看護師の転職理由・退職理由の伝え方!面接で役立つ例文つき
看護師の転職理由・退職理由の伝え方について、面接で採用担当者へ好印象を与えるコツを現役エージェントが徹底解説します。
また、転職理由を考える際に役立つポイントや回答例文もケース別に紹介します。
すべらない転職が紹介するサービスの一部には広告を含んでおり、当サイトを経由してサービスへの申込みがあった場合には、各企業から支払いを受け取ることがあります。ただし、ユーザーの利益を第一に考え客観的な視点でサービスを評価しており、当サイト内のランキングや商品の評価に関して影響を及ぼすことはございません。
看護師の転職理由ランキングトップ10
ここでは、看護師の転職理由における代表例をランキングにまとめて紹介します。
厚生労働省が令和5年9月1日に出した「看護師等(看護職員)の確保を巡る状況」によると、以下のような結果になりました。
転職理由 | 割合(人数) | |
---|---|---|
1位 | 結婚 | 11.6%(7,494) |
2位 | 子育て | 10.5%(6,807) |
3位 | 転居 | 9.1%(5,898) |
4位 | 妊娠・出産 | 8.8%(5,660) |
5位 | 自分の健康(身体的理由) | 7.4%(4,763) |
6位 | 他の職場への興味 | 7.2%(4,666) |
7位 | 親族の健康・介護 | 6.7%(4,303) |
8位 | 配偶者の転居 | 6.5%(4,220) |
9位 | 勤務時間が長い 超過勤務が多い |
5.4%(3,482) |
10位 | 夜勤の負担が大きい | 4.9%(3,173) |
末永
末永
ここからは、年代別に転職理由ランキングを見ていきます。
【20代】看護師の転職理由ランキング
20代看護師の転職理由ランキングは以下の通りです。
20代の転職理由 | 割合(人数) | |
---|---|---|
1位 | 結婚 | 13.1%(952) |
2位 | 転居 | 12.7%(927) |
3位 | 他の職場への興味 | 11.5%(838) |
4位 | 自分の健康(精神的理由) | 8.9%(647) |
5位 | 夜勤の負担が大きい | 7.8%(571) |
6位 | 勤務時間が長い 超過勤務が多い |
7.1%(520) |
7位 | リフレッシュ | 6.6%(484) |
8位 | 自分の健康(身体的理由) | 6.2%(455) |
9位 | 自分の適性・能力への不安 | 5.9%(433) |
10位 | 看護師以外の職種への興味 | 5.5%(401) |
末永
20代看護師の転職理由ランキング1位は「結婚」です。
また、20代は他の年代に比べて「自分の健康(特に精神的な理由)」が離職理由として多く見られる特徴があります。
【30代】看護師の転職理由ランキング
30代看護師の転職理由ランキングは以下の通りです。
30代の転職理由 | 割合(人数) | |
---|---|---|
1位 | 結婚 | 15.7%(2,250) |
2位 | 妊娠・出産 | 15.2%(2,189) |
3位 | 子育て | 14.5%(2,083) |
4位 | 転居 | 13.1%(1,877) |
5位 | 配偶者の転勤 | 9.9%(1,417) |
6位 | 他の職場への興味 | 7.9%(1,139) |
7位 | 夜勤の負担が大きい | 6.9%(987) |
8位 | 勤務時間が長い 超過勤務が多い |
6.4%(912) |
9位 | 自分の健康(身体的理由) | 5.6%(804) |
10位 | 自分の健康(精神的理由) | 5.0%(715) |
末永
30代の看護師も転職理由の1位は「結婚」という結果になりました。
他にも「妊娠・出産」「子育て」といった理由が多いです。
【40代】看護師の転職理由ランキング
40代看護師の転職理由ランキングは以下の通りです。
40代の転職理由 | 割合(人数) | |
---|---|---|
1位 | 子育て | 16.1%(2,940) |
2位 | 結婚 | 13.0%(2,376) |
3位 | 妊娠・出産 | 11.9%(2,163) |
4位 | 転居 | 8.5%(1,559) |
5位 | 他の職場への興味 | 7.5%(1,375) |
6位 | 自分の健康(身体的理由) | 7.3%(1,330) |
7位 | 配偶者の転勤 | 7.2%(1,307) |
8位 | 親族の健康・介護 | 5.6%(1,028) |
9位 | 勤務時間が長い 超過勤務が多い |
5.4%(982) |
10位 | 家事と両立しない | 5.2%(951) |
末永
40代の看護師は、ランキングの4位までが30代と全て重なる結果となりました。
「結婚」「妊娠・出産」「子育て」といった理由が多いです。
【50代】看護師の転職理由ランキング
50代看護師の転職理由ランキングは以下の通りです。
40代の転職理由 | 割合(人数) | |
---|---|---|
1位 | 親族の健康・介護 | 12.7%(1,942) |
2位 | 自分の健康(身体的理由) | 10.4%(1,595) |
3位 | 結婚 | 10.4%(1,584) |
4位 | 子育て | 9.0%(1,369) |
5位 | 転居 | 7.6%(1,162) |
6位 | 他の職場への興味 | 7.0%(1,068) |
7位 | 配偶者の転勤 | 6.7%(1,026) |
8位 | 勤務時間が長い 超過勤務が多い |
5.5%(847) |
9位 | 妊娠・出産 | 5.4%(823) |
10位 | 夜勤の負担が大きい | 4.3%(653) |
末永
50代では「親族の健康や介護」がランキングの1位となっています。
その他、身体的な理由で転職している看護師さんも多いので、働き過ぎには注意してくださいね。
看護師の転職理由と退職理由の違い
この記事を見ている看護師さんの中に「転職理由と退職理由はどう違うの?」と思っている人も多いのではないでしょうか。
結論から言うと「辞める理由」というニュアンスでは同じなのですが、使われる時系列に微妙な違いがあります。
退職理由 | 転職理由 | |
---|---|---|
理由例1 | 年収が低い | スキルアップしたい |
理由例2 | 夜勤の負担が大きい | 他の仕事をやってみたい |
理由例3 | 超過勤務が多い | 子育てに影響が出る |
末永
退職理由は目の前の苦痛など、現在の状況や辞めるキッカケとなったことです。
一方、転職理由は「退職を踏まえてどうしたいか?」という未来の話です。
採用担当者が看護師に転職理由を聞くワケ
採用担当者が、転職理由を面接で確認するのは、純粋に転職理由が知りたいだけではありません。
採用担当者は転職理由を聞くことで、以下のことを確認したいと考えています。
採用担当者が知りたいこと
- 定着して働いてくれるか
- 同じ理由で離職、退職するリスクはないか
- 活躍できそうか
- 仕事への姿勢や考え方 など
採用担当者が看護師に転職理由を聞く中で、最も注視しているのは「前の職場と同じ転職理由で退職しないか」です。
末永
前の職場を短期離職している看護師は必ずと言って良いほど「離職理由」を聞かれますし、理由に対して納得してもらう必要があります。
もし、「同じ理由で辞めることはない」とはっきり伝えられないのであれば、転職エージェントに相談してみましょう。
末永
特に、レバウェル看護(旧:看護のお仕事)では忙しくて面接の準備ができない看護師さんにおすすめです。
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転職サービスについてさらに詳しく知りたい人は、以下の記事も参考にしてみてください。
看護師が転職理由を伝える際のポイント
看護師の採用面接で「転職理由」を聞かれるケースは多いのですが、大前提として大切なのはネガティブな転職理由をポジティブな言葉に言い換えることです。
末永
基本的に転職にはネガティブな理由が付くものですが、そのまま伝えてしまうと採用担当側も「また辞めてしまいのではないか」と思ってしまいます。
たとえ、ネガティブな転職理由だとしてもポジティブな言葉に言い換えることで、採用担当者に良い印象を残すことができますよ。
末永
そこで、実際にネガティブな印象を残さないためのポイントを下で詳しく解説します。
どれも難しいことではないので、まずは1つだけでも意識しながら転職理由を考えてみてください。
面接時に伝える際のポイント
嘘はつかない
転職理由を伝える際に、少しでも良い印象を与えたいと思い、嘘をついてしまう看護師もなかにはいます。
しかし、人事担当者や面接官には嘘はすぐにバレてしまうので、嘘はつかないようにするのがベストです。嘘をついてしまうと以下のような問題が発生してしまいます。
嘘をつくことで発生する問題
- 深掘りした質問に答えられない
- 適性検査の結果と違いが生じる
末永
面接官も求職者の人柄や仕事に対する姿勢などを知りたいと思っているので、転職理由を軸にどんどん深掘りした質問をしてきます。
そんなときに嘘をついてしまうと、転職理由を深掘りした質問に答えることができず、嘘がバレてしまい印象が悪くなってしまいます。
前向きに転職理由を伝える
転職理由は、ネガティブなことでも前向きに伝えるようにすることで、熱意をしっかり伝えることができます。
実は、転職理由は「単に仕事を辞めようと思った理由」ではなく、面接を通してのさまざまなアピールに繋げることができます。とくに下記のことは転職理由を通して伝えやすくなります。
転職理由で伝えられること
- 志望動機
- 強み
- 熱意
- 仕事への姿勢 など
末永
面接官はただ「転職したい理由」を知りたいのではなく、それを通じて「入社後にすぐに辞めてしまわないか」を確認したいと思っています。
末永
そのため、転職理由にただ「夜勤がつらい」だけでは面接官が知りたいと思っていることを伝えられません。
そのため、前向きに伝えられるように言い方を工夫する必要があります。
他責な理由にしない
転職理由を伝える際にもう1つ気をつけるべきことは、他責な理由を言わないことです。
漠然と他責な転職理由を述べてしまえば、ただ不平不満を言っているように映ってしまいます。そうなると責任転換をしてしまう他責思考な人材だと思われ、結果として不採用の可能性が高まってしまうのです。
実際に他責と捉えられてしまった看護師の転職理由の例を紹介します。
実際に他責と捉えられた「転職理由」の例
- 上司と馬が合わなかった
- 仕事を頑張っても評価されない
- やりたいことができない
- このまま続けてもキャリアアップできそうもない
末永
人と仕事をしていく上で「人間関係」は避けられませんし、やりたい仕事だけをできる職場は少ないです。
このように、どの職場でも起こり得ることを転職理由にしてしまうと、面接官も一気に懸念を抱いてしまいます。
末永
他責な理由はなるべく避けるようにするのが良いですが、看護師の場合は「人間関係悪化」に悩みを抱えている人も多いです。
人間関係を理由にする場合は、言い方に気をつけなければなりません。
求職者のなかには、退職理由と離職理由を同一に考えてしまう人もいますが。退職理由と離職理由は分けて考えましょう。
退職理由に「転職で何を実現したいのか」を加えて、転職理由を考えてみてください。
年収や待遇を理由にしない
転職理由に、年収や待遇などのことを上げる看護師もいますが、それは極力避けるようにしてください。
書類選考や面接で好感触だったにも関わらず、年収や待遇を理由にしたことで不採用となってしまった人もいます。
実際にあった「転職理由」の失敗例
- 家から近い場所に転職したかった
- 年収500万円以下の職場で働きたくない
- 今年ボーナスがなくて会社の経営が危ないと感じた
- 家賃補助のある職場で働きたいと思った
- 福利厚生が充実している働きやすい環境で仕事がしたい
末永
結婚や育児などのライフステージによって退職を選ぶ看護師が多いなか、家族や家庭を大事にするために福利厚生など働きやすい環境を求める人も多いと思いますが、そこは建前を使う必要があります。
末永
そのまま転職理由として伝えてしまうと、「仕事のやりがいより、条件を優先する人」「同じ条件の環境だったらどこでもいいのでは?」と思われてしまいます。
一貫性を持たせる
転職理由を自分のキャリアや目標、働く目的などと一貫性を持たせることも重要なポイントになります。
一貫性を持たせることで、自分の理想と現実のギャップを埋めることへのアクションとして転職活動をしていることが伝わりやすいです。結果、自然と転職理由も前向きなものとなるので、面接官も納得しやすくなるのです。
転職理由に一貫性を持たせる方法として以下を考え、整理していってください。
一貫性を持たせる考え方
- 自己分析を徹底的におこなう
- 中長期的な目標設定をする
- なぜ退職したいかを明確にする
- 転職で何を実現したいかを考える
- 目標と志望動機、転職理由の関連性・一致する点を見つける
末永
今後のキャリアや将来像などの目標と志望動機、転職理由に一貫性があれば、熱意もアピールしやすくなり、「すぐに辞めてしまうのでは?」などの面接官の懸念も払拭できます。
末永
看護師が転職理由に一貫性を持たせるためには、まずは自己分析で自分の強み、保有スキルやこれまでの成果などをしっかり深掘りしてから、目標設定をしていってください。
その後、自分の考えをしっかり整理して、志望動機や転職理由に落とし込み、それぞれ関連性や共通点を見つけることで一貫性のある転職理由を作りやすくなります。
具体的に理由を述べる
転職理由を伝える際に、漠然と理由だけ簡潔に述べてしまう看護師も少なくありません。
面接官は転職理由を通じて、仕事の姿勢やどのような人柄かを知りたいと思っているため、簡潔に答えすぎてしまうと、面接官も評価しづらくなります。
しっかり入社後に活躍できるイメージをもってもらえるように、具体的な行動までしっかり伝えるようにしてください。
具体的になりすぎるのも注意
逆に具体的になりすぎてしまい、要点もまとめずダラダラと話ししてしまうと、コミュニケーション力がない人材だと思われ、評価を落としてしまう可能性もあります。
具体的になりすぎないように、しっかり要点をまとめて話すようにしてください。
末永
看護師に限らず、転職したい求職者にとって転職理由を伝えることは、自分をアピールできる良い機会です。
しかし、間違った伝え方をしてしまうと逆に印象が悪くなってしまう質問でもあるので、しっかり答えられるように対策をする必要があります。
末永
もし、転職理由を伝える自信がないなら、看護師に専門特化した転職サイト・転職エージェントを利用してみてください。
キャリアアドバイザーが、プロの視点で転職理由を上手に伝えられるようにアドバイスをしてくれますよ。
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看護師の転職活動や転職難易度について、さらに詳しく知りたい人は下記の記事も
【例文あり】看護師の転職理由別の回答例
ここで先ほどのポイントを踏まえ、看護師のケース別に転職理由の回答例をご紹介します。
よくある転職理由をまとめたので、なかなか思い浮かばない看護師は伝える際の参考にしてみてください。
看護師の転職理由ランキング
その他看護師に多い転職理由
転職理由1位:結婚
転職理由の回答例
私は結婚を機に、働き方について考えを改めるようになり、長期的なキャリアを図りながら仕事と家庭を両立させたいと思い転職活動をしています。
これまでは休日出勤やサービス残業などを当たり前にこなしてきましたが、これから結婚をはじめ様々なライフステージを迎えるにあたり、今のままの働き方では、家庭か仕事のどちらかを選ぶことになりかねません。
私は、看護師の仕事に誇りを持っており、患者さんに寄り添える看護師を目指しています。そのため、長期的なキャリアを積める環境への転職を決意しました。看護師の働き方改革を促進しており、ケアマネージャーとして活躍の場が多い貴院で、私のスキルや経験を活かしていきたいと考えました。
【末永のワンポイント解説】
結婚を全面的な理由としてしまうと、「働き方に制限があるのでは」と思われてしまいます。
結婚は転職理由として問題ないので、「家庭と仕事を両立したいこと」また、「長期的なキャリアを積んでいきたいこと」をアピールすれば、面接官に良い印象を残しやすくなります。
しかし、ここで注意したいのが自分の働き方への希望を伝えるのではなく、病院や介護施設、企業にどのように貢献できるかなども伝えられるとより良くなります。
転職理由2位:子育て
転職理由の回答例
私は育児のため、以前いた病院で産休・育休を取得していました。今回、子供の保育園に入園を機に仕事への復帰を果たしたものの、休日出勤などを求められ家族との時間を確保するのが困難になってしまいました。
私は、専門看護師になりたいという目標があるので、今後のキャリアを積んでいきたいですが、長期的に働いていくためには、家庭と仕事が両立できる環境が必要だと考えています。
貴院は、院内に託児所があるなど、家庭と仕事を両立したキャリア構築ができる環境があり、またそういう看護師が多く活躍していることを知りました。私は、持ち前のコミュニケーション力で積極的に患者さんやチームとコミュニケーションを図り、同じ立場の看護師と助け合いながら、貴院で専門看護師として活躍できるよう邁進していきたいと考えています。
【末永のワンポイント解説】
結婚の理由と同じく、とくに女性は子育てを理由とした退職は理由として問題ありません。
しかし、「仕事の制限があるのでは」という懸念は持たれてしまうので、その点を解消できるよう、今後の目標やキャリアプランに沿った考えを伝えると、長期的に働ける人材であるとアピールできます。
また、子育ての場合は、働き方に制限がある場合には事前に共有しておくとお互いにミスマッチにならないので、包み隠さず話すようにしてください。
転職理由3位:転居
転職理由の回答例
今回、〇〇(地名)に転居することになり、現在の職場への通勤が難しくなったため転職を決意しました。
これまでの職場では、急性期病棟で5年間勤務し、患者さんへの迅速な対応やチーム医療の重要性を学びました。新しい地域での生活環境に合わせつつ、これまで培ってきたスキルと経験を活かして、引き続き患者さんに質の高い看護を提供できる職場を探しています。
また、新しい職場では、〇〇(例:緩和ケアや地域医療など)の分野にも挑戦し、さらに自分の成長に繋げたいと考えています。
【末永のワンポイント解説】
看護師が「転居」を理由に転職する際のポイントは「転居理由を前向きに説明し、知識や実務経験が新しい職場でどのように活かせるかを強調する」ことです。
単に「転居するため」と伝えるのではなく、転居によって新しい地域での生活を選んだ背景や、その地域に貢献したいという意欲を示しましょう。
転職理由4位:妊娠・出産
転職理由の回答例
この度、妊娠・出産を控えているため、ライフステージに合わせた働き方を見直す必要があると考え、転職を決意しました。
これまでの職場では救急外来で3年間勤務し、迅速な判断力や協調性を養いました。出産後も、家庭と仕事の両立を大切にしながら、看護師として成長し続けたいと考えています。
貴院では、ワークライフバランスを重視した働き方が可能と伺い、これまでの経験を活かしつつ、新たな環境で長く働きたいと希望しています。
【末永のワンポイント解説】
看護師が「妊娠・出産」を理由に転職する際のポイントは、「育児と仕事の両立に対する前向きな姿勢を伝え、将来のキャリアビジョンを明確にする」ことです。
具体的には、妊娠・出産を経ても看護師としてのキャリアを続けたい意欲や、仕事と家庭のバランスを大切にしたい旨をしっかりと伝えましょう。
その際、転職先の病院や施設で提供されている育児支援や柔軟な働き方に関心を持っていることを述べると、応募先にとっても前向きな印象を与えられます。
転職理由5位:自分の健康(身体的理由)
転職理由の回答例
現在の職場での夜勤や長時間勤務が続く中で、身体的に負担を感じるようになり、自身の健康を考慮して転職を決意しました。
これまでの職場では、急性期病棟で4年間勤務し、患者さんへの迅速な対応やチームワークの重要性を学んできました。新しい職場では、より安定した勤務形態の中で、これまで培ってきたスキルや経験を活かし、患者さん一人ひとりに寄り添ったケアを提供していきたいと考えています。
貴院では日勤中心の勤務が可能と伺い、安心して長く働ける環境を求めて応募いたしました。
【末永のワンポイント解説】
看護師が「身体的理由」で転職する際のポイントは、「健康管理の重要性を強調しつつ、前向きな理由で転職を希望していることを伝える」ことです。
身体的な理由がある場合、ネガティブな印象を避けるために、健康を管理しながら看護師としてのキャリアを続けたいという前向きな姿勢を強調しましょう。
転職理由6位:他の職場への興味
転職理由の回答例
私はこれまで病棟看護師として働いてきましたが、患者さんの入れ替わりも激しく、病床に限りのある環境でスピードを求められてきましたが短い期間でも患者さんやご家族のケアを大切にしてきました。
そのなかで、退院後のケアや看護支援の重要性を実感するとともに、訪問看護の仕事に興味を持つきっかけになりました。
そこで、患者さんやそのご家族との信頼関係を大切にしている貴社の理念に共感し、思い切って貴社で訪問看護師として働きたいと思い、退職を決意しました。
これまでの看護師としての経験や、患者さんと家族に寄り添えるよう、持ち前の傾聴力を活かし、貴社に貢献していきたいと考えています。
【末永のワンポイント解説】
単に「挑戦したい」「社会貢献したい」などのキャリアチェンジ目的だけでなく、なぜその道を選んだのか具体的に伝えるようにしてください。
訪問看護を目指すようなきっかけやエピソードを具体的に伝えると、考えや熱意もアピールできるようになります。
転職理由7位:親族の健康・介護
転職理由の回答例
現在、親族の介護が必要な状況となり、仕事と家庭の両立を図るために転職を決意いたしました。
これまでの職場では、一般病棟で5年間勤務し、患者さんへの包括的なケアや家族へのサポートを重視した看護を行ってきました。介護と仕事を両立させるために、より柔軟な勤務体制のある職場で働きたいと考えています。
貴院では、勤務時間の調整が可能と伺い、自身のスキルを活かしながら、長く安定して働ける環境を求めて応募いたしました。
【末永のワンポイント解説】
看護師が「親族の健康・介護」を理由に転職する際のコツは、「介護と仕事の両立に対する具体的な計画を示し、これまでの経験やスキルが新しい職場でどのように活かせるかを強調する」ことです。
親族の介護が必要な状況を簡潔に説明した上で、介護をしながらも看護師としてのキャリアを続けたいという意欲を示しましょう
転職理由8位:配偶者の転勤
転職理由の回答例
以前いた病院では、先進医療を積極的に導入しており病床数もかなり多い総合病院勤務で、様々な症例の患者さんに関わることができ、看護師としての技術も高められたと感じています。
しかし、スピードだけでなく、患者の心のケアも看護師の大事な仕事だと考えています。そのため、小さな病院であっても和気藹々とし1人1人の患者さんに寄り添い、丁寧な看護をしていきたいと思っております。今回、夫の転勤を機にそのような環境を求めて転職活動をスタートさせました。
まだ、転居したばかりで環境にも不慣れですが、それも楽しみながら仕事をしていきたいです。また、それと同時に自分のこれまでの経験が活かせたらとも考えております。
【末永のワンポイント解説】
家族の転居は転職理由として、ありのまま伝えて問題ありません。
しかし、新たな土地で転職する際に、懸念となるのが「ギャップ」です。慣れない環境でもしっかり仕事をしていけるかなどもアピールできると、面接官に良いアピールへ繋げられます。
あらかじめ、ギャップを埋められるアピールをするためには、転職先となる病院や企業の研究を深める必要があるので、その点は積極的におこなうようにしてください。
転職理由9位:勤務時間が長い・超過勤務が多い
転職理由の回答例
現在の職場では、勤務時間が長く、超過勤務が多いため、健康や家庭生活への影響を考慮して転職を決意しました。
これまで慢性期病棟で4年間勤務し、長期的なケアや慢性疾患を持つ患者さんへのサポートを行ってきました。しかし、勤務条件が体力的に厳しくなり、働きやすい環境を求めています。
貴院では、勤務時間の調整が可能で、従業員の働きやすさが重視されていると伺い、自分の経験とスキルを活かしつつ、健康を維持しながら長く働ける環境で貢献したいと考えています。
【末永のワンポイント解説】
勤務時間の長さや超過勤務の多さによる影響を具体的に述べ、転職先での働きやすさや勤務条件に対する希望を明確に伝えると良いですよ。
転職理由10位:夜勤の負担が大きい
転職理由の回答例
現在の職場では夜勤が多く、生活リズムに大きな負担を感じています。
このため、健康面を考慮して転職を決意しました。これまでの2年間、内科病棟で夜勤を含むシフト勤務を行い、患者さんへの包括的なケアや急変対応を学びました。夜勤の負担が軽減される環境で、より持続可能な勤務ができる職場を求めています。
貴院では、日勤中心の勤務が可能であると伺い、これまでの経験を活かしながら、長く安心して働ける環境で貢献していきたいと考えています。」
【末永のワンポイント解説】
夜勤の影響で健康や生活リズムに具体的な問題が生じていることを説明し、その改善を求める希望を具体的に伝えつつ、これまでの経験を活かして新しい職場でも貢献したい意欲を示す」と良いでしょう。
人間関係
転職理由の回答例
現職は役割意識が高く個人プレーが目立つ風土があり、違和感を払拭できず転職を決意しました。
1人で責任ある業務をこなすことも大切だと思いますが、私は1人の力では限界があることでも、周りと意見を出し合い協力し合うことで大きい成功を達成できるという考えから、チームワークを大切にしています。
私は協調性を活かし、チームワークを大切にしている貴院で、周りと協力しながら自身も成長していき、貴院に貢献していきたいと考えています。
【末永のワンポイント解説】
誰か特定の人の責任にせずに、職場の雰囲気に言及し、そこから自分の考えを志望動機に繋げていきます。
自分の具体的な経験やエピソードがあれば、もっと具体的に答えるのもおすすめです。
自分の考えと転職先の施設・企業の社風や文化とがマッチしていれば、より説得力の高い転職理由となります。
一般企業への興味
転職理由の回答例
私は看護師として病院勤務を通じて、人の気持ちを聞くことを大切にしてきました。
その影響もあり、後輩看護師からよく相談をされ、後輩のキャリアや仕事の悩みを聞き、アドバイスをしたところ、悩みが解消されたなどの声をもらうようになりました。
私は人のキャリア支援をしていくことにやりがいを感じ、看護師向けのキャリアアドバイザーとして転職することを決意しました。
看護師のキャリアに寄り添い、求職者第一をモットーとしている貴社のキャリアアドバイザーとして、看護師の経験やコミュニケーション力、相手に寄り添う傾聴力を活かして、1人でも多くのキャリア支援をしていきたいと考えています。
【末永のワンポイント解説】
看護師から一般企業では、仕事内容が大きく変わり、なぜ一般企業を選んだのかの理由が注目される傾向にあります。
ただ、看護師の仕事を「嫌になった」「辛い」などの理由ではなく、なぜ看護師を辞める決断をしたのか、納得のいく前向きな理由を伝えるようにしてください。
また業界や職種に関係なく活かせるポータブルスキルをアピールするとより良い転職理由を伝えられます。
末永
このようにそれぞれケースによっても、転職理由で必要なポイントなどが異なりますが、最も重要なのは自己分析と企業研究です。
自己分析や企業研究ができないと転職理由も上手く伝えることができません。
末永
もし転職理由を上手く作れないと感じたら、転職エージェントの力を借りてしまうのも1つの方法です。
転職のプロが自己分析をアドバイスしてくれるだけでなく、企業情報も提供してくれます。何より、転職理由をどのように答えたら良いかもアドバイスしてくれますので、頼りになりますよ。
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スキルアップ・年収アップ
転職理由の回答例
私の勤めている病院ではベテランの看護師が多く、すでにチームワークや役割分担が明確にできている環境で、1番若手の私は彼女たちの補助を中心として業務をおこなっており、看護師としてスキルアップが図りづらく転職を決意したのがきっかけです。
貴院は、観察の方針を決めるなど看護師の裁量権を拡大しており、私の目指す臨床実践力のある看護師を御社でなら目指せると感じました。
これまで補助業務が中心でしたが、ベテラン看護師の補助する上で先回りした行動を心がけたり、申し送りが効率的にできるよう要点をまとめたりしてきました。私の自発的な行動力と協調性を活かして看護に取り組み、貴院でも貢献できると考えています。
【末永のワンポイント解説】
漠然と「スキルアップをしたい」という理由では、病院や企業によっては「ここは学校じゃない」と思われてしまう可能性もあります。
「スキルアップしたい」というのは転職理由としては問題ないので、もう少し具体的に目標やこれまでの経験、そこから自分のスキルがどのように活かせるかなどを言及するようにしてください。
早期離職
転職理由の回答例
私は、様々なことを経験することで看護師として1人前になれると考えていたのですが、現職では決められたことだけをおこない、個人プレーを大切にする風土があります。
もちろん、自分の仕事を責任持っておこなうことは大切なことですが、環境が合わずに早期退職を決意しました。
チームワークを大切にし、患者の心にも寄り添う風土がある貴院で、私の目指す「相談できる看護師」に近づけるのではと考えました。
これまで通り自分の仕事には責任を持ちながら、今後はチームワークにも重視し、看護師として貴院で着実にキャリアアップし、貢献していきたいです。
【末永のワンポイント解説】
早期離職してしまう人は、「また同じことを繰り返さないか」という点が見られることが多いです。
そのため、自分の目標やキャリアプランに沿った理由を伝えると、熱意や仕事に対する姿勢をアピールできるので、懸念も抱かれにくくなります。
ただ、転職回数が多い場合は転職理由を深掘りされる可能性があるので、仕方のない理由は包み隠さず話し、そうでない場合には、それぞれの業務の魅力を見つけて一貫性を持たせるように話してみてください。
「看護師として様々な医療科を経験し、訪問看護師として裁量を持って働きたい」など、目標に繋げられると尚良いです。
看護師の早期離職における転職回数が不安な人は下記の記事も参考にしてみてください。
転職理由で悩む看護師によくある質問
転職理由で悩んでいる看護師が疑問に抱える質問をまとめました。
転職理由を考える上で参考にしてみてください。
転職理由・退職理由の違い
看護師
転職理由と退職理由の違いを教えてください。
末永
退職理由は「前職を退職した理由」のことで、転職理由は「退職理由を踏まえ、転職をなぜ希望するか/転職で何を実現させたいか」を伝えます。
退職理由と転職理由を同一に考えてしまうと、ただ愚痴を言うだけの転職理由になってしまうので注意してください。
面接では必ず転職理由は質問される?
看護師
面接では必ず転職理由は聞かれますか?
末永
看護師の面接でも転職理由は必ず聞かれると思っておいてください。
転職理由が答えられるように準備しておくと同時に、転職理由で面接官が何を知りたいのかを把握しておくと、良いアピールに繋がりますよ。
志望動機の考え方・伝え方
看護師
看護師向けの志望動機の考え方と伝え方を教えてください。
末永
志望動機は、「求人先の病院・医療機関・企業に興味を持った理由」を明確にしていきます。
「この病院・医療機関・企業でなければならない理由」をより具体的に伝えると良いですよ。
転職理由ともリンクする部分があり、これに一貫性を持たせるとより説得力が高くなります。
看護師が円満退職するコツ
看護師
看護師が円満退職するコツを教えてください。
末永
看護師が円満退職するためには、現職に迷惑をかけないように退職することが必要です。
看護師は人手不足の現場も多く、1人抜けることで他の看護師の負担が大きくなる可能性もあります。
まずは就業規則を確認し、適切な時期に退職を申し出て、退職日を調整していくようにしましょう。
退職する方法やコツについてもっと詳しく知りたいと思ったら、以下の記事も参考にしてみてください。
看護師が転職する理由は、その人のライフステージに大きく影響される傾向があります。
年代問わず多いのは、圧倒的に「結婚」ですね。その他、子育てや結婚により転職をする看護師が多いです。