41歳で転職は遅い？失敗する人・成功する人の違い・注意点

41歳での転職は厳しいのか

41歳での転職は遅くはありません。

なぜなら、40歳以降はマネジメント経験や専門スキルを極めたスペシャリスト、事業開発経験などが重宝される可能性が高いからです。

特に、若手が多いベンチャー企業や、大手企業でも新規事業開発で即戦力採用を行う際に経験豊富な40代は求められる場面も多く、「遅い」「厳しい」といったことを極端に気にする必要はありません。

末永

40代の未経験転職は厳しい！

ここまでではあくまでマネジメントや事業企画など「経験者」が対象の話でした。

「20年以上も同じ職種だし、折り返し地点で心機一転未経験転職したい」という方は残念ながら「厳しい」という現実があります。

未経験での育成コストは基本的に若手にかけることで長期定着を目指す企業の方が多いので、30代後半~40代はマネージャー以上のポジション=経験者しか採用されないと考えていいでしょう。

40代の転職の実態

40代の転職が厳しかったり遅くはない理由を、データから見ていきましょう。

まずは厚生労働省が2022年8月31日に公表した「令和3年雇用動向調査結果の概要」から年代別の入職率・転職率について解説します。

出典：厚生労働省「令和3年雇用動向調査結果の概要」

上記の折れ線グラフでは、男性は20代、30代と比べて40代は入職率・転職率ともに下がっています。

35歳以上になると、入職率・離職率がともに一桁台となり、この年代において入職・離職を希望する人の割合は35歳以下よりも少ないとうかがえます。

とはいえ、35歳を超えると転職がしにくくなるわけではないです。

40～44歳の離職率は7.4％、入職率は6.0％となっており、離職率と入職率に対して開きはさほどありません。

また、40代前半の入職率・離職率の開きは20代や30代前半と比べて少なく、転職をしようと辞めた人の中で多くの人たちが新しい職場で働けているとうかがえます。

一方、女性の場合は結婚や出産があるため、男性とは結果が違っています。

女性は25～59歳まで入職率・転職率に差があまりありません。40～44歳の入職率は10.7％、離職率は10.8％とその差は0.1％程度にとどまっています。

現代女性の第一子を出産する平均年齢は30.7歳のため41歳になると、子どもは10歳前後のケースが多いです。

この年齢になると、子育ての負担が減るため、新たに働き始めようと考える人も多いです。

41歳での転職は男女ともに遅いことはなく、自分次第でいくらでも成功できる可能性があります。

41歳で転職に失敗する人の特徴

41歳での転職は遅いわけでは決してありません。

しかしながら、ミドルシニア層と呼ばれる41歳での転職活動ではこれまでの経験や専門性が重視されることから、人によっては転職に苦戦します。

以下、41歳で転職に失敗する人の特徴について解説していきます。

自分の市場価値を分かっていない

転職活動における市場価値とは需要と供給のバランスによって決まります。

市場価値が高い人とは、多くの企業が求めるスキルや能力を有している人や、現代社会で求められている分野に精通している人のことです。

一方で、ある特定の分野に関する深い知識や高い専門性を有していたとしても、それが社会で求められていない場合は転職活動における市場価値が高いとはみなしがたいと言えます。

転職活動では自身の市場価値を正しく把握していないと、高望みの企業にばかりアプローチしてしまったり、自分にとって難易度の高い企業にばかり応募したりすることになるため、内定を取ることが難しくなります。

目標を高く掲げることや、自分に自信を持つことは大切なことですが、転職活動では現時点では自分の能力と企業側が応募者に求めている能力に大きな差があると成功が難しくなります。

41歳の転職では自身の年齢の求職者に対して企業がどのようなことを求めているのか把握し、自分が企業側のニーズにマッチしているのか分析してみることも大切です。

自己分析をしていない

転職活動中の方には学生時代の就職活動で自己分析をおこなったからと、転職活動で自己分析を新たにおこなう必要はないと判断してしまう人もいます。

しかし、転職活動においても自己分析は不可欠です。

社会で働いてみたり、ライフステージが変わったりしたことで、仕事に対して求めることは学生時代とは一般的に大きく変わります。

また、自己分析をきちんと行わないと自分の特徴や苦手なことが曖昧なままとなるため、履歴書などの自己PRの欄や志望動機の欄を書く際に困る他、面接で答える内容も浅いものとなってしまうでしょう。

その他にも、自己分析を行わないと、自分にとってミスマッチの企業に入社してしまうことにもなりかねません。

ミスマッチの企業で長く働くことは難しいため、転職活動を再度行わなければなりません。

そうなれば、余計に手間がかかる他、転職を繰り返す(ジョブホッパー)人のイメージがついてしまうので注意してください。

仕事に役立つスキルや知識がない

20代や30代前半であれば、仕事におけるスキルや知識がなく、完全未経験の状態でも将来性が見込まれて採用されることも多いです。

一方、41歳は入社後すぐに即戦力として、企業の利益を生み出すことに貢献することが求められます。

これまでの社会人生活でスキルや知識を培ってこなかった方や、完全未経験の状態で新しい業界への転職を検討されている方は選考において不利になります。

特に人気企業の場合、その企業で活かせるスキルや経験がないと、内定を勝ち取ることは難しいでしょう。

コミュニケーション能力が低い

年齢を重ねるごとにコミュニケーション能力が重視されます。

20代や30代前半であれば多少の口下手であっても「まだ若いから」「経験を重ねればうまく対応できるようになる」とビジネスシーンにおいて思ってもらえることもあるでしょう。

しかし、41歳になると、相手を気遣った会話ができなかったり、相手の質問に対してしっかりと答えたりできなければマイナス評価にもなりかねません。

また、従業員同士でも若い年代であれば周囲が話しかけてきてくれたり、仲間に入れてくれたりすることも多いでしょう。

しかし、41歳は20代や30代の社員に積極的に話しかけたり、後輩にアドバイスを与えたりすることも求められる年齢です。自分のことだけでなく、仲間たちが気持ち良く働けるような心遣いも求められています。

誰とでも打ち解けることができない

41歳になると、職場が自分よりも年下の従業員ばかりということもあります。

誰とでも親しくなれるタイプの人であれば、年下の従業員であっても積極的に話しかけて仲良くなることができるでしょう。

一方で、人見知りの傾向がある人は職場において孤立しがちになることもあります。自分よりも年下の後輩に休憩時間にプライベートな話をしにくいと感じる人も少なくないでしょう。

そうしたことからも、41歳は自分から人に対してアプローチしていく姿勢が大切です。

プライドが高い

41歳で転職をすると、自分よりも年下が上司になる可能性が高いです。

また、仕事を年下から教わる機会も少なくありません。こうした場合、プライドが高いとストレスに感じたり、相手に対して不適切な言動をとってしまったりする可能性もあります。

自分が仕事を教わる相手が年下の場合であっても相手を敬い、謙虚な姿勢でいることが大切です。

相手を軽んじるような態度をとったり、入社後すぐに相手を教育したりしようとすると、職場における自分の居場所がなくなってしまうこともあるでしょう。

また、年下の従業員の下でうまく働ける自信がない方には、フリーランス(個人事業主)での完全出来高制(業務委託)の仕事もおすすめです。

完全出来高制の仕事であっても年下のクライアントから色々と教わることになります。しかし、実力や毎月の結果次第では高い月収を手に入れることができます。

41歳で転職に成功する人の特徴

41歳で転職に成功し、キャリアアップされた方や年収が増えた方、自分が思い描いている職業に従事できている方も珍しくありません。

以下、41歳で転職に成功する人の特徴を見ていきましょう。

転職活動のための準備を丹念に行っている

何事もそうですが、成功するためには事前準備が重要です。転職活動で成功するためには履歴書や職務経歴書の作成も大切な作業となります。

職務経歴書は単に必要項目を記入し、提出すればよいわけではなく、相手に自分のよさが読み手に伝わるように工夫して作成することが重要です。

自己分析や企業研究をしっかりと面接対策した上で、自分の長所やこれまでの経験、応募先企業に入社したい理由を分かりやすく書けるかが問われます。

また、書き終えた後は何度も見直しをおこなって、誤字脱字がないかしっかり確認するようにしてください。

転職先の企業で活かせるスキルや資格を有している

企業は中途採用した41歳に対して即戦力として働いてくれることを求めています。

転職先ですぐに実務に入れることを証明できる資格や職務経験があると、選考において20代や30代よりも有利になることもあります。

また、現職では役職のなかった方でも、現職では想像できなかったような高い役職で採用されることも珍しくありません。

その他にも、転職先で即戦力として業務をこなすことができ、さらに他の従業員をマネジメントできる能力があると判断されれば好待遇での採用も見込めます。

ポジティブな理由で転職活動をしている

転職活動をしている方の中には現職がブラック企業であったり、給与が安かったりといったマイナス的な理由を抱えている方も珍しくありません。

しかし、転職の面接で前職を辞めた理由や転職をしようと思った理由を聞かれた際に、マイナス的な理由ばかりを話していてはイメージダウンにつながるため注意してください。

マイナス的な理由を抱えて転職活動をしている場合でも、転職をきっかけに〇〇に挑戦してみたい、これまでの経験を活かして〇〇をやってみたい、現職では難しいが転職することで〇〇を実現できそうだといったようなポジティブな理由も持ち合わせておく必要があります。

自身の市場価値を正しく理解している

転職活動において目標を高く掲げることや、自分の興味のあることにチャレンジする姿勢は大切です。

しかし、転職活動において自分の市場価値を把握できていないと、実力に不相応な企業ばかりにアプローチしてしまい、結果的に転職先が決まらない事態にもなりかねません。

自分の市場価値を正しく理解している方は最終目標に少しずつ近づいていけるよう、キャリアアップを計画的におこないます。

今回の転職活動では目標を達成できなかったとしても、業務をとおして経験を積んだり、スキルを高めたりすることで、数年後には目標を達成できることもあります。

転職しやすい時期に転職活動を行っている

ほとんどの企業が時期を限定せず年間を通して転職希望者を受け入れていますが、中途採用を強化している時期もあります。

3月～4月と9月～10月は多くの企業が特に中途採用に力を入れています。これは1月や8

3月～4月、もしくは9月～10月に合わせた時期に転職活動を行うことで、それ以外の時期に行うよりも内定が得やすくなります。

転職活動を少しでも有利に進めていくためにも転職活動を始める時期についても意識してみてください。

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41歳で転職する際の注意点

41歳で転職をする際は注意点を把握しておくことで、失敗を未然に回避することができます。

以下、41歳で転職する際の注意点をまとめました。

転職の軸をぶらさない

41歳の転職活動で不合格が続くと、転職活動を始めた当初の軸がぶれてしまうこともあります。

しかし、最大の軸を妥協して入社したとしても、職場に対して不満をすぐに感じ、早期離職を繰り返すことにもなりかねません。

転職においてもっとも重視したいことや仕事において一番求めることについては妥協しないようにしてください。

転職が決まるまで時間がかかったとしても、その職場での勤務を継続できれば問題ないでしょう。

業界や受ける企業を限定しすぎない

業界や受ける企業をはじめから限定してしまうと、自分の適性に合った職場や待遇の良い職場であっても見落としてしまうこともあります。

また、業界や企業を限定しすぎたために転職先がなかなか決まらず、転職活動の資金や生活費が底をついてしまうこともあるでしょう。

41歳で転職活動を行う際は幅広い視野を持ち、先入観を抱かずに応募先企業を探してみることも重要です。

業務内容や待遇をよくよく確認したり、面接で実際にその企業に足を運んでみたりすると、自分にマッチする企業であることに気付けることもあります。

41歳おすすめ転職エージェント

41歳での転職活動が遅いことは決してありません。ただし、全ての年齢に言えることですが、転職活動に失敗する人と成功する人がいることも事実です。

転職活動で成功するためには、自己分析や企業分析といった面接対策をおこなった上で、求人を幅広い視野で確認してみるようにしてください。

応募先の企業から専門スキルや経験が評価されれば、前職以上の待遇で採用されることや選考時に若い応募者よりも高い評価を得られることもあります。

41歳での正社員転職を考える際には、転職エージェントの活用が非常に重要です。

転職エージェントは40歳以上の方の転職において幅広い経験や知識を持っており、利用しないのは損と言えるでしょう。

特に大手の転職エージェントは、40代の方を対象とした非公開求人情報も多く保有しており、意外なホワイト企業や優良企業の求人案件を見つけやすくなっています。

専門職の場合は、その領域に特化した転職エージェントのほうが求人数が多いため領域特化の転職エージェントに相談しましょう。

41歳になることは避けられない現実ですが、自身に合った生き方を見つけて、充実した人生を送るためにも、積極的に転職エージェントを活用しましょう。

41歳よくある質問

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