2019.08.14

ヘッドハンターってなに?突然ヘッドハンティングされたけど大丈夫?

この記事を書いた人

アクシス株式会社 代表取締役

末永雄大

Suenaga Yuta

Profile 新卒でリクルートキャリア入社。その後、サイバーエージェントにて集客支援を行う。
2012年転職エージェントとしてアクシス株式会社を設立。
Yahoo!ニュース(個人)・オールアバウトガイドなどのメディアに転職のプロとして記事を寄稿している

「ある方からあなたの職務経歴を知り、あなたをヘッドハンティングしたいと考えているのですが、興味はおありですか」

このような電話が、突然あなたのところに舞い込むかもしれません。または、すでにこうした連絡を受けたことがある人もいるかもしれません。

ヘッドハンティングとは、なんでしょうか。ヘッドハンターとは、なにをしている人なのでしょうか。

また、ヘッドハンティングと通常の転職ルートでは、何が異なるのでしょうか。詳しく解説していきます。

ヘッドハンター(ヘッドハンティング)とは?

ヘッドハンティングとは、優秀な人材の引き抜く転職斡旋手法の1つです。

A社で飛び抜けた活躍しているaさんという人に、同業他社のB社が「うちに来ませんか。好待遇を約束します」と声をかけて採用することが、ヘッドハンティングです。

ヘッドハンターとは、ヘッドハンティングする人のことです。B社の採用担当者がaさんに接触すれば、そのB社の採用担当者がヘッドハンターになります。

また、ヘッドハンティングを専門に行っている会社の担当者のことをヘッドハンターと呼ぶこともあります。

ここではヘッドハンティング会社について解説します。

ヘッドハンティング会社のビジネスモデルとは

ヘッドハンティング会社について詳しく知らないのは当然です。ヘッドハンティング会社は表に出ることを嫌うからです。

先ほどの事例では、A社はaさんを失うことで大きな損失を受けます。A社が「うちのaはヘッドハンティング会社によって引き抜かれた」ということを知ってしまえば、A社は報復措置を取るかもしれません。

そこでヘッドハンティング会社は静かに動くのです。

ヘッドハンティング会社は、aさんがB社に入社した時点で、B社から成功報酬を受け取ります。その報酬金額は、大体はaさんの年収の〇%といった具合に設定されます。

ヘッドハンティングの対象となるのは重要人物、つまり高額年収者に限られるので、その〇%もかなり大きな金額になります。

これがヘッドハンティング会社のビジネスモデルです。

ヘッドハンターたちはどのようにしてヘッドハンティングする対象人物を選ぶのか

ヘッドハンターたちは人脈を駆使してヘッドハンティングする対象人物を絞り込みます。

例えばA社が最新製品の販売にこぎ着けたときに、テレビ局のディレクターや経済系の新聞記者が取材に来たとします。そのとき開発責任者が記者の質問に回答すると、その人物名が世に知れ渡るわけです。

ヘッドハンターたちはこうした情報を元に、優秀な人材が自社に不満を持っていなかを探るのです。

何故ヘッドハンター(ヘッドハンティング)があるのか?

ヘッドハンティング・ビジネスは、アメリカでは普通に行われています。

しかし日本ではあまり定着していませんでした。日本のビジネス慣習には終身雇用制が根強く残っているからです。

20年ほど前から「日本企業も終身雇用制を捨てつつある」と言われてきましたが、実態はそうではありません。

企業経営者は長く働いてくれる人を望みますし、働く人もできれば同じ企業で長く働きたいと願っています。これは日本ビジネスのDNAといえるでしょう。

しかしバブル崩壊、ITバブル崩壊、リーマンショックなどを経て、さすがの日本企業も「終身雇用制は限界かもしれない」と考え始めています。

それでにわかに日本のビジネスシーンでもヘッドハンティング(ヘッドハンター)が注目を集めるようになりました。

転職エージェントや転職サイトとの違いは?

ヘッドハンターは優秀な人材の転職を支援しています。これは転職エージェントたちと同じです。

しかし「ヘッドハンターと転職エージェント」「ヘッドハンティング会社と転職サイト運営企業」は異なる性質を持っています。

どちらが良い悪いというわけではなく、どちらも異なる強みを持っています。

他力の転職か自主的な転職かの違い

転職する人の立場で考えてみましょう。

ヘッドハンティングによって転職する人の多くは、転職するつもりがなかった人です。

多少は「転職したい」と思っていたかもしれませんが、それでも転職活動を始めたり、求人票を探したりという行動には出ていないことが多いでしょう。

むしろ自社の待遇にそこそこ満足している人が、ヘッドハンティングの対象になりやすいといえます。

一方の転職エージェント(転職サイト)を使って転職する人は、「転職したい」と明確に志向している人です。自ら転職エージェントに声をかけたり、転職サイトに登録したりします。

ここで重要なのは、ヘッドハンターから声がかかる人が優秀で、転職エージェント経由で転職する人が劣っているというわけではない、という点です。

優秀な人の多くが転職エージェント(転職サイト)を活用しています。

転職エージェント(転職サイト)のメリットとデメリット

転職エージェント(転職サイト)を活用するメリットは、転職する人の意思で活動できることです。転職のタイミングや希望する年収額を自由に設定できます。

一方、転職エージェント(転職サイト)を使うデメリットは、労働市場の情勢に左右されやすいという点です。

年収は希望通りになるが業務内容が望まないものになったり、年収も業務内容も希望通りだが勤務地が望まない場所になったりすることがあります。

それは「転職したいという弱み」につけ込まれてしまうからです。

ヘッドハンター(ヘッドハンティング)のメリットとデメリット

ヘッドハンターに声をかけられて転職することのメリットは、転職者が条件を提示しやすいことです。

年収や業務内容は当然として、休日日数の増加や転勤NG、住宅の提供などを要望することができます。

ヘッドハンティングによる転職のデメリットは、心の準備がない中で転職をしなければならないということです。

ヘッドハンティングを受ける人は元の会社にそれほど不満を抱いていないことが多いので、その会社を去ることに一抹の寂しさを感じることもあるでしょう。

ヘッドハンター(ヘッドハンティング)で年収は上がる?

ヘッドハンティングされると、年収は上がります。待遇も良くなります。

ただ、手放しで喜べない状況に陥ることもあります。

なぜヘッドハンティングされると年収や待遇が良くなるのか

ヘッドハンティング会社にヘッドハンティングを依頼する企業は「いくらコストがかかってもいいから、優秀な人材を紹介してほしい」とオーダーします。

それでヘッドハンターは対象者に現行の年収を聞き、それより高い金額を提示します。

また待遇についても、対象者の要望に極力応えようとします。

より高い年収とより良い待遇を提示しないとヘッドハンティングできないので、ヘッドハンティングされる人はほぼ確実に年収が上がります。

ヘッドハンティングされて損するケースとは

しかし「ただより高いものはない」のは、ヘッドハンティングのシチュエーションでも同じです。高給イコール激務と考える必要があるでしょう。

高額年収が確約されるのは数年で、それ以降は成果が上がらないと減額されるか、最悪その会社に居られなくなるかもしれません。

また、企業で働くことの魅力は、年収や待遇だけではありません。

もし現在勤務している会社について、業務、同僚、上司、部下、勤務場所、業界でのステータスについて満足できる場合、ヘッドハンティングされることによってすべて失うことになります。

転職しても「年収と待遇以外、すべてが悪化した」ということもあり得ます。

偽ヘッドハンティングに注意を

ヘッドハンティングの中には、偽物があります。偽ヘッドハンターは対象者を適当に選択して、その人をほめちぎってその気にさせて転職させます。

偽ヘッドハンターは、クライアント企業から「とにかく誰でもいいから人材と確保してほしい」という依頼を受けます。つまり頭数がそろえば、その偽ヘッドハンターは報酬を得られるというわけです。

偽物とはいっても、対象者の身辺調査はしっかり行いますので、「ほめちぎる」内容もかなりリアルです。

また声がかかった対象者は気持ち良くなってしまうので、偽ヘッドハンターを簡単に信じてしまうかもしれません。

偽ヘッドハンティングを受けて転職すると「転職しなければよかった」状況に陥ります。

自分の実力をはるかに上回る転職条件を示されたら、何か裏があるはずと疑ったほうがいいでしょう。

ヘッドハンター経由ではない転職のかたちも

この記事ではヘッドハンター経由での転職を紹介しましたが、ヘッドハンター経由でなくても経験やスキルがあれば必ず評価されます。

そこで、ヘッドハンティングではない転職の形も紹介しますね。

結論から言うと、転職に関して相談するだけの場合でも、転職エージェントを利用することをおすすめします。

本来、自分で企業の求人に応募するよりも、転職エージェントを通してエントリーした方が、通過率が高まる場合が多いからです。

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また、相談時に、あなたのスキルや経験を見た上で、志望企業の通過率の温度感を事前に伝えてくれるでしょう。

とはいえ、担当になったコンサルタントが優秀かどうか、また自分と馬が合うかどうかは登録してみなければわかりません。

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