ネットワークエンジニアが年収を上げる方法
現在ネットワークエンジニアとして 「スキルアップして年収をあげたい」「ゆくゆくは年収1000万を目指したい」という人も多くいらっしゃるのではないでしょうか?
今回は、そのような人に向けてネットワークエンジニアが年収を上げる方法について説明していきます。
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ネットワークエンジニアとは?
ネットワークエンジニアの年収相場や年収アップの方法について解説していく前に、「ネットワークエンジニアの定義」について簡単に整理しておきたいと思います。
ネットワークエンジニアの仕事内容は、主に社内ネットワークの構築や保守・運用などです。
大手のIT企業では、要件定義や設計をおこなう上流工程、構築・運用保守をおこなう下流工程の線引をはっきりとさせ、作業員も分かれています。対してベンチャー企業は、上流から下流工程まで一貫しておこなっているケースが多いです。
一方で、サーバーサイドでのソフトウェアの管理・運用を担うエンジニアのことを、インフラエンジニア・サーバーエンジニアと呼びますが、現在のWeb業界ではネットワークエンジニアを含めたこれらの職種の線引きが曖昧になっているケースが多くなっています。
サーバーサイドやネットワーク系はまるっと対応しなければならない場合も多々あります。
そのため前提として、ネットワークエンジニアとして年収を上げていくためには、サーバーサイド周りとネットワーク構築の両方の知識が必要となります。
ネットワークエンジニアの年収相場や平均年収は?
年齢別に見た場合のネットワークエンジニアの平均年収、月収は以下です。
ネットワークエンジニアの平均年収
- 20歳~24歳 373.4万円 (月額23.3万円)
- 25歳~29歳 465.1万円 (月額29.1万円)
- 30歳~34歳 510.9万円 (月額31.9万円)
- 35歳~39歳 583.0万円 (月額36.4万円)
「設計」「構築」「運用・保守」でも年収は異なる場合があります。
ネットワークエンジニアの年収は高い?低い?
それでは、そのネットワークエンジニアの年収ですが、他のエンジニア職と比較してどうなのかを見ていきましょう。
- ネットワークエンジニアの平均年収:455万円
- サーバエンジニアの平均年収:465万円
- プログラマーの平均年収:443万円
- システムエンジニアの平均年収:516万円
あくまで参考ですが、ネットワークエンジニアの年収は、他のエンジニアと比較しても平均的とは言えるでしょう。
年収は大きくは変わりませんが、社内的な地位はネットワークエンジニアのほうが高い場合が多いです。
ネットワークエンジニアが年収1000万稼ぐことは可能?
ネットワークエンジニアとして1000万稼ぐには、実務スキル+αのビジネススキルが求められます。
実務のスキルを磨くことで年収をあげることは可能ですが、MAX800万円前後が相場です。
それ以上の年収を目指す場合には、実務以外にもエンジニア界隈で自分自身の権威性を高めたり、マネジメントや採用のほか、会社の売上に貢献できるような動きをする必要があります。
例えば、ホスティングサービスを運用している会社で、社内ブログで自社サービスを紹介または技術的なノウハウ記事を書いて顧客の獲得をするような売上貢献の動きや、社内・社外でセミナーや勉強会を開く、自社エンジニアの教育や採用に関わるなどです。
また、ビズリーチに登録すると年収1000万円クラスの求人のスカウトが来ることもあるので、登録しておいて損はありません。
転職して年収をあげる方法
ネットワークエンジニアが年収をあげるためには、まず別の業界や企業に「転職する」という方法が考えられます。
有効な方法としては、具体的には以下の4つです。
- 大手上場企業に転職する
- Web業界のメガベンチャーに転職する
- IoT業界に転職する
- フリーランスとして独立する
以下で1つずつ詳細を解説していきます。
1. 上流工程に携われる大手へ転職
現在ネットワークエンジニアとして活躍している人が、最もイメージしやすい年収アップの方法です。
上流工程(要件定義・設計・提案など)に携わるSEとして、「NTT」「富士通」「日立」などのIT・通信業界の大手上場企業への転職することで飛躍的に年収がUPする可能性があります。
安定した年収や福利厚生に加えて、年功序列で年収が上がっていくので、将来設計がしやすいというメリットがあります。
一方で、大手がゆえに保守的な考えが強いので、市場の動向や技術の革新について行けず、個人レベルでの市場価値を形成しにくい状況が生まれがちです。
2. Web業界のメガベンチャーに転職する
Web業界のメガベンチャーへ転職することで、年収UPを狙うことができます。
ネットワークエンジニアを積極的に採用している有名な企業としては、「LINE」「ドワンゴ」「メルカリ」「楽天」などが上げられます。
大手企業に引けを取らない年収ベースで、福利厚生もしっかりとしているので、安心して働けるというメリットがあります。
一方で、Web業界では前述の日系大手企業に比べると、新しい技術やサービスを積極的に取り入れる傾向が強いので、現在のネットワークの知識だけではなく、クラウドホスティングなどの新しい技術をキャッチアップし続けることが求められます。
3. IoT市場に転職する
あらゆるモノ(デバイス)をインターネットに繋げるというIoT(Internet of Things)と呼ばれる分野が新たな産業として根付いてきています。
IDC Japanが2019年3月に発表した、国内IoT市場におけるユースケース別/産業分野別予測によると、国内においてのIoT市場のユーザー支出額は現在6兆円を超えていて、今後も右肩上がりでの成長が見込まれています。
新しい業界なのでまだまだ大きく稼げている企業が少なく、現時点ではそこまで年収が高くない可能性もありますが、今後確実に伸びていく市場であるため、市場規模が大きくなるにつれて年収も上がっていくことが予想されます。
また、IoTという分野が主に、工場や農業などもそうですが、冷蔵庫やテレビなど実生活に結びつくシステムを構築するので、やりがいも求めやすいです。
フリーランスとして独立する
転職ではなく、フリーランスとして独立し、紹介予定派遣や業務委託として業務を担当するという方法もあります。
フリーランスであれば、契約にもよりますが、業務量や活動量の制限をコントロールできるので、正社員で勤務する場合よりも年収がアップするケースが多いです。
一方で、収入が安定しない、一般的に企業で受けられる福利厚生や社会保障が受けられないというデメリットもあるので、自分の経験や知識を十分見極めた上で検討する必要があります。
スキルや知識を増やして年収をあげる方法
ネットワークエンジニアが年収をあげるために、スキルや知識を増やして、ネットワークエンジニアとしての市場価値を高めるという方法もあります。
具体的には以下の4つです。
- 資格を取得する
- 英語力を身につける
- コミュニケーション力を高める
- クラウドの知識をキャッチアップする
以下で1つずつ詳細を解説していきます。
資格を取得する
特に大手企業にその傾向が強いですが、関連資格の取得を持っていることで手当がついたり、年収が上がったりするケースも多いです。
企業側の評価につながる資格をいくつか紹介します。
企業が評価する資格
- LPIC
Linux技術者の認定資格です。
認定試験はレベル1〜3まで3段階に分かれていて、Linuxの基本操作からLinuxの応用的なシステム管理やサーバ構築、専門知識を問われます。
- AWS認定
Amazonの各種サービスを扱うために必要な知識を持っていることを証明する資格です。
世界中の企業で導入されているAWSの認定資格として、高い人気を誇ります。
他のホスティングサービスもAWSの操作や機能に準じていたり、類似しているものが多いので、この資格を持っていると、他のホスティングサービスを扱う場合にもかなり役立ちます。
- CCNA
世界最大手のネットワーク機器メーカーであるシスコシステムズ社が実施するネットワークエンジニアの技能を認定する資格試験です。
試験のグレードは難易度として5種類あり、CCNAは、保有することでネットワークエンジニアとして基礎的な技能が備わっていると評価されます。
- CCNP
CCNAの上位資格にあたります。大規模ネットワークの導入、運用、保守を行う技術を持つことが証明されます。
- CCIE
ネットワークエンジニアとしては最も難易度の高い資格です。保有者の平均年収は、900万円~1,500万円と言われています。
英語力を身につける
一定のスキルを持つネットワークエンジニアであれば、英語力を身につけて日本国外の企業で働く方法もあります。
IT業界の進歩が日本より進んでいるアメリカや中国であれば、年収が日本のネットワークエンジニアを大きく上回るケースが多く見られますし、平均年収が1,000万円を超えるケースも多いです。
コミュニケーション力を高める
ネットワークに関する知識や技能・経験値をいくら高めても、そのことを顧客に対して分かりやすく伝えることができなければ意味がありません。
顧客以外にも社内の上司や営業、システムエンジニアとの間でうまくコミュニケーションを取ることができ、誰にでも伝わる言葉で話せることで評価や依頼される仕事の内容も変わってきます。
クラウドの登場によりネットワークに対する考え方や価値基準が変わりつつあります。
これからのネットワークエンジニアは顧客にも社内に対しても、言われたことをやるのではなく、自ら提案をしていかなければキャリアアップは望めません。
クラウドの知識をキャッチアップする
以前は、クラウドホスティングが主流になることで、とくにWeb系のネットワークエンジニアやインフラエンジニアは、仕事がなくなるのではないかと噂されてきたこともありました。
しかし、国内で1番使われているクラウドホスティングサービスのAWS(Amazon Web Services)に関しては、今や100種類以上のサービスが存在し、数も増え複雑さを増し、AWSが認定する資格試験も10種類以上存在する状態です。
その将来性と重要度は年々上がっていく一方で、エンジニア不足という自体発生している状態です。
そのため、これからネットワークエンジニアとして活躍するためには、クラウドの知識やクラウドホスティングサービスを触れるようになっておくことは必須といえます。
各種サービスの特徴や用途を理解し、使い分けたり、サービスの提案ができるレベルが望ましいでしょう。
クラウドの知識をキャッチアップするためには、実際に触って学習してみるのが1番です。
クラウドホスティング会社として世界No1であるAWSを触れれば、ほとんどのホスティングサービスを触ることができるので、オススメです。
希望の企業に行くためには面接対策も重要
いくら経験やスキルがあったとしても、それを面接の場で上手くアピールすることができなければ、希望の企業に転職したり、そこで年収をアップしていくことが難しくなります。
ネットワークエンジニアの人に特に面接で意識していただきたいのは、以下のポイントです。
- ポートフォリオ
- コミュニケーション力
1. ポートフォリオ
意外に手を抜きがちな人が多いのですが、ポートフォリオの準備はしっかりするべきです。
スキルシートや面接だけでは、企業側も、本当に必要なスキルがある人物なのかを完璧に判断することはできません。そのため、ポートフォリオによって、スキル判定をしようとする傾向が強いです。
企業によってはポートフォリオの提出が必須という場合もあります。
Web業界への転職を検討している人は、ポートフォリオとしてShefのRecipe(レシピ)を持参したり、IoT業界への転職を検討している人であればラズベリーパイで自作した作品などを提出すると良いと思います。
ポートフォリオの準備が難しい場合は、口頭で説明をすることになりますが、できる限り口頭で詳細に伝えられるように準備をしておく必要があります。
2. コミュニケーション力
ここでいうコミュニケーション力とは「面接官の質問の意図に答えられること」です。
面接官に聞かれていることではなく「自分の話したい技術や経験の話」を延々と話してしまう人が意外に多いので、注意が必要です。
また、これまでの業務の中で、課題や問題にぶつかった経験・それに対してどうやって解決したのかといったエピソードも2〜3個用意しておくと良いでしょう。
面接の流れの中で上記を上手くPRできると、受け身ではなく、自分で考えて動いてくれるエンジニアだなと企業の評価もアップします。
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