新卒1年目の転職は厳しい?リスクや成功させるポイントを解説!
- 1年目で転職するリスクを正しく認識する
- 仕事の本質を理解する
- 転職したい理由をうまく言語化する
「新卒1年目だけど転職したい。でもやっぱり厳しいかな、甘えと思われるかな…」
このような悩みを抱えていませんか?
仕事が自分に合わないと思ったり、人間関係がうまくいかなかったり、理由は様々でしょう。
そんなあなたに必要なのは、以下の3つです。
この記事では、数千人の転職者の支援をしてきた私末永が、「1年目で転職するリスクと解決策」について体験談を交えながら解説します。
すべらない転職が紹介するサービスの一部には広告を含んでおり、当サイトを経由してサービスへの申込みがあった場合には、各企業から支払いを受け取ることがあります。ただし、ユーザーの利益を第一に考え客観的な視点でサービスを評価しており、当サイト内のランキングや商品の評価に関して影響を及ぼすことはございません。
新卒1年目での転職はおすすめできない
:1年目で転職するのってありですか?今の仕事が合わなくて辞めたいのですが…
末永
また、初めて転職活動をするという方が多いと思いますが、現職の退職理由は明確であっても、次に転職したい業界や職種、会社については漠然としている方が多いです。
その状態で転職サイトやハローワークなどを利用して会社を探しても、新卒の就活と同じようなミスマッチを繰り返してしまう可能性が非常に高いです。
それでは1年目での転職がおすすめできない理由についてより詳しく解説していきます。それでも、できるだけ早く転職したいと感じている人も多いと思うので、解決策も一緒に紹介しますね。
1年目での転職をおすすめしない理由
これら2つの理由について、企業の採用支援もおこなってきたプロの転職エージェントの視点から詳しく解説していきます。
そもそも企業から評価されず、転職自体が難しい
新卒1年目での転職はそもそも企業から評価されないため、転職自体が難しくなってしまいます。
新卒1年目から3年目は第二新卒に該当し、積極的に採用している会社も多く存在しますが、残念ながら1年目は例外にあたり、転職は難しいです。
1年目だと業務に慣れるのに精一杯で、何かの仕事を「やり遂げた」と言えるケースは少ないでしょう。
自分で決めて入った会社において何もやり遂げずに辞めたいという人に対して、企業側は「うちに入社しても、また途中で投げ出してしまいそうだな」とネガティブな印象を持ってしまうのです。
末永
そこで、1年目で転職を考えている人は、企業に「またすぐに辞める可能性が高い」と思わせないことが大切です。
そのためには、「それなら1年目でも仕方ない」「うちで頑張ってくれそうだ」と企業側が納得できる転職理由を伝えましょう。
転職できても、繰り返し同じ不満を感じやすい
1年目での転職をおすすめできないもう一つの理由は、1年目の転職理由は、どの仕事においても避けられないことである場合が多いためです。
とくに「仕事が合わない気がする」「やりがいを感じられない」という声はよく聞きますが、これは何もかも未経験な新卒1年目の人にとっては当たり前なことで、仕事が変わっても同じです。
誰しも初めてのことはうまくできなくて当たり前で、慣れてきてはじめて出来るようになるものです。そして成果が出ると、会社から評価されたり顧客から感謝されたりして、やりがいを感じるようになっていくのです。
これを理解せずに目先の不満を解消したくて転職してしまうと、また同じ不満を感じて短期離職が続いてしまい、最終的に転職がますます出来なくなっていく、という負のスパイラルに陥ってしまいます。
それでも転職したいという人へ
ここまで新卒1年目での転職をおすすめしない理由について解説しましたが、「それでも転職したい!」という人もいると思います。
末永
新卒1年目で転職をしたいのなら、転職エージェントの利用がマストになります。
どんなに優秀な人でも、どんなに企業に入りたい意欲が高くても、1年以内に辞めてしまったということが企業の懸念としてあり続けます。それによって書類選考さえも通過できないという人もいます。
その点、エージェントはあなたが1年で退職することになった理由などをうまくフォローして、履歴書や職務経歴書と一緒に推薦状という形で送ってくれるため、企業の懸念点を減らしてくれますよ。
また、次に転職したい業界や職種、会社などが漠然としている人も、キャリアの知見が豊富なキャリアアドバイザーに相談することで明確になり、一人で転職活動をするよりも選考通過率が上がります。
末永
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1人で突っ走ってしまうと、どこに転職しても結局不満が解消されなかったり、大量採用をおこなっている(入社難易度が低い)ブラック企業に入社してしまったりするリスクがあります。
そうならないためにも、キャリアのプロにアドバイスをもらうのがおすすめです。
1年目で転職を考えている人は以下の動画を見てみてください。1ヶ月〜3ヶ月、半年、1年ごとに辞めたくなる原因と対処法を解説しているのでぜひ参考にして見てください。
新卒1年目で転職してもいいケース
新卒1年目で転職するのは甘えなのではないか、3年は働くべきなのだろうかと悩んでいる人もいると思います。
ですが、単なる勤続年数よりも、「企業が納得できる転職理由があるか」が重要です。3年目でもこれがなければ転職するのは難しく、1年目でもこれがあれば転職は可能です。
では企業側が納得できる転職理由とは具体的にどういったものか、新卒1年目で転職してもいいケースとして紹介します。
労働環境が悪い
給与の未払いや過度な残業の強要、パワハラの横行など労働環境が明らかに悪い場合は転職を考えた方が良いです。
法令違反が多ければ労働基準監督署に行くことも視野に入れましょう。身体的・精神的に長期就業が難しい場合など、個人のキャリアにとって不利益だと判断した場合はすぐに転職するのをお勧めします。
やりたい仕事を任せてもらえない
入社前に希望した仕事内容をできると聞いていたのに、全く関係のない部署に配属されてしまった場合などは転職してもいいでしょう。
明確なキャリアビジョンがあり、明らかにそれにそぐわない仕事内容であるなら、転職して軌道修正するのが適切だと言えます。
やりたい仕事が変わった
こちらも、明確なキャリアビジョンがあっての方針転換なら問題ありません。
たとえば様々な経験をしたうえで次にやりたい仕事が見つかったが、それが今の会社では出来ない場合などは、その仕事が出来る会社へ転職してもいいでしょう。
社風が合わなかった
入社をして一定期間その環境に身を置かないと見えてこない風土もあります。こればかりは入社前に見極めるのは難しく、あなたが調整できるものでもありません。
たとえば、成果主義でどんどん昇給昇格したいのに入ってみたら年功序列であった、という場合など、自分の志向と明らかに合わないようであれば転職してもいいでしょう。
会社の将来性、経営状況に不安がある
事業の将来性が弱く、そのせいで望むスキルを身につけることが出来ないなら、転職してもよいです。
また、経営状況が悪化していて経費も捻出できず、最悪給与未払いとなっている場合などは速やかに転職すべきですね。
営業へのジョブチェンジを希望している
新卒1年目で転職して良いケースとして、営業へのジョブチェンジも挙げられます。なぜなら、営業職は第二新卒や業界未経験者を積極的に採用しているからなんです。
特に人材業界やIT業界、広告・メディア業界は現在成長段階にあり、社員を増やしたがっているため営業として転職しやすいと言えます。
新卒1年目での転職を再検討した方がいいケース
こちらでは新卒1年目での転職を再検討した方がいいケースを紹介します。
なお、転職してもよいケースと同じ転職理由が含まれています。同じ理由でも、その考え方次第では転職を再検討した方がいい場合もあるのです。
あなたは転職してもよいのか再検討した方がいいのか、その違いを見極めて判断しましょう。
入社から半年以内
まだ新卒入社から半年以内なら、基本的に転職は避けるべきです。
あまりにも耐え難い状況があったり、リスクを取ってでも挑戦したいことがある場合は別ですが、企業側にマイナスな印象を与えるばかりです。
面接官が納得できる転職理由でない限り「またすぐに辞めてしまうのでは?」「現状を変えようと行動しない人なのでは?」と思われてしまいます。
末永
ただ、入社半年以内でどうしても転職したいという人は、転職エージェントに相談するのがおすすめです。
なぜなら、面接では早期退職の理由や、社会人経験の豊富な中途入社希望者と比較されてしまい、入社ハードルが高いためです。
以下のような正社員経験が少ない人向けのエージェントであれば、未経験歓迎の求人も保有していて、面接で聞かれる早期退職の理由の答え方などを一から教えてくれます。
UZUZやハタラクティブは、2社とも内定率が80%を超えており、UZUZに関しては平均12時間以上の手厚いサポートをしてくれるので、一人で転職活動がうまくいくか不安という方におすすめです。
末永
また、マイナビジョブ20'sは大手人材紹介会社のマイナビグループが運営しているため、20代に特化した転職エージェントの中では最大規模の求人数を誇っています。
保有している求人の70%以上が未経験OKの案件なので、未経験職種にチャレンジしたい、幅広い職種から選択したい人にはピッタリの転職エージェントです。
正社員経験が少ない人におすすめのエージェント
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1年目で転職していいかどうか、動画でも解説しているのでこちらも参考にしてみてくださいね。
やりたい仕事を任せてもらえない
会社の意図を確認せず、「なんとなくイメージと違った」などの理由で転職するのはやめましょう。今は希望の仕事内容でなくても、会社の判断で適性のある別の仕事にアサインされた可能性があります。
もしくは、希望の仕事が一定の経験や高度なスキルを必要とする場合、一旦関連部署に配属することがあります。
どちらも会社の意図があってまだ任せてもらえていないパターンですが、どうしてもやりがいが感じられない場合もあると思います。その際は先輩や直属の上司、人事部に配属理由を聞いたり、希望の部署に異動可能なのか一度尋ねてみるのが良いです。
やりたい仕事が変わった
この転職理由は、考え方や志向に一貫性がなく軸足が定まっていない人材だと判断されやすくなります。
スキルや経験を積む中でやりたい仕事が変わるのはよくあることですが、ここでも明確なキャリアビジョンがあることが前提です。
明確なキャリアビジョン無しに「なんとなく今の仕事じゃない気がする」という理由での方針転換は避けましょう。
成果を残せず、合わないと感じる
こちらは、課題に対して努力する姿勢、もしくは忍耐力がないと判断される可能性があるので避けるべきです。ミスが多くて成果が残せない場合も、そのミスを今後の仕事に活かすことができれば、きちんと評価してくれるはずです。
成果が出るまでの早さは人によって変わりますし、先輩や上司もかつては同じような経験を乗り越えているものです。
そのため、1年目で成果が出ないからといって転職を検討するのは早計です。
会社の将来性、経営状況に不安がある
会社の将来性や経営状況に不安があると勤め続けるのも悩みますよね。
ですが、あえてその会社に残って会社の立て直しをしたり、空いたポジションで管理職を任せてもらえる余地があるかもしれません。
これらの経験を得ることが出来ればあなたの経歴にかなりプラスになるので、抵抗のない人は現職に一旦留まるのもありでしょう。
新卒1年目の転職を成功させる8箇条
新卒1年目での転職を成功させるには、いくつか押さえておくべきポイントがあります。
ここではそのポイントについてお伝えします。
就活と転職活動は別物であることを意識する
まず最初に意識すべきことがあります。それは就活と同じ感覚で転職活動をしてはいけない、ということです。中途市場を新卒と同じだと考えて行動してしまうと失敗する可能性があります。
まず大きな違いは業務経験の有無です。
就活では学生時代の活動を自己PRとして語ることになりますが、転職活動になるとこれまでの業務の経験を志望企業の業務に関連づけて語ることになり、途端に難易度が増します。
企業研究についても、就活ではインターンシップなどで平等に情報収集の機会がありましたが、転職活動になると全て自分で行わなければなりません。
どちらにせよ、就活時代には候補者間で大きい差が出なかったものが、転職活動になると個人の経験や転職活動中の努力によって大きい差が生まれるようになってしまいます。
就職活動と転職活動の詳しい違いや気を付けるべき点について、以下の記事を参考にしてください。
転職理由は前向きに
冒頭に、1年目の転職では企業が納得できるような転職理由が必要であることをお伝えしました。
ですがそれを、「やりたい仕事と違ったから」とか「社風が合わなかったから」などと事実のままに伝えてはいけません。
なぜなら企業は、今までの自分の行動や意思決定にを振り返って反省し、前向きに改善できる人物を求めているからです。
転職という決断に至るまでに、会社や上司などの環境要因が含まれているのは面接官もわかっています。
とはいえそれを他責にして終わりではなく、短期離職してしまった要因や反省をしっかりと伝え、同じことを繰り返さないためにどのようなことを考えているのか具体的に伝えることが、困難に対して前向きな人材であると評価してもらえるきっかけになるのです。
転職理由の上手な伝え方については、以下の記事を参考にしてください。
自己分析と企業研究をしっかりやる
こちらは志望動機作成の場面で役に立つポイントです。
新卒1年目の転職者に対して企業は、「またすぐに辞めてしまうのではないか」というのを最も懸念しています。
そこで逆に、「この人はすぐには辞めなそうだから採用しよう」と思ってもらうためには、自己分析と企業研究をしっかりやることが重要です。
なぜなら自己分析と企業研究をやることで、「自社の仕事をきちんと理解した上で、自分の目標のために自社でどう活躍したいかのビジョンが明確だ。だからすぐには辞めないだろう」と思ってもらえるからです。
手順としては、まずは自己分析をしっかりやることで自分のキャリアビジョンや転職で成し遂げたい目標を明確にします。
そして次に、企業研究で得た業務内容や企業のビジョンの情報に、ご自身の転職の目的や目標を結びつけ、入社後成し遂げたいことや携わりたい仕事として志望動機にするのです。
自己分析や企業研究の詳しいやりかたについては、以下の記事を参考にしてください。
会社にどのように貢献できるかを伝える
2つ目のポイントは、会社にどのように貢献できるかを伝えることで、自己PRの場面で役立ちます。
自分を採用するメリットが企業側にあるのかという部分をしっかり考えてみましょう。
メリット(売上)を企業に与えるために、自身のどんな経験を活かしてどのように行動するのか、という部分まできちんと話せるようにしておく必要がありますね。
年収ダウンを嫌がらない
年収ダウンやキャリアダウンを嫌がらないことも新卒1年目の転職を成功させるコツの1つです。
新卒1年目の段階では十分なスキルや経験があるとはみなされないため、企業側が中途採用で求めるレベルと合致しないケースが多くなります。
そのため、前職以上のスキルや経験を求められる企業・職種に転職することはほぼできず、キャリアアップや年収アップに繋げることも難しいでしょう。
自分に合った働き方をしたいのであれば、キャリアや年収まで全部は上げられないということを頭に入れておく必要がありますね。
転職における年収については以下の記事を読んでみてください。
大手企業や人気企業ばかり希望しない
大手企業や人気企業だけを希望しないことも心得ておきましょう。ネームバリューを気にして大手企業だけに絞って転職活動をすると失敗してしまいます。
なぜなら、多くの大手企業の場合は新卒採用に力を入れている傾向が強く、中途採用枠がなかったり募集していても難易度が高かったりするので、転職するのが難しいからなんです。
たとえ大手企業に転職できたとしても、仕事がハードすぎて耐えられずにすぐ辞めてしまうというパターンや、仕事にやりがいを感じられずに後悔してしまうというパターンもあります。
失敗しないためにも、中長期的な目線で「将来どうなりたいのか」「何をしたいのか」という部分をしっかりと定義した上で必要なスキルや経験が身につく転職先を探すのがベストですね。
大手企業を志望する際のポイントや、メリットデメリットを知りたい人は以下の記事を読んでみてください。
条件を増やしすぎない
失敗してしまう特徴の2つ目は、転職活動に慎重になるあまり条件を細かく設定しすぎてしまうことです。1年目にひどい目にあったために、細かい条件まで気にしすぎて転職が実現しないことなどが挙げられます。
他にもパワハラがひどかったために、応募したいと考えている企業の社風と他社の社風を調べて延々と比較してしまうという人も多く見られますね。
あれもこれもと条件を全て満たす転職先はありません。タイミングを逃し転職しにくくなるので、時には妥協も必要なのです。
転職エージェントを利用する
ここで最後におすすめしたい技が、転職エージェントの力を借りるということです。
ここまで7つのコツをお伝えしましたが、自分1人の力では企業研究や自己分析が企業の評価を得られるレベルに仕上がっているかは判断できませんよね。
また、得た経験も限られている新卒1年目の人にとっては、数少ない経験に対して会社にどう貢献できるかを上手にまとめて語るのは難しく感じられるかもしれません。
転職エージェントを利用すると、サポート開始から内定まで二人三脚でアシストしてくれます。
企業に評価されやすい自己PRや志望動機の書き方を指導してくれるほか、志望企業の採用担当者と連携しているので選考情報を得て対策することも可能になります。
末永
以下に紹介したエージェントは、1年目を含めた第二新卒に大きな強みをもっています。
なかでもハタラクティブは1社ごとの選考対策に力を入れており、内定率80%以上の実績をもっているので安心ですよ。
どれも無料のサービスなので、比較して気になったエージェントにサポートをしてもらいましょう。
正社員経験が少ない人におすすめのエージェント
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ハタラクティブ
大手企業が運営している老舗の転職エージェント!未経験から挑戦できる求人多数
新卒1年目で転職した人の体験談
不安の多い1年目の転職を検討する皆さんにとって、実際に1年目で転職した人の実体験は気になるのではないでしょうか。
ここでは実際に弊社でサポートした1年目での転職の事例を紹介するので、目を通してみてください。
例1 | 中古品買取業(ベンチャー)から大手人材紹介会社に転職 法人営業職→法人営業職 |
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【転職理由】 |
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【転職活動中の課題】 |
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【課題に対しての打ち手】 |
例2 | 大手システム会社から大手人材紹介会社に転職 システムエンジニア→法人営業職 |
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【転職理由】 |
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【転職活動中の課題】 |
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【課題に対しての打ち手】 |
末永
短期で離職を決める方は、やはりキャリアビジョンをはじめとした目的意識が薄い方が多い印象ですね。
やはり大切なのはキャリアビジョンを明確にして、その実現のためには転職と志望企業への入社が必要であると企業に納得してもらうことです。
【Q&A】新卒1年目の転職によくある不安
新卒1年目の転職の実体験を紹介したところで、1年目が転職検討時に抱きがちな不安を紹介します。
当てはまるものがあると思うので、不安はここで解消しておきましょう。
短期離職は印象が悪いのか
相談者
短期離職はやはり印象が悪いのでしょうか?面接官からどう思われるか不安です。
末永
結論、短期離職は転職理由によっていい評価にも悪い評価にもなります。
生涯1社で勤め上げる時代は終わり、個々のキャリアビジョンや選択の多様性が尊重され、それに伴い転職がごく当たり前になっているのは企業もわかっています。
ですが、転職理由がはっきりせず、キャリアに対する目的意識もないと判断されると、「ただ忍耐力がないから辞めた人」となり、企業からの評価は望めません。
明確なキャリアビジョンがあって、そのための手段として転職する、と伝わることがいい評価になる秘訣です。
1年で辞めていいのか
相談者
業務経験がかなり浅い1年目という段階で辞めたら、いい会社に入れないのではないですか?
末永
自分のキャリアの方針や展望がはっきりとしているなら年数にとらわれず転職して大丈夫です。
「入社して3年は勤めるべき」という習わしを気にしている方も多いと思いますが、これは一般的に仕事の流れをひと通り覚えて様々なトラブルに対応できるまで、早くても3年は必要だと考えられて浸透したものです。
前項の内容にも近いですが、現代ではキャリアビジョンやそれを叶えるためのステップも多様化し、それにともなって成長スピードや一人前と判断できる基準も人それぞれになりました。
よって、ご自身の中で次のステップとして転職という手段を取るのが妥当というキャリアビジョンがあるのなら、1年目で転職しても問題ありません。
退職を切り出すのが不安
相談者
入社1年と経たずに上司へ退職を切り出すのが、怖いし気まずいです。きついことを言われるものでしょうか?
末永
考えた末の決断であれば、大人があなたの挑戦を妨げることはありません。前向きな気持ちを伝えれば、応援してもらえることがほとんどでしょう。
新卒入社以来、手間と時間をかけてもらった恩を思うと、辞める意思を伝えなければいけないのは怖いことだと思います。
ですが、おのおのに描くビジョンがあることや、会社にある程度の課題があることで離職者が出ることも理解してもらえます。
現職におけるどういった経緯でその決断に至ったかということと、退職後どんなことを成し遂げたいかまで話せるようにしてから切り出すのがベストです。
さらに詳しい退職の切り出し方については、以下の記事を参考にして下さい。
安定と成長のどちらを取るのが正解か
相談者
成長のため転職を検討していますが、現職での安定を失うのが怖いです。どうしたらいいでしょうか?
末永
結論、安定と成長のためのたたき上げのどちらが向いているかは人それぞれで、チャレンジしてみないとわかりません。
「安定」の概念を、社格や給与、福利厚生とみている人もいれば、在宅勤務などの勤務形態、周囲との実力差がないことなどで捉えている人もいて、人それぞれでしょう。
ですがどれにも共通して言えるのは、それらはご自身で挑戦して初めて比較できるものであり一概に正解はないということと、挑戦のチャンスは歳を重ねるごとに失われていくということです。
挑戦、転職は時期が早ければ早いほど、中長期的に得られるスキルやそれに伴う評価も大きくなります。
失敗してやり直しがきくのも若者の特権です。チャンスを逃す前に1度挑戦するのをおすすめしますよ。
新卒1年目で転職するリスク
ここでは新卒1年目で転職する際に考えられる3つのリスクについて詳しく紹介します。
安易に転職を決めてしまうまえに、デメリットも把握しておきましょう。
年収は転職前と同程度か下がる
まず1つ目のリスクは、年収が転職前と同程度、もしくは下がるケースが多いという点です。
なぜなら、第二新卒は新卒とそれほど経験やスキルに差がなく、企業側からすれば、まだまだ利益を生み出す即戦力人材ではないからなんです。
1年未満での転職の場合は人事や企画といった年収の高い管理部門・中核部門へいけることはまずありません。また、今の会社の初任給が高めだった場合は、下がる可能性はより高いです。
たとえ給与が上がったとしても、労働環境など他の条件が悪くなってしまうケースもあるため、もし転職で給与を上げたい場合は経験やスキルを身につけてからの方が良いでしょう。
上記の点を覚悟できないのであれば、新卒1年目での転職はしないほうが良いです。
転職の年収事情について知りたい人は以下の記事を参考にしてください。
応募できる求人数が少ない
2つ目のリスクは、新卒1年目では応募できる求人数が圧倒的に少ないという点です。応募はできても、一般に人気のない仕事であることも多いです。
その理由としては、新卒採用で一旦採用活動を終える企業が多いことが挙げられます。そのため、就活時のような求人が見つかると思って安易に退職をすると上手くいかないでしょう。
新卒2〜3年目になると応募できる求人数が増える傾向にあるので、望む仕事がしたい場合はむやみに退職せずに、今の企業で経験やスキルを積むのが望ましいと言えますね。
面接官の目線が厳しい
3つ目のリスクは、面接官の目線が厳しいという点です。新卒1年目で転職を考えている人に対しては、「考えが浅いのではないか」「またすぐに辞めてしまうのではないか」などの懸念を想定した上で面接が行われます。
そのため、この懸念を解消出来なければ面接を通過することが出来ず、転職が厳しくなってしまうんです。
入社して1年以内の転職は、どうしてもハードルが高くなりがちです。それが嫌だという場合は、ひとまず2〜3年は頑張ってから転職を検討するのが良いでしょう。
上記のように、新卒1年目の転職では徹底した面接対策が必要になります。詳しくは以下の記事を読んでみて下さい。
1年目の転職のまとめ
ここまで紹介した、1年目の転職における要点をまとめておきます。
1年目の転職のまとめ
- 新卒1年目の転職は難易度が高い
- 短期離職であっても企業が納得できる転職理由が必要
- 転職していいケースとそうでないケースが存在する
- 自己分析や企業研究、キャリアビジョンの明確化も必要
新卒1年目での転職は不可能ではないものの、非常に難易度が高いです。また、新卒の就職活動と同じような気持ちで臨むと失敗してしまう可能性も高いです。
だからこそ、新卒1年目で転職を検討している人には転職エージェントの利用をおすすめします。キャリアアドバイザーがあなたの希望のヒアリングをはじめ、職歴やスキルの棚卸しをしてくれますし、自己分析だけでなく応募書類の書き方や添削、将来のビジョンに対するアドバイスもしてくれます。
それだけではなく、企業研究のやり方や面接対策も徹底的におこなってもらえるので、初めて転職する人でも不安を抱えることなく安心して転職活動を進められます。
ただ、キャリアアドバイザーによってサービスの質やスキル、保有する求人が異なるので、2〜3社複数登録をして面談をしたうえで、比較検討して利用する転職エージェントを決めるのがベストですね。
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1年以内に仕事を辞めている人は「うちに入っても簡単に辞めてしまうのでは?」と思われてしまうためです。