離職率の高い・低い業界ランキング!特徴や会社の見分け方を解説
離職率の高い・低い業界について、現役転職エージェントがランキングや特徴、メリット・デメリットを徹底解説します。
さらに新卒3年以内の離職率が高い業界や会社の見分け方、転職する際に気をつけたいポイントを紹介します。
すべらない転職が紹介するサービスの一部には広告を含んでおり、当サイトを経由してサービスへの申込みがあった場合には、各企業から支払いを受け取ることがあります。ただし、ユーザーの利益を第一に考え客観的な視点でサービスを評価しており、当サイト内のランキングや商品の評価に関して影響を及ぼすことはございません。
離職率の高い業界の特徴・デメリット
離職率は転職する際に、どの業界・どの会社を選ぶべきなのかで役立つ指標です。離職率が低い業界であれば安定して長く働け、逆に高い業界であれば人の流動が激しいことがわかります。
ここでは離職率の高い業界の特徴、そこで働くデメリットについて紹介していきます。
離職率の高い業界を避けて、安定して長く働きたい人はぜひ参考にしてみてください。
給与が低く待遇が悪い
dodaの「転職理由ランキング【最新版】」によると、給与の低さを理由に退職する人の割合は36.9%です。転職理由は人によって異なりますが、給与の低さを理由に転職する人は多いです。
転職理由 | 割合 | |
---|---|---|
1位 | 給与が低い・昇給が見込めない | 36.9% |
2位 | 社内の雰囲気が悪い | 26.9% |
3位 | 人間関係が悪い/うまくいかない | 26.6% |
参考:転職理由ランキング【最新版】 |
人は生活に必要なお金を稼ぐために働いています。そのため、給与水準が低い業界では少しでも給与が良い会社へ転職する人が多く、離職率が高い傾向になりやすいです。
給与以外の待遇面が悪いのも離職率を高める原因の1つです。長時間労働が当たり前な労働環境だったり、残業をしても手当が支払われないケースもよくあります。
労働の対価がしっかり支払われないと従業員のモチベーションが下がり、結果として転職してしまうのです。
末永
長時間労働になりやすい
長時間労働になりやすい業界は離職率が高い傾向にあります。長時間労働が常態化すると、従業員はワークライフバランスを保って働けなくなります。仕事に比重が傾けば、心身の健康を損なってしまうことも考えられます。
ちなみに長時間労働になりやすいのはサービス業やIT業界です。納期の問題や顧客対応によって長時間労働になってしまいやすいのです。
末永
長時間労働になりやすい業界に含まれながらも、残業がまったくない会社もあります。
会社が組織全体で労働時間を削減する環境を整備しているからですね。このような会社を選ぶと仕事と私生活を両立させられますよ。
成長や昇進の機会が少ない
成長や昇進の機会が少ない業界は従業員のモチベーションを下げてしまい、結果として離職率が高まります。入社してから給与が一切増えない、昇進する見込みがないと「このままで良いのか?」「自分には価値がないのでは?」と思うようになり、次第に転職を考えてしまうのです。
末永
成長の機会が多い会社は、それだけ自分の可能性を広げられることを意味しています。入社してからずっと同じ仕事を続けていては、飽きてしまいます。
メリハリをつけて働くためにも成長や昇進の機会が適切に用意されているかは重要な要素です。
職場環境が悪い
職場環境が悪いと従業員の満足度や生産性の低下につながり、離職率を高めてしまいます。
職場環境とは快適に仕事ができるオフィスが用意されているかです。騒音問題や空調設備、デスク・椅子が適切に整備されているかは働きやすさにも影響します。
物理的な職場環境の他に対人関係も該当します。日常的にパワハラやセクハラが横行し、それが放置されている職場環境では安心して働けるとは言えません。
末永
会社は従業員が安心して、健康的に働ける場を用意する責任があります。
旧態依然の業界ではハラスメントが放置され、それを相談する窓口も用意されていません。問題が発生した際に適切に対応をしてもらえるかも事前に確認する必要があります。
業務量が多い
1人あたりの業務量が多い業界も離職率が高い傾向にあります。業務量が多くなる理由はさまざまですが、慢性的な人手不足によって1人あたりの負担が増えているケースもよくあります。
人手不足が顕著な業界は医療・介護・福祉で、思うような採用ができず、少ない人員で仕事を回す状況が続いています。
期間が区切られていれば、その間だけ協力して業務を分担できますが、長期間になると簡単な話ではありません。終わりが見えない状態で多くの業務量をこなし続けるのは強いストレスを感じやすく、最悪の場合は健康問題に発展する恐れもあります。
末永
仕事自体にやりがいは感じつつも、心身に限界がきて辞めてしまう人は後を立ちません。この結果により業務量が多い業界は離職率が高くなってしまうのです。
業務量は会社の口コミを確認すると、実際のところはどうなのかを把握できます。
景気の影響を受けやすいビジネスモデル
景気はどの業界でも影響を受けますが、その中でもとくに影響を受けやすいビジネスモデルの会社は離職率が高くなる傾向にあります。
景気が悪くなっても安定的に収益を出せる業界は問題ありませんが、強く影響を受ける業界は従業員の働き方も左右します。
例えば、小売業や飲食業は景気の影響を受けやすい業界です。景気が悪化すると消費者はお金を使わなくなるので、これらの業界は利益が減少します。その結果、人件費の削減や賃金カットが実施される可能性が高まります。
給与に関連することは退職理由になるので、景気に左右されない業界への転職が増えていき、結果として離職率が高まっていくのです。
末永
同じ業界でもすべての会社が景気の影響を大きく受けるとは限りません。中には景気に左右されないビジネスモデルを確立している会社もあります。
就職・転職をする際には業界研究と合わせて、企業研究をしっかりおこなうようにすると良いです。
精神的な負荷がかかりやすい環境
精神的な負荷がかかりやすい環境も離職率が高いです。精神的なストレスがかかる職場は常に緊張感が漂っており、心身に対して大きな負担になるのです。
例えば、ノルマがあって達成しないと激しく叱責される環境、顧客からの理不尽なクレームが多い環境が該当します。
人は強いストレス状態に晒され続けると、精神疾患を発症してしまいやすいです。メンタルヘルスの問題が生じると、働くことに対して拒否反応が出てしまい、思うように働けなくなってしまいます。また、風邪といった病気とは異なり、精神疾患は治らない場合もあります。
末永
1度心身の不調が生じてしまうと、症状と付き合いながら自分なりの働き方を見つけていくしかありません。
自分が思い描いているキャリアを諦める必要が出てくることもあり得ます。後悔しないためには、求人を見極める力を身につける必要があります。
とはいえ、素人がどんなに頑張っても安心できる業界を簡単には見つけられません。そこでおすすめなのは転職エージェントです。
末永
転職エージェントは転職市場の詳細な情報を保有しており、離職率が高い業界・離職率が低い業界についても詳しいです。
離職率と希望条件を合わせ、最適な求人を紹介してくれるので、ぜひ相談してみると良いです。
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おすすめの転職エージェントランキングや評判について、さらに詳しく知りたい人は下記の記事もチェックしてみてください。
離職率の高い業界ランキング
厚生労働省の「令和4年雇用動向調査結果の概況」のデータをもとに、離職率の高い業界をランキング形式で紹介します。
業界 | 割合 | |
---|---|---|
1位 | 宿泊業・飲食サービス業 | 26.8% |
2位 | サービス業 | 19.4% |
3位 | 生活関連サービス業・娯楽業 | 18.7% |
4位 | 医療・福祉 | 15.3% |
5位 | 教育・学習支援業 | 15.2% |
6位 | 卸売業・小売業 | 14.6% |
参考:厚生労働省 令和4年雇用動向調査結果の概況 |
離職率が高い業界ランキングのTOP5は、全体的に給与水準が低めで、さらに長時間労働や不規則な勤務形態、ストレスの多い仕事内容の特徴に該当しています。
末永
離職率の高い業界といっても、全体ではありません。上記のランキングに該当する業界に含まれながらも離職率が低い会社も存在しています。
その会社で従業員が定着して活躍できる制度が用意されていれば、長く働き続けることも可能です。
これらの内容を踏まえ、下記ではなぜ離職率が高い業界にランクインしているのかを説明していきます。
宿泊業・飲食サービス業
宿泊業・飲食サービス業が離職率の高い業界ランキングで1位にランクインしました。
この業界の離職率が高い理由は、賃金の低さと長時間労働になりやすい点が真っ先にあげられます。また、シフト制による不規則な勤務形態によって、プライベートな時間を十分に確保できないことも離職率が高い傾向の要因だと考えられます。
さらに接客業ゆえの対人ストレスも離職率を引き上げる理由の1つです。
新型コロナウイルスの感染拡大により、宿泊業・飲食サービス業は大打撃を受けました。景気や社会情勢の影響を受けやすく、安定して働けない点も離職率が高い理由だと言えます。
サービス業
離職率が高い業界2位はサービス業です。飲食や生活関連、複合以外のサービス業に分類されます。
具体的には下記の業界が分類されています。扱うサービスや商材が異なるため、離職率の理由もさまざまです。
- 廃棄物処理業
- 自動車整備業
- 機械等修理業
- 職業紹介・労働者派遣業
- 警備業など
ただ、全体的に共通して言えることは、給与の低さや長時間労働になりやすい点です。これらにより離職してしまう人は多いです。
生活関連サービス業・娯楽業
離職率の高い業界3位は生活関連サービス業や娯楽業です。生活関連サービス業とは、クリーニング店や美容室、エステティシャン、葬儀屋などが該当します。娯楽業は映画館や劇団、ボウリング場、遊園地が当てはまります。
これらの業界は絶対になくてはならない仕事だとは言えませんが、日々の生活に楽しみを提供しています。基本的には接客業が中心になるため、対人関係でのストレス、長時間労働・立ち仕事、不規則な勤務形態から転職する人が多いです。
また、景気の影響を受けやすい業界です。不景気になると娯楽を節約する消費者が増えるため、安定して働き続けるのが難しいと考えて転職を検討する人もいます。
医療・福祉
離職率の高い業界ランキングの4位は医療・福祉です。看護師や介護職が該当します。
医療・福祉業界は慢性的な人手不足による長時間労働、シフト制による不規則な勤務形態、対人関係が離職率を高める要因になっています。また、日勤のみだけではなく夜勤も含まれるため、ワークライフバランスを保ちにくいです。
福祉業界はこれらの理由に加え、給与の低さも離職率を高めています。これまでは家庭で介護をおこなってきたため、介護は誰にでもできる仕事だと思われています。仕事量に対して給与が見合わないと感じ、転職をしてしまう人も多いです。
教育・学習支援業
離職率の高い業界ランキングの5位は教育・学習支援業です。教育には保育士や幼稚園教師、小学校・中学校・高等学校といった学校が該当します。学習支援業には図書館や博物館、職業訓練施設、学習塾なども含まれます。
教育・学習支援業で離職率が高い理由として考えられるのは、労働環境の厳しさがあげられます。学校の先生は授業の他に、担任としての仕事や保護者の対応、部活動の指導など、仕事内容が多岐にわたります。朝早くから夜遅くまでの長時間労働になりやすく、ワークライフバランスを保つことが難しいです。
また、給与の低さも離職につながっています。授業の準備や部活の指導は手当がつかないことが多く、長時間労働に見合わない給与水準だと言えます。
卸売業・小売業
離職率の高い業界ランキングの6位は卸売業・小売業です。卸売業とは、各種メーカーから商品を仕入れ、小売業者へ販売する仲買業者のことです。小売業は仲買業者から仕入れた商品を販売するスーパーマーケットなどが該当します。
どちらの業界も薄利多売というビジネスモデルで、いかに多くの商品を売るかが利益を出す上で重要になってきます。そのため、人件費も低めに設定される傾向にあります。
とくに小売業は人手不足による長時間労働が常態化しています。給与と労働時間を理由に離職する人は多い業界だと言えます。
末永
これらの業界に当てはまるからといって、すべての会社・施設の離職率が高いわけではありません。離職率を下げ、定着して働けるように工夫している会社・施設もあります。
転職市場では異業種へのキャリアチェンジは難易度が高くなります。他の応募者と比べ、即戦力として活躍できないと判断されるからです。採用側も教育に余裕を割く力はないので、即戦力として活躍できる経験者から採用していくのです。
末永
このような状況を踏まえると、まずは自分の経験を活かして活躍できる現在の業界・職種の中から転職先を探したほうが良いです。
その際に転職エージェントを利用すると、離職率が高い業界でありながらも「会社・施設としては離職率が低い求人」を紹介してもらえます。さらに求人紹介だけではなく、内定を獲得できるように選考対策をおこなってもらえるのでおすすめです。
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離職率の低い業界の特徴・メリット
離職率が高い業界があれば、当然低い業界もあります。離職率が低い業界は安定して長く働ける可能性が高いので、転職先を探す際の大きな指標となります。
安定して長く働ければ、中長期的な視点で自分のキャリアパスを実現できるようになります。また、その会社内でスキルアップや昇進するチャンスも得やすいです。
ここでは離職率が低い業界の特徴、そこで働くメリットについて紹介していきます。
魅力的な給与・福利厚生・評価制度がある
給与や待遇が悪いと転職を決意しやすいです。逆に成果に見合うだけの給与や充実した福利厚生、公平な評価制度が用意されていれば、従業員は現状に満足して転職をしようと思わなくなります。
福利厚生はさまざまですが、独自の休暇制度や手当、補助が用意されていると不公平感がなく、従業員は満足感を得やすいです。
評価制度は上司の好き嫌いで決まると不満を抱かれやすいです。公平な評価制度を導入し、しっかり評価することで従業員のモチベーションの向上にもつながります。
ワークライフバランスが保てる環境
仕事とプライベートを両立させられれば、従業員の満足度が高まります。仕事が順調だったとしても、プライベートが上手くいかなければ幸せだとは言えません。逆にプライベートが良くても、仕事が順調でなければ常に不安を抱えて生活をすることになります。
仕事一辺倒ではなくプライベートと両立できる制度が用意されていると、従業員の満足度は高いです。例えば、有給休暇を取得しやすい環境を作ったり、会社全体で有給休暇の取得を促す方法もあります。
他には残業時間を削減するために、ノー残業デーを設定したり、残業時間の上限を設定したり、業務効率化にIT技術を導入を推し進める企業も増えてきています。新しい制度を整備することで、従業員のワークライフバランスが改善でき、必然的に離職率も下がっていくのです。
柔軟な働き方を支援する制度がある
働き方改革の流れで、多くの企業が柔軟な働き方を支援する制度を導入しています。例えば、フレックスタイム制や時短勤務制度の導入で、自分のライフスタイルに合わせて勤務時間を調整できるようになりました。
現役の子育て世代はもちろんのこと、自分の時間を長く取れるようになり趣味を充実させられるようになった人も多くいます。
また、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、多くの企業でリモートワークを導入しています。リモートワーク制度によって自分で働く場所を選べるようになっただけでなく、通勤時間を削減できるようになっています。
満員電車での通勤は想像以上にストレスを感じるものです。毎日の通勤時間がなくなるだけで、従業員の生産性や満足度が向上したとの声もあります。
成長の機会がある
従業員が成長する機会が用意されていると、通常の業務では得られないような経験や知識を身につけられます。キャリアは積み重ねた経験によって変わるため、成長する機会が多ければ、将来的にキャリアを広げるチャンスになり得ます。
会社で研修プログラムやセミナーを用意するのはもちろんのことですが、自己啓発支援や資格取得支援も従業員の成長を後押しする制度です。
コミュニケーションが取りやすい職場
コミュニケーションが取りやすい職場は、従業員同士の意見交換や協力が活発です。コミュニケーションが活発な企業は従業員の帰属意識も高いです。
人間関係の悪さはよくある転職理由の1つです。コミュニケーションを積極的に取れる企業文化であれば、職場の仲間同士で良好な関係を築け、長く働き続けたいと思えるようになります。
結果として離職率の低下にもつながるのです。
離職率の低い業界ランキング
厚生労働省の「令和4年雇用動向調査結果の概況」をもとに、離職率が低い業界をランキング形式で紹介します。
業界 | 割合 | |
---|---|---|
1位 | 鉱業・採石業・砂利採取業 | 6.3% |
2位 | 金融業・保険業 | 8.3% |
3位 | 学術研究・専門・技術サービス業 | 10% |
4位 | 製造業 | 10.2% |
5位 | 建設業 | 10.5% |
6位 | 複合サービス事業 | 5.2% |
参考:厚生労働省 令和4年雇用動向調査結果の概況 |
離職率が低い業界に共通するのは「専門性の高さ」「安定した需要」「社会的に必要とされているのか」の3つです。とくに日本経済を支える製造業と関連業界は安定して働ける業界だと言えます。
末永
離職率が低い業界だからといって、必ずしもすべての企業で長く働けるとは限りません。上記のランキングに含まれながらも離職率が高い企業も存在しているのです。
求職者は離職率が高い・低いランキングの結果だけでなく、気になる企業の情報もしっかり調べることが大切です。
これらの内容を踏まえ、下記ではなぜ離職率が低い業界にランクインしているのかを説明していきます。
鉱業・採石業・砂利採取業
離職率が低い業界ランキングで1位なのは鉱業・採石業・砂利採取業です。令和4年の離職率は6.3%と非常に低い数字です。
鉱業・採石業・砂利採取業は、コンクリートなどを生産するのに必要な材料の採集するのが主な仕事内容です。どの業界も専門性が高く、スキルを磨くことで長く働ける環境が整っています。
また、地域に根ざした企業が多いのも特徴の1つです。縁故採用で地元住民を雇用する傾向にあるので、従業員が定着しやすいです。他にも景気変動の影響を受けにくいので、雇用が安定しているのも離職率が低い理由です。
金融業・保険業
金融業・保険業は離職率が低い業界ランキング2位にランクインしています。銀行や証券会社、各種保険会社は年収水準が高く、給与による離職が少ない傾向にあります。
また、長く働けるように金融業・保険業の待遇は良いです。福利厚生は充実しており、土日祝日は必ず休める点に魅力を感じている人もいます。
他にも人の生活と切り離せないお金に関わる仕事のため、社会貢献度の高さにやりがいを得やすいです。
学術研究・専門・技術サービス業
専門性の高い業界のため、学術研究・専門・技術サービス業は離職率が低いです。例えば、学術研究なら自然科学研究所、専門サービスなら法律事務所や公認会計士事務所が該当します。
他の業界と比べて、ストレスを感じにくい点が特徴だと言えます。この業界はこれまでの経験や資格を活かしながら、自分の裁量で仕事がしやすい環境です。
モチベーションを維持しやすいので、仕事にやりがいを感じる人が多いです。
製造業
製造業の離職率は10.2%で、低い業界ランキングでは4位に選出されています。日本の経済を支える基幹産業として、安定した雇用を提供しています。また、未経験で入社しても1人前になる人材育成、技能を習得する制度を用意している企業もあります。
さらにしっかり仕事を教える企業文化の会社が多く、安定して働ける業界だと言えます。
製造は計画スケジュールをもとに進められるので定時での退勤がしやすく、ワークライフバランスを保てるのも離職率が低い理由です。
建設業
建設業は離職率の低い業界ランキングで5位にランクインしています。建設業界は技術や経験が重視されるので、1つの会社で必要なスキルを磨く人が多いです。
駅や大型商業ビルの建設など、大規模なプロジェクトに携わる機会もあるため、仕事に対するやりがいや誇りを感じている人もいます。
建設業は天候に左右されるので、長時間労働になりやすいです。しかし、働き方改革によって労働環境の改善が進められており、休日が取得しやすくなっています。
複合サービス事業
離職率が低い業界ランキングの6位は複合サービス業です。複合サービス業とは、郵便局や農協などが該当します。公共性の高い仕事になるので、安定して働けるのが特徴です。
どちらも地域に根ざしており、地元に関わりながら仕事ができる点にやりがいを感じている人は多いです。もちろん雇用が安定しているのも離職率が低い理由に当てはまります。
新卒3年以内の離職率が高い業界
学校を卒業した新卒者の3年以内の離職率は、全体と比べるとランクインしている業界に大きな違いはありません。
そこで厚生労働省の「新規学卒就職者の離職状況(令和2年3月卒業者)」のデータをもとに、下記の一覧にまとめてみました。
高校 | 離職率 |
---|---|
宿泊業,飲食サービス業 | 62.6% |
生活関連サービス業・娯楽業 | 57.0% |
小売業 | 48.3% |
教育・学習支援業 | 48.1% |
医療・福祉 | 46.4% |
大学 | 離職率 |
---|---|
宿泊業・飲食サービス業 | 51.4% |
生活関連サービス業・娯楽業 | 48.0% |
教育・学習支援業 | 46.0% |
医療・福祉 | 38.8% |
小売業 | 38.5% |
「宿泊業・飲食サービス業」「生活関連サービス業・娯楽業」は共通していますが、3位以降の順位が高校と大学では異なることがわかります。
とはいえ、大枠で見るとこれらの業界で共通する点はサービス業関連だということです。サービス業関連は接客や対人向けサービスを提供しています。丁寧な接客はもちろんのこと、慣れないクレーム対応で精神的な負荷がかかってしまいやすいです。
また、サービス業はシフト制による勤務形態になっているため、生活が不規則になりやすかったり、休日出勤の多さも離職率を高める要因になっています。
末永
全体・新卒3年以内ともに同じ業界の離職率が高い結果となりましたが、離職率が高い=その業界が悪いというわけではありません。
離職率は確かに転職先を選ぶ上で1つの指標となり得ます。しかし、離職率が高いという理由だけで、特定の業界を選択肢から外すのは慎重になったほうが良いです。
末永
なぜなら、仕事は何十年も続けていくことになるからです。自分が興味や適性のある業界の離職率が高いために候補から除外してしまうと、興味のない会社で働き続けることになります。
興味のない業界でモチベーションを保ちながら働くのは大変なことです。それよりも興味がありながらも離職率が低い会社を探したほうが良いです。その際に役立つのが転職エージェントです。
転職エージェントでは業界だけでなく、会社の離職率についても把握しています。相談すれば離職率が高い業界の中でも、定着して長く働ける会社の求人を紹介してもらえます。
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離職率が高い・低い企業の見分け方
転職エージェントを頼らなくても離職率が高い・低い企業を見分ける方法はあります。自分の力で離職率の高い・低い企業を見分けたい人は下記で紹介するポイントを確認してみてください。
- 企業のコーポレートサイトや求人情報
- 企業の口コミサイトに投稿された内容
- 企業の採用活動の規模・頻度
- 福利厚生や職場環境に関する情報
まずは企業の公式コーポレートサイトや求人情報を確認してみると良いです。近年では離職率を開示する企業が増えているため、業界ではなく候補となる企業の具体的な数字を把握できる場合があります。
ただ、すべての会社で離職率を開示しているわけではありません。公式サイトに離職率が掲載されていない場合は、従業員の評判がわかる口コミサイトを利用するのが良いです。退職理由(転職理由)の口コミの傾向がポジティブ寄りなのか、それともネガティブ寄りなのかで、どのような会社なのかを把握できるようになります。
末永
公式サイトや求人情報から離職率が分かったとしても、口コミサイトは利用したほうが良いです。数字だけではわからない従業員の意見を確認できます。
他にも企業の採用活動がどれぐらいの頻度、規模でおこなわれているのかも参考になります。常に大規模な採用をおこなっている会社は離職率が高い可能性があります。もちろん事業拡大による採用の可能性もあるので、口コミなど他の情報も一緒に確認するようにしてください。
さらに福利厚生や職場環境に関する情報もしっかり確認すると良いです。ワークライフバランスを支援するような制度や多様な働き方をサポートするような制度が用意されているかに着目すると良いです。働き方をサポートする制度が充実している会社は従業員を大切にしているため、離職率は低い傾向にあります。
求人票の見方や業界研究について、さらに詳しく知りたい人は下記の記事も参考にしてみてください。
離職率が低い業界・会社へ転職する際に気をつけたいポイント
離職率が低い業界や会社へ転職する際にもっとも大切なのは「そこなら自分自身のキャリアプランを実現できるか」です。
確かに離職率が低い業界・会社だったとしても、自分が思い描いているキャリアプランを実現できなければ、転職しても意味はないのです。なぜなら、途中でミスマッチが生じてしまい、早期離職をしてしまう可能性があるからです。
これらを踏まえ、離職率が低い業界・会社へ転職する際に気をつけたいポイント、注意点について下記で詳しく解説していきます。
異業種へのキャリアチェンジは難易度が高い
現職の離職率が高いため、転職でまったく違う業界へ転職する場合は異業種への転職となります。異業種へのキャリアチェンジは基本的に転職難易度が高いのは把握したほうが良いです。
キャリアチェンジだと転職難易度が高い理由ですが、即戦力としてすぐに活躍できないからです。1人前になるまで一定期間が必要です。企業は人手不足であるがゆえに、成長するのを待ち続けることはできません。
可能な限り、早期に独り立ちをしてもらいたいと考えているので、異業種へのキャリアチェンジは難易度が高くなってしまうのです。
末永
離職率の高い業界から低い業界へのキャリアチェンジは難易度が高いと伝えましたが、選ぶ業界や選考対策をしっかりおこなえば不可能ではありません。
親和性のある業界を選ぶ
現在の業界と親和性のある業界を選ぶと、業界は異なったとしても早期の活躍はしやすいです。
業界は違ったとしても似たような業界なら働き方が大きく変わることはありません。また、業界を変えても職種は変えないようにするのも重要です。
職種が同じなら業界が変わったとしても、これまでの経験を活かせるからです。例えば、人材業界の営業職からメーカーの営業職へ転職するケースです。
営業の商材や手法は変わりますが、考え方は変わらないのでインプットする内容も最小限にできます。
末永
職種まで変えてしまうと、ゼロから経験を積んでいくことになります。20代ならポテンシャルで判断してもらえますが、30代以降だと内定を獲得するのも難しくなるので注意が必要です。
業界研究・企業研究を徹底する
どんな業界へ転職するにしても業界研究と企業研究は徹底しておこなうようにしてください。
業界・企業の将来性はどうなのか、市場規模はどうなのかも含めて研究できると良いです。
自分が転職する可能性のある業界・企業を深く知ることで、入社後のミスマッチを防げます。また、履歴書・職務経歴書の作成、面接対策にも役立つので、時間をかけておこなってみてください。
企業研究について、さらに詳しく知りたい人は下記の記事もチェックしてみてください。
評判・口コミを確認する
離職率が低い業界・会社へ転職する際には、評判や口コミを確認すると良いです。その企業の口コミをまとめたサイトを見れば、さまざまな項目で元社員・現役社員の生の声を知ることができます。
例えば、エンゲージ 会社の評判(旧ライトハウス)は8つの項目で、元社員・現役社員の口コミを掲載しています。さらに口コミから社員の満足度を収集しているので、客観的に会社の状況を把握できるのでおすすめです。
エンゲージ 会社の評判にある口コミ
- 福利厚生・オフィス環境
- 働き方(勤務時間・休日休暇・制度)
- 企業カルチャー・組織体制
- 女性の働きやすさ
- 成長・働きがい
- 入社前のギャップ
- 事業展望・強み・弱み
- 年収・給与
末永
口コミサイトの評判を見る際には、鵜呑みにしないことが大切です。会員登録すれば誰でも投稿できるため、嘘が混ざっている可能性もあります。
可能であれば複数の口コミサイトを見比べてみて、正しい評判かを確認すると良いです。
自分で確認するのが面倒だと感じる場合は転職エージェントを利用すると、客観的な視点で評判を教えてもらえますよ。
転職エージェントを利用する
離職率の低い業界・会社への転職を考えているのなら、転職エージェントを利用するのがおすすめです。希望をヒアリングした上で、最適な求人を紹介してもらえるので納得感をもって転職ができます。
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末永
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給与や待遇は会社だけではなく、業界全体の構造に問題がある可能性があります。自分の希望する業界の特徴を理解した上で、企業選びをするのが転職を成功させるためには大切です。