アクセンチュアは激務なの?残業はどのくらい? コンサルの働き方の実態
アクセンチュアは、企業課題に対して戦略策定やシステム構築などを手がけて解決に導く総合型のコンサルティングファームです。
その規模は世界最大で、従業員数は44万人。アイルランドに本社を置いていますが、世界56ヶ国、200都市以上に事業所を展開しています。
その中の日本法人は、アクセンチュア株式会社として従業員数約9,500人。約4兆円あるグループ全体の売上規模にも支えられて1962年の業務開始後は順調に成長しています。
現在は通信・メディア・ハイテク本部など5本部で、それぞれの事業領域に対応したコンサルティング業務をおこなっています。
今回は、そんなアクセンチュアの労働環境について詳しく説明します。
アクセンチュアへの転職についてもっと詳しく知りたい人は、以下の記事もご覧ください。
アクセンチュアは本当に激務なの?
アクセンチュアが就職・転職市場で人気を集める理由の1つが「高収入」です。
非上場企業なので、社員の年収は非公開ですが、口コミサイトに社員や元社員からのリアルな書き込みが約1,800件ありました。
それによると、書き込んだ人の平均年収は850万円で、年代別最高年収は20代で1,284万円、40代で3,180万円と、同年代の平均年収と比較してもかなりの高額であることが分かります。
そのような年収を得る社員の労働環境はかなりハードであることが予想されますが、実際はどうなのでしょうか?
忙しさはプロジェクト次第で異なる
アクセンチュアがクライアント企業と進めるプロジェクトは、海外展開や全社的なデジタル変革など多岐に渡り、期間も数ヶ月単位のものから数年かかるものまであります。
社員の働き方もそのプロジェクトの内容や密度の影響を大きく受けます。社員や元社員の口コミサイトから状況がわかるのでいくつか確認してみましょう。
プロジェクトや上司によるところが大きい。アサイン時は仕事に打ち込み、プロジェクト終了後に長期の休暇を取得する人も多くいる。
勤務時間はプロジェクトによって全く異なる。プロジェクトの山場であれば1週間毎日3時間睡眠で、土日も出勤して朝方まで作業をすることもある。
一方忙しくないときは6時7時あたりに退社できることもある。
このように、関わるプロジェクトによっては単日の長時間労働や休日出勤はあるようです。
しかし、プロジェクトとしての繁忙期を過ぎれば、早めに帰宅や長期休暇が取れるなど、メリハリのある仕事の進め方ができる企業と言えます。
働き方改革が進んでおり、残業時間は短くなっている
アクセンチュアの労働環境をお話する上で特徴的なのは、グループ全体で社員の女性比率が約4割に達することです。
さらに、2025年には5割にする目標をもっており、そのような目標の達成と優秀なグローバル人材の獲得を目的に、アクセンチュアでは「Project PRIDE」として2015年から働き方改革を進めています。
その具体的内容としていくつか紹介します。
- 18時以降の会議原則禁止
- 残業の適用ルールを厳格化
- 社外相談窓口設置
- 短日短時間制度の導入
- 在宅勤務制度の全社展開
- 入社後の育休
- 時短制度の即時活用可
- 定時退社奨励や有給休暇取得推進活動の実施
- 家族に理解を深めてもらうためのオフィス公開および説明会の開催
このような取り組み以外にも、働きやすい環境づくりに向けた管理職研修の義務化や「Project PRIDE」を積極的に推進する社員を表彰するなどして、取り組みの浸透を図っています。
このような取り組みをおこなう中で労働環境に対する認識が徐々に変化していることが社員の声から分かります。
(男性社員)3人目の子供が生まれるので、1.5ヶ月くらいの育児休暇を取る予定。
残業時間は相当改善された。
また、残業相当の給与改定もあり、給与が著しく落ちることもそこまでなかった。休日出勤もない。
世間で思われているような残業や休日出勤はなく、最近は働き方改善に力をいれている。
残業時間の短時間化とそれにともなう管理職への労働管理が徹底し始めた。
単純に「労働時間を減らせ」というのではなく、「どのようにしたら生産性の高いスマートな働き方ができるのか」「他のプロジェクトではどのような工夫をしているのか」といった情報が毎週配信されている。
また、「アクセンチュアはプロジェクト単位で業務をおこなうので、育児や介護休暇後の復帰でキャリアダウンすることはない」という意見もあることから、制度を活用した後のアフターフォローもしっかり考えられていることが分かります。
アクセンチュアの残業実態は?
ここまでは、労働環境は関わるプロジェクトに左右されることや、働き方改革の取り組みについて確認してきました。
ここからは、労働環境の実態はどうなのかについて確認していきます。
働き方改革としておこなっている「Project PRIDE」の実施で社員の働き方がどのように変わったのかを確認していきましょう。
社員等の口コミサイト「OpenWork」を運営するオープンワーク株式会社が「残業時間が減った企業ランキング」を発表しています。
内容は、2013年を起点に2016年時点で月間平均残業時間が何時間減ったのかを現職社員の残業時間を年次で集計した数字を公表したものです。
それによると、対象企業112社中、アクセンチュアは第3位。2013年時点で93時間あった残業を59時間まで減少させています。削減時間数は34時間。「Project PRIDE」の成果は社員の声からも分かります。
働き方改革を率先して取り入れており、残業も昔のイメージを覆すほどに少なくなった。
2017年より本格的に労働時間の改善がおこなわれた。45時間以上の残業は原則として禁止となり、マネージャー以上により厳しく管理されている。
アクセンチュアに就職・転職を検討している人へ
アクセンチュア、つまり外資コンサルといえば激務なイメージだったのに、意外と改善されてることを知って驚いた人も多いんではないでしょうか。
「そこまで激務じゃないなら働いてみたい!」と思っても、外資コンサルの厳しいフェルミ推定やケーススタディ、英語面接などの対策を自分1人でするのは正直難しいですよね。
転職エージェントを利用すると無料でアクセンチュアの選考対策を実施してくれるので、内定可能性を高める上では非常に有効な手段だと思います。
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残業代は支給される?
今度は先程のOpenWorkが調査したアクセンチュアの職位別収入と給与体系について確認していきましょう。
下に示したのは、職位とその職位に就く目安になる社歴と年収です。
アクセンチュアは成果主義であることから、社歴と職位は必ずしも一致しませんので、あくまで目安と考えてください。
順位 | 社歴 | 年収 |
---|---|---|
アナリスト | 1〜3年 | 450〜600万円 |
コンサルタント | 3〜5年 | 600〜800万円 |
マネージャー | 5〜8年 | 800〜1200万円 |
シニアマネージャー | 8年〜 | 1200〜1500万円 |
マネジングディレクター | - | 2000万円 |
アクセンチュアでは職位が5つに分かれていますが、新卒・第二新卒はアナリストからスタートですが、中途であればコンサルタントから職位をスタートすることが一般的です。
これらの職位の中で残業代が支給されるのはコンサルタントまでになり、マネージャー以上は年1回の賞与が支給される形になります。
ここで示したのは、残業代と賞与込みの年収。残業代は上限である45時間を想定しています。転職した場合は経験とスキルにもよりますが、コンサルタントからスタートします。
アナリスト~コンサルタントの残業代を除いた年収は430~600万円と考えてよいでしょう。
アクセンチュアの年収についてもっと知りたい人は以下の記事もご覧ください。
なぜコンサルティングファームは激務なのか
コンサルティングファームが激務になりやすい理由について、以下で紹介します。
資料作成に時間がかかる
プロジェクト内ではクライアントが持つ問題意識や意向に沿った企画を作成し、先ず社内でその企画に対する合意を得なければなりません。
内容や数字に根拠を持たせることは必須で、その為の情報収集は欠かせません。
企画が承認されるまでは何回も修正されることが通例です。また、出来上がった資料をもとに今度はクライアントの合意を取り付ける必要があります。
役員クラスだけではなく、現場スタッフも巻き込まなければ結果が期待できないことから、現場も含めて何度もクライアントのもとに足を運ぶ必要が出てきます。
アサインされるプロジェクトが専門外
プロジェクトは常に自分の専門分野であるとは限りません。アサインされるプロジェクトに沿った情報収集や書籍を活用して知識を習得する必要があります。
コンサルとしてクライアントを支援するのが仕事ですので、その分野の専門職以上の知識を短期間で習得する必要があります。
これ以外にも、コンサルの仕事は様々な業界を相手にクライアントの意向に沿うか、それ以上の成果を期待されるため、勤務は長時間になりがちです。
このような状況を踏まえて、アクセンチュア以外のコンサルティングファームの状況も月間平均残業時間の視点で確認してみましょう。
社名 | 残業時間 |
---|---|
アクセンチュア | 58.4時間 |
デロイトトーマツコンサルティング | 86.7時間 |
PwCコンサルティング | 72.5時間 |
EYアドバイザリー・アンド・コンサルティング | 61.4時間 |
KPMGコンサルティング | 60.8時間 |
アビームコンサルティング | 48.9時間 |
このように、アクセンチュアの労働環境は改善途上ですが、業界としてはまだまだ「激務」と捉えられる面があります。
クライアント企業の経営に及ぶことを考慮すると、楽観的な提案は許されません。また、ある程度労働負荷が高いのは、他の大企業のビジネスモデルを勉強しつつ、比較的高収入を得られることの見返りでもあります。
コンサル業界の転職や仕事の実態についてもっと詳しく知りたい人は以下の記事もご覧ください。
アクセンチュアに就職・転職するためには
コンサルティングファームを受けるライバルは、もともとの思考力や知的好奇心が高く優秀な人が多く、一般的な面接に加え、論理的な思考力を測るケーススタディがあります。
転職エージェントを活用すれば、面接・ケーススタディの対策はもちろん、あなたを企業に推薦してくれるので、1人で転職活動をおこなうより、選考通過率が上がる可能性が高まります。
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まとめ
アクセンチュアの業務の進め方の特徴としては、プロジェクトが立ち上がる毎にメンバーが構成され、プロジェクトが終了すると解散します。これまではプロジェクトはシステム系かつ炎上系が多く、残業が慢性化する傾向がありました。
早く退社することが悪のような空気が職場にあり、残業の申請自体もしづらいことから、サービス残業が蔓延していたようです。
しかし、新卒・中途を問わず社員を採用し、企業規模が拡大するに従って、その社風は働き方改革により随分変化してきたことが今回お分かり頂けたと思います。
働き方改革を通じて残業時間は減りましたが、業務自体が削減するわけではない為、効率性や生産性を重視した方法を社員自身が模索する中で、「業務を通じて成長できる。」という声が企業サイトの社員インタビューの中で掲載されていました。
このように、一般的に激務とされるコンサルティングファームですが、アクセンチュアの働き方はその中でも非常によい方向に変化しつつあることが伺えます。
アクセンチュアではその他に、「キャリアズ・マーケットプレイス」という制度があり、「世界中にあるグループの募集ポジションに応募できる。」「評価に基づく昇進が産休や育休からの復帰後に持ち越せる。」といった仕組みを設けて、社員のやりがいや働き易さに繋げていこうとしています。
コンサルの仕事は確かにクライアントに奉仕する側面があるため、社員自身が働き方を自分で決めるのは困難ですが、組織的に仕組みを作ることで「激務」と言われる業務を随分緩和しています。
コンサルという職種を選んでキャリアアップを目指す人は、ぜひアクセンチュアの選考にチャレンジしてみてください。
アクセンチュアに就職して高収入を目指すなら、コンサルや高収入求人に特化したエージェントに登録することがおすすめです。