
保育園看護師の仕事内容と給料|向いている人・転職法も解説
保育園看護師は夜勤や残業が少なく働きやすい反面「使えない」「給料が低い」という声も気になりますよね。仕事内容や1日の流れ、給料の相場、向いている人、求人の探し方まで、現役キャリアアドバイザーの視点で解説します。
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保育園で働く看護師は、病棟のような緊張感の高い医療現場とは違い、子どもたちの健やかな毎日を支える仕事です。
夜勤や残業が少なく、子育てと両立しやすい働き方として関心を集めています。
一方で、給料が下がるのか、1人職場でやっていけるのか、未経験でもなれるのかなど、気になる点も多いはずです。
この記事では、仕事内容から給料の相場、向き不向き、求人の探し方までまとめて解説します。
看護師全般の転職事情を先に押さえておきたい人は、以下の記事も参考にしてください。
保育園看護師とは?配置基準と役割
保育園看護師とは、保育所で子どもたちの健康を守る看護師です。日々の健康チェックや検温、ケガや発熱の応急処置、感染症対策、手洗いやうがいの指導などを担います。
病棟のように点滴や処置が続く場面はほとんどなく、元気な子どもの体調管理が中心になります。
ここで押さえておきたいのが配置のルールです。保育所に看護師を置くことは法律上の義務ではありませんが、看護師を保育士の1人として数えられる特例があります。

この特例は2023年4月に見直され、それまでの乳児が4人以上いる保育所という条件がなくなりました。
今はすべての保育所で、看護師や准看護師を1人まで保育士としてカウントできます。
保育士不足が続くなか、医療の知識を持つ人材を配置しながら人員基準も満たせるため、保育園看護師のニーズは高まっています。
准看護師についても、2015年の通知で保育士とみなせる対象に含まれています。
当該保育所に勤務する保健師又は看護師に加え、当該保育所に勤務する准看護師についても、1人に限って、保育士とみなすことができる
保育所等における准看護師の配置に係る特例について
なお、認定こども園でも看護師が活躍しており、乳児クラスを持つ園ほど需要があります。
保育園看護師の仕事内容【1日のスケジュール付き】
保育園看護師の仕事は、子どもの健康管理を軸に、保育のサポートまで幅広く関わります。医療行為はほとんどなく、園の保健室の先生に近いイメージを持つと分かりやすいです。
保育園看護師が日々担う主な業務を、以下にまとめました。
- 子どもの健康チェックと体調管理
- ケガや発熱の応急処置と保護者への連絡
- アレルギーや与薬の対応
- 手洗いやうがいなど保健指導
- 保健だよりの作成
- 園内の衛生管理と感染症対策
- 身体測定や健診の補助
- 行事への同行と救護
- 保育士と連携した保育補助
一見おだやかに見えますが、子どもは急に熱を出したりケガをしたりします。園で唯一の医療職として、落ち着いて判断する場面は少なくありません。
保育園看護師の1日のタイムスケジュール
9時開園の保育園を例にすると、1日の流れは次のようになります。日中に事務作業の時間があり、持ち帰りの仕事が少ないのが特徴です。
| 時間 | 業務内容 |
|---|---|
| 8:00〜8:30 | 出勤・着替え |
| 8:30〜9:00 | 開園準備、清掃 |
| 9:00〜10:00 | 事務作業、0歳児クラスの補助 |
| 10:00〜12:00 | 保育補助、散歩の付き添い |
| 12:00〜13:00 | 昼食補助、アレルギーチェック |
| 13:00〜15:00 | 休憩、保健だより作成 |
| 15:00〜16:00 | おやつ補助、健康観察 |
| 16:00〜17:00 | 事務作業、降園対応 |
午前は0歳児クラスのおむつ替えや授乳を手伝い、散歩では保育士と一緒に子どもを見守ります。昼食とおやつの時間はアレルギー対応が大切な仕事です。
子どもがお昼寝している間に休憩を取り、保健だよりの作成や消毒用品の在庫チェックなどを進めます。

残業や持ち帰り仕事が少ないのは保育園看護師の魅力です。
行事がある日を除けば、定時で帰れる日がほとんどですよ。
保育園看護師の服装・持ち物
保育園看護師の服装は、白衣ではなく動きやすい私服やスクラブにエプロンを合わせるスタイルが一般的です。子どもを抱き上げたり床で遊んだりするため、汚れてもよい伸縮性のある服が好まれます。
- スクラブやポロシャツなど動きやすいトップス
- ストレッチの効いたパンツ
- 脱ぎ履きしやすいスニーカー
- エプロン(園指定の場合あり)
園によって制服やエプロンが決まっていることもあるため、面接や見学のときに確認しておくと安心です。
ネイルやアクセサリーは子どものケガにつながるため、外して勤務するのが基本になります。
保育園看護師の給料・年収はいくら?
こども家庭庁の経営実態調査によると、保育所で働く常勤看護師の年収は、私立で約451万円、公立で約546万円が目安です。
看護師全体の平均年収524.7万円と比べると、私立はやや低め、公立はむしろ高めの水準です(出典:job tag 令和7年賃金構造基本統計調査)。
私立が低めになりやすいのは、夜勤手当や残業代がほとんどつかないためです。一方で公立は公務員に準じた待遇となり、勤続に応じて安定して上がります。
| 区分 | 常勤(年収) | 非常勤(月額) |
|---|---|---|
| 私立 | 約451万円 | 約25万円 |
| 公立 | 約546万円 | 約23万円 |
出典:こども家庭庁 幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査(令和6年度)

年収だけを見ると下がる人が多いですが、夜勤がなく生活リズムが整うメリットは大きいです。
額面だけでなく、働き方全体で比べてみてください。
看護師全体の年収事情をくわしく知りたい人は、以下の記事も参考にしてください。
保育園看護師として働くメリット・デメリット
保育園看護師には、働きやすさという明確なメリットがある一方で、キャリア面のデメリットもあります。両方を理解したうえで判断することが、後悔しない転職につながります。
保育園看護師のメリット
最大のメリットは、生活リズムを整えやすいことです。基本的に夜勤がなく、日曜や祝日は休みの園がほとんどで、行事を除けば残業も少なめです。子育て中の看護師にとって働きやすい環境が整っています。
- 夜勤がなく生活リズムが安定する
- 土日祝が休みでプライベートと両立しやすい
- 子どもの成長を間近で感じられる
- 自身の育児経験を活かせる
子どもの無邪気な笑顔や成長に元気をもらえるのは、保育園看護師ならではのやりがいです。
保育園看護師のデメリット
一方でデメリットは、看護スキルを磨きにくいことです。医療行為がほとんどないため、採血や点滴といった手技から離れることになります。
ブランクが長くなると、病棟へ戻りたくなったときにハードルを感じる人もいます。
- 給料が病棟勤務より下がりやすい
- 医療的なスキルや勘が鈍りやすい
- 病棟へ戻りにくくなる可能性がある
- 園に看護師が1人で相談相手がいない

将来また病棟で働きたい気持ちがあるなら、数年で区切るなど期間を決めて働くのも1つの選択です。
保育園看護師は「使えない」「辞めたい」と言われる理由
検索すると「保育園看護師は使えない」という声が出てきて、不安になる人もいます。これは看護師本人の能力の問題ではなく、役割のすれ違いから生まれる誤解がほとんどです。
辞めたくなる理由とあわせて、背景と対処法を整理します。
保育士との人間関係のすれ違い
「使えない」と言われる一番の原因は、保育士に看護師の仕事が伝わっていないことです。
看護師は健康管理や感染症対策という見えにくい業務を担っているため、保育の現場からは何をしているか分かりにくい面があります。
そこに保育補助の忙しさが重なると、お互いの立場から不満が生まれやすくなります。
日ごろから業務内容を共有し、できる範囲で保育も手伝う姿勢を見せると、関係はぐっと良くなります。
1人職場ならではの孤独と不安
保育園では看護師が1人だけのことが多く、判断に迷ったときに相談できる同僚がいません。病院なら先輩に聞けたことも、自分で決める必要があり、そこに心細さを感じる人は少なくありません。

転職前に、同じ立場の保育園看護師とつながっておくと安心です。
情報交換できる相手がいると、孤独感はかなり和らぎますよ。
看護師としての専門性を活かしにくい
保育補助や事務作業が多く、看護師の資格を活かしたくて選んだのに思っていた仕事と違うと感じる人もいます。ここは向き不向きが大きく分かれる部分です。
こうした人間関係やキャリアの悩みは、1人で抱え込むと辞める方向に傾きがちです。
看護師の転職に詳しいエージェントに相談すると、園ごとの職場環境まで踏まえて自分に合う求人を一緒に探してもらえます。
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看護師向け転職エージェントの選び方は、以下の記事でも詳しく解説しています。
保育園看護師に向いている人・向いていない人
保育園看護師に向いているのは、子どもと関わることを心から楽しめる人です。医療スキルよりも、観察力や臨機応変な対応、コミュニケーションが活きる仕事だからです。
- 子どもが好きで成長を喜べる人
- 周囲をよく見る観察力がある人
- 1人でも落ち着いて判断できる人
- 夜勤を避けて生活を整えたい人
- ブランクから復職したい人
反対に、採血や点滴などの手技を磨き、看護師として専門性を高めたい人には向きません。保育園は医療行為が少なく、スキルアップの機会が限られるためです。

迷うときは、子どもの成長に関わる時間と看護スキルを磨く時間の、どちらを優先したいかで考えると答えが見えてきます。
保育園看護師に必要な資格とスキルアップ
保育園看護師になるには、正看護師・保健師・准看護師のいずれかの資格が必要です。保育士資格は必須ではありません。
そのうえで役立つのが、小児科での勤務経験や自身の子育て経験です。子どもの体調の変化に気づいたり、保護者に安心感を与えたりする場面で、経験がそのまま強みになります。

小児科未経験でも心配いりません。子どもの発達や感染症の基礎を学んでおくと、現場での対応に自信が持てます。
准看護師として保育園を目指す人には、自治体が用意する研修という後押しもあります。
乳幼児の発達と心理、小児保健、安全管理などを学べる機会があり、保育業務が未経験でも入りやすい環境が整えられています。
准看護師の人は、自分の自治体の支援制度を調べてみてください。
保育園看護師の求人の探し方・なり方
保育園看護師になる方法は主に3つあります。ただし保育園の看護師求人は病院と比べて数が少なく、希望条件に合う募集を見つけにくいのが実情です。
効率よく探すなら、看護師専門の転職サイトやエージェントの活用が近道になります。
看護師専門の転職サイト・エージェントに相談する
一番おすすめなのが、看護師に特化した転職サイトやエージェントを使う方法です。
保育園求人は表に出ていない非公開求人も多いので、キャリアアドバイザーに希望を伝えておくと、条件に合う募集が出たときに紹介してもらえます。
求人数の多さで選ぶならレバウェル看護(旧:看護のお仕事)、独占求人や園の雰囲気まで知りたいならマイナビ看護師など、複数を併用して比べると自分に合う園に出会いやすくなります。
看護師向けの転職サイトを一覧で比較したい人は、以下の記事も参考にしてください。
パートや短時間で働きたい人は、派遣という選択肢も検討してみてください。
ハローワークを利用する
地元の求人を探すなら、ハローワークも選択肢になります。地域の小規模な園の募集が見つかることもあり、地方での転職では役立ちます。
ただし求人紹介が中心で、選考対策までは手厚くありません。サポートを受けながら進めたい人は、エージェントとの併用がおすすめです。
園へ直接応募する
気になる保育園のホームページから直接応募する方法もあります。働きたい園が決まっている場合には有効です。
ただし、いつも看護師を募集しているとは限らず、タイミング次第になります。幅広く比べたいなら、求人サイトと併用するのが現実的です。
保育園看護師の志望動機の書き方【例文あり】
志望動機は採用の合否を大きく左右します。ポイントは、自分のありたい姿と園の特徴が重なる部分を言葉にすることです。
子どもの成長に長く関わりたいという思いと、その園が大切にしている保育方針が結びつくと、説得力のある志望動機になります。

避けたいのは、人に勧められたからという理由だけで話すことです。
紹介がきっかけでも、最後は自分がなぜこの園を選んだのかを自分の言葉で伝えてください。
例えば、次のような志望動機が考えられます。
志望動機の例文
小児科病棟での経験を通じて、治療だけでなく、病気を防ぐ関わりや子どもの成長を支える仕事に携わりたいと感じるようになりました。
子ども一人ひとりと丁寧に向き合う貴園でなら、これまでの看護経験を活かしながら、子どもたちが安心して過ごせる環境づくりに貢献できると考えています。
どんな看護経験があり、それをどう活かせるのか、なぜその園なのかを具体的に伝えられると、熱意が伝わります。
保育園看護師に関するよくある質問
保育園看護師を検討している人が疑問に感じやすい点をまとめました。
保育園看護師に小児科の勤務経験は必要?
必須ではありません。保育園看護師の仕事は健康な子どもの管理が中心のため、小児科未経験でも働けます。
ただ、急な発熱やケガに落ち着いて対応できる点で、経験があると役立ちます。
保育園看護師に保育士資格は必要?
不要です。看護師資格があれば働けますが、保育の仕事に興味を持ち、保育士とのダブルライセンスを目指す人もいます。
両方の資格があると、活躍できる施設の幅が広がります。
認定こども園でも看護師として働ける?
働けます。認定こども園でも乳児クラスを中心に看護師の需要があり、仕事内容は保育園とほぼ同じです。
求人数は園の規模によって変わるため、気になる園があれば早めに確認しておくと安心です。
未経験でも保育園看護師になれる?
なれます。保育園看護師の求人は経験不問のものも多く、ブランクからの復職先としても選ばれています。
子どもと関わる意欲があれば、十分に挑戦できます。
保育園看護師は、夜勤を避けて子どもの成長に関わりたい看護師に向いた働き方です。給料はやや下がりやすいものの、生活リズムの安定という価値があります。
求人は数が限られるため、看護師専門の転職サービスで非公開求人まで含めて探すと、自分に合う園に出会いやすくなります。保育園看護師に興味がある人はぜひ一度利用してみてくださいね。
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