転職面接で失敗しないマナーの基本は?入室時から退室まで徹底解説
転職での面接だと「新卒と転職ではマナーに違いってあるの?」「新卒と違って転職の面接はどこを見られているの?」という疑問を抱えている人が多いですよね。
今回は、マナーに不安がある人向けに「マナーで不採用になることはあるのか」「面接官に与えてしまうマイナスポイント」「新卒と転職面接での服装マナーの違い」など、転職のプロである筆者が徹底的に解説していきます。
転職面接のマナー次第で不採用になることもある
転職における面接ですが、マナー次第では不採用になってしまうこともあります。
マナーぐらいでお見送りになるなんて大げさなって思う人もいますが、ぶっちゃけると「面接は最初の5分でほとんど決まる」と言われています。
最初の5分でマナーや人間性、会社・チームとの相性を面接官は確認しており、マナーは重要な要素なのですよね。
面接中のマナーに関しては新卒でも中途でも変わりはないのですが、大きな違いは面接官が人物を見るポイントです。
新卒は、まだ社会経験がないので多少マナーがなっていなくても、やる気や元気があれば許されることが多いです。
しかし中途採用者は、1度は社会人を経験しているので「マナーは出来ていて当然」として面接がスタートします。
また、転職者には新卒を対象としたビジネスマナーの研修はありません。このことから企業の中途採用では、ビジネスマナーやスキルを身につけた「即戦力になる人材」を求めているのです。
こんなマナー違反はマイナスな印象を与える
面接官に対して一生懸命に志望動機などを話しても、見た目の良し悪しで判断されてしまうことも残念ながらあります。
面接官にマイナスな印象を与えてしまう項目は、以下の4つがあります。
受ける会社の情報を調べていない
受ける会社の下調べをせず、何の情報もないまま面接に行くと、会社に対して非常に失礼です。
面接の間で、会社の業績や状況に触れることができれば「この人は本気度が高いな」と面接官に良い印象を与えやすいです。
一方で、そういった状況を下調べしないままだと「うちの会社には興味がないんだ」と思われてしまい、印象が悪くなってしまいます。
企業研究について詳しく知りたい人は、以下の記事も読んでみてください。
間違えて自分の名刺を渡してしまう
面接の際に面接官から名刺をもらうことがありますが、自分の名刺を渡す必要はありません。
退職予定の名刺を渡してしまうと、かえって失礼に当たるので、間違えて渡さないようにしましょう。
面接で名刺を渡された際の対処法について、以下の記事で詳しく解説しています。
業界に合った服装をしていない
業界によっては、基本的な服装マナーだと「社風に合わない」と思われてしまうことがあります。基本的には会社の雰囲気に合った服装であれば、印象が良くなるだけで、マイナスの評価にはならないので心配する必要はありません。
少しでも印象を良くしたいのなら、会社の雰囲気に合う服装を準備すると良いです。以下では、金融・広告・IT・人材派遣を例に、業界に合った服装をまとめました。
金融業界 |
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営業職 |
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広告業界 |
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人材派遣業界 |
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IT業界 |
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いくつかの業界の例をあげましたが、会社によって服装マナーは様々なので、必ずしも上で挙げた例の通りの服装マナーという訳ではありません。
しかし、オフィスカジュアルが基本の職場なのに、かっちりとしたスーツ姿で面接に行くと相手に堅い印象を与えてしまう可能性があります。
オフィスカジュアルや私服が基本の職場では、柔軟性のある発想を求められていることが多いです。そんな中、かっちりとしたスーツ姿で面接を受けると、ただでさえ緊張しているのに第一印象でさらに堅い印象を与えてしまうことになるかもしれません。
とはいえ、会社の服装マナーはネットで調べてもわからないものですよね。調べる方法として、事前に会社に行ってみて会社から出てくる人の服装を見る方法があります。
どんな人が働いているのか、なんとなくですが雰囲気も掴めると思うので、気晴らしがてら立ち寄ってみるのも良いかもしれませんね。
基本的な服装のマナーについては、以下の記事で詳しく解説しています。こちらも合わせて読んでみてください。
転職理由をしっかりと言えない
退職・転職理由は、本当のことを言うべきなのかどうか悩む部分ではあります。あまり良い理由じゃないと、面接で失敗してしまうのではないかと考えてしまいますよね。
しかし、ウソをついてしまうと、本音で話していないから判断できない、とお見送りになってしまうことが多いです。
面接官をしっかりと納得させられて、退職・転職理由を上手く伝えるコツに関しては、以下の記事を参考にしてみてください。
復習しておきたい入室〜退室までのマナー
新卒の就職活動で1度は経験している面接ではありますが、改めて面接の際の入室〜退室までのマナーをしっかり復習しましょう。
次で入室から退室までの流れに沿って、押さえるべきマナーのポイントを紹介しますので、不安な人は確認してみてくださいね。
入室時のマナー
まずは、部屋に入ってから着席するまでの流れです。
- ドアを3回ノックをする
- 「どうぞ」という声が聞こえたら入室
- 声がかからない場合は再度ノック
- ドアを開け、面接官と目を合わせ「失礼します」と挨拶
- 右開きなら右手、左開きなら左手で体が正面を向くようにドアを開ける
- 面接官に背面を見せないよう、斜めの立ち位置で静かにドアを閉める
- 椅子の横に姿勢良く立ち「お掛けください」と言われたら一礼をして静かに着席
ドアを開けて「失礼します」と挨拶をして入室したときは、挨拶後の一礼を忘れないようにしましょう。面接時の標準的なお辞儀の角度は30度とされています。
着席したとき、カバンは足元に置くようにしましょう。カバンが自立しない場合は、椅子の足に立てかけます。
コートはカバンの上か、背もたれへかけるようにすると良いです。企業によって、席の横にもう1つ席を置いてくれる場合があります。その際は、そこにカバンや他の荷物を置くことも可能です。
面接官より先に面接室に案内された場合
入口近くの下座にあたる場所で立ったまま、面接官を待ちましょう。
「お掛けになってお待ちください」と言われた場合、同じく下座にあたる席に座って待ちましょう。
座って待っている間に面接官が入室したら、入室と同時に立ち上がって挨拶をします。
入室前に控え室がある場合
控え室に入ったら、なるべく音を立てずに指定された席に座り、持参した資料を見ながら面接をシミュレーションしておきましょう。
社内で会う人すべてが、今後自分の身の回りで関わる可能性のある人たちです。可能な限り丁寧な対応を心掛け、控え室でも気を緩めないようにしましょう。
会社の敷地内から、面接は始まっていることを意識してください。
面接中のマナー
面接中は、自分が発言できる1番のアピールポイントです。そのアピールポイントを十分に活かせるように、以下の項目に気をつけるようにしてみてください。
- 名刺を受け取ったら名前を言う
- 相手の目を見て丁寧に落ち着いて話す
- 発言するときは語尾まではっきり言う
- 回答は簡潔に述べる
- 解答例の丸暗記はしない
- 逆質問の用意をしておく
質問されたときの回答は1〜2分以内に簡潔にまとめましょう。だらだらと答えても、面接官の頭には内容が入っていきません。
面接でよく質問されることを想定質問集としてまとめてみました。どのようなことが質問されるのか、事前に対策をしたい人は下記の記事も参考にしてください。
逆質問は、自分の熱意をアピールできる場なので必ず用意しておきましょう。質問を用意しておらず「大丈夫です」で済ませてしまうのはNGです。
「質問がない=会社に対する興味や入社に対する熱意がない」と評価されてしまいます。
次に逆質問の例を用意してみました。自分が働く前に知りたいことをリストアップすると、逆質問を見つけやすいですよ。
逆質問の例
- 御社で成果をあげている方とそうでない方の違いを教えてください。
- 事業の展開について○○とHPに記載がありましたが、実際に○○の方向性になっているのでしょうか?
- 改めて、具体的な仕事の流れと、その中で高い成果を上げるポイントやコツは何でしょうか?
どんなことを逆質問したら良いのか、さらに詳しく知りたい人は以下の記事も参考にしてみてください。
退室時のマナー
最後は、面接終了〜退室までの流れです。
もうすぐ終わりだと思って、気を抜いてしまう人は案外多いです。会社を出るまでが面接だと思って、最後まで気を引き締めるようにしましょう。
- 面接終了の合図でお礼を述べ、椅子に座ったまま一礼
- 椅子の横で立ち上がり「失礼致します」と言い、深く一礼
- ドア付近まで歩き、面接官の方を振り返りもう1度深く一礼
- 一礼が済んだら、ドアを静かに開ける
- ドアを閉める際は下を向かないように面接官の目を見る
- 面接官に背面を見せないよう、斜めの立ち位置で静かにドアを閉め、退室する
何度か一礼をする場面が出てきますが、一礼の角度は30〜40度くらいにしましょう。
表情は自然な笑顔を意識するようにしましょう。面接官に開放感を感じさせるような、不自然な笑顔や声の大きさは不要です。
転職の場合、入社後にビジネスマナーの研修などを行う必要のない存在であることを見越して採用活動をしています。ビジネスマンとしての基本的な所作ができると、人事の方も安心して採用に迎えるでしょう。
コートの着用について
脱いだコートは、面接官が見えなくなってから着用するようにしましょう。
会社によっては面接官が外まで見送りに出る場合があったり、会社の構造によっては、自分の姿が帰り際まで見られていることもあります。
敷地内を出るまでは、表情や歩き方にも注意しましょう。念のため、会社敷地内でのタバコや会社周辺での飲食も避けるようにしましょう。
お礼メールは送った方が良い?
必ず送らないといけないという訳ではありませんが、送ってもマイナスな印象になることはありませんお礼メールを送らなかったからといって、マナーがなっていないという印象にはなりません。
お礼メールを送る際は、面接終了後の当日に送りましょう。
転職面接のメールのやりとりや例文について詳しく知りたい人は、こちらの記事もぜひご覧ください!
髪型は第一印象を大きく左右する!?
転職の面接では、第一印象が大事です。その第一印象が服装だけではなく髪型でも決まる、と言われていますので、しっかりしておきたいものです。
面接官に好印象を与えるためには、どのような髪型にすると良いのか、女性の場合、男性の場合と分けてご紹介していきます!
女性の場合
短い髪の女性は、綺麗に整えるのが良いです。綺麗に整えようとして、ワックスなどをたくさんつけすぎないように、注意しましょう。
髪が長い女性は、前髪は横に流す、または上にあげるのが良いです。なぜなら、眉毛が見えた方が意思や表情が伝わりやすいからなんです。
きちんと相手の顔が見えると、面接官も安心感があります。
ただ、髪質や長さによって難しい方もいますよね。その場合は、おろしたままでも良いんですが、目にかかると暗い印象を与えてしまうため、注意しましょう。
髪の毛が長い方は、ハーフアップ、ポニーテールでまとめるのがベストですよ。お辞儀した際に顔にかからず、手で戻す必要もない髪型にしましょう。
髪色について
正直、髪色の明るさがどこまで許容されるのか、判断が難しいです。
はっきりわからない部分だからこそ、1度ダークな色に染め直すのが無難ですね。転職面接時には黒髪にして臨むのが良いかもしれません。
入社後に周囲の様子を観察しながら、髪色を好きなように変えていくのが良いです。先輩などに髪色を質問してみるのも良いと思いますよ。
男性の場合
髪の長さは短いほうが爽やかな印象が与えられて良いです。また、眉毛が見えるとすっきりした印象にもなります。
前髪が伸びている男性、または全体的に髪の毛が長い男性などは、顔がはっきり見えるように髪を適度に切りましょう。きちんと顔が見える方が、面接官の印象も良くなりますよ。
髪色について
女性と同じく、髪色がどこまで許容されているのかはっきりしていません。ですので、ダークな色に染め直すのが良いでしょう。
こちらも女性と同様、1度黒髪にしてしまったほうが良いかもしれませんね。
入社後に周囲にいる人を見て好きな色にするのも良いですし、女性の部分でご紹介した通り、周囲の先輩に質問してみるのもアリですよ。
事前に転職面接のマナーをチェックしたいのなら!
転職活動での面接はすごく不安……きっと新卒の就活とは勝手が違うのだろうな……って思っている人の強い味方になってくれるのが転職エージェントです。
転職エージェントでは面接対策を行ってくれるので、どうすれば転職面接を成功させられるか、どうすれば印象が良く見られるか、マナー面のアドバイスもしっかりしてくれます。
その他にも、履歴書・職務経歴書の添削、スケジュール管理など、転職に関わるあらゆるサポートをしてくれるのでとても便利です!
しかし、転職エージェントはキャリアアドバイザーによってサポートの質が変わってくるので、まずは大手2〜3社と特化型1社に登録し、実際に面談に足を運んでみましょう。その後、登録した各社を比較検討し、その中で自分と相性の良い転職エージェントと一緒に転職を進めて行くのがおすすめです。
以下でおすすめの転職エージェントをいくつかご紹介します。転職を成功させるためにも、ぜひ気になる転職エージェントに複数登録してみましょう!
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