与取得者全体の平均年収は460万円なので、介護職の年収は全職種平均よりも2割程度低いことが分かります。

そのため、介護職として実務経験を積みリーダー職として働いたとしても年収500万円を超えるのは難しく、年収600万円以上を目指すには相当な努力が必要となります。

ここからは、介護職の給与状況についてさらに詳しく解説していきます。

年齢別・職種別の平均年収

公益社団法人介護労働安定センターの令和5年度介護労働実態調査によると、介護職の年齢ごとの平均年収は以下の通りです。

介護職は実務経験やスキルを積み重ねてリーダー職や管理職となる40代～50代で年収が増加していきますが、全年齢を通してみると平均年収は低い水準に留まります。

なお、調査を実施する媒体によっては平均年収のデータは異なります。たとえば、厚生労働省の令和5年賃金構造基本統計調査では、40代で400万円台に達する結果でしたが、介護職で600万円以上の年収を目指すのは容易ではないと分かりますね。

また、厚生労働省の令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果から、保有資格ごとの平均年収は以下の通りです。

介護職の無資格者と比較すると何らかの資格を保有している場合は、月給で3～10万円程度、年収で30～130万円程度の差があることが分かります。

これは、多くの施設で特定の資格保有者に対して資格手当を支給しているのが理由です。

たとえば、介護職のエントリ資格である介護職員初任者研修を修了すると月額3,000～5,000円程の資格手当が支給されます。

末永

末永からのアドバイス

介護職で年収600万円以上を目指すのであれば、介護福祉士、介護支援専門員(ケアマネジャー)と更なる上位資格にチャレンジしていくのが近道ですね。

介護士の給料が安すぎる理由や年収1,000万円を目指せるのかについては、下記の記事も合わせて読まれています。ぜひ参考にしてみてください。

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介護職で年収600万円以上を目指すための5つの方法

介護職で年収600万円以上を目指すためには相当な努力が必要ですが、闇雲に頑張るのはおすすめしません。

安定して高収入を得るためには戦略的なキャリア形成が重要です。ここから、介護職が年収600万円以上を実現するための具体的な5つの方法を詳しく解説します。

夜勤をする

夜勤をして夜勤手当を受け取ることは介護職の収入アップの効果的な方法の1つです。

施設によって夜勤手当の金額は異なりますが、一般的に1回あたり5,000～6,000円程度が設定されています。とくに、土日祝日の夜勤は通常よりもさらに高い手当が支給されるケースが多いです。

夜勤を積極的に引き受けることで、今よりも収入を大幅に増やすことができますよ。

介護福祉士やケアマネジャーの資格を取る

専門性の高い資格を取得することで、介護職として給与水準を大きく引き上げることができます。

たとえば、介護福祉士やケアマネジャーの資格はキャリアアップと直結する資格です。多くの介護施設では資格保持者に資格手当が用意されているので、基本給アップにつながりますね。

また、これらの専門資格取得を管理者や主任などへの昇進要件としている施設もあるので、業務の幅を広げるとともにキャリアアップにもつながります。

ちなみに、介護職に特化した転職エージェントであるレバウェル介護は、レバウェル介護を利用して転職に成功した人に初任者研修、実務者研修の資格を無料で取得できるサービスを受けられます。

今の仕事が忙しくて資格勉強できる時間がないという場合は、レバウェル介護を利用して転職し、資格取得とキャリアアップを目指すという選択肢もおすすめします。

レバウェル介護への
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管理職になる

管理職は施設運営やスタッフマネジメントを担当するため、管理責任が増す分、役職手当が支給されるので基本給も高く設定されています。

令和4年度介護労働実態調査結果によると管理職と一般職・担当職の平均月収は以下の通りです。

介護の管理職と比較すると、一般職・担当職では平均月給額は77,719円も安いことが分かります。

また、別の調査結果ですが、施設ごとに介護職の管理職・非管理職の平均給与を比較すると、管理職になることで、月給6～8万円程度、年収は80～100万円程度アップしています。

年功序列型の事業所では、介護職は管理職への昇進が大幅な年収アップのチャンスとなります。

転職する

介護業界では経験や専門性に応じて給与水準に差があるのはもちろんですが、同じ職種でも運営法人や施設によって待遇に大きな開きがあります。そのため、介護職で年収アップを目指すなら待遇の良い職場への転職は有効な手段です。

具体的には 一部の特別養護老人ホームや、福利厚生が充実した大手法人では給与が高い傾向があります。また、都市部では労働力不足から地方の介護施設寄りも給与が高めに設定されていることが多いです。

なお、基本給はもちろん、資格手当や役職手当の有無、福利厚生の充実度、キャリア形成の機会や職場環境など総合的に判断することが重要ですよ。

とくに、各種手当は収入に直結する項目なのでよくチェックしましょう。以下は実際の求人で提示されていた手当例です。

介護職におすすめの転職エージェントや介護職からの転職については、下記の記事も参考にしてみてください。

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副業をする

介護の専門性を活かした副業は、収入アップに効果的な手段です。

実際に収入を増やすことを目的に副業を始める介護職は多く、厚生労働省の「副業・兼業に係る実態把握の内容等について」によると、医療・福祉業界における副業している人の割合は9.9％という結果でした。

代表的な副業として、以下が挙げられます。

副業の仕事内容や雇用形態はさまざまなので、自分に合った副業を選択できると良いですね。たとえば、本業の合間に時給制のパート社員として介護タクシーとして働くといった働き方があります。

副業が会社(介護施設)にバレる原因などについて、さらに下記の記事もチェックしてみてください。

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介護職で年収アップを実現するための職場選びのポイント

介護職・介護士の人が年収アップを目指すなら、より待遇の良い職場への転職は有効な選択肢になります。

ただし、転職を成功させるためには「経験・強みを最大限に活かせる」「希望条件にピッタリ合う」など職場選びが重要です。

そこで、介護職・介護士が年収600万以上を達成するために注意したい職場選びのポイントを紹介します。ぜひ参考にしてください。

基本給だけでなく賞与や手当・福利厚生も確認する

介護職として転職先は基本給だけで判断するのではなく、賞与(ボーナス)や各種手当、福利厚生などを含めて総合的に判断することが重要です。

たとえば、夜勤手当や資格手当が充実している職場では、毎月の収入が安定して増えます。また、賞与が基本給の数ヶ月分支給されるかどうかも、年収を大きく左右する要素ですね。

大手福祉法人や上場企業が運営する施設

経営基盤の安定した大手福祉法人や上場企業が運営する施設は一般的に給与水準が高く、介護職としての安定した給与と継続的な昇給を期待できます。人材育成に積極的で、教育研修制度が充実していることが多いのも特徴です。

また、コンプライアンス遵守が徹底されているので、残業代の支払いが正確であったり、有給休暇が取得しやすかったりと、給与だけでなく、働きやすさの面でもおすすめできますよ。

総合職採用をしているかどうか

総合職採用はキャリアの幅を広げる絶好の機会です。単純な介護業務だけでなく、運営管理や人材育成など幅広い分野で活躍が求められるため、給与水準が高くなる傾向があります。

また、総合職は「将来の管理職候補」として育成対象になるので、長期的なキャリアアップと年収向上が期待できます。

介護福祉士が年収600万以上を目指せる転職先の探し方

介護職の転職先の探し方には複数の方法があり、それぞれの特徴を理解し、自分に最適な方法を選択することが成功への近道です。

とはいえ、転職活動をスムーズに進め、納得感のある転職を実現するためには、基本的には転職エージェントを利用するのがおすすめですよ。

ここでは、転職先の代表的な探し方を詳しく解説していくので、ぜひ参考にしてください。

転職エージェント経由で応募

転職エージェントを活用して転職先を探す方法は、介護職の転職において効率的で有利な選択肢といえます。

転職エージェントは企業と求職者のマッチングを支援する役割で、求人紹介だけでなく選考対策、面接の日程調整、入社条件の交渉など、転職活動を全面的にサポートしてくれます。

介護業界に特化した転職エージェントであれば、経験豊富なキャリアアドバイザーが求職者の業務経験や希望条件はもちろん、第三者の視点から企業との相性・求める人材像を見極めて、最適な求人を提案してくれます。

自分では見つけにくい高収入の優良求人情報に出会う可能性も高められますよ。

転職エージェントとは何か、おすすめの転職エージェントランキング、転職エージェントの評判については下記の記事で詳しく解説しています。

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直接応募

介護施設や法人のウェブサイトや求人サイトで直接応募する方法です。

直接応募では公開されている求人情報から応募先施設へ直接アプローチできるため、自分で興味のある職場を能動的に探せるメリットがありますね。

また、直接応募の場合は、企業の人事担当者と直接やりとりするため、間に人を介さない分連絡はスムーズです。経験や資格に自信がある介護士、特定の法人や施設で働きたい明確な目標がある介護士に向いています。

さらに、書類作成・面接対策・面接の日程調整など全て自分で対応する必要があったり、採用要件がわかりづらくエージェント経由よりお見送りが多くなったりというデメリットも存在します。

そのため、直接応募ではなかなか希望通りの求人を見つけられず、時間や手間がかかってしまう恐れもありますね。

どういう企業がいいか見当がつかない人や、書類・面接対策が不安な人は転職エージェントと併用して転職活動のポイントを教えてもらいながら進めましょう。

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ハローワーク経由で応募

ハローワーク(公共職業安定所)で転職するのも身近な転職方法の1つです。

ハローワークは厚生労働省が運営する公共職業安定所で全国500ヶ所以上に設置されています。業務経験や年齢に関わらず誰でも無料で利用でき、幅広い求人情報を得られるメリットですね。

一方で、直接応募と同じようにハローワークは応募書類の添削や面接練習などの選考対策や、待遇や入社条件の交渉といった転職支援は受けられません。

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末永

末永からのアドバイス

介護職には3つの応募方法があり、さらにそれぞれ特徴がありますが、年収600万円以上を目指すなら転職エージェントを最優先で検討することをおすすめします。

転職のプロである転職エージェントのサポートを受けることで、より効率的に理想の転職先に出会うことができますよ。とくに、キャリアチェンジを考えている初心者や、転職に慣れていない人は積極的に利用しましょう。

介護職で年収600万以上の求人例

実際に介護職・介護士で年収600万円以上が目指せるのは、どのような求人があるのか気になる人も多いと思います。

ここでは介護職向けの大手転職エージェントであるレバウェル介護から年収600万円に近い給与額が提示されている求人をピックアップして紹介します。

居宅介護支援事業所の主任ケアマネジャー

全国100ヶ所以上もの介護施設を運営する大手介護事業者における主任ケアマネジャーの求人です。

求められるスキル水準は高いですが、その分提示される月給額は高めですね。

有料老人ホームの管理職(施設長)

新たに開設予定の有料老人ホームにおける施設長兼介護管理者ポジションの求人です。

応募にあたっては介護福祉士実務者研修の修了が条件となっています。

特別養護老人ホームのケアマネジャー

都内の特別養護老人ホームにおけるケアマネジャーポジションの求人です。

契約社員としての採用になりますので、年収600万円以上を目指すのであればより待遇の良い入社後に正社員登用を目指すか、スキルや経験を積んだうえで管理職候補として転職するのも良いですね。

年収アップさせたい介護職は転職エージェントに相談

介護職が年収600万円以上を目指すには、転職で職場を変えるのが良いです。介護職は慢性的な人手不足から求人数が多く、転職難易度は低めなので、転職をしながらキャリアアップしていくのは有効な選択肢になりますね。

このとき、より良い条件での転職を叶えるためには、転職エージェントを活用するのがおすすめです。

転職エージェントでは経験豊富なキャリアアドバイザーがあなたの経験やスキルを客観的に判断し、年収アップに近づく最適な求人を紹介してくれます。

また、応募書類の転職や面接指導、入社条件の交渉など選考対策も可能なので、求人紹介から入社までトータルにサポートしてもらうことができますよ。

介護職の転職市場は売り手市場が続いているため、転職による収入アップや働き方の改善を実現しやすい環境が整っています。まずは転職エージェントに相談して、自分の市場価値や今後のキャリアプランを見直してみるのはおすすめですね。

介護業界内の転職であれば介護業界に特化したレバウェル介護・カイゴジョブエージェント・マイナビ介護職といった転職エージェントの利用がおすすめです。

対して、未経験・異業種転職にチャレンジするならリクルートエージェント・doda・マイナビエージェントといった総合型の大手転職エージェントを利用するのが良いですよ。