第二新卒は自己PRで学生時代の経験を書くべきではない?その理由とは
第二新卒は自己PRで学生時代の経験を書いてはいけないのか?書く際に注意すべきことについて、現役の転職エージェントが徹底解説します。
自己分析で明らかになった強み・スキルを自己PRにどのように落とし込めば良いのかを例文付きで紹介します。
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第二新卒は「学生時代の経験」を自己PRに書かないほうが良い理由
第二新卒も社会人経験の仕事内容で自己PRを書くのが基本です。
そのため、学生時代の経験は自己PRに書かないほうが良いです。しかし、他の記事では「学生時代の経験を書いても問題ない」と紹介している場合もあります。
確かに書くこと自体は問題ありませんが、人事の評価に大きな違いが出てきます。
第二新卒は、自己PRに学生時代の経験を書くべきではないという理由について、第二新卒の強みとともに紹介します。
第二新卒は新卒との差別化を図る
新卒では学生時代の経験をアピールしても良いのですが、第二新卒は社会人経験があり、基本的なビジネスマナーがあるという点で、新卒とは異なる強みがあります。
企業もまた、新卒とは異なる人材像を求めています。社会人経験が短くても、仕事の中で自分なりに工夫したことがあるはずなので、社会人経験の中で自ら工夫した点などでアピールするのが良いです。
企業が求める人材が分かる内容にする
企業が第二新卒に求めているものは、新卒と同じではありません。企業により求める人材像も異なるため、企業のホームページなどを調べて把握し、求める人材像によって自己PRの書き方の配分を考えると良いです。
とくに以下のポイントは自己PRを書く上で大切です。押さえておくと人事の興味を引く魅力的な自己PRになります。
企業のニーズを理解する
求人情報や企業のホームページを調べ、求められるスキルや価値観を明確にします。
また、企業が重視する「柔軟性」や「成長意欲」などのポータブルスキルが何かも確認しておくと、より具体的な自己PRが書けるようになります。
経験やスキルを具体的に書く
前職や学生時代の経験から、企業が求めるスキルや姿勢に合致する実体験に基づくエピソードを選びます。
例えば「チームでの課題解決」や「試行錯誤して成果を上げた体験」を具体的に述べると効果的です。
企業の懸念を払拭できるエピソードを盛り込む
第二新卒を採用する企業が懸念することの1つに「再離職」があります。この不安を払拭するためには、自己PRやエピソードで「継続して働く意思」や「転職を希望する具体的な理由」を伝えることが重要です。
例えば「前職で学んだスキルを新しい職場でどう活かしたいか」や「キャリアビジョンが明確になったきっかけ」など、前向きな理由での転職であることを強調するのがポイントです。
また「入社してから成長した経験」や「困難に直面しても努力を続けたこと」を具体的に伝えることで、信頼感を高め、企業の不安を解消することができます。
第二新卒の自己PRの基本的な書き方について、さらに詳しく知りたい人は下記の記事も参考にしてみてください。
【例文付き】第二新卒が自己PRで書くべき内容
第二新卒が自己PRを書く際は、成長意欲をアピールし、企業のニーズに応えようとすることが大切です。
例えば、営業職では「前職で培ったコミュニケーション力で顧客を獲得した」、事務職なら「正確なデータ処理で業務効率化に貢献した」など、具体例を挙げると効果的です。
企業が求める人材像を調べ、自分の強みを関連付けて伝えることがポイントです。
企業が第二新卒に求めているポイントを盛り込む
企業は第二新卒に対し、以下の4点を求める傾向があります。そのため、自己PRでは以下で紹介するポイントを盛り込むと評価が高まります。
-
成長意欲とポテンシャル
短期間の経験でも、学習意欲や将来の成長性を重視します -
基本的なビジネスマナー
社会人としての基本的なマナーやスキルの習得を期待します -
柔軟性と適応力
新しい環境や業務に迅速に適応できる能力を評価します -
コミュニケーション能力
チーム内外で円滑に情報共有や協力ができる力を求めます
第二新卒は、新卒と既卒とも異なり、就職して社会人経験があります。そのため、社会人としての職業意識やモラル、基本的なビジネスマナーを備えていると思われています。さらに中途採用より経験は少ないが、意欲と可能性があるという点で評価されています。
自己PRの例文
新卒で入社後、営業に配属されました。配属当初は個人でできることは限られており、自分でできることは「誰よりも電話を多くとる」ことだと考えました。
電話応対のスキルが身についたほか、上司や先輩が対応する時間を減らし、問い合わせからニーズを読み取ることにつながったので、実際に顧客に法人営業に行く際にとても役立ちました。
第二新卒の転職や転職を成功しやすい人の特徴、成功例・失敗例について、さらに詳しく知りたい人は下記の記事も参考にしてみてください。
意欲や将来の希望を伝える
第二新卒の自己PRでは、企業が求める人材像に合わせて、自身の意欲や将来の希望を具体的に伝えることが重要です。
例えば「前職で培ったスキルを活かし、貴社の事業に貢献したい」といった形で、自分の経験と企業のニーズを結びつけると効果的です。
また、将来的にどのようなキャリアを築きたいかを明確に述べることで、長期的な視点を持っていることをアピールできます。
自己PRの例文
新卒でマーケット業界の企業に入社し、広報を担当しました。希望していた部署で、社内外の勉強会にも積極的に参加し、業界研究に取り組みました。
しかし、より幅広い企画立案に関わりたいと思い、転職を考えました。貴社で、市場分析から企画立案まで携わることができるように成長したいと考えています。
企業が第二新卒に対して懸念していること
新卒で採用人数が満たなかった、若く意欲がありポテンシャルのある人材を求めているなどの理由から、第二新卒を積極的に採用している企業もあります。若手人材を求めている企業は、新卒と年齢が近い、柔軟で意欲のある第二新卒を採用したいと考えているのです。
一方で、新卒で入社した会社を早期に離職しようと考える第二新卒に対して、以下の点を懸念されることがあります。
-
早期離職のリスク
再び短期間で退職するのではないかという不安 -
スキルや経験の不足
業務遂行に必要なスキルや経験が十分でない可能性 -
適応力の欠如
新しい環境や文化に適応できるかの疑問
これら第二新卒特有の懸念を払拭するためには、自己PRや面接で具体的なエピソードを交え、自身の適応力や仕事に対する意欲、長期的に働く意思を伝えることが重要になります。
自己PRの例文
私の強みは、業務改善や効率化を考えながら仕事に取り組む姿勢です。新卒で入社した会社で、バックオフィス業務を担当しています。入社後は業務を覚えるだけではなく、より効率的にできないか考えながら、業務にあたってきました。
社内フローシステムを見直し、手順書の改善で評価をされました。将来は、業務改善やシステム導入を通じて、会社の生産性向上に貢献できるような専門性を身に着けたいと考えます。
転職理由はポジティブに
第二新卒が転職理由を伝える際は、ネガティブな表現を避け、前向きな理由を強調しましょう。
例えば「新しいスキルを習得し、さらなる成長を目指すため」や「自身の専門性を高めることで貴社で貢献したい」という形で、転職が自己成長やキャリアアップの一環であることを伝えれば、企業に好印象を与えられます。前職の批判や不満は控え、ポジティブな転職動機に変換して、述べることが大切です。
自己PRの例文
私は総合職として採用され、経理に配属されました。その後、初期研修を終えると経営方針の変更で、営業に異動となりました。営業ではビジネスマナーや業務スキルを学びました。
しかし、改めて自身のキャリアプランを考えた結果、経理の仕事をやってみたいという思いが強くなり、人事異動も相談しましたが、転職によって希望職種に挑戦しようと考えました。
たとえ短い期間であったとしても何らかの業務に従事していたはずです。その経験を自己PRに落とし込めば良いのです。
といわれても初めて転職する第二新卒には難しいことです。その際におすすめなのが、第二新卒に特化した転職エージェントに相談し、自分の経験と応募企業に合った自己PRの書き方をアドバイスしてもらう方法です。
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第二新卒におすすめの転職エージェント・転職サイトについて、さらに詳しく知りたい人は下記の記事も参考にしてみてください。
第二新卒が自己PRに学生時代の経験を入れる場合のポイント
冒頭でも第二新卒の自己PRは社会人としての仕事内容が良いと説明してきましたが、中には数ヶ月で辞めてしまった早期離職の人や研修がメインで実務に携わっていないケースも考えられます。
その場合は学生時代の経験を自己PRに盛り込んでも問題ありません。その際には短い社会人経験と関連付けてアピールするのが効果的です。実際にどのように意識すべきか具体的なポイントを下記で2つ紹介します。
学生時代の経験が前職の職種と関連している場合
第二新卒では、学生時代の経験が前職の職種と関連性がある場合、その経験を強調することで、専門性やスキル、経験の継続をアピールできます。
例えば、大学でマーケティングを専攻し、学園祭の企画運営を担当した経験がある場合、前職の営業職で培ったコミュニケーション能力と組み合わせて、「学園祭の企画で培った企画力、大学で学んだマーケティングの知識と、前職での営業経験を活かし、貴社のプロモーション活動に貢献したい」と希望を伝えるなどが効果的です。
自己PRの例文
私は学生時代からアルバイトでシフトを組んだり、大学のゼミでは報告書をわかりやすくまとめることが得意でした。大学卒業後、飲食業を営む企業の総合職として採用され、店舗管理に携わりました。
報告書の作成や集計のため、関数を活用したエクセルの共通フォーマットを自分なりに改善し、各店舗で共有しました。「集計がしやすい」「漏れが少なくなった」という評価を複数の店長、マネージャーからもらいました。
前職で学んだスキル・経験を補強できる場合
社会人経験が短い第二新卒が学生時代の経験をもとに自己PRを書くとき、学生時代の経験を用いて前職で得たスキルや知識を補強できる場合に有効です。
例えば、前職でプロジェクト管理の基礎を学び、学生時代にサークルのリーダーとしてメンバーをまとめた経験がある場合、「前職でのプロジェクト管理の知識に加え、学生時代にサークル活動で培ったリーダーシップを活かし、チームワークで目標達成に貢献したい」と述べることで、リーダーシップ性やチームワーク力をアピールできます。
これらのポイントを踏まえ、学生時代の経験で社会人経験を補強して自己PRを作成することで、企業に対して自身の強みや適性について説得力をもって伝えることができるでしょう。
自己PRの例文
私は、様々な人と打ち解けることが得意で、良好な関係を維持していることができます。学生時代は飲食業のアルバイトを4年間続け、リーダーを任されていました。
大学卒業後は、カスタマーサポート担当として顧客とコミュニケーションを取り、信頼関係を築いてきました。貴社の顧客満足度を優先し、長期的な信頼関係を築くことを重視している事業方針を知り、今までの経験が活かせるのではないかと思いました。
自己PRは、書類選考や面接で欠かせないものです。企業はあなたがどのような分野で活躍できそうかを見極めたいと考えています。
第二新卒の人は、社会人になってからの経験が短くても、自己PRの中で、自分がどんな人間で、どんなことが得意なのかを表現できます。
また、自己PRは一方的に自分の長所を伝えるものではありません。応募する企業、希望職種に応じて、自己PRを作っていく必要があります。
しかし、初めて転職する第二新卒には難しいことです。その際におすすめなのが、第二新卒に特化した転職エージェントに相談し、自分の経験と応募企業に合った自己PRの書き方をアドバイスしてもらう方法です。
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第二新卒が自己PRを書く前にするべきこと
一般的に企業が第二新卒に求めるポイントを紹介しましたが、業界や職種、会社によっても期待されることは異なってくるので、情報収集が必要です。
また、情報収集のために転職エージェントへの登録もおすすめです。第二新卒が自己PRを書く前に行うべき準備として、以下の3点が重要です。
転職したい理由を整理する
第二新卒として、なぜ転職を考えているのか明確にすることがポイントです。
現職での不満、将来のキャリアビジョンなどを洗い出し、整理することが大切になります。これにより、自己PRや志望動機に一貫性を持たせることができるからです。
例えば「現職の業務に限界を感じ、新たなスキルを習得したい」といった具体的で前向きな理由を挙げることで、人事担当者に納得感を与えることができるでしょう。
転職エージェントに複数登録する
第二新卒が転職活動を効果的に進めるために、複数の転職エージェントに登録することをおすすめします。各エージェントは独自の求人情報やサポート体制を持っているため、複数の登録により、幅広い情報収集が可能になります。
また、エージェントごとに得意分野や業界が異なるため、自分の希望、適性に合った求人を紹介してもらえる確率が上がります。応募書類の添削で、自己PRのブラッシュアップができたり、面接対策ができるなど、充実したサポートを受けることができます。
第二新卒向けの志望動機の書き方や例文を知りたい人は、下記の記事も参考にしてみてください。
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中長期的なキャリアプランを考えてみる
第二新卒に限らず、転職は一時的な解決策ではありません。自分が5年後、10年後にどのような姿でありたいかを考え、そのために必要なスキルや経験を明確にすることが重要です。
例えば「将来的にマネージャーを目指すために、現段階で人事の経験を積みたい」など具体的な目標が設定できると、転職活動において自分の軸が定まり、自己PRや志望動機にも説得力が増します。
選考対策に自信がない第二新卒におすすめの転職エージェント
転職エージェントでできることは求人紹介だけではありません。求人紹介以外にも多くのサポートを完全無料でおこなってもらえるサービスです。
というのも第二新卒は初めての転職活動で迷いも多いです。「自分に合う仕事がわからない」「希望する職種へ転職できるのか分からない」といったキャリアそのものに悩んでいる第二新卒もよくいます。
また、新卒の就活と同じような感覚で転職活動をおこなって失敗してしまった相談も多いです。そのような第二新卒ならではのキャリア相談や未経験業界の情報収集、履歴書・職務経歴書の添削、面接対策まで、転職エージェントではトータルでサポートしてくれます。
さらに入社後に定着して働けるようにアフターフォローもおこなっています。ここでは第二新卒におすすめの転職エージェントを厳選して紹介します。
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第二新卒にもっともおすすめなのが、20代若手に特化した転職エージェントです。とくに第二新卒のサポートを得意としており、未経験歓迎の求人を豊富に取り揃えています。
また、第二新卒のサポート実績が多いので、転職を成功させるために必要不可欠な自己分析も時間をかけて丁寧におこなってくれます。1人で自己分析ができるか不安だと感じている第二新卒におすすめです。
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第二新卒の転職でよくある質問
著者が転職エージェントとして第二新卒をサポートしてきた中で、よく質問をされることを以下にまとめました。第二新卒と新卒の違いにも触れているので参考にしてみてください。
自己PRにアルバイト経験は使えるのか?
学生時代のアルバイトの期間が長い場合は「1つのことに粘り強く継続的に取り組めること」をPRできるポイントになります。
第二新卒が自己PRにアルバイト経験を盛り込むとしたら、現職にも共通している業務内容やスキルで結びつけたり、自分なりに工夫して問題解決したエピソードを盛り込むと良いです。
第二新卒と新卒の違いとは?
新卒とは、本年度中に学校を卒業する見込みのある人材のことで、卒業予定の学生を指します。学生時代にアルバイト経験はあっても、社会人として仕事した経験はありません。
第二新卒に対して、企業は、基本的なビジネスマナーを学んでいる、社会人経験は短くても素直、意欲的、ポテンシャルがあると思われています。
第二新卒と既卒の違いとは?
既卒と第二新卒は就職の有無や社会人経歴の差があります。第二新卒は前述したように卒業後に正社員としての就職歴があり、既卒者は卒業後に正社員としての就職歴がないという点が異なります。
第二新卒は、基本的なビジネスマナーや社会人としてのモラルは備わっていると思われており、未経験枠や異業種にも挑戦できる可能性があります。
第二新卒は新卒3年目までの若手が該当し、人によっては職歴が1年未満ということもあります。社会人としての経験が短く、仕事内容から自己PRが書けずに困ってしまうのは第二新卒によくある悩みです。
その時に学生時代の経験をもとに自己PRを書いてしまう人もいますが、人事の評価は高まりづらいのでおすすめしません。