アクセンチュアは激務?残業はどのくらい?コンサルの働き方の実態
アクセンチュアは、企業課題に対して戦略策定やシステム構築などを手がけて解決に導く総合型のコンサルティングファームです。
その規模は世界最大で、従業員数は53.7万人。アイルランドに本社を置いていますが、世界50ヶ国、200都市以上に事業所を展開しています。
その中の日本法人は、アクセンチュア株式会社として従業員数約16,000人。約5兆円あるグループ全体の売上規模にも支えられて1962年の業務開始後は順調に成長しています。
現在は通信・メディア・ハイテク本部など5本部で、それぞれの事業領域に対応したコンサルティング業務をおこなっています。
今回は、コンサルティング大手アクセンチュアの労働環境について詳しく説明します。
アクセンチュアへの転職についてもっと詳しく知りたい人は、以下の記事もご覧ください。
アクセンチュアは本当に激務なの?
アクセンチュアが就職・転職市場で人気を集める理由の1つが「高収入」です。
非上場企業なので、社員の年収は非公開ですが、Openworkに社員や元社員からのリアルな書き込みが約976件(2021年8月時点)ありました。
それによると、書き込んだ人の平均年収は約869万円で、年代別最高年収は20代で1,284万円、40代で3,180万円と、同年代の平均年収と比較してもかなりの高額であることが分かります。
そのような年収を得る社員の労働環境はかなりハードであることが予想されますが、実際はどうなのでしょうか?
忙しさはプロジェクト次第で異なる
アクセンチュアがクライアント企業と進めるプロジェクトは、海外展開や全社的なデジタル変革など多岐に渡り、期間も数ヶ月単位のものから数年かかるものまであります。
社員の働き方もそのプロジェクトの内容や密度の影響を大きく受けます。Openworkの口コミを以下にまとめました。
プロジェクトや上司によるところが大きい。アサイン時は仕事に打ち込み、プロジェクト終了後に長期の休暇を取得する人も多くいる。
Openwork
勤務時間はプロジェクトによって全く異なる。プロジェクトの山場であれば1週間毎日3時間睡眠で、土日も出勤して朝方まで作業をすることもある。一方忙しくないときは6時7時あたりに退社できることもある。
Openwork
このように、関わるプロジェクトによっては単日の長時間労働や休日出勤はあるようです。
しかし、プロジェクトとしての繁忙期を過ぎれば、早めに帰宅や長期休暇が取れるなど、メリハリのある仕事の進め方ができる企業と言えます。
働き方改革が進んでおり、残業時間は短くなっている
アクセンチュアの労働環境をお話する上で特徴的なのは、グループ全体で社員の女性比率が約4割に達することです。
さらに、2025年には5割にする目標をもっており、そのような目標の達成と優秀なグローバル人材の獲得を目的に、アクセンチュアでは「Project PRIDE」として2015年から働き方改革を進めています。
その具体的内容としていくつか紹介します。
- 18時以降の会議原則禁止
- 残業の適用ルールを厳格化
- 社外相談窓口設置
- 短日短時間制度の導入
- 在宅勤務制度の全社展開
- 入社後の育休
- 時短制度の即時活用可
- 定時退社奨励や有給休暇取得推進活動の実施
- 家族に理解を深めてもらうためのオフィス公開および説明会の開催
このような取り組み以外にも、働きやすい環境づくりに向けた管理職研修の義務化や「Project PRIDE」を積極的に推進する社員を表彰するなどして、取り組みの浸透を図っています。
このような取り組みをおこなう中で労働環境に対する認識が徐々に変化していることがOpenworkの社員の声から分かります。
(男性社員)3人目の子供が生まれるので、1.5ヶ月くらいの育児休暇を取る予定。
Openwork
残業時間は相当改善された。また、残業相当の給与改定もあり、給与が著しく落ちることもそこまでなかった。休日出勤もない。
Openwork
世間で思われているような残業や休日出勤はなく、最近は働き方改善に力をいれている。
Openwork
残業時間の短時間化とそれにともなう管理職への労働管理が徹底し始めた。
Openwork
単純に「労働時間を減らせ」というのではなく、「どのようにしたら生産性の高いスマートな働き方ができるのか」「他のプロジェクトではどのような工夫をしているのか」といった情報が毎週配信されている。
また「アクセンチュアはプロジェクト単位で業務をおこなうので、育児や介護休暇後の復帰でキャリアダウンすることはない」という意見もあることから、制度を活用した後のアフターフォローもしっかり考えられていることが分かります。
アクセンチュアへの転職を検討している人へ
激務のイメージが強いアクセンチュアでも、働き方が改善されてることに驚いた人も多いのではないでしょうか?
もしアクセンチュアへの転職を検討しているなら、個人で直接応募するよりもビズリーチやアサインといったコンサルティングファームの転職に特化した転職サービスを利用するほうがおすすめです。
これらの転職サービスでは、アクセンチュアの出題傾向を把握した上での選考対策とケース面接対策をおこなってくれるので、内定獲得に向けた対策を万全にすることができます。
個人だと採用基準や選考内容を把握しようにも限界があるかと思いますので、少しでも内定獲得率を上げたい人は、一度転職サービスを利用してみてください。
コンサルティングファームへの転職なら
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アクセンチュアの労働実態は?
ここまでは、労働環境は関わるプロジェクトに左右されることや、働き方改革の取り組みについて確認してきました。ここからは、労働環境の実態はどうなのかについて確認していきます。
働き方改革としておこなっている「Project PRIDE」の実施で社員の働き方がどのように変わったのかを確認していきましょう。
残業 | 1日平均1時間に減少 |
---|---|
離職率 | 実施前の約半分に低下 |
有休取得率 | 70%→85%上昇 |
女性比率 | 22.1%→35.6%に上昇 |
続いて、社員からのコメント一例をご紹介します。
数年で劇的に働く環境が改善した。
Project PRIDE
以前は体力勝負の色が強い会社であったが、今はすごく働きやすい会社だと思う。
Project PRIDE
意識改革の効果が出始めている。
Project PRIDE
アクセンチュアではその他に「キャリアズ・マーケットプレイス」という制度があり、「世界中にあるグループの募集ポジションに応募できる。」「評価に基づく昇進が産休や育休からの復帰後に持ち越せる。」といった仕組みを設けて、社員のやりがいや働きやすさに繋げていこうとしています。
このように、一般的に激務とされるコンサルティングファームですが、アクセンチュアの働き方はその中でも非常によい方向に変化しつつあることが伺えます。
※2022年3月、管理職の男性社員が東京地検に書類送検されました。ソフトウエアエンジニアとして働いていた社員に対して約143時間に上る時間外労働をさせた疑いです。一部の部署ではいまだ多くの残業が発生していると推測されます。
残業代は支給される?
今度は先程のOpenWorkが調査したアクセンチュアの職位別収入と給与体系について確認していきましょう。下に示したのは、職位とその職位に就く目安になる社歴と年収です。
アクセンチュアは成果主義であることから、社歴と職位は必ずしも一致しませんので、あくまで目安と考えてください。
順位 | 社歴 | 年収 |
---|---|---|
アナリスト | 1〜3年 | 450〜600万円 |
コンサルタント | 3〜5年 | 600〜800万円 |
マネージャー | 5〜8年 | 800〜1200万円 |
シニアマネージャー | 8年〜 | 1200〜1500万円 |
マネジングディレクター | - | 2000万円 |
アクセンチュアでは職位が5つに分かれていますが、新卒・第二新卒はアナリストからスタートですが、中途であればコンサルタントから職位をスタートすることが一般的です。
これらの職位の中で残業代が支給されるのはコンサルタントまでになり、マネージャー以上は年1回の賞与が支給される形になります。
ここで示したのは、残業代と賞与込みの年収。残業代は上限である45時間を想定しています。転職した場合は経験とスキルにもよりますが、コンサルタントからスタートします。
アナリスト~コンサルタントの残業代を除いた年収は430~600万円と考えてよいでしょう。
アクセンチュアの年収についてもっと知りたい人は以下の記事もご覧ください。
なぜコンサルティングファームは激務なのか
コンサルティングファームが激務になりやすい理由について、以下で紹介します。
資料作成に時間がかかる
プロジェクト内ではクライアントが持つ問題意識や意向に沿った企画を作成し、先ず社内でその企画に対する合意を得なければなりません。
内容や数字に根拠を持たせることは必須で、その為の情報収集は欠かせません。
企画が承認されるまでは何回も修正されることが通例です。また、出来上がった資料をもとに今度はクライアントの合意を取り付ける必要があります。
役員クラスだけではなく、現場スタッフも巻き込まなければ結果が期待できないことから、現場も含めて何度もクライアントのもとに足を運ぶ必要が出てきます。
アサインされるプロジェクトが専門外
プロジェクトは常に自分の専門分野であるとは限りません。アサインされるプロジェクトに沿った情報収集や書籍を活用して知識を習得する必要があります。
コンサルとしてクライアントを支援するのが仕事ですので、その分野の専門職以上の知識を短期間で習得する必要があります。
これ以外にも、コンサルの仕事は様々な業界を相手にクライアントの意向に沿うか、それ以上の成果を期待されるため、勤務は長時間になりがちです。
このような状況を踏まえて、アクセンチュア以外のコンサルティングファームの状況も月間平均残業時間の視点で確認してみましょう。
社名 | 残業時間 |
---|---|
デロイトトーマツコンサルティング | 86.7時間 |
PwCコンサルティング | 72.5時間 |
EYアドバイザリー・アンド・コンサルティング | 61.4時間 |
KPMGコンサルティング | 60.8時間 |
アビームコンサルティング | 48.9時間 |
このように、アクセンチュアの労働環境は改善途上ですが、業界としてはまだまだ「激務」と捉えられる面があります。
クライアント企業の経営に及ぶことを考慮すると、楽観的な提案は許されません。また、ある程度労働負荷が高いのは、他の大企業のビジネスモデルを勉強しつつ、比較的高収入を得られることの見返りでもあります。
先ほどの話と少し重なりますが、コンサルティングファームへの転職を考えているけど仕事についていけるか不安な人は、ビズリーチなど転職のプロに相談してみるのも一つの手です。
まずは、コンサル業界の転職や仕事の実態について詳しく知りたい人は以下の記事もご覧ください。
アクセンチュアに就職・転職するためには
結論から申しますと、アクセンチュアに就職・転職を考えている人には転職エージェントの利用をおすすめします。
転職エージェントでは、ケース面接など過去のアクセンチュアの出題傾向を分析して対策を実施してくれるため、内定獲得率を上げられるからです。
個人で対策する場合、自分の推測だけを頼りに対策を進めることになるので、少しでも内定に近づくには個人で挑むより、エージェントを頼るほうが得策でしょう。
ただ、担当のキャリアアドバイザーによってサポートの質が異なるので、まずは2~3社複数登録して、そこから自分に合ったキャリアアドバイザーと転職活動を進めていくのがベストですね。
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